仕事を辞めたいと思った時、一番に考えるべきことは「なぜそう考えるのか」という理由です。今の仕事に満足していれば辞める必要など本来はありません。それでも辞めたいということは、何かしらの理由があります。
自分がどうして仕事を辞めたいのか、辞めたいと思った理由や辞めた後のことなど、退職が頭をよぎった際に考えるべきことについて解説します。
仕事を辞めたいときに考えるべきこととは?
退職を検討する場合、その理由次第で、とるべき行動は異なります。ただ漠然と辞めたいと思うのではなく、心身的なものが原因なのか、それと「キャリアップしたい」など前向きな理由なのか、一度整理するとよいでしょう。
労働環境が原因で心身に不調をきたしたら退職を検討すべき
休日出勤や残業を強いられる、パワハラ・セクハラが横行しているなど、これらの問題に悩まされているといったことも仕事を辞めたいと考える理由になるでしょう。もし精神的な疲れから体調を崩しそうであれば、無理せずに現職を辞めるという選択肢を考えてみましょう。労働環境が原因だと考えられる体調の異変に気付いたときには、迷わずに転職を検討すべきでしょう。
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「〇〇がしたいから」という理由で辞めるのは慎重に
辞める際の注意点
- やりたいことが成功する可能性を吟味する
- 仕事を辞めてまでやる意味があるのかどうか考える
- やりたいことに年齢制限があるかどうかも考慮する
「何か他のことに挑戦してみたい」という場合、まずは冷静に自分を見つめなおしてみましょう。仕事を辞めて、やりたいことに挑戦してみたとしても、成功する可能性が低いようであれば、一度考え直す必要があります。仕事を辞める時の一番のデメリットは収入がなくなってしまうことです。次の仕事先を見つけるでもなく、「夢だった○○をやってみたい!」などという理由なら、仕事を辞めてまでやる意味があるのかを考えてみましょう。
やりたいことに年齢制限があるかどうかも考慮にいれるべきでしょう。例えば20代などの若い世代であれば、未経験でも雇ってもらえるかもしれませんが、家庭を持っている、それなりの年齢になっているといった場合、やりたいことを優先して今の仕事を辞めるのはリスクが高いかもしれません。なぜなら未経験で雇ってくれる会社は少なく、前職の退職理由も選考には重要になるからです。これらのリスクを考慮した上で、「それでもやりたいことがどうか」について考えてみるべきでしょう。
辞めたあとの生活を明確にイメージする
辞めたあとのリスク
- 収入がなくなってしまうリスク
- 転職先の会社が前の会社よりも問題がある職場であるリスク
実際に今の仕事を辞める前に、辞めた後のリスクについて考えてみましょう。上記でも既述したように、仕事を辞めてしまう一番のデメリットは収入がなくなってしまうことです。多少の貯蓄があれば乗り越えられるかもしれませんが、もし貯蓄もなく、次の就職先も決まっていないのであれば極めて危険です。
特に家族がいる場合は慎重に行動しましょう。養わなければいけない家族がいると、仕事を辞めるのはなかなかハードルが高いです。辞めて転職が成功するまでの間、生活はきちんと維持できるのか、問題なく暮らせるのかなど、考えることは山積みです。だからこそ、仕事を本当に辞めていいのか真剣に考えなければいけません。
理想の会社に転職できたと当初思っていても、実際は、前の会社よりも労働環境が悪く、余計に辛くなったというケースも考えられます。現状に不満があって、辞めたいと思う場合、会社に言って改善される内容であれば、まずは会社に相談してみましょう。一時の感情で辞めてしまうのはとてももったいないことです。
今一度、辞めた後の生活について考え直し、それでも辞めたいのであれば転職活動を始めてみるといいかもしれません。ただし、体調がすぐれないといった理由であれば、辞める前に休職して一度心身ともに休んでからでもいいかもしれません。仕事を休みつつ、落ち着いて「本当に辞めていいのか」といったことを今一度考えるきっかけになるでしょう。
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仕事を辞めたいのに辞められない理由を探る
仕事を辞めたい!と考えてもなかなか辞めることができないのはなぜでしょうか。本当に辞めたいなら、スパッと辞められるはず。ところが多くの人は辞めたいのに辞められないのです。その理由についていくつかまとめてみましたので、参考にしてみてください。
仕事を辞めたいのに辞められない理由
- 人間関係の悪化を恐れている
- 生活の維持を理由に辞められない
- 甘えなんじゃないかと踏みとどまってしまう
- 就活時に苦労したから辞めたくない
人間関係の悪化を恐れている
今の職場で仲良くしてくれる人たちを裏切ってしまうという罪悪感があるため、辞めたいけどなかなか辞められない、というケースがあります。仕事を教えてくれた上司、ようやくできた後輩、大変な時期を乗り越えた同期など、職場でお世話になった人たちを裏切ってしまうような気持ちになってしまいがちですね。
また同じ職場で他にも辞めてしまう人がいる場合、自分まで辞めてしまうと人間関係が悪化してしまうのではという心配をする人もいます。ぎりぎりの人数で回していると、辞めると告げた後に嫌がらせを受けてしまうこともあるかもしれません。そういったことを考えると、安易に辞めたいとは言いづらい状況になっていることもあります。
人間関係が良好であればそれとなく相談しておくのもいいかもしれません。辞めたい理由を明確に伝えておけば、改善する方法を一緒に考えてくれたり、上司に伝えてくれたりすることもあります。人間関係に何かしらの問題があって辞めるのであれば難しいですが、そうでない場合は相談しておくといいでしょう。
生活の維持を理由に辞められない
今の生活を維持するために辞められない、という場合もあります。生活水準が下がってしまうから転職できない、今のような条件で雇ってくれる会社がないなど、理由は様々です。転職がうまくいかなければ、辞めるという選択肢を選ぶことは容易にはできません。生活の維持のために嫌でも働かねばならないため、こういった理由も辞めたいのに辞められない理由のひとつに挙げられます。
転職で給与が下がるリスクがある場合、一度慣れてしまった生活水準を下げるのは難しいかもしれません。収入が減った場合のレベルで一度生活をしてから改めて転職を検討してみてもよいでしょう。
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甘えなんじゃないかと踏みとどまってしまう
みんな仕事がつらくても頑張っているのに、自分だけ辞めてしまうのは甘えではないかと考えてしまい踏みとどまってしまう場合もあります。また入社してみて自分の理想とは違ったから辞めたい、入社してすぐに辞めたいというのも「甘えはないか」と、なかなか一歩を踏み出せないものです。
仕事内容が気にいらない、やりたいことじゃなかった、という理由の場合、なかなか辞めるとまでは言い出しにくいでしょう。一般的に「社会人はやりたくないことでもやらなければいけない」という考えがベースにあるため、辞める理由にはなかなかできないものです。
辞めたい理由が甘えかどうかは、捉える人の感性によって違います。しかし仕事が嫌だ、朝がつらい、仕事が気に入らないといった理由は甘えと捉えられても仕方がない部分もあります。退職後のことを考える上でも、「自分が仕事を辞めたい」と考える明確な理由があった方がのぞましいでしょう。自分で改善できる部分は改善し、それでも仕事を辞めたい と思う場合は、他人が聞いても説得力を感じるような理由を固めてから、会社側に伝えてみるといいでしょう。
就活時に苦労したから辞めたくない
せっかく苦労して就活した会社だから辞めたくないという人も多いようです。何十社も受けてようやく受かったのだからここで頑張って行きたい、ここ以外に行ける会社がないという理由で辞められない人もいます。転職で自分が入りたかった会社にうまく入ることができればよいですが、うまくはいくとは限りません。就活で苦労した人には特にこの傾向が強いようです。
仕事を辞めたい理由と辞めたくない理由を秤にかける
仕事を辞めたくなった時、辞めたい理由と辞めたくない理由を天秤にかけてみましょう。収入や労働環境、残業などといった改善できる点があれば、まずは会社と相談してみるといいかもしれません。仲のいい人がいる、収入は少ないけど仕事にやりがいを感じるといったメリットと、労働環境や残業といったデメリットをまずは考えてみてください。
そして辞めたくない理由が辞めたい理由を上回った時は、まだ会社に希望が残っているかもしれません。逆に辞めたい理由のほうが強ければ、転職活動をしながら辞めるように考えてもいいかもしれません。
ただし、病気などで仕方なく辞めなければと考える場合は、会社に連絡だけはしておきましょう。場合によっては休職扱いにしてくれることもあり、辞めなくて済むかもしれません。
仕事を辞める際は慎重かつ大胆に
仕事を辞めたくなった時は、自分なりの理由を探してみることを始めてみましょう。改善できる点があればその方向で動いてみて、働きやすい環境を作り出すのも一つの手です。それでも一向に改善せず、むしろ悪化してしまうとなれば辞めてしまうのもありかもしれません。
辞める前は1ヶ月前、最低でも2週間前に申告すれば法律的には辞めることができるため、次の仕事を見つけるなど計画的に行動し、見通しがついたら思いきって辞めてしまうといいでしょう。
ただし辞める前に自分の健康状態を整え、辞めても大丈夫なように貯蓄だけはきちんとしておくことが大事です。他にも辞めた後の手続きなどについても調べておき、スムーズに転職先に入社できるように段取りを計っておくと後々苦労しません。「辞めたい」には色々と理由がありますが、まずは自分が本当に辞めたいのか、辞めた後どうするのかなどをしっかりと考えておくといいでしょう。
調査概要
実査機関 | 株式会社クロス・マーケティング |
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調査目的 | 転職エージェント各社の利用状況および満足度に関する調査 |
調査対象 | 転職経験のある国内の20歳以上の男女 |
調査方法 | インターネットリサーチ |
調査対象者数 | 2400名 |
調査実施期間 | 2021年5月 |
調査対象地域 | 日本国内 |
母集団 | 転職経験のある20歳~59歳の男女2400名 |