ジャスミー(Jasmy)は、数ある仮想通貨の中でも珍しく日本で誕生した銘柄です。

ソニーに関わりのある人物が経営メンバーになり、「情報を民主化する」というコンセプトを実現するための仮想通貨プロジェクトです。どのような通貨なのか、特徴・メリットやデメリットなどを紹介します。

ジャスミーのリアルタイムチャート

(画像=PIXTA)
 

それでは、ジャスミーのリアルタイムチャートを見てみましょう。

上場直後に大きく上昇し、最高値をつけたあとは下落して低迷、という値動きが続いていることが見て取れます。2021年11月に入るとわずかに上昇していますが、それまで0.03ドル近辺だったジャスミーが0.3ドルにまで上昇したので、実に100倍の高騰でした。上場直後に凄まじい高騰をしたためチャートではわずかな反発をしたようにしか見えませんが、2021年11月に入ってからのジャスミーはかなり力強い上昇をしているとみるべきでしょう。

ジャスミーは日本で取り扱っているの?

ジャスミーはBITPOINTが2021年10月より取り扱いを始めています。当記事は2021年11月に執筆しているので、日本では上場して間もない仮想通貨です。

ちなみに海外の取引所ではそれよりも早い時期から取り扱いがあり、アメリカの取引所Bittrexでは2021年5月からすでに取り扱われています。それでも2021年5月なので、まだまだ新しい仮想通貨であることがお分かりいただけると思います。この、「まだまだ新しい仮想通貨である」ことは今後のジャスミーの値動きに大きく関係してくるので、これについても後述します。

まだ日本国内ではBITPOINT以外の取引所で取り扱いがありませんが(2021年11月時点)、日本生まれの仮想通貨であることは大きな意味を持っているので日本の投資家から支持される可能性は高く、そのニーズを受けて日本国内の主要な取引所が取り扱いを始める可能性は十分あります。

ジャスミーの価格の左右要因

ジャスミーはまだまだ新しい仮想通貨のため、プロジェクトが目指している思想の実現に向けて第一歩を踏み出したばかりとの印象が強く、本当の意味でのジャスミーの価値が評価されるのはこれからの展開次第です。

現在ジャスミーの価格を左右すると考えられる最大の要因は、GAFAが牛耳っているといっても過言ではない、オンライン上の個人情報の収集や管理について、世界でどう解決をはかっていくのかという点です。

一部の巨大なIT企業が世界中の個人データを握ることへの警戒感はかねてより指摘されており、国によってはGAFAなどの企業に対する規制を加える動きもみられます。日本でも国の機関である独立行政法人国民生活センターが、ビッグデータの収集とその利用に関する注意喚起をしています。同センターのレポートでは、とても便利な機能を無料で利用できるGAFAなどのサービスは魅力的ですが、それと引き換えに多くの個人情報が収集され、利用されていることが問題視されています。

ジャスミーはこうした構図に一石を投じるもので、世界中のネットユーザーがこの事実を知り、問題視するようになるとジャスミーの存在意義が一気に高まり、価格高騰の要因となるでしょう。

またジャスミーび目的は「データの民主化」の普及であり、実現に向けて4段階のロードマップを構築しています。「普及期」、「価値成長期」、「エコシステム拡大期」、そして「データマーケットプレイス確立期」の4つです。2021年11月時点では「普及期」にあると考えてよいでしょう。このロードマップの通りに推移すると、データの民主化に価値を見出したユーザーの間でジャスミーが流通し、個人情報管理の基軸通貨となるポテンシャルを秘めています。

現在、国内でジャスミーを取り扱っているのはBITPOINTのみです。しかし日本生まれの仮想通貨であることもあって日本人投資家からの関心も高く、すでに国内外で高い知名度を有しているモナコインのように上場する取引所が増えていくかもしれません。海外も含めて今後さらに上場する取引所が増えることも、ジャスミーの価格を決める大きな要因になるでしょう。

ジャスミーのメリット・デメリット

ジャスミーが目指すネット社会のあり方に関連して、ジャスミーに投資するメリットとデメリットについて解説しましょう。これからジャスミーへの投資をお考えの方は、このメリットとデメリットをしっかりと留意していただきたいと思います。特にジャスミーの場合は執筆時点で誕生間もない新しい仮想通貨なので、大きなポテンシャルを秘めている一方でデメリットやリスクも未知数の部分が大きく注意が必要です。

メリット

投資家にとってのジャスミーのメリットは、以下の3つです。この3つのメリットに共通しているのは、ジャスミーが持つポテンシャルの大きさです。

①「データの民主化」が実現すると大化けの可能性

すでに述べてきているように、ジャスミーは「データの民主化」を目指しています。一部の巨大IT企業に個人データが集中してしまうことへの警戒感を抱く人は多いはずです。

日本国内だけに目を向けても、LINEのユーザー数が約8600万人もいることが目を引きます。日本の総人口と対比すると3人のうち2人程度の人がLINEを日常生活に利用していることになります。すでに重要な社会インフラとして機能しているといってもよいと思いますが、LINEではデータの管理が中国に委託され閲覧可能になっていたことが問題になり、LINEが謝罪する事態に発展したことがありました。この一件も、特定の企業に個人データが集中してしまうことへのリスクを感じさせるものでした。

このLINEの一件は、他の巨大IT企業でも起きています。さらにこうした事件が頻発するようだと巨大IT企業が個人データを収集することに警戒感が広がり、ジャスミーはその警戒感の受け皿になり得ます。

というのもジャスミーは、ユーザー自身が自分の個人データを価値のあるものとして取り扱い、それを提供することで対価として仮想通貨のジャスミーが得られる仕組みになっているからです。ジャスミーではその個人データがブロックチェーンによって分散管理されるため安全性が高く、ユーザー自身が自分の個人データをどう取り扱うのかを選ぶことができるわけです。

これはかねてより仮想通貨のブロックチェーンや分散型ネットワークはGAFAに対抗し得る技術だといわれており、「データの民主化」への機運が高まることでジャスミーは大化けの可能性があります。

②多くの取引所、ユーザーに支持されやすい

仮想通貨の価値は、需給によって決まります。それぞれの仮想通貨プロジェクトが目指している目的に価値を感じたユーザーが集まると、そこで基軸通貨として機能している仮想通貨の市場価値が高くなります。その仮想通貨が目指している世界にどれだけの支持が集まるかが通貨の価値を決めるとなると、ジャスミーが目指している目的はとても壮大で、なおかつ個人ユーザーからの支持を集めやすいものといえます。

巨大IT企業が個人データを収集していることに好感を抱く人はほとんどいないでしょうし、その個人データに関する不祥事が起きるたびにその信頼は揺らいでしまいます。ジャスミーがそんな人たちのニーズに応えるようになると、世界中の仮想通貨取引所はユーザーのニーズに応えるためにジャスミーを上場するようになります。取引所の数が増えるごとにジャスミーの取引量が増えるため、時価総額も成長していくことになるでしょう。

③対象としている市場規模が果てしなく広い

「モノのインターネット」としてIoT(Internet of Things)が私たちの生活のすみずみにまで行き渡りつつあります。インターネットといえばパソコンやスマホといったデジタルデバイスで使うものという認識が一般的だと思いますが、今ではIoT化の進行によって家電や家具、住宅など生活のあらゆるものがネットと接続される時代となりました。外出時に家のドアの鍵を掛けたかどうかを確認できたり、冷蔵庫に何が入っているかを買い物中に把握したりできるためとても便利なのですが、ここまで生活に入り込んだIoTにもGAFAなど巨大IT企業がしっかりと市場を獲得しており、個人データを収集しています。

パソコンやスマホなどはネットにつながっていることをユーザーも意識できますし、その状況をモニターすることも可能です。しかしIoT機器の中にはモニターできないものも多く、ユーザーが全く意識していないところで個人データが収集され、利用されることに抵抗を感じる人は多いのではないでしょうか。

ジャスミーはIoT機器の管理についても民主化を提唱しており、ユーザーは自らの意思で管理する情報を選び、その対価を受け取ります。IoTは今後さらに市場規模が大きくなることが確実視されており、その広大な市場でジャスミーが主導権を握ることができれば世界的なスタンダードになる可能性もあります。

感情論のレベルで考えてもGAFAなどの巨大IT企業が個人の情報を勝手に収集し、利用していることに対して快く思っていない人は膨大な数になると思われます。ジャスミーはそういった人たちのニーズに応えるものであり、その市場は果てしなく広がっています。

デメリット

実質的に巨大IT企業が支配しているネット社会に風穴を開けるような存在として注目されているジャスミーですが、メリットばかりではなくデメリットもあります。ここでは投資家の目線でジャスミーのメデメリットについて解説します。実際にジャスミーを購入するにあたっては、これらのデメリットやリスクについてもマスターしておきましょう。

①まだまだ計画、実験の段階にあるため未知数

ジャスミーが持っている理念や目指している世界に触れて、どうお感じになられたでしょうか。とても崇高で、ぜひとも頑張ってほしいと思われた方も多いのではないでしょうか。ジャスミーに参画している人や企業の多くはその理念に賛同しており、その規模が拡大することを願っていることでしょう。そして投資家はジャスミーの将来性に魅力を感じています。

しかし、ジャスミーはまだまだ生まれて間もない仮想通貨であり、ジャスミーが目指している世界が現実になっているわけではありません。依然として巨大IT企業が数十億人もの個人データを収集し、それを利用することで強みを発揮している世界が大きく変わったわけではありません。

すでに解説したようにジャスミーは4つの段階を踏んで目的の達成を目指しています。2021年11月時点では第1段階の過程にあるとすると、これが第4段階までいく時期がいつなのか、それ以前に本当に第4段階までいくのか、それについては未知数です。あくまでもジャスミーはまだまだ計画段階の実験的なプロジェクトであり、それを投資家が認識していることは価格推移を見ても推察できます。

今後ジャスミーが大化けするか、はたまた「草コイン」の一つとして埋没してしまうか、すべてはこれからです。そしてこうした特性はジャスミーだけでなく、他にもこのように新しい考え方や理念によって誕生した仮想通貨はたくさんあります。ジャスミーは目指す世界がとても壮大なので目立ちますが、「すべてはこれから」という仮想通貨が珍しいわけではありません。

②違法な仮想通貨販売を疑われたことがある

ジャスミーは理念の壮大さも手伝って目立つ存在であることから、よからぬ噂に巻き込まれたことがあります。その噂とは仮想通貨の違法な販売疑惑で、「ジャスミーは正規の事業免許をもっていないのに違法に仮想通貨を販売している」といった主旨の内容です。

もちろんこれはジャスミーにとっては濡れ衣で、ジャスミー自身も「勝手にジャスミーの名前を使って違法な仮想通貨の販売をしている」と公式にアナウンスしており、かなり迷惑を被っているようです。ジャスミーが濡れ衣でむしろ被害者であるとしても、噂レベルで「ジャスミーが怪しいことをしている」とのイメージが拡散してしまっているのは事実なので、こうした噂に翻弄されやすい脆弱さを持っているともいえます。

③仮想通貨なので激しい値動きに巻き込まれる可能性がある

「仮想通貨は値動きが荒い」というのは、これまで仮想通貨投資をしたことがない人であっても持っているイメージの一つだと思います。2015年の年が明けたころには100ドル少々でしかなかったビットコインが2021年には7万ドルに迫る値動きを見せ、単純に100ドルが7万ドルになったとすると700倍の上昇です。

チャートを見てもすさまじい上昇となっていることが見て取れます。これはビットコインが仮想通貨の代表格として認知され、着実に価値を高めてきたため「成功例」といえますが、ここに至るまでには何度も乱高下がありました。その乱高下は現在も終わったわけではなく、対円でもビットコインは数百万円規模の乱高下を繰り返しています。

最も時価総額が多く安定しているとされるビットコインですらこの値動きの荒さなのですから、他の仮想通貨がさらに激しい値動きになったとしても何ら不思議ではありません。ジャスミーも上場直後には最高値をつけ、その後大きく価格が下落した経緯があります。こうした乱高下は変動幅による利益(キャピタルゲイン)を狙う投資家にとっては魅力的ではあるのですが、わずかな時間で大きな含み損が出る可能性もあるためリスクの高い投資になります。

仮想通貨投資の経験がない方や少ない方がジャスミーに投資する場合は、こうした仮想通貨の値動きの荒さにはリスクが伴うことをしっかりと留意してください。

ジャスミーの特徴

ジャスミーはとても特徴の多い仮想通貨なので、ジャスミーに投資をする上で知っておくべき特徴について個別に解説します。

①データの民主化を掲げる崇高な理念の仮想通貨

ジャスミーの最も大きな特徴は、巨大IT企業が世界中のユーザーの情報を握るという状態を改善し、「データの民主化」をするというその崇高な理念にあります。ブロックチェーンの活用した分散型のネットワークで個人データを活用しユーザーは個人データをどこまで提供するか自分で決めて、その情報に対する対価を受け取ります。今後データの民主化に対する意識が高まることによってジャスミーはその基軸通貨として大きく地位を向上させる可能性があります。

②GAFAなど巨大IT企業に対抗し得る能力

仮想通貨の根幹をなしているブロックチェーンは、従来の中央集権的なものと違って、分散型のサービスです。分散型ネットワークの持つ堅牢性を生かして、決済や送金をはじめデジタル資産の権利保護やデータの安全な分散保管など、さまざまな分野に利用されています。仮想通貨は「通貨」と見なされがちですが、ブロックチェーンにはそれだけではない多様な用途と可能性があります。

しかも仮想通貨に関するほとんどのサービスは中央集権的な企業が存在せず、分散型ネットワークに有志がリソースを提供し、その報酬を受け取る仕組みが確立しています。GAFAを構成する企業は中央集権的なサービス形態であるため、こうした仮想通貨関連の動きにはほとんど関わっておらず、まさにGAFAに対応できる新勢力といってよいでしょう。

ジャスミーは個人データの分野で巨大IT企業への偏りに注意を喚起し、GAFAに対抗するプロジェクトとして注目されているわけです。

③日本生まれの仮想通貨

仮想通貨の世界で日本の存在感は決して大きいとはいえませんが、このジャスミーは日本生まれの国産仮想通貨です。ソニーでCOOを務め、ソニーでさまざまな要職を歴任してきた安藤国威氏がジャスミーのプロジェクトを立ち上げ、2021年11月現在も代表取締役の職にあります。日本生まれであることから日本の主要な仮想通貨取引所に上場される可能性が高く、そうなるとホワイトリスト入りをすることができるため投資しやすくなることが考えられます。

【2022年以降】ジャスミーの今後の将来性・見通し

結論から先に述べると、ジャスミーはとても将来性の豊かな仮想通貨であるといえます。その最大の理由は世界中で支持される可能性があるその理念ですが、それだけではなく仮想通貨としても一度は大きく値上がりした実績があるため、少なくともそこまで上昇する余地はあると考えられるからです。

それともう一つジャスミーの将来性を感じさせるのは、世界各国にある取引所への上場の可能性があることです。すでに日本を含む複数の取引所でジャスミーは取引されていますが、「GAFAに対抗できる」という触れ込みは注目を集めやすく、それをきっかけに有用性が広く知られるようになるとニーズの高まりを受けてジャスミーを取り扱う取引所が増えるかもしれません。上場している取引所の数は仮想通貨の実力を如実に示すので、その可能性からも将来性を感じることができます。

ジャスミーの今後の価格予想

上場直後につけた高値とは大きくかけ離れた価格で推移しているジャスミーですが、今後は上値余地のほうが大きいと思われます。ジャスミーの仮想通貨としての期待値が今後高まっていくことが一番の理由で、しばらく低迷局面にあったジャスミーの価格は2021年10月から上昇に転じています。ようやくジャスミーの知名度が高まってきたことに加えて、取引所への上場が相次いだことも追い風になっている部分もあるでしょう。

一度は大きく値を上げた仮想通貨だけに、今後の展開次第ではその上値を再度試しに行くことは十分考えられます。

ジャスミーの買い方

ジャスミーは仮想通貨の一種なので、仮想通貨取引所に口座を開設すれば簡単に購入することができます。日本国内ではBITPOINTのみが取り扱いをしているので、安心感のある国内取引所で購入するのであればBITPOINTの一択になります。

BITPOINTの公式ページに「口座開設」というボタンがあるので、ここをクリック(スマホの場合はタップ)して、口座開設の手続きを進めます。口座は最短で即日のうちに開設できるので、最短で手続きを完了すれば今日中にジャスミーを買うこともできます。

口座を開設したらジャスミーを購入するための日本円資金が必要になるので、対応している銀行に日本円を入れておくとすぐに取引を始められるので便利です。BITPOINTの即時入金対応銀行は、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行の3行です。

それ以外にも銀行振込で口座に入金することもできますが、その場合は入金を即時に反映できるのは平日の午前9時から午後3時59分までで、振込手数料は口座開設者負担となります(上記の即時入金は手数料無料)。

ジャスミーを取り扱っている取引所

前項で解説したように、2021年11月時点でジャスミーを取り扱っている取引所はBITPOINTのみです。今後のジャスミーの需要次第では他の主要な取引所で取り扱いが始まる可能性がありますが、現時点でジャスミーの取引を希望する方はBITPOINTを選ぶのが最も無難でしょう。

海外の取引所にもジャスミーを取り扱っているところがありますが、日本の法律が及ばないため、何か起きたときには何の保護も期待できません。日本の取引所に全く上場していないのであれば海外の取引所も選択肢になりますが、国内で取り扱いがあるのであれば海外の取引所は避けたほうが無難です。

ビットポイント

BITPOINTは日本国内資本の仮想通貨取引所で、以下の仮想通貨を取り扱っています。

・ビットコイン
・ビットコイン
・シバイヌ
・クレイ
・ディープコイン
・ジャスミー
・エイダ
・イーサリアム
・トロン、リップル(XRP)
・アイオーエスティー
・ポルカドット
・チェーンリンク
・ビットコインキャッシュ
・ベーシックアテンショントークン
・ライトコイン

これらの仮想通貨について、現物取引に加えて資金の数倍規模で投資ができるレバレッジ取引、仮想通貨を貸し出すことで利息を得るサービスなどを提供しています。スマホ向けツールも充実しているので、ジャスミー以外の仮想通貨取引をしたいという方にもおすすめです。