本記事では、日本最大級のマネー雑誌『NET MONEY』のweb編集部が、これから投資を始める初心者に向けて、将来性のあるおすすめの仮想通貨を厳選し、ランキング形式で紹介します。
仮想通貨の将来性は、以下の5つのポイントで判断しています。
- 資金調達できるか(VCや個人投資家の支持があるか)
- スケーラビリティがあるか(低コストでスムーズな取引ができるか)
- ユーザビリティに優れているか(使える場所が多いか)
- エコロジーに配慮しているか(消費電力に配慮しているか)
- ビジネス活用できるか(実用性があるか)
将来性のある仮想通貨は、今後の価格の値上がりに期待できます。逆に、実用性がなく、開発がストップしている可能性がある通貨は投資家から注目されず、購入後に大きく価格が下落してしまうリスクがあります。
本記事で紹介するおすすめ銘柄の将来性を参考に、これから投資する銘柄を選んでみてください。
【6月最新】仮想通貨おすすめ銘柄ランキング!将来性について解説
ここからは今後の将来性が期待される仮想通貨のおすすめ銘柄10選をランキング形式で紹介します。
1位 ビットコイン(BTC)
- 売買高No.1、世界初の仮想通貨
- 発行上限が決まっている
- 4年に1度、半減期を迎える
- 11月の米大統領選挙も影響する可能性あり
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | ビットコイン |
ネットワーク名 | Bitcoinネットワーク |
ネイティブトークン(シンボル) | ビットコイン(BTC) |
発行年 | 2009年 |
時価総額 | 約169兆5,200億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 低速/高い |
実用性 | 高い(資産運用や決済) |
公式サイト | https://bitcoin.org/ |
ビットコイン(BTC)は数ある仮想通貨の中でも時価総額が約169兆5,200億円とナンバーワンで、売買量が多いため、今後も値上がりする可能性は十分あると考えられます。
ビットコインは2008年に登場した世界初の仮想通貨です。過去、有事の際の防衛資産として需要が拡大した経緯があり、その後も大企業や機関投資家の参入、金融緩和や利下げという要因によって価格が上昇したと考えられています。
ビットコインは、開発時点で2,100万枚までと発行上限枚数が決まっています。限られた量しか存在しないことで、需要に対して通貨の供給量が追いつかなくなり、ビットコイン価格は上昇しやすくなります。このようなビットコインの希少性は、金(ゴールド)と似た性質をもつことからデジタルゴールドと呼ばれることもあります。
ビットコインは過去に3回の半減期を迎え、3回とも約1年後に価格が上昇しました。そして、ビットコインは2024年4月に4回目の半減期を迎え、今後の価格上昇が期待されています。
今後のビットコイン価格は、2024年11月のアメリカ大統領選挙の影響も受けると考えられています。また、消費者物価指数(CPI)などの統計情報の発表や、各国のビットコインETFの承認もビットコインの価格変動の要因となるでしょう。
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2位 イーサリアム(ETH)
- DeFi、NFTの発展に欠かせない存在
- 現物ETFが承認された
- 今後もアップデートが計画されている
項目 | 説明 |
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銘柄名 | イーサリアム |
ネットワーク名 | Ethereum |
ネイティブトークン(シンボル) | イーサ(ETH) |
発行年 | 2015年 |
時価総額 | 約44兆0,100億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 低速/高い |
実用性 | 高い(NFT作成や購入) |
公式サイト | https://ethereum.org/ja/ |
2番目におすすめの仮想通貨はイーサリアム(ETH)です。イーサリアムはビットコインに次いで時価総額第2位の銘柄で、2024年5月に現物ETFが承認され、実用性も高く、将来性が期待できます。
イーサリアムはスマートコントラクト機能を備え、DeFiやNFTの発展に欠かせない存在となっています。分散型アプリケーション(dApps)の開発はスマートコントラクトを応用したものが多く、イーサリアムの仕組みが使われることが多いためです。
また、イーサリアムは現物ETFが承認された通貨のため、これまで暗号資産取引所を利用してこなかった機関投資家の資金流入、将来的な成長が期待できます。
米SECがイーサリアム現物ETFの上場申請を承認したのは2024年5月のことです。暗号資産としては、2024年1月10日に承認されたビットコインについで2例目となります。
現物ETFとは、価格がビットコインやイーサリアムの現物価格と連動するように設計された上場投資信託です。株式と同じように証券取引所で売買できます。
また、イーサリアムはアップグレードを行いネットワークの機能や性能を向上させています。例えば、2022年9月にコンセンサスアルゴリズムを移行する大型アップグレード「The Merge」、2024年3月にL2手数料削減を目指す大型アップグレード「Dencun」の実装が完了しました。今後もアップグレードにより新しいアプリケーションやサービスが増加し、エコシステム全体の活性化が期待されます。
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3位 リップル(XRP)
- 高速かつ低コストな国際送金が可能
- ブリッジ通貨としての機能がある
- 企業との提携が拡大しており、長期的な成長に期待
項目 | 説明 |
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銘柄名 | リップル |
ネットワーク名 | RippleNet |
ネイティブトークン(シンボル) | リップル(XRP) |
発行年 | 2012年 |
時価総額 | 約4兆6,000億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 高い(国際送金) |
公式サイト | https://xrpl.org/ |
3番目におすすめの仮想通貨リップル(XRP)は、国際送金の効率化を目的に開発されたアルトコインです。リップルのネットワークを利用することで、従来の国際送金に比べて低コストかつ高速な送金が可能であり、実用性が高いことから将来性があるといえます。
みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行など、すでに多くの金融機関がリップルの技術を導入しており、ブリッジ通貨としての実用化が進んでいます。例えば、SBIレミット株式会社では、一部の国際送金におけるブリッジ通貨としてXRPを採用しています。
リップルの企業提携はこの他にもあります。2023年11月には、アフリカ・中東の湾岸地域・英国・オーストラリアにおいてデジタル資金を駆使した国際決済の促進を目的として、決済フィンテックのOnafriqとのパートナーシップが発表されました。
今後も世界各国の金融機関との提携が進めば、長期的な成長が期待できるでしょう。
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4位 ソラナ(SOL)
- 高速かつ低コストなネットワーク
- DeFi・NFTトレード分野で注目
- Solanaチェーンを基盤とするスマートフォンも発売
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | ソラナ |
ネットワーク名 | Solana |
ネイティブトークン(シンボル) | ソラナ(SOL) |
発行年 | 2020年 |
時価総額 | 約9兆4,500億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 中程度(NFT購入や送金決済) |
公式サイト | https://solana.com/ |
ソラナ(SOL)は高速かつ低コストのSolanaチェーンのネイティブトークンです。DeFi、NFTなど幅広い分野で活用が期待されており、ソラナで利用できるNFTマーケットプレイス「Magic Eden」は高い人気があります。NFTを低コストで取引したい人におすすめの銘柄です。
ソラナは負荷の少ないネットワークなので、1回の取引に必要な取引手数料が1円未満と非常に安価です。手数料を気にせず送金やNFT取引が可能なため、Solanaチェーンを活用するプロジェクトやユーザーが増加しています。
Solanaチェーンを基盤に開発されたNFTマーケットプレイス「Magic Eden」は、2024年6月時点で1カ月のNFT取引量が約1億7,667万ドル(約218億円※)であり、世界最大級のNFTマーケットプレイス「OpenSea」(約1億1,340万ドル、約181億円※)を上回るほど成長しています。
・NFTマーケットプレイスの1カ月の取引量ランキング(2024年6月時点)
Solanaチェーンで発行されたNFTにも注目が集まっており、MadLadsとよばれるNFTコレクションのフロアプライス(最低出品価格)は66.8SOL(約150万円)と、高額で取引されています(2024年6月19日時点)。
2023年5月には、Solanaチェーンを基盤とするスマートフォン「Saga」の一般販売が始まりました。仮想通貨を安全、便利に保管できる次世代のデバイスとして、大きな注目が集まっています。
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5位 バイナンスコイン(BNB)
- 世界最大の仮想通貨取引所「バイナンス」発行、時価総額第4位
- 定期的なバーン(焼却)で希少性高める
- BNB保有により取引所の手数料割引がある
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | バイナンスコイン |
ネットワーク名 | Binance Smart Chain |
ネイティブトークン(シンボル) | バイナンスコイン(BNB) |
発行年 | 2017年 |
時価総額 | 約11兆2,900億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 高い(バイナンス取引所の利用割引) |
公式サイト | https://bnbchain.org/ |
バイナンスコイン(BNB)は、ビットコイン、イーサリアム、テザーに次いで時価総額第4位の仮想通貨で、定期的にバーン(焼却:通貨を減らすことなど)を実施することで希少性を高めています。
バイナンスコインは世界最大の仮想通貨取引所「バイナンス」が発行するネイティブトークンで、2017年6月にICOが行われました。当初は主に取引手数料の支払いに利用されていましたが、2020年9月にはBSC(Binance Smart Chain)※1がローンチされたことで、本格的にDApps(※2)開発のプラットフォームとして機能するようになります。BSCのDAppsエコシステムの発展とともに、今後BNBの需要増加が期待できます。
バイナンスはBNBの定期的なバーン(焼却:通貨を減らすことなど)を実施しているのも特徴です。流通するBNBの数量が一定に保たれるため、価格を安定させる仕組みがあります。
BNBチェーンを採用するDAppsの増加による需要の高まりと、バーンによる価格の安定性があるため、将来性が期待できる仮想通貨だといえるでしょう。
さらに、BNBの保有による、バイナンス取引所の手数料割引サービスにも注目です。日本のバイナンス取引所ユーザーもBNB保有で手数料割引が適応される点もメリットです。
6位 ポリゴン(MATIC)
- イーサリアムの課題解決として注目
- DeFi、NFT需要増加中
項目 | 説明 |
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銘柄名 | ポリゴン |
ネットワーク名 | Polygon |
ネイティブトークン(シンボル) | マティック(MATIC) |
発行年 | 2017年(旧Matic Network) |
時価総額 | 約6144億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 中程度(イーサリアム補完) |
公式サイト | https://polygon.technology/ |
ポリゴン(MATIC)は、イーサリアムの送金速度やコストの課題を解決する取り組み「レイヤー2スケーリングソリューション」として注目されています。
2017年に旧Matic Networkとして設立され、2021年にポリゴンへと名称を変更しました。イーサリアムの共同創設者らがプロジェクトへ出資しているという点にも注目です。
ポリゴンは低コストかつ高スピードなトランザクション(※)を実現することで、イーサリアムの課題解決を目指します。特に、NFTを低コストで生成、取引したいという方におすすめの銘柄です。
OpenSeaなどのメジャーなNFTマーケットプレイスでも、ポリゴンネットワークを使用したNFT作成、出品が増えています。Coincheckの国内NFTマーケットプレイスでも採用されました。DeFiやNFTといった新興市場の需要増加に伴い、今後さらなる利用の増加が期待されます。
7位 アバランチ(AVAX)
- イーサリアムと互換性がある
- パートナーシップの構築に積極的
- GameFiで利用拡大
項目 | 説明 |
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銘柄名 | アバランチ |
ネットワーク名 | Avalanche |
ネイティブトークン(シンボル) | アバランチ(AVAX) |
発行年 | 2020年 |
時価総額 | 約1兆3,500億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 中程度(Web3ゲーム、NFT購入) |
公式サイト | https://www.avax.network/ |
アバランチ(AVAX)はイーサリアムと互換性のある銘柄で、高い処理速度と低コストが特徴です。コーネル大学の教授であるEmin Gün Sirer(エミン・ギュン・シラー)氏が開発の中心となり、2020年9月にメインネットがローンチされました。
パートナーシップの構築にも積極的です。特に注目すべきパートナーシップの1つが、Amazon Web Services(AWS)との提携です。2023年、アバランチはAmazonのクラウドコンピューティングプラットフォームと協力する初のブロックチェーンになりました。ゲーミングセクターでは日本のGREEと協業し、Web3ゲーム(※)制作をサポートしています。
Web3ゲームは、ゲームと金融を融合した「GameFi」と呼ばれる新しい成長分野です。アバランチは、Web3時代のゲームやデジタルアセットに興味がある方におすすめの銘柄といえます。
8位 チェーンリンク(LINK)
- オラクルネットワーク提供
- 大手金融機関とパートナーシップ
- DApps開発に利用
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | チェーンリンク |
ネットワーク名 | Chainlink |
ネイティブトークン(シンボル) | リンク/チェーンリンク(LINK) |
発行年 | 2017年 |
時価総額 | 約9,680億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 中速~高速/安い |
実用性 | 中程度(オラクル、報酬受取) |
公式サイト | https://chain.link/ |
チェーンリンク(LINK)は、ブロックチェーンとリアルワールドのデータをつなぐオラクルネットワークを提供しています。「ブロックチェーンのビジネス活用」といったテーマに期待している人にとって注目すべき銘柄といえます。
2023年には大手金融機関とのパートナーシップも発表されるなど、活用がさらに広がりつつあります。また、Economics 2.0(アップグレード)ではデータプロバイダーへのインセンティブ(報酬制度)や、一般ユーザーへのステーキング権拡大などが予定されています。
チェーンリンクはDApps開発にも利用されています。2023年10月には、住友商事株式会社とChainlink Labsが共同でチェーンリンクの技術を利用してIoT(モノのインターネット)デバイス間を相互運用できる実証実験を実施しました。
9位 ドージコイン(DOGE)
- ミームコインの代表格
- コミュニティ主導型
- イーロン・マスク氏の言動で価格変動
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | ドージコイン |
ネットワーク名 | Dogecoin |
ネイティブトークン(シンボル) | ドージ(DOGE) |
発行年 | 2013年 |
時価総額 | 約2兆1,200億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 中速/安い |
実用性 | 低い(チップ、寄付金送金) |
公式サイト | https://dogecoin.com/ |
ドージコイン(DOGE)は、インターネットのミームやジョークから着想を得た仮想通貨「ミームコイン」の代表的な銘柄です。柴犬の写真をモチーフにした独特のコインデザインで、高い人気を博しています。
ドージコインは、2013年12月に開発者のBilly Markus(ビリー・マーカス)氏らが、ジョーク半分の気持ちで作成しました。しかし、コミュニティの熱心な支持を受け、徐々に仮想通貨の主要銘柄の1つとして成長していきました。時価総額は2024年8月30日時点で2兆円を超えます。
また、ドージコインの価格はElon Musk(イーロン・マスク)氏による発言に大きく左右されるので、価格変動の大きい銘柄を好むユーザーには、おすすめの銘柄といえます。実際にメディア報道やX(旧Twitter)のポストで数十%の価格変動が生じています。2022年のTwitter買収時にはドージコイン価格が2倍程度に上昇しました。
10位 カルダノ(ADA)
- 環境に配慮している
- DeFiやNFTでの活用が有望視
- ブロックチェーンの実用面に注目する人におすすめ
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | カルダノ |
ネットワーク名 | Cardano |
ネイティブトークン(シンボル) | カルダノ(ADA) |
発行年 | 2017年 |
時価総額 | 約1兆8,700億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 高い(流通で活用) |
公式サイト | https://cardano.org/ |
カルダノ(ADA)は、次世代ブロックチェーンプラットフォーム「Cardano」のネイティブトークンです。環境負荷を最小限に抑えたPoSを採用しています。
カルダノは高い拡張性を兼ね備えているため、DeFiやNFTでの活用が有望視されており、ブロックチェーンの実用面に注目している方にとって、おすすめの銘柄です。カルダノのトレーサビリティー機能は、すでにアフリカ諸国(エチオピアのコーヒー産業など)でも試験利用されています。
これから伸びる仮想通貨のおすすめ草コイン人気銘柄3選!
草コインは知名度が低く、時価総額が大きくない銘柄を指します。草コインは何かのきっかけで大きな話題となり、市場価格が高騰することがあります。ここでは、これから伸びると予想される人気の草コイン銘柄3選を紹介します。
ザ・サンドボックス(SAND)
- メタバース銘柄
- 日本でも購入可能
- NFTゲームアセットの売買にも使用
項目 | 説明 |
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銘柄名 | ザ・サンドボックス |
流通ネットワーク | EthereumSolanaPolygon |
ネイティブトークン(シンボル) | サンド(SAND) |
発行年 | 2019年 |
時価総額 | 約854億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 使用チェーンにより異なる |
実用性 | 低い(NFT購入、メタバース内決済) |
公式サイト | https://www.sandbox.game/ |
ザ・サンドボックス(SAND)は、ユーザー参加型の分散型メタバースゲームプラットフォームで、ユニークなゲーム体験をユーザー自身で生み出せるのが大きな魅力です。
ユーザーはザ・サンドボックスを使って、デジタルアセット(NFT)の購入やゲーム創作ができます。柔軟に構築できるビルダーツールもあります。独自のメタバースは3Dボクセルで表現され、接続ユーザー数は500万人以上とされています。
先駆的なメタバースプロジェクトとして、ビジネスの側面からも注目されています。SoftBankや大手ゲームメーカー、ブランドなども資本参画しており、ゲームコンテンツの拡充やユーザー層の拡大が進んでいます。
また、ザ・サンドボックスのメタバース内区域はNFTとして売買が可能です。一般ユーザーだけでなく、グッチやワーナーミュージックなどの企業もザ・サンドボックス内の区域を保有します。SAND経済圏の形成とメタバース市場の成長に伴い、トークンのさらなる需要増加が期待できます。
SANDトークン自体は国内でも購入可能です。また、ザ・サンドボックスで使用されるNFTも仮想通貨取引所で売り出されることがあり、イーサリアムやポリゴンで入手できます。海外取引所を介さずに、気軽に購入できる有力な草コインです。
ファイルコイン(Filecoin)
- IPFS
- データストレージ提供でインセンティブ
- ソラナとの提携
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | ファイルコイン |
流通ネットワーク | Filecoin |
ネイティブトークン(シンボル) | ファイルコイン(FIL) |
発行年 | 2020年 |
時価総額 | 約3080億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 中程度(ビジネスで活用) |
公式サイト | https://filecoin.io/ |
ファイルコイン(FIL)は、特に、ブロックチェーンのビジネス利用に注目している方におすすめの銘柄です。
ファイルコインは、個人の余剰ストレージ容量(PCなど)を活用し、データを分散して保存するWeb3プロジェクトです。基盤となるのがIPFS(InterPlanetary File System)と呼ばれる技術です。IPFSはブロックチェーン技術を用いて、ファイルの所有権を保証し、データ改ざん防止を図ります。ストレージ提供者に対しては、ファイルコインで報酬が付与されます。
2014年にファイルコインのプロジェクトが始まり、2020年に正式にネットワークが稼働しました。2024年現在では、クラウド代替やブロックチェーンデータ保存、NFTメタデータ保存などに利用されています。2024年2月には、ソラナとの戦略的提携が発表され、ビジネス面での利用拡大に注目が集まっています。
ポルカドット(DOT)
- 異種ブロックチェーン間の連携
- パラチェーンによるスケーリング
- 高い開発効率とガバナンス
項目 | 説明 |
---|---|
銘柄名 | ポルカドット |
流通ネットワーク | Polkadot |
ネイティブトークン(シンボル) | ポルカドット(DOT) |
発行年 | 2020年 |
時価総額 | 約9,180億円(2024年8月30日時点) |
送金速度/コスト | 高速/安い |
実用性 | 中程度(チェーン間送金) |
公式サイト | https://polkadot.network/ |
ポルカドット(DOT)は、チェーン間連携やセキュリティの重要性が高まる中で注目されている草コインです。
ポルカドットは異なるブロックチェーン間での連携を実現するクロスチェーンプロトコルです。Polkadotネットワークのネイティブトークンとして機能します。
ポルカドットの大きな特徴は、スケーラビリティとセキュリティの高さです。メインチェーンの上に、高性能なパラチェーンを無数に構築できます。また、ポルカドットには従来のイーサリアムDAppをスムーズに移行できる環境も用意されています。
開発効率の高さも特徴のひとつです。一般的なブロックチェーンでは、新機能の実装やバグの修正などでアップデートする際に、ハードフォークと呼ばれる大規模な改修が必要です。しかし、ポルカドットではハードフォーク無しでアップグレードが可能なため、迅速かつ柔軟な開発が可能です。
また、DOTを保有すれば、だれでも運営に関わる意思決定に参加できます。
Web3ビジネスの発展に伴い、ポルカドットに対する需要はさらに高まるでしょう。国内の仮想通貨取引所でもポルカドットは購入可能です。ステーキングにも対応した取引所もあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
将来性の高い仮想通貨を選ぶポイント
将来性の高い仮想通貨を選ぶ上で、重要なポイントを5つにまとめて解説します。
1つのポイントだけでなく、複数のポイントとプロジェクトの実力や方向性、トレンドを総合的に評価することにより、1万種類以上ある通貨の中から、将来性のある通貨を絞り込めるでしょう。
◼︎将来性の高い仮想通貨を選ぶポイント
ポイント | 期待できる理由 | 該当銘柄 |
---|---|---|
資金調できるか(VCや個人投資家の支持があるか) | ・技術開発への注力が可能 ・プロジェクトの継続性が高まる ・優秀な人材確保 |
バイナンスコイン(BNB) アバランチ(AVAX) チェーンリンク(LINK) など |
スケーラビリティがあるか(低コストでスムーズな取引ができるか) | ・処理速度がの向上 ・手数料の低コスト化 ・開発者、ユーザーの増加 |
ソラナ(SOL) ポリゴン(MATIC) ドージコイン(DOGE) など |
ユーザビリティに優れているか(使える場所が多いか) | ・利用可能な範囲の拡大 ・需要の増加に直結 ・ビジネス面での利用拡大に期待 |
ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) リップル(XRP)など |
エコロジーに配慮しているか(消費電力に配慮しているか) | ・環境負荷の低減 ・地球温暖化対策に貢献 ・持続可能性 |
ソラナ(SOL) ポリゴン(MATIC) カルダノ(ADA) など |
ビジネス活用できるか(実用性があるか) | ・信頼性が向上 ・実利性の向上 ・長期利用や大型契約の可能性 |
イーサリアム(ETH) チェーンリンク(LINK) カルダノ(ADA)など |
資金調達できるか(VCや個人投資家の支持があるか)
仮想通貨の価格が伸びるためには、VC(ベンチャーキャピタル)や個人投資家からの資金調達が重要です。資金調達しやすい銘柄は、プロジェクトの継続性や成長性が高く、今後の発展が期待できるためです。資金調達により、技術開発が継続できたり、優秀な人材が確保できるといったメリットがあります。
例えば、アバランチを手掛けるAva Labsは、2022年4月までに過去7度の資金調達ラウンドで合計約360億円を調達しています。アバランチを支援するVCの中には著名なY Combinator、Andreessen Horowitz(a16z)が含まれています。
資金調達後は仮想通貨市場全体の下落とともにアバランチの価格も下落していますが、2023年1月にはアマゾンAWSやカナダのECプラットフォーム「Shopify」と提携するなど、地道に開発活動をつづけたことで価格は回復傾向に転じました。
安定的に資金調達ができるプロジェクトは将来性が高いといえるでしょう。
スケーラビリティがあるか(低コストでスムーズな取引ができるか)
スケーラビリティがある仮想通貨を選ぶことも将来性の高い通貨を選ぶ上で重要です。
スケーラビリティがあると、処理速度が高速かつネットワーク手数料が安価になるため、開発基盤に採用するプロジェクトが増加し、ユーザーも低コストで利用できるようになります。
ユーザーが低コストで利用できるようになると、通貨やNFTの取引が活発化することが期待できます。プラットフォームの利便性が高まるとユーザーが増加し、通貨の価格が上昇する可能性が高くなります。
ユーザビリティに優れているか(使える場所が多いか)
ユーザビリティが高い(使える場所、用途が多い)銘柄は、通貨を利用するユーザーが増加することで需要が高まり、価格上昇が期待できます。
例えば、ビットコインは一部の国で公的に支払手段として認められるなど、利便性が高まっています。リップルは使える場所こそ少ないですが、国際送金コストを極めて低く抑えられることから、ビジネス面での利用拡大に注目です。ユーザビリティは仮想通貨の将来性を示す1つの目安と言えます。
エコロジーに配慮しているか(消費電力に配慮しているか)
世界中で環境問題が注目される中、エコロジーに配慮したネットワークや銘柄に今後、注目が集まる可能性があるでしょう。
近年、仮想通貨の環境負荷(特に消費電力)が問題視されています。ビットコインマイニングに採用されるコンセンサスアルゴリズム※であるPoW(Proof of Work)では、大量の電力を消費します。2023年にはマイニングによる電力使用量はアメリカ全体の需要の0.6%~2.3%を占める事になり、二酸化炭素排出量が問題となっています。
実際、環境負荷への配慮から、イーサリアムやカルダノ、ソラナなどが電力消費量が少ないコンセンサスアルゴリズム「PoS」を採用しており、このような取り組みは他の通貨にも広がる可能性があります。
2021年には環境へ負荷を与えることが理由のひとつとして、中国がビットコインのマイニングを禁止し、価格が大きく下落しました。
このことから、エコロジーに配慮するPoSを採用するプロジェクトの需要が高まると考えられるでしょう。
ビジネス活用できるか(実用性があるか)
仮想通貨のビジネス利用といった観点は、将来性を計る上で重要なポイントです。ビジネスでの実用が進めば需要が高まり、市場価値の向上が期待できます。
主に以下の銘柄がビジネスで活用されています。
■ビジネス活用される仮想通貨銘柄
銘柄名 | 活用方法 |
---|---|
リップル(XRP) | 国際送金時のブリッジ通貨として採用 |
チェーンリンク(LINK) | SIMスワップ詐欺対策や貿易書類ネットワークに活用 |
ソラナ(SOL) | ソラナチェーンを採用したスマートフォン「Saga」の開発 |
アバランチ(AVAX) | AWS(Amazon Web Services)がAva Labsと提携し企業や政府機関に対してブロックチェーン技術の導入促進 |
ホワイトリストに入っているか
将来性の高い仮想通貨銘柄を選ぶポイントとして、ホワイトリストに登録されていることが挙げられます。
ホワイトリストとは、金融庁に登録された暗号資産交換業者が取り扱う仮想通貨の通称のことです。仕組みや用途が明確で、資金流出のリスクが低いと判断されたものに限られているため、安全性や信頼性が高いといえるでしょう。
以下は金融庁が発表する暗号資産の適切性の判断基準です。特に重要な箇所は編集部が赤字にしています。
取り扱う暗号資産の適切性の判断基準
引用元:金融庁|取り扱う暗号資産の適切性の判断基準
当局は、登録の申請の審査や暗号資産交換業者が取り扱う暗号資産の適切性の判断に当たっては、取り扱う暗号資産の仕組み(発行者、管理者その他の関係者や当該暗号資産と密接に関連するプロジェクトの内容等を含む。)、 想定される用途、流通状況及び当該暗号資産に使用される技術のほか、当該暗号資産を取り扱うにあたっての社内態勢の確保の状況等を踏まえ、テロ資金供与やマネー・ローンダリング等に利用されるリスク、 システムリスク等をはじめとする、当該暗号資産の取り扱いにより生じ得るリスクの内容について、申請者や暗号資産交換業者から詳細な説明を求めることとするほか、利用者からの苦情や、協会の意見等の外部情報も踏まえ、 利用者保護及び業務の適正かつ確実な遂行の確保の観点から、暗号資産交換業者が取り扱うことが適切かを判断するものとする。
なお、本記事で紹介している仮想通貨はすべてホワイトリストに登録されています。
仮想通貨時価総額ランキング
2024年8月30日時点での仮想通貨時価総額ランキングトップ10は以下の通りです。
- 1位:ビットコイン(BTC)
- 2位:イーサリアム(ETH)
- 3位:テザー(USDT)
- 4位:バイナンスコイン(BNB)
- 5位:ソラナ(SOL)
- 6位:USDコイン(USD)
- 7位:リップル(XRP)
- 8位:ドージコイン(DOGE)
- 9位:トロン(TRX)
- 10位:トンコイン(TON)
時価総額ランキング3位まではビットコイン、イーサリアム、テザーがランクインしており、ランキングの変動はほとんどありません。
テザー(USDT)とは?
米ドルに価値が連動するよう設計された仮想通貨です。主に海外取引所で決済用通貨として利用されています。
4位から10位については変動することがあり、特に注目されている通貨が上位にランクインする傾向にあります。2024年7月時点では、2023年から急上昇したソラナやトンコインが上位にランクインしています。
時価総額を基準に選ぶ方法
仮想通貨の選び方として、時価総額を基準とする方法があります。時価総額とは、通貨の市場規模や価値を意味する指標のことで、以下のように算出可能です。
時価総額の算出方法
時価総額=総発行枚数×通貨1枚の価格
仮想通貨1枚の価格は、市場でその通貨を購入したいと考える人が多いほど高くなります。そのため、時価総額が高いということはその通貨の需要が高く、信頼されているという意味になるのです。
また、総発行枚数が多いほど、通貨1枚の価格は低くなる傾向があります。そのため、通貨の価格が低くても時価総額が高いものも多数存在します。
例えば、リップル(XRP)は2024年8月時点で時価総額ランキング7位に位置しているものの、総発行枚数が1,000億枚あるため、1枚あたりの価格は約81.78円と低めです。総発行枚数2,100万枚、1枚あたりの価格が一千万円を超えるビットコインと比べると、違いは明らかです(※)。
したがって、アルトコインを選ぶ際は通貨1枚の価格ではなく、時価総額を基準に選ぶことが重要になります。
時価総額で選ぶメリット
時価総額が高い通貨の特徴として、短期的に見てボラティリティ(価格変動率)が低い点が挙げられます。時価総額が低い通貨は流動性が低く、大きな額の取引があると価格が乱高下してしまいます。
価格が大きく変動するということは、それだけ市場の混乱を招きやすいということです。大きく下落した際は、パニック売りによって暴落を引き起こす可能性が高まります。
一方で、時価総額の高い通貨は流動性が高いため、ある程度大きな額での取引があっても短期的な価格変動は小さなものにとどまります。
時価総額の低い通貨と比較して緩やかに価格が推移するため、トレンドを見極めやすいという点がメリットと言えるでしょう。
時価総額が高いからと言って将来性があるとは限らない
ただし、時価総額が高いからと言って、将来性が約束されているわけではありません。例として、2022年4月に当時の時価総額ランキング3位に位置していたテラ(TerraUSD)は、同年5月にエコシステムが崩壊し、ほぼ無価値となりました。
テラ(TerraUSD)とは?
米ドルの価格に連動する仮想通貨です。米ドルの裏付けを持たず、独自のアルゴリズムによって米ドルの価格と連動していました。
このように、時価総額が高い通貨であっても、ハッキングやシステムの不具合などにより暴落する可能性があります。時価総額が高いからといって通貨を盲信せず、分散投資などを通じてリスクを回避できる体制を整えておきましょう。
仮想通貨の今後
仮想通貨市場は、アルトコインの現物ETFの承認期待から今後も盛り上がることが期待されます。一方で、ビットコインの半減期によるマイニング報酬の下げ幅が小さくなっていることから、今後伸び悩む可能性もあります。以下でそれぞれくわしく解説します。
仮想通貨全体が今後も盛り上がることが期待できる理由
仮想通貨市場全体が今後も盛り上がりが期待できる理由として、アルトコインの現物ETFの承認期待が挙げられます。2024年1月にはビットコインの現物ETFが、同年5月にはイーサリアムの現物ETFの申請が米国証券取引委員会(SEC)によって承認されました。
さらに、2024年6月にはソラナの現物ETFの申請がSECに提出されました。イーサリアムに次いでソラナの現物ETFの申請が承認されれば、他のアルトコインのETF申請が相次ぐ可能性があります。
現物ETFが承認されれば、これまで仮想通貨市場への投資に消極的であった大口投資家や機関投資家が市場に参入する可能性が高まります。
仮想通貨市場全体に資金が流入することで、多くの通貨の価格が大きく上昇する可能性があるでしょう。
仮想通貨全体が今後伸び悩みそうな理由
仮想通貨市場が今後伸び悩みそうな理由の一つに、ビットコインの半減期によりマイニング報酬の下げ幅が小さくなる点が挙げられます。
半減期は、ビットコインのブロックを生成(マイニング)するマイナーと呼ばれる人または団体への報酬が半分になるイベントのことです。報酬額が半減することで市場に供給されるビットコインの量が減少し、価格の安定化をもたらす仕組みとなっています。
しかし、半減期の回数を重ねるほど減少するビットコイン枚数の幅が小さくなり、供給量の減少幅も小さくなります。そのため、これまでのような大きな価格上昇が期待できない可能性があるということです。
実際に半減期が実施されるごとに、ビットコインの価格上昇率は小さくなっています。
■これまでの半減期後の価格上昇率
半減期 の時期 |
半減期時点 の価格 |
半減期後 の最高値 |
価格上昇率 |
---|---|---|---|
1回目 2012年 |
約1,000円 | 約11万円 (2013年11月) |
約10,900% |
2回目 2016年 |
約7万3,000円 | 約226万円 (2017年12月) |
約2,995.89% |
3回目 2020年 |
約100万円 | 約779万円 (2021年11月) |
約679% |
上昇率は毎回70%程度減少しています。この傾向を踏まえると、7回目の半減期(2036年予定)後の価格上昇率は5%ほどになる計算です。そのため、半減期までに価格が上昇せず、半減期後の価格上昇率がさらに低下することになれば、将来的に価格が下落し続ける可能性も考えられます。
■半減期時点から半減期後最高値の価格上昇率の予測
半減期の時期 | 半減期時点から半減期後最高値の価格上昇率(予想) |
---|---|
4回目:2024年 | 203.7% |
5回目:2028年 | 61.11% |
6回目:2032年 | 18.33% |
7回目:2036年 | 5.499% |
ただし見方を変えれば、次の半減期までに価格が大きく上昇すれば、価格の伸びしろもあるということです。よほど大きな出来事がない限り、数年で無価値になったり、下落し続けたりすることは考えにくいでしょう。
【やめとけ?】仮想通貨の注意点/リスクを解説!
仮想通貨取引は価格変動が激しいことから「やめとけ」といわれることがあります。仮想通貨取引が「やめとけ」といわれる5つの理由について、仮想通貨取引のリスクと対策方法を解説します。
仮想通貨取引所の倒産リスク/詐欺リスクが存在する
仮想通貨取引所には、倒産や詐欺のリスクが存在します。
2022年には世界第2位の取引規模を誇るアメリカの取引所「FTX」が倒産しました。取引所が倒産すると資産が引き出せなくなる可能性があります。取引所を選択する際には、信頼性やセキュリティ対策には特に注目しましょう。
詐欺リスクを回避するには、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に登録されている取引所を利用するとよいでしょう。日本国内の暗号資産交換業者は、金融庁・財務省への登録が義務付けられています。登録がないということは詐欺サイトの可能性が高くなるため、利用を避けましょう。
なお、本記事で紹介している取引所はすべて暗号資産交換業者に登録されているので安心してください。
価格変動が激しい(ボラティリティが高い)
仮想通貨は価格変動が激しい(ボラティリティが高い)という特徴があり「やめとけ」といわれる要因となっています。価格が数倍、数十倍になる銘柄も珍しくない一方で、下落幅も大きく、大きな損失を被る可能性があるためです。
対策としては、余剰資金の範囲内で投資をすることや、ある値段まで下がったら自動的に売る「ストップロス注文」を活用することが挙げられます。
技術の理解が難しい
仮想通貨は「ブロックチェーン」という高度な技術を基盤としており、仕組みを理解するのが難しいという欠点があります。
ブロックチェーン技術について詳しく理解しなくても仮想通貨取引はできますが、万一の事態が発生した場合、要因を理解するのに苦労したり、対策がわからなくなったりする可能性があります。
仮想通貨取引をするなら最低限、ブロックチェーン技術の特徴については勉強し、送金ミスなどで資産が失われても資産を回収するのは難しい点や、悪意あるスマートコントラクト(コンピューターの自動処理)によって意図しない送金を引き起こされる可能性があるといったリスクは理解しておくのがおすすめです。その上で、セキュリティ対策が整った取引所を選び、万が一失われても生活に影響のない金額で投資するようにしましょう。
一次情報の多くが英語
仮想通貨に関する一次情報の多くは英語で提供されており、日本で正しい情報を得ることは難しいです。
誤った情報にだまされないためには、信頼性の高い情報源を見つけることや、信頼性の高い日本語の媒体を利用することが大切です。特に通貨のアップデートやプロジェクトのハッキングなど重要な情報は、大手金融メディアや金融庁が発表する情報を複数確認するようにしましょう。
課税の仕組みが複雑で税率も高い
仮想通貨の取引で得た利益には税金がかかり、株や投資信託よりも最大税率が高くなります。課税所得の計算方法が複雑で、計算を誤ると追徴課税される可能性があります。
株式や投資信託など、その他の金融商品の取引で得た利益には一律で約20%の税金がかかるのに対し、2024年5月時点では、仮想通貨取引の利益は雑所得に該当し、税率は課税所得によって5%~45%の間で変動します。税率は住民税や復興特別所得税を合わせると最大約55%となります。
課税所得を計算するのも大変で、以下のようなタイミングで発生する損益を記録しなくてはいけません。
- 仮想通貨を現金化した際
- 他の通貨と交換した際
- ステーキングやレンディング報酬を受け取った際
- NFTを仮想通貨で購入した際
税金の申告方法や記録の管理は、必要に応じて仮想通貨の税金知識が豊富な税理士や国税局電話相談センターからアドバイスを受けましょう。正確な税務処理を行うことで、後々のトラブルを避けられます。
最大55%の税金を課せられないように、保有している仮想通貨を一度に現金化しないという対策も有効です。仮想通貨に対する税金は、保有しているだけでは課せられません。毎年、必要な分だけ現金化していくことで、一度に大きな金額の税金を支払わなくても済むようになります。
【初心者必見!】仮想通貨取引所12社を徹底比較
国内の暗号資産(仮想通貨)取引所の中から、初心者が仮想通貨を取引するのにおすすめの12社を厳選し、ランキング形式で紹介します。
12社の中でも、NET MONEY編集部が特におすすめするのはGMOコイン、Coincheck、BitTradeの3社です。
仮想通貨を購入したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
第1位:GMOコイン
項目 | 説明 |
---|---|
取引所名 | GMOコイン |
取り扱い銘柄数 | 26種類(2024年8月30日時点) |
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:Maker -0.01%、Taker 0.05% |
入出金手数料 | 無料(大口出金:400円) |
レバレッジ取引 | 2倍 |
GMOコインは、取引アプリも機能が充実しており、初心者から上級者まで、さまざまな取引スタイルに対応できるのが最大の強みです。
GMOインターネットグループが運営する国内の主要な仮想通貨取引所の一角で、ビットコインをはじめとする26種類が取引できます。また、8通貨ペアでの仮想通貨FXも利用可能となっています。
・安い手数料も魅力
手数料が安いこともGMOコインの大きな魅力です。即時入金や出金、送付の各種手数料がかからず、気軽に利用できます。貸暗号資産やステーキングといった金融サービスも充実しています。
貸暗号資産プレミアムで設定されているリターンは年率15.0%以上です。ステーキングサービスでは、「これから伸びる仮想通貨のおすすめ草コイン人気銘柄3選!」で紹介したポルカドット(DOT)も利用可能です。また、スマートフォンアプリやWebTraderなど高機能な取引ツールも無料で使用できます。
・金融グループ企業ならではのセキュリティ体制
セキュリティ面では、マルチシグ(※)方式やコールドウォレット管理などを導入しています。GMOグループの金融サービス実績も背景にあり、堅牢な運用体制が整備されています。
アカウント作成などのプロセスも簡単で、最短10分で口座開設が可能です。豊富な取引スタイルと手数料無料、高機能ツール、堅牢なセキュリティを兼ね備えた点が、多くのユーザーから支持されています。
第2位:Coincheck
項目 | 説明 |
---|---|
取引所名 | Coincheck(Coincheck) |
取り扱い銘柄数 | 30種類(2024年8月30日時点) |
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:銘柄に応じて変動 |
入出金手数料 | 入金:無料~ 出金:407円 |
レバレッジ取引 | なし |
Coincheckは、初心者にも使いやすいトレード機能のある仮想通貨取引所で、アプリのダウンロード数は国内でNo.1を獲得するなど幅広いユーザーから高い支持を受けています。
・セキュリティ対策も万全
Coincheckはマネックスグループ株式会社の完全子会社です。セキュリティ面でも万全の対策を施しており、2段階認証の導入やコールドウォレット(※)の資産管理など、ユーザーの資産を守るための取り組みをしています。過去にハッキング被害も受けましたが、顧客資産の全額補塡と再発防止策を講じるなど、信頼回復に努めてきました。
・提供サービス、機能が充実
提供サービスは取引所だけにとどまりません。ビットコインの積立投資や決済、NFTマーケットプレイス、IEO(取引所を介した新規仮想通貨公開)などの機能も充実しています。
NFT(Non-Fungible Token)を簡単に説明すると、ブロックチェーン技術を用いてデジタルデータを世界にひとつのものだと証明する技術です。
NFTマーケットプレイスは、仮想通貨や現金を使ってNFTを購入できるプラットフォームです。Coincheckでは口座開設するだけで利用でき、取引の際にネットワーク手数料(ガス代)が無料な点がメリットです。
Coincheckは電力、ガス事業にも参入しており、総合的なWebサービスプラットフォームを目指し、事業を展開しています。
「これから伸びる仮想通貨のおすすめ草コイン人気銘柄3選!」で紹介したザ・サンドボックス(SAND)も購入可能です。また、ザ・サンドボックスのメタバースで使用されるNFTも独自マーケットプレイスで入手できます。
メタバース銘柄が気になる方は、ぜひCoincheckをチェックしてみましょう。
第3位:BITPOINT
ビットポイントのメリット
- ◎ ステーキング報酬の年率が国内No.1
- ◎ 取引所手数料がMaker,Takerともに無料
- ◎ 2種類の積立投資が可能
ビットポイントのデメリット
- △ 取扱通貨数が少ない
- △ スプレッドが広い
- △ 問い合わせの返信が遅いことがある
BITPOINTは、2016年に設立された暗号資産取引所です。各種手数料が無料で、ステーキング報酬の年率が高い点が特徴です。
BITPOINTを選ぶポイントは以下のとおりです。
- ステーキング報酬の年率がNo.1
- 取引所手数料がMaker,Takerともに無料
- 2種類の積立投資が可能
- NFTゲーム関連の銘柄を購入可能
BITPOINTはステーキング報酬の年率No.1かつ、手数料無料で利用できます。そのため、暗号資産を長期で保有したい人におすすめです。
BITPOINTでステーキング報酬を受け取れる対象銘柄は、以下の7種類です。
- イーサリアム
- カルダノ
- ソラナ
- トロン
- コスモス
- ポルカドット
- アバランチ
さらに、BITPOINTのステーキング報酬は、他社より1.0~4.0%ほど高くなっています。他社を利用するより、多くの報酬を受け取ることが可能です。
・銘柄別ステーキング報酬を比較
銘柄 | ステーキング報酬 | S社 | C社 |
---|---|---|---|
イーサリアム | 3.48% | 2.5% | 2.8% |
ソラナ | 7% | 4.80% | 5.50% |
カルダノ | 3.10% | 2.10% | 3.00% |
トロン | 4.10% | - | - |
コスモス | 15.50% | 11.50% | 12.00% |
ポルカドット | 15.20% | 11.90% | 13.0% |
仮にコスモスの年率が17.0%のケースで1000ATOM(約56万円相当額)をステーキングした場合、1年間で183.89ATOM(約10万3,000円相当額)の報酬を受け取れます(※)。
BITPOINTでは、取引所でMaker、Takerともに手数料無料で利用できます。
短期で頻繁に取引したい人や指値、成行にかかわらず手数料を気にせず取引したい人におすすめです。
とくに、Takerでの注文については、手数料が徴収されるほかの取引所よりもお得に利用できます。
・Maker、Taker手数料を比較
取引所 | Maker手数料 | Taker手数料 |
---|---|---|
BITPOINT | 無料 | 無料 |
GMOコイン | -0.01%もしくは-0.03% | 0.05%もしくは0.09% |
Coincheck | 0.00%~0.05% | 0.00%~0.1% |
Zaif | 無料 | 0.1%もしくは0.3% |
スピーディーに利益や損失を確定させたい場面で、手数料を気にすることなく取引できることは、BITPOINTのメリットといえます。
ビットポイントの概要 | |
---|---|
取扱通貨数(販売所) | 25通貨 BTC, GXE, SHIB, POL, KLAY, DEP, JMY, ADA, ETH, TRX, XRP, IOST, DOT, FNSA, BCH, BAT, LTC, FLR, ATOM, TON, TSUGT, DOGE, SOL, OSHI, LINK, AVAX |
取扱通貨数(取引所) | 18通貨 BTC, ADA, ETH, TRX, XRP, LTC, BCH, BAT, IOST, DEP, SHIB, SOL, JMY, DOT, GXE, TON, DOGE, AVAX |
最低取引数量(BTC) | 販売所:0.00000001 BTC 取引所:0.0001 BTC |
取引手数料(販売所) | 無料(スプレッドあり) |
取引手数料(取引所) | 無料 |
送金手数料 | 無料 |
入金手数料 | 銀行振込:無料(振込手数料あり) 即時入金:無料 |
出金手数料 | 月1回無料 (月2回目以降は330円/回) |
スマホアプリ | BITPOINT(ios/Android) |
取引ツール(PC) | WEB取引ツール・BITPOINT PRO |
貸暗号資産 | 〇 |
積立暗号資産 | 〇 |
仮想通貨に関してよくある質問
仮想通貨に関してよくある質問をまとめたので、初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
- これから伸びる仮想通貨は?
- 実用性が高く、さまざまな分野で活用が期待できるイーサリアム(ETH)やカルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)などのスマートコントラクト対応通貨が有望です。また、メタバースやNFTへの関心の高まりから、ザ・サンドボックス(SAND)などの価格上昇が期待されます。その他、DEX(分散型取引所)やDeFi(分散型金融)の発展に伴い、パンケーキスワップ(CAKE)の利用も増えるかもしれません。
- 過去に1,000倍になった銘柄はある?
- ビットコインをはじめ、複数の通貨で1,000倍以上の価格上昇を記録しています。例えば、イーサリアムは、2015年には1ETH=100円程度の価値しかありませんでしたが、2024年5月13日時点で1ETH=46万円以上です。1,000倍どころか、5,000倍上昇したことになります。シバイヌコイン(SHIB)にいたっては、2020年時に0.00000001円だった価格は、2021年に0.009円になったことで90万倍の上昇を果たしました。
- 仮想通貨の次のバブルはいつ?
- 2023年1月から上昇トレンドが続き、2023年10月からはさらに上昇傾向が強くなっています。そのため、2024年6月時点ではすでにバブル相場であると言えるでしょう。
- 仮想通貨で人気の銘柄は?
- 最も人気のある銘柄はビットコインです。時価総額、ウォレット数(保有ユーザー数)共に仮想通貨市場最大シェアを有します。1BTC以上を保有するウォレットだけで100万個以上です。さらに、中米のエルサルバドルはビットコインを法定通貨として認定しています。発行数にも制限があることから、これから益々希少性が高くなり、人気が上がると期待できます。
- 仮想通貨のおすすめの草コインは?
- おすすめの草コインは、ユーザー参加型の分散型メタバースゲームプラットフォームであるザ・サンドボックス(SAND)、ソラナとの戦略的提携が発表されビジネス面での利用拡大に注目が集まるファイルコイン(FIL)、スケーラビリティとセキュリティの高さが特徴のポルカドット(DOT)です。
ただし実は、まだ市場に出ていない草コインもあります。それらの草コインは、IEO(Initial Exchange Offering:売り出し)を待っている状態です。
例えば、JOCコインは日本発の独自チェーンのネイティブコインですが、2024年度中のIEOを目指しています。どこの仮想通貨取引所からIEOが実施されるかは不明ですが、注目度は高まっています。
- 仮想通貨取引所はどうやって選ぶ?
- 仮想通貨取引所を選ぶ際は、セキュリティ、取引手数料、取り扱い銘柄数を重視しましょう。セキュリティは2段階認証システム採用の確認、ハッキング事例の有無、コールドウォレットの活用などを確認してください。また、取引所のトレード機能、金融サービスも重要なポイントです。
- 海外の仮想通貨取引所は利用しても良い?
- 日本人が海外の仮想通貨取引所を利用することは、違法ではありません。しかし、海外の取引所は日本の金融庁監督下にないため、倒産した際の資金補償などが不明確です。
実際に、香港の大手仮想通貨取引所「AAX」では、顧客の資産引き出しが遅れるという事案が発生しました。海外取引所は、セキュリティをしっかりと考慮し、自己責任の範囲で利用する必要があります。
- 未成年でも仮想通貨取引はできる?
- 日本は2022年に民法改正で、成人年齢が20歳から18歳に変更されました。仮想通貨取引所の利用は基本的に18歳以上(※)に制限されています。
海外の取引所でも、未成年者の仮想通貨取引は制限される場合があります。各国の法律や規制を確認し、未成年者が仮想通貨取引を行うことが許可されているかを把握しましょう。
- 初心者におすすめのインジケーターは?
- 一般的には、移動平均線やRSI(Relative Strength Index)などが初心者に使いやすいとされています。移動平均線は一定期間の価格の平均を結んだグラフで、相場が上昇傾向にあるのか、下降傾向なのかがひと目でわかります。
RSIを簡単に説明すると、買われすぎか売られすぎかを1つのグラフで判断できる指標です。数値は0~100%で表され、一般的に70%~80%以上で買われすぎのため「売り」、20%~30%以下で売られすぎのため「買い」と判断します。
仮想通貨取引所によっては、複数のインジケーターが利用できます。多く使えば良いというわけではなく、チャートの基本パターンやトレンドラインなども学び、総合的な分析を行うことが大切です。
- チャートが見やすいおすすめの仮想通貨取引所は?
- チャートが見やすいおすすめの仮想通貨取引所は、bitbankです。プロトレーダーも利用するチャートツール「TradingView」を採用しており、、描画ツールや100種類を超えるテクニカル分析ツールを備えています。トレーダーは価格パターンや指標を分析しやすく、トレンドもすぐに把握できます。もちろん、スマートフォンアプリでも高度なテクニカル分析が利用でき、チャートがとても見やすいデザインです。
- 初心者におすすめの仮想通貨は?
- 初心者におすすめの仮想通貨は、ビットコインとイーサリアムです。ビットコインとイーサリアムは、基本的に国内の取引所であればどこでも購入できます。運用に利用できる取引所も多いことから、初心者におすすめです。
- ビットコイン以外のおすすめの仮想通貨は?
- ビットコイン以外のおすすめの仮想通貨として、リップル、ポリゴンが挙げられます。リップルはグローバルな決済プロトコルを提供し、銀行や金融機関と提携しています。低コストで国際送金をする際に役立ちます。ポリゴンはスケーラビリティの高いイーサリアムのレイヤー2ソリューションです。とても安い利用料(ガス代)で送金を可能にします。
- 仮想通貨の次に流行るものは何?
- ブロックチェーンで社会課題の解決を目指す「ReFi(Regenerative Finance:再生金融)」が注目されています。従来の仮想通貨は送金手段として、もしくはスマートコントラクトによる自動取引などに利用されてきました。ReFiは、ブロックチェーンを環境保全活動の証明手段として利用します。環境保護は社会的課題として、これから益々重要度を増していくでしょう。ReFiは地球環境の課題に対して、新しい切り口でソリューションを提供します。
2021年からライターとしての活動を開始。フリーランスライターとして暗号資産やNFT、メタバースなどのWeb3.0分野を専門に執筆する。海外取引所MEXCでBuisness Developerとしての活動経験がある。