暗号資産(仮想通貨・ビットコイン)投資には、株式投資等の他の金融取引と共通のリスクもある。しかし、暗号資産が法定通貨とは異なり、法定通貨と関連付けられたものでもないため生じるリスクもある。リスクを把握した上で、適切な対策を打つことが望ましい。

目次

  1. 暗号資産(仮想通貨・ビットコイン)投資のリスク
    1. 1. 価格変動リスク
    2. 2. 流動性リスク
    3. 3. ウォレットの破損リスク
    4. 4. 秘密鍵やパスワードの紛失リスク
    5. 5. サイバー攻撃による盗難リスク
    6. 6. ネットワーク上のトラブル・システム障害リスク
    7. 7. 51%攻撃のリスク
    8. 8. 取引所の経営破綻リスク
    9. 9. 取引所の営業時間に関するリスク
    10. 10. 法規制・税制の変更リスク
  2. 暗号資産(暗号資産・ビットコイン)投資のリスクへの対策
    1. 少額な金額や余剰資金で投資する
    2. マーケット動向を注視する
    3. コールドウォレットを活用する
    4. 二段階認証等を行う
    5. 金融庁から認可された仮想通貨取引所を利用する
    6. 複数の暗号資産取引所で投資する
    7. 法律・税制の専門家と相談する

暗号資産(仮想通貨・ビットコイン)投資のリスク

主には以下の10種類のリスクが存在する。

1. 価格変動リスク

暗号資産は、価格変動(ボラティリティ)が大きい傾向にあり、需給バランスの変化や、物価、法定通貨、政変、法令・規制の変更、特定個人の発言等、その他様々な事象等の影響を受けている。取引を行う際には、価格変動の大きさを十分に考慮することが重要である。

2. 流動性リスク

市場動向や取引量等の状況によっては流動性が失われ、「売りたい時に、売りたい価格で売れない」「買いたい時に、買いたい価格で買えない」といった状況が起こりうる。

3. ウォレットの破損リスク

パソコンやスマートフォンにウォレットを作る場合、パソコンやスマートフォンを紛失したり、壊したりすると、その口座自体が二度と使用できなくなってしまう可能性がある。オンライン上にウォレットを作る場合は、暗号資産の運用・管理サービス業者側の不手際などで自分が被害を受ける可能性も出てくる。

4. 秘密鍵やパスワードの紛失リスク

ウォレットの秘密鍵やパスワードを紛失した場合、保有している暗号資産にアクセスできなくなるリスクがある。

5. サイバー攻撃による盗難リスク

サイバー攻撃によって、取引所または自身が保有するPC/スマホから秘密鍵が漏洩した場合、保有する暗号資産を失う可能性がある。実際に事件も起こっており、2018年1月26日、暗号資産取引所「Coincheck」が外部からのハッキング攻撃を受け、580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が盗難された。

6. ネットワーク上のトラブル・システム障害リスク

暗号資産取引には、投資家や取引所間でのインターネットや通信機器、コンピューターシステム機器を使用している。通信機器、システム機器に障害が発生し、お客様の暗号資産取引に支障が生じる可能性がある。

7. 51%攻撃のリスク

悪意のある者が、暗号資産のブロックチェーンネットワークにおいて51%以上のマイニング計算量を有した場合、不正な取引が行われるリスクがある。

8. 取引所の経営破綻リスク

暗号資産取引所が事業を継続できなくなった場合、利用者の資産が返還されない場合がある。基本的には、倒産法、会社法、会社更生法、民事再生法等に基づき手続きが行われる。

9. 取引所の営業時間に関するリスク

暗号資産取引所の営業時間外やメンテナンス時間中にも、暗号資産の価格が大きく変動する場合がある。

10. 法規制・税制の変更リスク

暗号資産に対する日本政府の法規制・税制が変更される場合がある。それに伴い、価格変動リスク増加や取引の制限・停止、税負担の増加といった問題が発生する可能性がある。

暗号資産(暗号資産・ビットコイン)投資のリスクへの対策

上述のリスクに対して適切に適切な対策を打つことが重要である。

少額な金額や余剰資金で投資する

「1. 価格変動リスク」や「2. 流動性リスク」に対しては、投資金額を小さくしたり、余剰資金で投資をすることで、損害を小さくすることができる。

マーケット動向を注視する

「1. 価格変動リスク」や「2. 流動性リスク」、「7. 51%攻撃のリスク」に対しては、暗号資産マーケット動向やマイナー動向を注視することで対応できる。暗号資産のマーケットだけでなく、株式市場や、世界的な政治・経済動向等も含めて、どのように暗号資産価格に影響を与えるかを考える必要がある。

コールドウォレットを活用する

「4. 秘密鍵やパスワードの紛失リスク」に対しては、コールドウォレットを活用し、インターネットにつながらないオフライン環境下で仮想通貨を保管するが望ましい。

二段階認証等を行う

「5. サイバー攻撃による盗難リスク」に対しては、二段階認証を義務付けること/ID・パスワードを使い回ししないこと等、各種Webサービスにも共通する対応をするべきである。

金融庁から認可された仮想通貨取引所を利用する

「6. ネットワーク上のトラブル・システム障害リスク」と「8. 取引所の経営破綻リスク」に対しては、金融庁から認可された仮想通貨取引所を利用するのが望ましい

複数の暗号資産取引所で投資する

「6. ネットワーク上のトラブル・システム障害リスク」と「8. 取引所の経営破綻リスク」、「9. 取引所の営業時間に関するリスク」を投資家個人が管理することは難しい。ただ、複数の暗号資産取引所に資産を分散することでリスクを制限できる。また、各取引所がトラブルや障害、経営破綻の際にどういった補償を行うのかについて利用規約等を十分確認することも必要だ。

法律・税制の専門家と相談する

「10. 法規制・税制の変更リスク」への対応策としては、法規制・税制の最新動向を追うことや、法律・税制の専門家に相談することが望ましい。