
投資での利益にかかる税金を非課税とするのがNISA(少額投資非課税制度)だ。120万円までの投資の配当金や売買差益などの利益が5年間非課税となる。
証券会社の口座は一人で複数持つことはできるが、NISA口座は「一人1口座」だ。しかし金融機関は1年ごとに変更できる。こうしたルールについて確認しておこう。
複数申し込んでも開設は1口座

もし同時に複数申し込み手続きをしたらどうなるだろうか。一人1口座なら問題がないので、税務署は「非課税適用確認書」の申請を受け付けた順に手続きに入る。
NISA口座が1つ開設されると、他の金融機関からの申請が届いても新たにNISA口座は開設できない。NISA口座が開設できなかった他の金融機関には、税務署から「非課税適用確認書の交付を行わない旨の通知書」が届くようになっている。
NISA口座を複数開設しようとしても1つしか認められない。そのため、複数申し込んでも希望通りの金融機関で開設できるとは限らない。「複数OKならどの金融機関で口座を持っても構わないけど、1口座だけなら別の金融機関にしたかった」と後で気づいて困るかもしれない。日本証券業協会は、間違えて複数の口座を申し込んでしまった場合は「早急に取消しを申し出るように」とアナウンスしている。
複数の金融機関で申し込んでしまった場合、最も希望する金融機関でNISA口座の開設ができなくなることがあるため、いずれか1つの金融機関をお選びいただき、直ちに、NISA口座の開設・お取引を希望されない金融機関に対して、NISA口座の開設申込の取消しをお申し出ください。
引用元:つみたてNISAに関するよくある質問|日本証券業協会
ただし、すでに金融機関から税務署に申請が届き、処理が済んでNISA口座が開設されてしまうと取り消せない。
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NISA口座を乗り換えはこんな人におすすめ
NISA口座は2015年から一年ごとに金融機関の乗り換えができるようになったため、NISA口座を複数持つことはできなくても乗り換えは可能である。
口座を変更したい年の前の年の10月1日から、その年の9月30日までに手続きを完了することで乗り換えることができる。
ただし、NISAで購入した金融商品の非課税期間を延長することができるロールオーバーは、金融機関を変更するとできなくなるため注意が必要だ。
- 様々な商品に投資したい人
- 変更や新規口座開設のキャンペーンを利用したい人
様々な金融商品に投資したい人
金融機関を変更することで2つ以上の金融機関の金融商品に投資が可能となるため、投資できる商品の幅が広がる。現在銀行にNISA口座を持っているのであれば、金融商品自体の種類や銘柄数が豊富な証券会社への乗り換えを検討するのもよいだろう。
\NISA口座の乗り換えにおすすめ!/
変更や新規口座開設のキャンペーンを利用したい人
各証券会社では、他社からの口座の乗り換えや新規口座開設のキャンペーンを多く行っているため、お得にNISA口座での投資をしたい人にはおすすめだ。
例えば、SBI証券では投資信託の移管のために支払った出庫手数料が全額キャッシュバックされるプログラムがある。楽天証券では国内株式の売買手数料が0円、海外ETFの買付手数料が全額キャッシュバックされる。
利用したいキャンペーンも踏まえて乗り換える金融機関を決めるとお得に投資ができる。
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NISA口座は開設後に金融機関を変えることはできる?
NISA制度が始まった2014年の時点では、一度NISA口座を開設したら最長4年間は金融機関の変更はできなかった。しかし、利便性に欠けるとの指摘もあり、15年からは1年ごとの変更が可能となった。
NISA口座の金融機関を変更したい場合、変更したい年の9月末までに変更後の金融機関に提出・受理される必要がある。ただし、その年に金融商品を1度でも購入していたら、その年について変更することはできない。
なぜ変更する必要が生じるかといえば、金融機関によって取り扱う商品が異なるからだ。証券会社・銀行・郵便局など業態ごとの違いがある。証券会社では上場株式、株式投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など幅広く購入できる。銀行・郵便局でもこれらの取り扱いはあるが、主な商品は投資信託のようだ。銀行や郵便局などなじみのある金融機関で口座を開設した後、より幅広く商品に投資したいと考えて証券会社への変更を希望する人がいるのだ。
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NISAの主要証券会社比較を確認する
数あるネット証券会社の中で、どこを選ぶのが最良の選択となるだろうか。
まずNISAは損益通算ができないため、NISA口座を利用するなら、値上がりに自信がもてる銘柄を取引するべきだ。
そのため高確率で値上がりし、利益幅の大きい新規公開株(IPO)への投資にNISAを利用する人は多い。またNISAの非課税枠120万円を無駄なく投資できる投資信託に利用する人も多い。
IPO株や投資信託だけでなく、外国株などの取引を行える商品の種類や銘柄が豊富に揃っていることなどが、NISA口座を選ぶ基準になるだろう。
また、証券会社同士でも扱う商品が異なっている。投資信託やETF、REITにも様々な商品があり、自分が欲しい商品をその金融機関で取り扱っているのか確認しておく必要がある。
1位 SBI証券 申し込み |
2位 楽天証券 申し込み |
3位 マネックス証券 申し込み |
4位 松井証券 申し込み |
||
---|---|---|---|---|---|
国内 株式 |
買付 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
売却 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | |
IPO(社) ※2021年実績 |
122 | 74 | 65 | 56 | |
ミニ株 | S株 | × | ワン株 | × | |
投資信託 取扱数 | 2676本 | 2673本 | 1241本 | 1584本 | |
外国 株式 |
米国 | ◯ | ◯ | ◎ | × |
中国 | ○ | ◯ | ◯ | × | |
その他 | 7ヶ国 | ASEAN | × | × |
NISA口座の開設は税務署がチェック

NISAを始めるには、証券口座などとは別に「NISA口座」の開設を金融機関に申し込む必要がある。
金融機関は、個人の申し込みを受けると税務署にNISA口座開設申請を行う。税務署は、申し込んだ個人が他にNISA口座を開設していないかを確認して、「非課税適用確認書」を交付。非課税制度を利用するため、口座開設にこのように税務署が関与することになっているのだ。
非課税のメリットを考えると、NISA口座を複数持ちたいと考える人もいるかもしれない。しかし、税務署が二重開設できないようにチェックをしているので不可能な仕組みだ。
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銀行預金の利息にも税金はかかる

銀行の預貯金でつく利息も所得(利子所得)なので課税対象であり、銀行で約2割の税が源泉徴収される。そしてこれと同様に、投資で得られた利益にも税金がかかる。分配金、配当金は「配当所得」、売買差益は「譲渡所得」として課税対象となる。税率は20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)となることが多い。通常の取引では、利益の約2割が課税されるので、単純計算すると1万円利益が出ても、約2000円が税金として取られるということだ。
しかし、金融機関にNISA口座を開設し、その口座内での取引であれば税金はかからない。NISAは個人が投資を通じた資産形成に取り組みやすいように設けられた、特別な税優遇制度だからだ。先の例では、1万円をそのまま手にすることができる。
各年に購入した金融商品を保有している間に得た配当金や、値上がりした後に売却して得た利益(譲渡益)が購入した年から数えて5年間、課税されません。
引用元:NISAの概要|金融庁
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変更を行った場合、NISA口座はどうなる?

NISA口座の変更は、変更前の口座の中身をそっくりそのまま移動させるわけではない。変更前の口座で購入した商品は、そのままその口座で保有する。このため「NISA口座を複数持っている」状態ともいえる。
ただし、それは商品を保有している金融機関が結果として複数になったというだけで、税務署がその年の非課税枠を認めるのは変更後の口座1つだけだ。
NISA口座の開設は、税務署流にいうと「非課税管理勘定を設定した」ことになる。変更の手続きでは、変更前の金融機関のNISA口座について「非課税管理勘定廃止通知書」の交付を受ける。そして、変更後の金融機関に対して「非課税口座開設届出書」を出すとともに、変更前の金融機関から受け取った「非課税管理勘定廃止通知書」を提出する。前のNISA口座での非課税取引は終わったことを証明してから、別に新たにNISA口座を開設するような手続きとなる。
変更前のNISA口座で購入した金融商品は、変更後のNISA口座に移すことはできない。購入時にその金融機関で5年間の非課税枠をもらったので、購入時の金融機関で5年間、非課税で保有と売却をすることになる。変更後は、その金融機関での非課税口座は廃止された扱いなので追加で新規購入はできない。
2015年1月1日以降金融機関を変更する場合、変更前の金融機関のNISA口座にお預けになっている上場株式や株式投資信託等を、変更後の金融機関のNISA口座に移すことはできません。
引用元:|つみたてNISAに関するよくある質問|日本証券業協会
口座の変更は1年ごと。新しい口座で新しい年分の非課税枠を設定することになる。したがって、同じ年に非課税枠が複数存在することはない。口座を変更しても税務署が認める非課税枠が大きくなることはないわけだ。保有に関してNISA口座が複数になったとしても、非課税枠のメリットは生じない。
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変更のデメリット「ロールオーバー不可」に注意

このような変更前後の口座の取り扱いの違いに関して、気を付けたいのは「ロールオーバー」だ。非課税期間の5年間金融商品を保有していても、値上がりしなかったなどの理由でもっと持ち続けたいことも起こる。同一金融機関であれば、5年経過後の新しい年の非課税枠を使って保有し続けることが可能だ。これをロールオーバーという。
しかし金融機関を変更してしまうと、変更前の口座の金融商品を今の口座でロールオーバーはできない。
NISAの制度も発足以来、利便性向上のため細かく変更されてきた。2015年に金融機関が変えられるようになり、2016年には非課税枠が100万から120万に拡大されたし、2019年からはロールオーバーの上限額が撤廃される。この制度変更との兼ね合いにも注意したい。
他にも変更のデメリットがある。複数の口座で保有すると管理がわずらわしくなる点だ。自分がどの口座にどの商品を保有しているか把握しておかなければならないし、それぞれの売り時も見計らわなければならない。口座が分かれていると面倒に感じる人も多いだろう。
NISA口座を開設する金融機関を変えることには、有利なサービスへの乗り換えが可能になるメリットもある。ロールオーバーができないなどのデメリットを上回るなら、変更を考えてみてもよいだろう。
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「ジュニアNISA」「つみたてNISA」と複数で口座は開設できる?

通常のNISAに加え、2016年4月から「ジュニアNISA」が、2018年から「つみたてNISA」が始まった。
「ジュニアNISA」は、20歳未満の子ども一人につき年間80万円までの投資にかかる利益が非課税となる制度だ。「つみたてNISA」は、年間40万円までの投資にかかる利益が20年間非課税となる。普通のNISA同様、20歳以上の国内居住者ならだれでも口座を持てる。
一般のNISAと「ジュニアNISA」「つみたてNISA」と同時に口座を開くことはできない。ジュニアNISAは年齢制限があるから当然できないし、「つみたてNISA」と「一般のNISA」も同時に利用することはできない。金融庁によると、、同じNISA口座の中で「つみたてNISA」「一般NISA」のどちらか一方を選択することになっている。
この選択は年ごとに変更することができる。同じ金融機関のNISA口座内であれば、設定を切り替える手続きをとる。その年に取引を行っていなければその年から変更できる。手続きの締切は9月30日までだ。その年に取引を行っている場合には翌年からの変更となる。
金融機関を変更することもできる。一般のNISA口座の変更と同様の手続きだが、新しい金融機関で「つみたてNISA」を設定したい場合は、その旨伝える必要がある。
一般のNISAと、「つみたてNISA」との間で、すでに購入した商品を移動させることはできない。一般NISAから「つみたてNISA」に変更しても、変更前の一般NISA枠で購入した商品は5年間非課税で保有と売却ができる。
NISA口座は一人1口座だが、これらのNISA口座を家族それぞれが持つことが出来る。例えば夫が一般NISA口座、妻が「つみたてNISA」口座、子どもが「ジュニアNISA」口座を持つという使い方だ。このように世帯で複数の口座を持つのは可能であり、非課税枠もそれぞれを足した枠を世帯で持つことができるようになる。
\取扱投資信託数業界No.1!/
NISA口座は一人1口座だが、証券口座は複数持てる

NISA口座は非課税であるため、一人1口座であるなど制約がいくつかある。また、普通の証券口座からNISA口座へ商品を移動させることはできない。しかし、反対にNISA口座から普通の証券口座へ商品を移動させることはできる。
なお、5年間の非課税期間が終わった商品を次の年の非課税枠を使ってNISAで保有することもできるが(ロールオーバー)、普通口座に移動させることもできる。
もちろんNISA口座から普通の証券口座に移動すれば、非課税扱いにはならない。しかし、他の節税策を用いることができる。それが損益通算だ。株の売買で損失が出た場合に、他の取引での利益との間で赤字と黒字とを相殺し、課税額を低くすることをいう。さらに、黒字分と相殺しても赤字が残った場合は、3年間その赤字分を繰り越すことができる。
政府広報や金融機関でも、「NISA口座では損益通算」ができないと説明されている。投資を手広く行うようになれば、損益通算を行いたい場面も出てくるが、NISA口座という非課税枠ではそのような節税策はとれない点に注意が必要だ。
ただし、NISA口座を持っていても、証券口座を他に持つのは自由だ。NISA口座内から商品を持ち出すことも自由だし、複数の金融機関に口座を持つのも自由だ。自分で計算して確定申告する手間をいとわないなら、複数の金融機関に分かれた口座どうしで損益通算もできる。
NISAならでは非課税枠を十分活用しつつ、投資への理解を深めながら、自分の投資スタイルに合わせて一般の口座へも投資の枠を広げていくことも可能なのだ。
下記のNISA口座は、全て取引手数料が「無料」である。
ネット証券 会社名 |
IPO 実績 ※1 |
投資 信託 |
おすすめ ポイント |
---|---|---|---|
![]() ![]() 申し込み |
◎ 122社 |
◎ 2676本 |
NISA口座で豊富な IPOに投資可能! 国内株や海外ETFの 取引手数料も無料! |
![]() ![]() 申し込み |
× 74社 (※2) |
◎ 2673本 |
豊富な投資信託が魅力 楽天会員なら 5分で口座開設可能 |
![]() ![]() 申し込み |
○ 65社 |
○ 1241本 |
SBI証券に次いで IPO実績多数 外国株も豊富 |
4位![]() 申し込み |
△ 56社 |
○ 1584本 |
100年以上続く 老舗の証券会社 初心者でも安心の 手厚いサポート |
ランキング順位の算定基準
当ページの証券口座ランキングは、株式会社ZUUによる証券会社のユーザー満足度のアンケート調査を元に、客観的な統計データによる算出を行っております。
アンケート調査の概要
実施時期:2020年4月~2021年3月
調査の概要:NISA口座の保有についてのユーザー情報収集
調査対象:証券口座を有する国内の20歳以上の男女
有効回答数:427件
実査機関:株式会社クラウドワークス
NISA口座を保有しているか
内容 | 回答数 | % |
---|---|---|
現在保有している | 334 | 66.8 |
以前は保有していたが 今は保有していない |
15 | 3.0 |
知っているが 保有していたことはない |
128 | 25.6 |
知らないし 保有していたことはない |
50 | 10 |
実際にNISAを始めてみる
株式会社ZUUが2021年4月に証券口座保有者500人に行った調査では、証券口座を保有している人のうち70%以上もの人がNISA口座を保有している、または保有していたという結果だった。(実査機関:クロスマーケティング)
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ここではNISAを始めるのにおすすめの証券口座を再度ご紹介する。
口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位「SBI証券」
SBI証券に関する概要 | |
---|---|
国内株式手数料 | 無料 |
IPO実績(社) | 122 |
ミニ株 | S株 |
投資信託取扱数 | 2676本 |
外国株式取扱数 | 9ヵ国 |
公式サイト | SBI証券 |
SBI証券が向いている人

SBI証券が向いている人は投資を始めて間もない投資初心者の方です。取引手数料が安く、取扱い銘柄が豊富なため上級者として成長するまでしっかりと使い続けることができます。
SBI証券が向いていない人

SBI証券が向いていない人は新規上場株式を購入したい方です。SBI証券の利用者が非常に多いため他の証券会社よりIPO抽選の当選確率が低くなってしまいます。
SBI証券の評価ポイント

手数料が安い
手数料が他のネット証券会社と比べてもダントツで安く、1日定額制で0円である。上場企業の9割が100万円以下で購入できるので、ほとんど全ての銘柄を手数料を気にすることなく、購入することができます。
IPO銘柄に強い
SBI証券の主幹事数は大手総合証券とも遜色なく、楽天証券も含めてほとんどのネット証券の主幹事数は0社であることと比較すると圧倒的に強いと言えるでしょう。SBI証券の引受幹事数はすべての証券会社の中で最も多く、IPOを狙うならまずSBI証券を利用することをおすすめします。
豊富な商品群
SBI証券はネット証券会社の中で最も多い9ヵ国の外国株式を取り扱っています。 また、SBI証券では2500本以上の投資信託を取り扱っており、ネット証券会社でも最大規模の取り扱い数を誇ります。
SBI証券のデメリット
- デモ取引がない
- 米国株日本株の取引アプリが別
- IPOの取扱数が多いが、倍率が高い
SBI証券では仮想資金を使って取引シミュレーションを行うデモ取引を利用できない。損失を出しても実際の資産に影響がないため、デモ取引は初心者にとって嬉しい機能だろう。
ただしSBI証券ではデモ口座がない代わりに、数百円の1株単位から株を購入することができる。失敗しても大きな損失には繋がらないので、少額から取引を始めてみよう。
また、SBI証券では国内株と米国株の取引アプリが分かれている。1つのアプリでまとめて取引できるわけではないのでその点は面倒に感じるかもしれない。
そしてIPOの取扱い銘柄数が多い(2021年 86社)ものの、逆に多くの投資家がSBI証券で申し込みをするため当選確率が高くないという点もデメリットの一つだ。しかし、IPOで当選するためには複数の証券会社から申し込みをするのが基本路線。SBI証券でも申し込み、他の証券会社での申し込みも行うと良いだろう。
\国内ネット証券口座開設数No.1!/
口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える「楽天証券」
楽天証券に関する概要 | |
---|---|
国内株式手数料 | 無料 |
IPO実績(社) | 74 |
ミニ株 | なし |
投資信託取扱数 | 2673本 |
外国株式取扱数 | 6ヵ国 |
公式サイト | 楽天証券 |
楽天証券が向いている人

楽天証券が向いている人は投資初心者の方です。手数料が安く、楽天ポイントを使って投資もでき、初心者でもわかりやすいツールを提供しています。
楽天証券が向いていない人

楽天証券が向いていない人は投資について対面で相談したい方です。楽天証券はネット証券であるため、実店舗を構えていません。そのため、対面で人に相談することができません。
楽天証券の評価ポイント

楽天ポイントが貯まる
楽天銀行の口座を開設し、楽天証券の出入金口座として連携すると、取引件数や金額によってポイントが付与されます。
貯まったポイントは、「楽天ポイント」として楽天市場や楽天トラベルなど、楽天グループの各サービスで使用できます。
手数料が安い
「超割コース」では5万円までの約定代金であれば55円、10万円までは99円と、楽天証券では業界最低水準の手数料が設定されています。
また、投資初心者におすすめなのが「いちにち定額コース」。1日の取引金額が合計100万円までであれば手数料は無料のため、国内株式の99%近くが手数料無料で取引できるのが大きな魅力でしょう。
投資信託が豊富
楽天証券は投資信託の取り扱いが豊富です。取り扱い本数は2,700本以上と、ネット証券において業界最多水準です。買付手数料はすべて無料であるため、取引コストをおさえた投資ができます。
楽天証券のデメリット
- ミニ株投資ができない
- IPO取扱数がやや少ない
- 取扱っている外国株のエリアが限定的
- クレカ積立の還元率が一部0.2%に引き下げ
SBI証券やマネックス証券ではミニ株の取引は可能ですが、楽天証券では対応しておらずその代わりに楽天ポイントを使った少額投資が可能となります。
IPO銘柄数が他の証券会社と比較してやや少ないこともデメリットとして挙げられます。しかし、楽天証券のIPOは完全平等抽選のため申し込みをしたすべての人に当選の可能性が等しくあるのは個人投資家からしたら嬉しいことでしょう。
楽天証券で取扱っている外国株銘柄は、米国株、中国株、ASEAN(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)株となります。欧州株や豪州株など、これら以外の外国株に投資したい人は、他の証券口座を開設する必要があるでしょう。
また楽天証券は2022年の9月より、積み立て額の1%を還元していたクレジットカードによる投資信託積立の還元率を、一部の投資信託について0.2%に引き下げるとしています。クレカ積立を考えている人にとっては、このポイント還元率引き下げはデメリットでしょう。
\初心者に大人気!最短5分で口座開設!/
米国株の取扱に強く、IPO取扱数2位、ミニ株も取引できる、手数料も安い「マネックス証券」
マネックス証券に関する概要 | |
---|---|
国内株式手数料 | 無料 |
IPO実績(社) | 65 |
ミニ株 | ワン株 |
投資信託取扱数 | 1241本 |
外国株式取扱数 | 2ヵ国 |
公式サイト | マネックス証券 |
マネックス証券が向いている人

マネックス証券が向いている人は米国株投資を積極的にしたい方です。マネックス証券は証券会社の中で、米国株取扱銘柄数No.1なので、米国株に投資する方は開設するべき口座です。
マネックス証券が向いていない人

マネックス証券が向いていない人は海外投資を幅広く試してみたい方です。SBI証券では米国や中国以外にも9ヶ国を取り扱っているのに対し、マネックス証券は米国株と中国株のみで、他社に比べて外国株式の取扱が少なくなっています。
マネックス証券の評価ポイント

米国株の取扱銘柄が多い
マネックス証券は米国株の取扱数が4,500以上と豊富で、米国株取扱数No.1を誇っています。 米国株投資に向いている証券会社であり、米国株投資向けのアプリが優秀である。米国株投資を考えている人は必ず開設すべき口座である。
IPOに強い
IPOの取り扱い数が多く、IPOにチャレンジしたい方にも適した証券会社でしょう。マネックス証券の2019年におけるIPO取り扱い数は45社です。2019年全体のIPOは86社であったため、半数以上はマネックス証券から申し込みが可能であったことがわかります。
手数料キャッシュバック
外国株取引口座を開設して初入金後に20日間の米国株の売買手数料を上限3万円まで全額キャッシュバックしてくれる「米国株取引 デビュー応援」サービスを実施中のようです。
\米国株と中国株の取扱銘柄数は業界トップクラス!/
株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円「松井証券」
松井証券に関する概要 | |
---|---|
国内株式手数料 | 無料 |
IPO実績(社) | 56 |
ミニ株 | なし |
投資信託取扱数 | 1584本 |
外国株式取扱数 | なし |
公式サイト | 松井証券 |
松井証券が向いている人

松井証券が向いている人は取引コストを抑えたい方です。初期の段階から他のネット証券よりも手数料が安く設定されており、50万円まで手数料が無料であるため、コストを気にせず投資できます。
松井証券が向いていない人

松井証券が向いていない人は投資信託を行いたい方です。他のネット証券会社が投資信託を2,500本程度扱っているのに対し、松井証券で取り扱う本数は2021年8月3日時点で1,507本と他社と比べて、投資信託の取扱が少ないです。
松井証券の評価ポイント

手数料が安い
1日あたりの現物取引と信用取引の売買における合計金額が50万円までであれば、取引手数料は無料です。そのため、少額の取引を始めたい方や、株主優待を狙って50万円以下の銘柄を手数料なしで買付したい方にはおすすめの手数料体系と言えるでしょう。
サポートが手厚い
松井証券ではウェブサイトや電話におけるサポート環境が整えられています。コールセンターはフリーダイヤルで利用できるため、料金はかかりません。さらに、松井証券の顧客サポートはHDI-Japan主催の「証券会社における問い合わせ窓口格付け」において、最高評価の「三つ星」を10年連続で獲得するほどです。
情報ツールが無料で使える
松井証券は株式経済新聞, 株探, ロイター, モーニングスターや日経Quickニュースの株式系ニュースを取り揃え、他社では有料のところが多い「QUICKリサーチネット」も無料提供している。
\100年以上続く老舗証券会社!/
NISAに関するQ&A
NISAとはどのような制度か?
NISA(ニーサ)は、証券会社や銀行などの金融機関で、少額投資非課税口座(NISA口座)を開設して株式や投資信託等を購入すると、本来、約20%課税される配当金や売買益等が、非課税となる制度である。非課税投資枠は年間120万円までで、非課税期間は5年間。
一般NISAとつみたてNISAは何が違うのか?
一般NISAとつみたてNISAでは、「投資対象」や「投資上限額」が異なる。一般NISAは個別企業の株式にも投資できるが、つみたてNISAでは「投資信託」と「ETF」のみが投資対象となっている。
どのような人がNISA口座を開設できる?
NISA口座は、日本国内にお住まいの20歳以上の方ならどなたでも利用でき、取扱金融機関で、一人につき一つの口座の申込・開設ができる。
NISA制度はどんな人におすすめ?
上記にも記載したが、NISA制度は年間120万円までの投資額が非課税となる。よって、月に10万円以上投資に資金を回さない限り活用した方が良いと思われます。
ちなみに、2021年10月に金融庁から発表された2021年6月末時点のデータでは証券会社のNISA口座開設数は761万口座で毎年開設者数も増加傾向にある。
つみたてNISAはどんな人におすすめ?
つみたてNISAは年間40万円までの投資額が非課税になり、その非課税投資枠は20年間有効なため、最大800万円が非課税額となる。つみたてNISAは株式投資ができず投資信託のみなのでより投資経験が浅い初心者向けの制度と言える。
事実金融庁のデータでは、2021年6月時点でこの制度の開設者の85.7%の人が投資未経験者であり、徐々に未経験者でもできる投資としての認知度が高まっているようだ。

菅田芳恵氏
監修者
CFP(日本FP協会上級FP資格)、証券外務員1種資格、DCプランナー(確定拠出年金アドバイザー)、社会保険労務士・キャリアコンサルタントグッドライフ設計塾 代表。証券会社、銀行、生保、コンサルティング会社勤務後、独立開業。49歳から2年間で7つの資格を取得。
週間買付金額(NISA)ランキング(2022年6月6日~6月10日)
順位 | |
---|---|
1位 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド |
2位 | eMAXIS Slim全世界株式 |
3位 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) |
4位 | ニッセイ外国株式インデックスファンド |
5位 | SBI・V・全米株式・インデックス・ファンド |
6位 | eMAXIS 先進国株式インデックス |
7位 | iFreeレバレッジNASAQ100 |
8位 | ひふみプラス |
9位 | ダイワJ-REITオープン |
10位 | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
SBI証券の6月6日~6月10日のNISAの週間買付金額ランキングでは、1位SBI・V・S&P500インデックス・ファンド、3位eMAXIS Slim米国株式(S&P500)、5位SBI・V・全米株式・インデックス・ファンドの3本の米国株式型ファンドが10位以内にランクインしました。なお、若干ファンドの性質が異なるものの7位iFreeレバレッジNASAQ100も入れると、米国株式型ファンドは4本のランクインとなります。
一方、2位eMAXIS Slim全世界株式、4位ニッセイ外国株式インデックスファンド、10位eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の全世界株式型のファンドも3本がランクインしています。更に6位のeMAXIS 先進国株式インデックスも入れると、全世界型ファンドは4本のランクインとなります。
また5月は米株式市場よりも国内株式市場が堅調であり、8位ひふみプラス、9位ダイワJ-REITオープンの国内株式及び国内REITファンドが2本ランクインしました。なお、ダイワJ-REITオープンは新規ランクインです。
別途、7位には前回の6位からランクを下げながらiFreeレバレッジNASAQ100がランクイン。2022年は下落が続くナスダック指数ですが、5月は下げ止まった形となりました。昨年人気化したものの、今年のナスダック指数の下落で少なくない投資家が火傷をしているレバレッジ型のナスダック指数連動ファンドの、根強い人気を見ることができます。
米国株式市場は6月10日以降急落しました。本下落を受けて、次回のランキングにどのような変化が生じるのか注目されます。
プロフィール
・石井僚一
金融・投資ライター
大手証券グループ投資会社への勤務を経て、個人投資家・ライターに。 株式市場の解説や個別銘柄の財務分析、IPO関連記事を得意としている。株式会社ZUUでは長くIPO記事を担当。
複数媒体に寄稿しており、Yahoo!トップページに掲載実績あり。
\楽天ポイントでお得に投資!/
神奈川県出身。一橋大学在学中にIT分野にて起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。