長く続く低金利相場に加え独自の金利引下げキャンペーンなどで魅力的な住宅ローンを提供する金融機関が増加傾向です。住宅ローンを返済中の人は、借り換えで住宅ローンの返済額を軽減できる可能性があります。しかし実際に借り換えるとなると「どのローンに借り換えすればよいのか分からない」と悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、業界トップレベルの低金利で住宅ローンの借換先としても人気が高い「住信SBIネット銀行」の住宅ローンについて紹介します。住信SBIネット銀行住宅ローンへの借り換えメリットや注意点についても解説しているので借り換えを検討している人は参考にしてください。

住信SBIネット銀行の住宅ローン借り換えが人気の秘密

(画像=PIXTA)

住宅ローンの借換先として人気の高い住信SBIネット銀行の住宅ローン。人気の秘密には、以下の5つのようなポイントがあります。

金利が安い

まず挙げられるのが業界最安レベルといわれる金利の安さです。住宅ローン金利を一括で比較できるサイトなどで確認すると住信SBIネット銀行は常にトップクラスに表示されており、その魅力を確認できるでしょう。また借り換えの場合、新規の借り入れよりも低い金利に設定されています。今組んでいる住宅ローンが借り換えでどれくらいお得になるのか、実際にシミュレーションをして試してみましょう。

団体信用生命保険が充実

団体信用生命保険(団信)の保障内容も充実しています。精神障がいなどは除きますが、すべての病気・ケガをカバーする「全疾病保障」が特徴です。

・病気やケガにより就業できない状態が継続した場合、ローン返済相当額が最長12ヵ月間(8疾病以外の場合は最長21ヵ月間)保障される
・就業できない状態が12ヵ月(8疾病以外の場合は24ヵ月)を越えて継続した場合、その時点の住宅ローン残高が保険金として返済に充当される

一般的な死亡・高度障害保障などに加えて、これらの幅広い保障を金利の上乗せなしで団信に加入できるのは大きなメリットです。

繰上げ返済が無料

住信SBIネット銀行では、一部繰上返済に手数料がかかりません。何度でも手数料0円で一部繰上返済できるため、余裕ができたときに少しずつ多めに返済することで支払利息を減らしたり完済までの期間を早めたりすることができます。

例えば、「定額自動入金サービス」を利用すれば、都市銀行・ゆうちょ銀行・地方銀行・信用金庫・ネット専業銀行などの同社が指定する金融機関にある口座から手数料0円で返済口座へ自動で資金移動ができるため、お金も手間もかかりません。

保証料・手数料

住信SBIネット銀行では、保証会社を利用していないため、保証料がかからない点も魅力です。また、住信SBIネット銀行では、同社のATMや振込手数料が無料になる「スマートプログラム(スマプロ)」を実施しています。住宅ローンは、スマプロランク判定対象商品です。住宅ローン利用によってランクが上がりATMや振込手数料の無料回数がアップします。

借り換えがお得になる場合

実際に住信SBIネット銀行の住宅ローンへ借り換えするとお得になるのは、どういったケースでしょうか。借り換え前後の住宅ローン契約内容によっても異なりますが、一般的に借り換えの効果が得られるとされている目安は以下の3つです。

・借り換え前後の金利差が年1%以上
・残りの返済期間が10年以上
・ローン残高が1,000万円以上

現在A銀行で返済中の住宅ローン(固定・年3.5%)の残高分(2,000万円)をB銀行(固定・年2.5%)で借り換える場合を例に見てみましょう。借換後の返済期間や返済方法は、借換前と変わらないものとします。A銀行での毎月返済額は、11万5,991円でしたがB銀行に借り換えることで毎月の返済額が10万5,980円に軽減。

つまり現在よりも1万11円軽減でき総返済額は238万7,686円の軽減です。他にも借り換えで金利タイプを変更したり借換後の返済期間を短くしたりする方法もあります。住信SBIネット銀行のサイトでも借り換えシミュレーションができるため、条件を変えて試してみると良いでしょう。

住信SBIネット銀行の住宅ローン借り換え商品3つの特徴

住信SBIネット銀行では、3つの住宅ローンを取り扱っています。それぞれの特徴や違いを知って自分に適する商品で借り換えを検討しましょう。

住宅ローンWEB申込コース

住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行と金融サービス大手のSBIホールディングスが出資するインターネット専業の銀行です。

最大の特徴は、Webからの申し込みができ来店不要で借り入れできることです。そのため住宅ローン契約書への署名・捺印が不要となり紙面で契約する場合にかかる印紙代もかかりません。

専用の「住宅ローン手続きサポート」アプリを利用して、住宅ローン専任担当者によるサポートを受けることも可能です。全疾病保障の団信も金利上乗せなしで加入できます。

ミスター住宅ローンREAL

ネット専業銀行ながらも“REAL(リアル)”な店舗で相談・手続きできるようにしてくれているのが「ミスター住宅ローンREAL」です。住宅ローンのような金額が大きな借り入れの場合「ネット上でのやりとりだけでは不安」と感じてしまう人は意外と多いのではないでしょうか。これは、借り換えの場合も同様でしょう。

「ミスター住宅ローンREAL」では、住信SBIネット銀行の専属代理店や提携会社の実店舗で知識・経験豊富なスタッフに相談でき借り換えへの疑問などに丁寧に対応してくれます。平日だけなく土日の相談もできるため、時間の制約が多い会社員にも便利。主な金利や団信、手数料など「住宅ローンWEB申込コース」と同様のサービスを受けられることも魅力です。

フラット35

住信SBIネット銀行では、住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して実施している「フラット35」も取り扱っています。完済までの金利が確定している全期間固定金利型の住宅ローンとなるため、借入後の金利変動で返済額が上がるリスクも回避することが可能です。住信SBIネット銀行では「フラット35(保証型)」「フラット35(買取型)」の2商品を取り扱っています。

それぞれに金利や借入期間、保障内容などが異なり、例えば保証型では他の同社住宅ローンのように金利の上乗せなしで全疾病保障の団信に加入することが可能です。しかし買取型の場合は、住宅金融支援機構の新機構団信に契約者自身が加入しなければなりません。同社のフラット35は、ネット申し込みもできますがフラット35専門店「フラットプラザ」で対面による相談・申し込みも可能です。

フラット35に借り換えしたいけど不安な人にとっても安心でしょう。

住信SBIネット銀行の住宅ローン借り換えの金利一覧

それでは実際に、住信SBIネット銀行で借り換えをする場合の金利を見てみましょう。住信SBIネット銀行では、以下の2つの金利プランを取り扱っています。

・通期引下げプラン:借入期間中一律の引き下げとなるプラン
・当初引下げプラン:借入当初に設定した固定期間に大きく引き下げをするプラン

それぞれのプランにおける借換時の金利をタイプごとに紹介します。

変動金利

変動金利は、以下の通りです。

基準金利 通期引下げプラン 当初引下げプラン
借入金利 契約時の引下げ幅 金利タイプ変更時 借入金利 契約時の引下げ幅 特約期間終了後
年2.775% 年0.41%
-2.365%
変動→固定年
-1.30%
年0.975%
-1.80%
それぞれの基準金利から

-0.70%

※2021年7月1日現在

固定金利

固定金利は、契約時から一定期間固定金利で特約期間後は変動金利か固定金利かを選択可能です。特約期間は2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年、30年、35年から選べます。

特約期間 基準金利 通期引下げプラン 当初引下げプラン
借入金利 契約時の引下げ幅 金利タイプ変更時 借入金利 契約時の引下げ幅 特約期間終了後
2年 年2.59% 年1.29%
-1.30%
変動選択時

-1.55%

固定選択時 年-1.30%
年0.51%
-2.08%
変動選択時

-0.18%

固定選択時 年
-1.20%
3年 年2.49% 年1.19%
-1.98%
5年 年2.52% 年1.22%  
7年 年2.21% 年0.91%
-1.70%
それぞれの基準金利から

-0.70%
10年 年2.26% 年0.96% 年0.56%
15年 年2.26% 年1.36% 年0.96%
20年 年3.74% 年2.44% 年1.16%
-2.58%
30年 年3.64% 年2.34% 年1.29%;
-2.35%
35年 年3.72% 年2.42% 年1.37%

※2021年7月1日現在

フラット35

フラット35は、保証型と買取型で適用される金利が異なります。なお保証型は、借り換え融資時の年齢や住宅取得時に借り入れた住宅ローンの経過期間などによって借り入れできる期間が異なるため、注意しましょう。

保証型 買取型(10割以下)
15~20年 21~35年
年1.25% 年1.20% 年1.33%

※2021年7月1日現在

住信SBIネット銀行の住宅ローンで借り換える際の注意点

借換時に注意しておくべきポイントも知っておきましょう。

手数料

住信SBIネット銀行の住宅ローンは、さまざまな手数料が無料となることが大きなメリットです。しかし住宅ローンの借り入れ・借換時には、「事務取扱手数料」として融資金額の2.2%がかかります。仮に2,000万円を借り換えすると44万円になる計算です。また、一部繰上返済手数料は無料と先述しましたが、固定金利特約期間中に全額繰上返済する場合には、3万3,000円の手数料がかかります。

そのためすべての手数料が無料になるわけではないことは押さえておきましょう。

相談窓口

ミスター住宅ローンREALやフラット35など店舗相談も可能ですが、窓口相談できる店舗はあまり多くありません。専属銀行代理店「ローンプラザ」は、関東圏で15店舗、関西圏で3店舗という状況です(2021年7月現在)。また、住信SBIネット銀行の提携先店舗も全国に点在しているとはいえエリアが限られているため、地域によっては窓口相談できない人もいるでしょう。

携帯電話からの電話相談は有料

ローンに関する電話相談をする場合、一般電話からはフリーダイヤルを利用できるものの、携帯・スマホからかける場合は通話料が有料です。住宅ローンの相談は、じっくりと話をしたい場合も多いですが通話時間が長くなると電話料金が多くかかるため、注意しましょう。

まとめ

住宅ローンは、少しの金利差でも総返済額に大きな差が出る可能性もあります。返済負担を軽減したいと考えている人は、より金利の低い住宅ローンへの借り換えを検討してみましょう。住信SBIネット銀行の住宅ローンは、金利の安さで高い人気があります。まずは、借り換えでどれだけお得になるかシミュレーションしてみましょう。

実際に借り換えをする際には、団信や保証料・手数料などの諸費用も含めて総合的にお得かどうかを判断することが大切です。