THEO+docomoは、ドコモユーザー向けのロボアドバイザーサービスです。ロボアドバイザーサービスは、入金するだけで金融商品を選んだりポートフォリオを考えたりする手間がないため、投資初心者の間で人気が高まっています。

ここでは、THEO+docomoのサービス内容やメリット・デメリット、申し込み方法について解説します。

THEO+docomoとは

(画像=PIXTA)
 

「THEO+docomo」は、株式会社お金のデザインが手がける資産運用のロボアドバイザーサービス「THEO(テオ)」のドコモユーザー版です。THEOは投資のプロが設計したアルゴリズムとAIを活用し、ロボアドバイザーがユーザーの年齢や資産状況に適した資産運用を行ってくれるサービスです。株式会社NTTドコモと共同で手がけるTHEO+docomoは、ドコモユーザーのためのサービスが付加されています。

THEO+docomoのメリット

THEO+docomoには、5つのメリットがあります。THEO+docomoの魅力は、資産運用の経験がない人でも少額で低リスクの資産運用ができる点です。またdポイントがたまる点もドコモユーザーにはうれしい特典でしょう。

簡単なポートフォリオ診断で資産運用プランが分かる

通常資産運用を始める際には「どの金融商品をどれだけ購入するか」を自分で決めることが必要です。しかしTHEO+docomoの場合は、簡単な5つの質問に答えるポートフォリオ診断を行うだけで、ロボアドバイザーがユーザーに合ったポートフォリオを構築し資産運用を行ってくれます。ユーザーに提示されるポートフォリオは、以下の3つの機能ポートフォリオを組み合わせて構築されます。

ポートフォリオを構成する金融商品は、世界86の国・地域のETF(上場投資信託)です。

グロースポートフォリオ ・長期的に高いリターンを狙う
・世界の株式ETF中心に投資する
インカムポートフォリオ ・安定性重視
・債券ETFを中心に投資する
インフレヘッジポートフォリオ ・インフレなどによる物価変動のリスク軽減が目的
・不動産ETFや金ETFなどに投資する

1万円から始められる

THEO+docomoは、毎月1万円からの積み立てで無理なく資産運用が始められます。「1万円では少ないのでは?」と感じられるかもしれません。しかし少額の積み立てを長く続けることは、資産運用の基本です。価格が変動する金融商品に対し毎月同額の投資を長期間続けることで結果的に変動幅を小さくすることにつながります。

資産運用の手間がかからない

THEO+docomoは、ロボアドバイザーが運用方針や金融商品を選んでくれるため、ユーザーは証券口座を開設して入金するだけです。また運用を進めていくと投資配分や購入するETFを見直す必要が出てきますがこの作業もロボアドバイザーが行います。

おつりを使った積み立てができる

ドコモユーザーが本人名義のクレジットカード「dカード(またはdカードGOLD)」と連携しておけば、dカードによる買い物の端数を「おつり」としてTHEO+docomoの積み立てに回すことが可能です。いくらを端数と見なすかは、設定金額によって決まります。例えば「500円」を設定金額にすると350円の買い物をしたときの端数は150円です。

おつりは毎日貯められていき、1ヵ月に一度まとめて銀行口座から引き落しのうえ証券口座に積み立てられます。

dポイントがたまる

月末時点の運用資産額に応じて1万円につきdポイントが1ポイント付与されます。ドコモユーザーなら1.5倍になるのでさらにお得。例えばドコモユーザーの場合、月末時点での運用資産額が50万円なら50ポイント×1.5倍=75ポイント、100万円なら150ポイントがたまります。年間に換算すると前者が900ポイント(75ポイント×12ヵ月)、後者は1800ポイント(150ポイント×12ヵ月)です。

THEO+docomoのデメリット

THEO+docomoで投資をする場合は、メリットが多い一方で以下のようなデメリットもあります。

手数料が割高

THEO+docomoで資産運用をすると運用資産額の0.715~1.1%(税込み・年率)の手数料が必要です。為替手数料やETF取引手数料、入出金手数料は無料ですが、ロボアドバイザーの力を借りずにネット証券で投資信託やETFを購入するよりも割高になっています。例えばネット証券で投資信託を購入した場合、手数料は運用投資額の0.2%程度の信託報酬だけというケースもあります。

ただしおまかせで資産運用ができるメリットを考えれば、自分でポートフォリオを考えて金融商品を購入する場合よりも単純に高いと考えるのは早計でしょう。THEO+docomoなら、他のロボアドバイザー提供サービスと比べて手数料が安く抑えられているので、効率がいい上にお手頃といえるでしょう。

短期間で稼ぐのは難しい

THEO+docomoは、一定額を長期間積み立てることを前提にした資産運用を行うため、株式のように短期間で大きなリターンを得ることは難しいでしょう。しかし低金利時代においては、定期預金に預けておくよりもTHEO+docomoのような積立投資のほうが、リスクを抑えつつ資産を増やせる可能性があります。

THEO+docomoは短期間で稼ぐことを目的とするよりも、老後資金を蓄えるなど中長期的な目的のもとに資産運用するのに向いているでしょう。

NISAやiDeCoは対応していない

NISAやiDeCoに対応していない点は、デメリットです。一般的に資産運用で配当金や売却益を得られた場合、利益に対して20.315%(復興特別所得税を含む)の税金が課されます。NISAやiDeCoといった個人投資家向けの税制優遇制度を使うことができれば、運用益や配当金などは一定期間非課税にすることが可能です。

NISAは「少額投資非課税制度」のことで、NISA口座(NISAが適用される口座)を使って資産運用をすると5年間非課税になる制度です(一般NISAの場合)。1年間あたりの新規投資上限額は120万円という条件があります。

またiDeCoは「個人型確定拠出年金」のことで、対象となる金融商品に掛け金を出して運用し60歳以降に年金として受け取る制度です。iDeCoの対象金融商品に投資すると掛け金は全額が所得控除の対象となり、配当金や売却益に対する税金も非課税となります。また60歳以降に運用した資産を受け取る際にも控除の対象となります。THEO+docomoで資産運用を行うと、このような税制優遇を受けることはできないため注意しましょう。

THEO+docomoがおすすめな人

メリットとデメリットを押さえたうえで、THEO+docomoでの資産運用に適しているのはどのような人か見てみましょう。

ドコモユーザーである

運用資産額に合わせてdポイントがたまるので当然ドコモユーザーの人にはおすすめです。ドコモユーザーでなくても運用資産額1万円につき1ポイントがたまりますが、ドコモユーザーなら1.5倍のポイントがもらえます。

本人名義のdカードを持っている

先述したようにTHEO+docomoには「おつり積立」という仕組みがあります。おつり積立を利用できるのは、ドコモユーザーかつユーザー本人名義のdカードを持っていることが条件です。

投資初心者

THEO+docomoは「毎月1万円から積み立てができる」「投資商品や口数をロボアドバイザーが決めてくれる」といった特徴があるため、投資初心者に最適です。THEO+docomoを使っている人のデータを見ると平均積立投資額は2万82円、投資を行っている人の67.1%は投資初心者となっています。

長期で安定的に稼ぎたい人

THEO+docomoのデメリットは「短期的に稼ぐのが難しいこと」と述べました。しかし長期間積み立てることで損益の波を小さくできるのがメリットです。瞬発的に大きな利益はなくても「安定的な運用を行って長期的に利益が出ていればいい」というスタンスで資産運用を行いたい人にTHEO+docomoはおすすめです。

手間をかけずに資産運用したい人

THEO+docomoの強みは、入金するだけでロボアドバイザーにおまかせできることです。資産運用をするには、金融商品を吟味したりポートフォリオを定期的に見直したりする必要があります。また市場の動向もチェックしなければなりません。日々の忙しい生活の中でなかなか資産運用にまで気が回らないという人も多いのではないでしょうか。

ロボアドバイザーがユーザーに代わり資産運用に必要な作業を行ってくれるため、手間をかけずに資産運用したい人にはおすすめです。

THEO+docomoの新規お申し込み方法

ここでは、THEO+docomoの新規申し込み方法を確認していきましょう。スマホかPCでTHEO+docomoのホームページを開いて新規申し込みをします。

無料のポートフォリオ診断を行う

・1.トップページの「無料診断」ボタンを押す
・2.年齢・現在の年齢・現在の金融資産額・初回投資金額・毎月積み立てる金額を入力
・3.入力した数字から「あなたの資産予想」の画面へ。初回投資金額と毎月の積立金額を基に定期預金に預けた場合とTHEOで運用した場合の比較が表示される。画面下部に表示されている「次へ」を押すとユーザー登録画面へ移る

ユーザー登録する

メールアドレスを入力すると「新規登録のお知らせ」メールが届きます。メールの「メールアドレスを認証する」ボタンを押すと、登録画面が開くのでパスワードを設定しましょう。パスワードの設定完了後、次の画面に進みます。

dアカウント登録する

ドコモユーザーの人はすでにdアカウントを持っているので、「dアカウントを登録」ボタンを押して登録します。画面の表示に沿ってチェック欄にチェックを入れて進むと登録完了です。

口座開設する

続いて「証券口座の設定」画面で口座を開設します。THEO+docomoと提携しているSMBC日興証券で証券口座を開設することが必要です。SMBC日興証券の証券口座を持っていない人は「証券口座からの開設へ」ボタンを押し、SMBC日興証券のホームページで証券口座の開設手続を行います。すでにSMBC日興証券の証券口座を持っている人は「日興イージートレードへ」のボタンを押して指示に従いましょう。

いずれの場合もTHEO+docomoと証券口座の連携が完了するとメールが届きます。

入金後、運用開始

後は入金するだけで運用が開始されます。入金は1万円からでき、入金方法に積み立てやクイック入金を選ぶと手数料は0円です(銀行振り込みの場合は振込手数料が必要です)。

まとめ

THEO+docomoは、ロボアドバイザーに資産運用をおまかせできる投資初心者向けのサービスです。申込時に簡単な質問に答えると、ロボアドバイザーがユーザーに適したポートフォリオを形成し、ETFを購入して運用します。また運用投資額に応じたdポイントの付与やdカードの利用額の端数を活用した「おつり投資」など、ドコモユーザーが積み立てしやすい仕組みも備わっています。

「資産運用に興味があるけどハードルが高い」と感じているドコモユーザーは、ぜひTHEO+docomoでおまかせ投資を始めてみてください。