イーサリアムの今後の見通しと将来性は?将来の価格を徹底的に予測!
(画像=NET MONEY編集部)

イーサリアム(ETH)は2024年6月時点でビットコインに次ぐ時価総額2位の仮想通貨です。仮想通貨投資の銘柄として、イーサリアムの購入を検討する人も多いでしょう。

イーサリアムは、各国でのイーサリアムETF承認やアップデートなどで今後の将来性が期待できる銘柄です。

この記事では、イーサリアムの今後の価格の見通しと将来性をテクニカル分析・AIを活用して徹底予測します。

イーサリアム(ETH)|今後の将来性

イーサリアムの価格が今後、上昇すると期待できる将来性について紹介します。

理由の一つに2024年5月、アメリカでイーサリアムETFが承認されたことが挙げられます。そして、今後アメリカ以外の各国でイーサリアムETFが承認される場合、さらに価格が上昇する可能性があります。

また、イーサリアムはアップグレードにより通貨としての価値が向上する可能性があり、価格上昇を期待させる要因の一つになっています。
以下でそれぞれ詳しく解説します。

各国でイーサリアムETFが承認される

ETFとは上場投資信託のことで、株式と同様に市場が開いている間に売買できる投資商品です。

2024年に入ってから、各国でイーサリアムの現物ETFが承認されていることから、今後の価格上昇が期待できます。2024年4月には香港の金融当局が、2024年5月には米国証券取引委員会(SEC)がイーサリアムの現物ETFを承認しました。

現物ETFとは?
現物ETFとは、その名の通り金融商品の現物に投資するETFです。
現物ETFの価格は、投資対象の金融商品の現物価格との連動を目指しています。
現物ETFの購入者は、ETFを通常の株式や債券と同じように市場で売買することができます。

引用:Coincheck|暗号資産/ビットコインETFとは?国内の状況と上場が却下された理由とは?

現物ETFが承認されたことで、証券口座を通じてイーサリアムの価格とほぼ連動する投資商品を購入できるようになります。これまでハッキングリスクなどを恐れて仮想通貨取引所を避けていた大口投資家の資金流入が期待できることから、イーサリアムの価格上昇をもたらす可能性があります。

証券口座でイーサリアム現物ETFを購入していれば、仮に取引所がハッキングされた場合でも投資家の資産に直接影響を与えることはありません。

また、証券取引所ではイーサリアムの現物ETFを販売するにあたり、裏付け資産としてイーサリアムを保有する必要があります。これにより、ETFの販売数が増加するほど機関投資家によるイーサリアムの購入も増え、価格上昇をもたらす可能性が期待されます。

さらに、過去にゴールド(金)の現物ETFが承認された際に価格が大きく上昇した事例を参考にすると、類似の現象がイーサリアムにも期待できるかもしれません。

ゴールドの現物ETFが初めて販売された2004年11月18日を皮切りに、ゴールドの価格は上昇を続けており、2024年7月18日時点で約605%(約6倍)の上昇率を記録しています。

ゴールド価格のETF上場後の価格推移
引用元:TradingView

ゴールドの現物ETFの上場後に価格が上昇したという事例を踏まえると、イーサリアムも同様に価格上昇する可能性を秘めていると考えられます。

アップデートによる通貨価値の向上

イーサリアムはこれまでに何度もアップデートを実施してきました。アップデートによりネットワークの利便性が向上すると、需要が高まり、価格にポジティブな影響を与える傾向があります。

まずはこれまで実施されたイーサリアムの主なアップデート内容を見てみましょう。

時期 アップデート名称 内容
2021年4月 ベルリン 手数料の削減とネットワークパフォーマンスの向上
2021年8月 ロンドン 新しい手数料モデルの導入により、送金手数料が大幅に削減
2022年9月 パリ(Marge) コンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSへ移行
2023年4月 シャペラ ステーキングしていたETHが引き出し可能に
2024年3月 デンクン(Dencun) レイヤー2の手数料が大幅に削減

イーサリアムの価格に大きな影響を与えたのは、2021年に実施された「ベルリン」と「ロンドン」の大型アップデートです。いずれもイーサリアムネットワークの手数料(ガス代)の削減を目的としており、アップデート実施後に価格が上昇しています。

アップデート後のイーサリアム価格推移ーベルリンとロンドン
引用:TradingView

2022年9月にはコンセンサスアルゴリズムをPoW(プルーフ・オブ・ワークス)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行したことで、ロック生成に必要な電力を99%以上削減できました。その結果、イーサリアムの価格は大きく上昇しています。

アップデート後のイーサリアム価格推移ーパリ
引用:TradingView

2023年4月に実施された「シャペラ」アップデートでは、これまでステーキングによりロックされていた約1,810万枚(約4.3兆円)のETHが引き出し可能となりました。

ロック解除による売り圧が一時的に下落を引き起こしましたが、その後大幅な価格の下落は見られず、2023年10月には仮想通貨市場全体の好調を受けて価格が大きく上昇しています。

アップデート後のイーサリアム価格推移ーシャペラ
引用:TradingView

2024年3月には「デンクン」アップデートが実施され、レイヤー2ネットワークの手数料が大幅に削減されたものの、イーサリアムの価格には大きな影響を及ぼしませんでした。

このように、すべてではないものの、イーサリアムのアップデートは価格に好影響を与える傾向があります。アップデート情報をこまめにチェックし、ネットワーク性能の向上や手数料の削減が行われる場合は、価格上昇の可能性を視野に入れましょう。

今後のアップデート情報については、イーサリアムの公式サイトや、イーサリアムの考案者であるヴィタリック・ブテリン氏のX(旧Twitter)アカウントを定期的に確認することをおすすめします。

通貨の用途としての将来性

イーサリアムはスマートコントラクト機能を備えているため、単なる取引手段としてだけでなく、さまざまなアプリケーションの基盤として利用されています。分散型金融(DeFi)アプリケーションや分散型取引所(DEX)が含まれ、これらの分野での活用が拡大中です。

イーサリアムの用途に将来性がある理由は、その柔軟性と適応力にあります。

スマートコントラクトは、従来の金融システムを革新する可能性を持っており、取引の自動化や信頼性の向上を実現します。また、エンタープライズレベルのアプリケーションにも対応できるため、さまざまな業界での採用が進むことが期待されるでしょう。

これにより、イーサリアムの需要は今後も期待できます。特に注目すべきは、NFT(非代替性トークン)の可能性です。

NFTはデジタルアートやゲーム内アイテムなどの独自性を証明する手段として利用されており、イーサリアムはその主要なプラットフォームとなっています。

NFT市場の拡大は、イーサリアムの需要をさらに押し上げ、価格上昇の一因となるでしょう。

イーサリアム(ETH)の今後の価格予測!【将来価格は?】

まずはイーサリアムの過去の価格動向について解説した後、今後の価格についてテクニカル分析を用いて徹底予測します。

またイーサリアムの今後の価格について、AIの予測も紹介します。
AI予測は、アメリカのAIを用いた仮想通貨予測サイトである「CoinPriceForecast」と「DigitalCoinPrice」のものを用いました。ただし、あくまで予測のため参考程度にとどめておきましょう。

過去から現在までの価格動向

イーサリアムは2015年に発行され、2016年よりも前は1ETH=500円以下の価格で推移していました。

その後は、上昇の一途をたどっています。特に2018年には暗号通貨市場全体の盛り上がりに伴い、当時の最高値である1ETH=16万円ほどにまで暴騰しました。

ただ、2018年3月にG20サミットで暗号資産の規制に関する話し合いが行われて、暗号資産全体が下落傾向になります。イーサリアムの価格も大幅に下落し、一時は1ETH=約1万円台まで下がりました。

しかし、2020年からのDeFiブームやNFT市場の拡大により、価格は再び上昇を始めます。2021年11月には1ETH=約55万円にまで上昇し、当時の最高値を更新しました。

その後落ち着きを見せますが、2024年6月4日現在では約60万円で推移しています。

テクニカル分析による今後の予測①短期-サポートライン付近が買い時か

TradingViewのイーサリアム短期チャート画面
TradingViewのチャート画面から引用

2024年5月から7月までの短期で分析すると、イーサリアムの価格は、5月から意識されていたレジスタンスラインを7月17日に明確に突破し、上昇トレンドに転換する動きを見せています。この動向が続く場合、前回の高値である約62万円付近を再度試す可能性があると予想されます。

7月8日以降の1時間足で見ても上昇トレンドが形成されているため、再度サポートライン付近に近づいたときが買い時の可能性が高いと言えるでしょう。

TradingViewのイーサリアム短期チャート画面
TradingViewのチャート画面から引用

ただし、レジスタンスラインを下回る展開となった場合、前回意識されていたサポートライン(約45万円付近)まで下落する可能性も考慮しておく必要があります。

テクニカル分析による今後の予測②長期-今後も上昇トレンドが続く可能性

TradingViewのイーサリアム長期チャート画面
TradingViewのチャート画面から引用

イーサリアムの価格を2021年1月から2024年7月までの週足チャートでみると、2023年10月から続く上昇トレンドが観測され、このトレンドが今後も継続する可能性があると考えられます。

2024年7月に一時サポートラインを割り込む動きがありましたが、その後価格は反発し、上昇トレンドが継続している状態です。

また、日足チャートでは200SMA(移動平均線)を2024年7月7日から8日にかけて一時下回り再度上昇していることから、買いシグナルが出ていると考えられます。

TradingViewのイーサリアム長期チャート画面
TradingViewのチャート画面から引用

移動平均線とは?
単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)とは「一定期間の価格の平均を結んだ線」です。一般的には、その期間の終値の平均を結びます。例えば「5日移動平均線」であれば、直近5日間の終値を合計して5で割った値をつなぎます。

引用:OANDA証券|単純移動平均線(SMA)とは|チャートの見方や使い方について解説

200SMAを基準として見ると、2021年6月から7月、2023年の8月から11月にかけても同様の動きがあり、その後価格が上昇していることから、今回も上昇が期待される状況です。

著名人のイーサリアム価格予想

著名人 予想
Matt Hougan氏 5,000ドルを超える
Steno Research 2024年中に6,500ドルに達する
ライアン・ベルクマンズ氏 1万2,000ドル~2万7,000ドル

Matt Hougan氏|5,000ドルを超える

米暗号資産(仮想通貨)運用企業BitwiseのMatt Hougan CIO(最高投資責任者)は、「イーサリアムの現物ETF商品が上場すれば、過去最高値を更新し、5,000ドル(約78万円)を超える」と予測しています。

スポットETPがローンチしたあと、ETHの価格がどうなるかを誰もが知りたがっています。私の予想はこうです:ETPへの資金流入により、価格は史上最高値の 5,000 ドルを超えるでしょう。

引用元:Bitwise|Ethereum ETPs and the Path to a New All-Time High
※ETP:上場投資商品を指す言葉で、ETFはETPの一種

Steno Research|2024年中に6,500ドルに達する

2024年6月、リサーチ会社のSteno Researchは、イーサリアムの現物ETF取引が開始されることで、最初の12ヵ月間に150億~200億ドルの純流入が見込まれ、2024年中に6,500ドル(約100万円)に達するとの予測を発表しました。

ライアン・ベルクマンズ氏|1万2,000ドル~2万7,000ドル

2024年2月、イーサリアムコミュニティメンバーで投資家のライアン・ベルクマンズ氏は、18ヵ月から30ヵ月以内にイーサリアムの価格が1万2,000ドル(約190万円)~2万7,000ドル(約420万円)に達すると予測しています。

同氏は、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムが2022年9月にPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行し、マイナーからの売り圧が減少したことが価格上昇の要因になると述べています。

PoWからPoSになると何が変わるのか?
PoWはビットコインの取引承認手続きに使われるコンセンサスアルゴリズムで、マイナー(ブロックを生成する人)は複雑な計算処理をするために高額な設備と電力を必要とします。そのため、マイナーは報酬として受け取ったビットコインを売却して、マイニングに必要な費用を捻出する必要があります。
一方、PoSではそれほど高額な設備や電力を必要としないため、マイナーが得た報酬を売却する必要性が減少し、イーサリアムの売り圧が低下するのです。

参考:イーサリアムは次の強気相場で2万7000ドルに 専門家が予測【仮想通貨分析】

AIによる予測①CoinPriceForecast-2024年末に約1.5倍上昇

2024年7月19日時点のイーサリアムの価格は、1ETH=約3,400ドル(約53万円)です(参照:CoinMarketCap)。

仮想通貨の価格予測サイトであるCoinPriceForecastは、2024年の年末には現在価格の約151%(約1.5倍)となる1ETH=5,138ドルまで値上がりすると予測しています。

◼︎CoinPriceForecastによる2030年までのイーサリアム価格予測

6月 12月
2024年 $3,374 $5,138
2025年 $5,489 $7,136
2026年 $7,942 $9,372
2027年 $8,437 $8,356
2028年 $8,594 $9,453
2029年 $10,304 $10,002
2030年 $10,525 $9,796
024年7月19日時点
引用元:CoinPriceForecast

CoinPriceForecastのAI予測には、時系列データ、メディアのニュース、規制当局の活動、コインイベント(フォークなど)、取引所での取引量や流動性などが含まれています。次に紹介するDigitalCoinPriceよりも、やや上昇率が低い予測結果です。

AIによる予測②DigitalCoinPrice-2024年内に最高で2倍以上

2024年6月4日現在でイーサリアムの価格は、1ETH=3,764USDです(参照:CoinMarketCap)。DigitalCoinPriceは、2024年の最高価格が現在の約217%となる1ETH=8,178.89USDまで値上がりすると予測しています。

◼︎DigitalCoinPriceによる2030年までのイーサリアム価格予測

最低価格 平均価格 最高価格
2024年 $3,069.01 $7,146.37 $7,431.80
2025年 $7,351.45 $8,704.57 $8,857.53
2026年 $10,088.81 $12,072.89 $12,420.45
2027年 $13,151.24 $15,458.01 $15,533.88
2028年 $13,151.24 $15,458.01 $15,533.88
2029年 $16,211.64 $17,592.85 $18,613.65
2030年 $23,061.39 $24,048.94 $25,300.32
2024年7月19日時点
引用元:DigitalCoinPrice

DigitalCoinPriceのAI予測はテクニカル分析をベースとしながらも、著名人の強気な価格予想の発言も反映されているものと考えられます。

実際に2025年の価格予測では、「ベンチャーキャピタリストであるティム・ドレイパーは、イーサリアムが2025年末または2025年初頭までに8,794.64ドルに達するという予測を堅持している」とコメントしています。

予測に用いるデータの違いなどから、CoinPriceForecastよりも高めの予測結果となったと考えられます。

いずれにせよ、両サイトともイーサリアムの将来的な価格上昇を予測しているため、長期的にみてイーサリアムは価格上昇が期待できる仮想通貨と言えるでしょう。

なお、AIの予測は日々変化するため、投資を検討する際は公式サイトから直近の価格予想を確認することが推奨されます。

イーサリアム(ETH)の価格は下がる?投資リスクを解説

イーサリアムの今後の価格上昇を妨げる可能性のある課題や投資リスクについて紹介します。

イーサリアムは、発行上限が存在しないことや、今後イーサリアムETFが各国で承認されない可能性があることが価格の上昇を妨げる要因となり得ます。2024年5月24日にアメリカでイーサリアムETFが承認されました。しかし、今後アメリカ以外でのETF承認が進まない場合は価格上昇を妨げる可能性があります。

また、ICOの規制が強化された場合にイーサリアムの用途が縮小する可能性があります。

イーサリアムの今後の価格上昇を妨げる課題・投資リスク

発行上限が存在しない

イーサリアムは発行上限が存在しない通貨です。ビットコインとは異なり、イーサリアムの供給量には制限がないため、インフレ圧力を引き起こし、通貨の価値を希釈するリスクを伴います。

需要が増加しても供給も同時に増える可能性があると、価格が上昇しづらい状況が生まれてしまうのです。

しかし、この問題に対する解決策も存在します。
例えば、イーサリアムのバーン(焼却)メカニズムが導入されています。バーンは、取引手数料の一部を永久に削除することで、総供給量を減少させる手法です。2021年に導入されたロンドンハードフォークにより、イーサリアムのバーンが行われるようになりました。

バーンにより供給量が制限されることで、希少性が担保されやすくなり、長期的な価格上昇の可能性が高まるとされています。

ICOの規制

ICO(Initial Coin Offering)は、新しい暗号通貨やトークンを発行して資金を調達する手法です。イーサリアムは、スマートコントラクト機能を持つプラットフォームとして、ICOの主な基盤となっています。

ICOを通じて、多くのプロジェクトが資金を調達し、イーサリアムの利用が拡大してきました。しかし、過去には規制の不備や詐欺的なプロジェクトも多く見られ、投資家保護の観点から規制強化の動きが進んでいます。

過去には、中国韓国がICOを禁止するなど、厳しい規制が導入されました。詐欺防止や市場の健全性を保つためのものですが、イノベーションを阻害するとの批判もあります。

今後も各国でICOに対する規制強化の動きが続くと予想され、特にアメリカや欧州では、証券としての認定を受けるための要件が厳しくなる可能性もあるでしょう。

このような規制強化は、一時的には市場にネガティブな影響を与えるかもしれませんが、長期的には市場の信頼性を向上させる効果が期待されます。

【徹底比較!】ビットコインとイーサリアムを買うならどっち?

時価総額1位のビットコインと、時価総額2位のイーサリアムのどちらを買うべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、ビットコインとイーサリアムの実用性や将来性を比較し、どちらをどのくらい購入したらよいか解説するので参考にして下さい。

過去のチャートを並べて比較し、テクニカル分析(長期、3年~5年のスパン)

TradingViewのビットコインチャート画面
TradingViewのイーサリアムチャート画面
TradingViewのチャート画面から引用

全体としては似た値動きになっています。
ビットコインとイーサリアムが共に市場の変動に影響されながらも、長期的には成長を続けていることを示しています。

ただ、ビットコインは2024年に過去最高値を更新したにもかかわらず、イーサリアムは2024年に過去最高値を更新できていません。

ETF承認後に過去最高値を更新できるかどうか、大きな注目を集めそうです。

用途・実用性を比較

ビットコインは主にその用途からデジタルゴールドと呼ばれ、価値の保存手段として広く認識されています。

中央銀行や政府から独立した通貨としての役割を果たし、インフレ対策や資産の避難先として利用されることが多いです。トランザクションのスピードや手数料に制約があるものの、その分信頼性とセキュリティーに重点を置いています。

一方、イーサリアムの用途は多岐にわたります。スマートコントラクトのプラットフォームとして設計されており、分散型アプリケーション(dApps)の開発や実行に使用可能です。また、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)市場の基盤としても重要な役割を果たしており、その応用範囲は金融、ゲーム、アートなど多岐にわたります。

取引の自動化や信頼性の向上を目指し、より柔軟で拡張性のあるネットワークを構築できるでしょう。

将来性比較

ビットコインは今後もデジタルゴールドとしての地位を維持し続けると予測されています。特にインフレが懸念される経済環境において、ビットコインは価値の保存手段としてさらに需要が高まると見られます。

また、ビットコインの供給は2,100万枚に制限されており、希少性が価格を支える要因となるでしょう。

一方でイーサリアムは今後、技術的なアップグレードとエコシステムの拡大により、さらに多くの用途で利用されることが期待されています。特に、イーサリアムのアップグレードに伴い、スケーラビリティとエネルギー効率が大幅に向上する見込みです。

これにより、DeFiやNFTなどの新興市場での利用が拡大し、価格の上昇が見込まれます。

イーサリアムがビットコインを超える可能性

スマートコントラクトを搭載するイーサリアムは多機能で、今後もユースケースが広がる可能性があります。

特に、分散型アプリケーションやトークン発行ができるため、Web3.0事業者にとって魅力的な選択肢となっています。

しかし、ビットコインはその希少性から「デジタルゴールド」としての価値が認められ、多くの投資家が長期保有をしています。

イーサリアム(ETH)の方が、発行枚数がかなり多いこともあり、希少性という意味ではビットコインに分があるでしょう。

そのため、短期的にイーサリアムがビットコインの時価総額を超えるのは難しいとされています。

どちらを買えばよいか

ビットコインは価値の保存手段としての信頼性が高く、インフレ対策として有利です。デジタルゴールドとしての位置づけから、長期的に安定した投資対象と見なされています。

一方でイーサリアムは、柔軟性と多用途性から、成長のポテンシャルが高いといえます。特にスマートコントラクトやdApps、DeFiやNFTなどの新興市場での利用が拡大することが予想され、価格上昇の可能性が大きいです。

ビットコイン60%、イーサリアム40%の保有がおすすめのポートフォリオの1つです。

ビットコインはその安定性からポートフォリオの基盤として、イーサリアムは成長の可能性を見越しての投資です。リスクとリターンのバランスを取りながら、両方の資産の強みを生かせるでしょう。

イーサリアム(ETH)を購入するのにおすすめの仮想通貨取引所

イーサリアムの購入を前提に仮想通貨取引所を選ぶなら、以下の2つの条件を満たしているとよいでしょう。

  • イーサリアムを取引所で取り扱っている
  • ステーキングサービスまたは貸暗号資産で運用できる

上記2つの条件を満たす仮想通貨取引所の中でも、NET MONEY編集部がおすすめするのはGMOコイン、SBI VC Trade、BITPOINTの3社です。

イーサリアムを購入するのにおすすめの仮想通貨取引所

GMOコイン

GMOコイン
(画像=GMOコイン公式HPより)
GMOコインの概要
取扱通貨数(販売所) 21通貨
(BTC, ETH, BCH, LTC, XRP, XLM.BAT, XTZ, QTUM, ENJ, DOT, ATOM, ADA, MKR, DAI, LINK, DOGE, SOL, FIL, SAND, CHZ)
取扱通貨数(取引所) 23通貨
(BTC, ETH, BCH, LTC, XRP, XEM, XLM, BAT, XTZ, QTUM, ENJ, DOT, ATOM, XYM, MONA, ADA, LINK, DOGE, SOL, MKR, DAI, FCR, ASTR)
最低取引数量(BTC) 0.00001BTC(販売所)
0.0001BTC(取引所)
取引手数料(販売所) 無料
取引手数料(取引所) BTC,ETH,XRP,DAIがMaker:-0.01%Taker:0.05%
その他がMaker:-0.03%,Taker:0.09%
送金手数料 無料
入金手数料 無料
出金手数料 無料
スマホアプリ GMOコイン 暗号資産ウォレット(ios/Android)
取引ツール(PC) WEB TRADER
貸暗号資産
積み立て暗号資産
2024年2月時点
出典:GMOコイン

GMOコインのメリット

  • ◎ 東証1部上場のGMOが運営しているので安心できる
  • ◎ 入出金・送金・取引手数料が無料
  • ◎ 口座開設が早い

GMOコインのデメリット

  • △ スプレッドが広い
  • △ 追証がある
  • △ 取引規制(売り・買い)がある

イーサリアムを取引する場合、最もおすすめの仮想通貨取引所はGMOコインです。GMOコインは初心者から上級者まで満足できる仮想通貨取引所です。

GMOコインの取引所取引では、Maker手数料がマイナスのため、注文のたびに報酬を受け取ることができます。そのため、指値注文での取引に向いています。

さらに、貸暗号資産ベーシックで年率 3%コース(3ヶ月)で運用できるのも特徴です。イーサリアムを保有し、簡単な設定をするだけで3%のリターンがあるため、初心者でも利益を得やすい投資方法になります。

レバレッジ取引にも対応しており、最大2倍のレバレッジをかけることが可能です。

取引所取引から、貸暗号資産、レバレッジ取引と幅広いサービスを利用でき、幅広い投資スタイルに対応した仮想通貨取引所といえます。

SBI VC Trade

SBI VCトレード|暗号資産もSBI|取り扱い通貨全20銘柄
(画像=SBI VCトレード公式HPより)
SBI VCトレードの概要
取扱通貨数 23通貨
(BTC, ETH, XRP, LTC, BCH, DOT, FINSCHIA, AD, DOGE, XLM, XTZ, SOL, AVAX, MATIC, FLR, OAS, XDC, SHIB, DAI, ATOM,APT,HBAR,ZPG)
最低取引数量(BTC) 販売所:0.0001 BTC
取引所:0.000001 BTC
取引手数料(販売所) 無料
取引手数料(取引所) Maker -0.01%,
Taker 0.05%
送金手数料 無料
入金手数料 無料
出金手数料 無料
レバレッジ取引 2倍
スマホアプリ VCTRADE mobile
取引ツール(PC) VCTRADE web
貸暗号資産
積み立て暗号資産
2024年2月時点
出典:SBI VCトレード

SBIのメリット

  • ◎ 運営者がSBIグループなので安心感がある
  • ◎ 取引手数料が無料
  • ◎ スプレッドが狭い

SBIのデメリット

  • △ 取扱通貨数が少ない
  • △ 流動性が低く約定しにくいことがある
  • △ 定期メンテナンスがある

SBI VC Tradeは、少額からの投資が可能なので、「試しに仮想通貨取引をしたい」という初心者におすすめです。

SBI VC Tradeの特徴の一つとして、イーサリアムの最小発注数量が0.00001ETHとなっている点が挙げられます。これは5月28日のレート(1ETH=610,428円)で換算すると、およそ6円相当です。10円以下からスタートできることから、仮想通貨投資を始めようかどうか迷っている初心者も安心して取引しやすいでしょう。

また、イーサリアムを保有しているだけでステーキング報酬を受け取ることができ、2024年4月の実績は、年率3.3%の報酬でした。

ちなみにSBI VC TradeもGMOコインと同様に、取引所取引では、Maker手数料がマイナスのため、注文のたびに報酬を受け取ることができます。そのため、指値注文での取引にも向いています。

BITPOINT

ビットポイント|出来高ランキング3つの暗号資産の部門でNo.1|最短営業日には取引をスタート
(画像=ビットポイント公式HPより)
ビットポイントの概要
取扱通貨数(販売所) 21通貨
(BTC, GXE, SHIB, MATIC, KLAY, DEP, JMY, ADA, ETH, TRX, XRP, IOST, DOT, FNSA, BCH, BAT, LTC, FLR, ATOM, TON, TSUGT)
取扱通貨数(取引所) 11通貨
(BTC, ADA, ETH, TRX, XRP, LTC, BCH, BAT, IOST, DEP, SHIB)
最低取引数量(BTC) 0.00000001 BTC(販売所)
0.0001BTC(取引所)
取引手数料(販売所) 無料
取引手数料(取引所) 無料
送金手数料 無料
入金手数料 無料
出金手数料 無料
レバレッジ取引 最大2倍
スマホアプリ BITPOINT(ios/Android)
取引ツール(PC) WEB取引ツール・BITPOINT PRO
貸暗号資産
積み立て暗号資産 -
2024年2月時点
出典:BITPOINT

ビットポイントのメリット

  • ◎ TRX(トロン)の取扱いがある
  • ◎ ポートフォリオを閲覧できる
  • ◎ アルトコインでレバレッジ取引できる

ビットポイントのデメリット

  • △ 取扱通貨数が少ない
  • △ スプレッドが広い
  • △ 問い合わせの返信が遅いことがある

BITPOINTは、ステーキング報酬の年率が業界No.1の水準のため、取引をせずに利益を出したい人におすすめです。

2024年5月の調査では、BITPOINTのイーサリアムのステーキング報酬の年率は、3.65%となっています。取引せずに利益を出すことが可能なため、長期保有でほったらかし運用したい人に向いているといえるでしょう。

さらにBITPOINTは、取引所取引でMaker、Takerともに手数料が無料となっています。そのため、指値や成行を気にせずに注文が可能です。しかし、BITPOINTの取引所はアプリからは利用できません。webブラウザからログインし、BITPOINT PROを利用することで取引所取引が可能になっている点に注意しましょう。

イーサリアム(ETH)に関してよくある質問

イーサリアムに関してよくある質問をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

イーサリアムの将来価格は2024年にいくらになりますか?
AIによるイーサリアムの価格予測によると、CoinPriceForecastではイーサリアムは2024年12月に$4,636($1=¥155のレートで¥718,580)になると予測されています(2024年6月4日時点の予測)。また、DigitalCoinPriceでは、イーサリアムは2024年に最高価格で$8,178.89($1=¥155のレートで約¥1,267,727)になると予測されています(2024年6月4日時点の予測)。
イーサリアムの将来価格は2025年にいくらになりますか?
AIによるイーサリアムの価格予測によると、CoinPriceForecastではイーサリアムは2025年12月に$7,383($1=¥155のレートで¥1,144,365)になると予測されています(2024年6月4日時点の予測)。また、DigitalCoinPriceでは、イーサリアムは2024年に最高価格で$9,747.95($1=¥155のレートで約¥1,510,932)になると予測されています(2024年6月4日時点の予測)。
イーサリアムの価格は10年で何倍になりますか?
CoinPriceForecast」というAIによる10年後のイーサリアムの価格予測は、2034年12月に$13,101となっています。(2024年6月4日時点)。
2024年6月4日現在でイーサリアムの価格は、1ETH=$3,764(参照:CoinMarketCap)なので、あくまでAI予測ではありますが、10年後には約3.48倍になる可能性もあります。
イーサリアムの今後の見通しは?
イーサリアムは今後、アメリカに次いで各国でイーサリアムETFが承認された場合に価格の上昇が期待されます。また、アップグレードによる課題の解決や、通貨の用途としての将来性があることで、イーサリアムの価値の向上による価格上昇が期待されます。
一方、イーサリアムは、発行上限が存在しないことや、今後イーサリアムETFが承認されない可能性があることが価格の上昇を妨げる可能性があります。また、ICOの規制が強化された場合にイーサリアムの用途が縮小する可能性があります。
ビットコインとイーサリアム、買うならどっちですか?
ビットコイン60%、イーサリアム40%の保有がおすすめのポートフォリオの1つです。
ビットコインはその安定性からポートフォリオの基盤として、イーサリアムは成長の可能性を見越しての投資です。リスクとリターンのバランスを取りながら、両方の資産の強みを生かせるでしょう。