マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶ際のポイント
マイルが貯まるクレジットカードはたくさんありますが、より多くのマイルを貯めたいなら最適なカードを選びましょう。選ぶコツは、ポイント還元率とマイル交換レート、移行上限、年会費です。
以下3つのコツについて分かりやすく解説します。
マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶ際のポイント
ポイント還元率とマイル交換レートが高いカードを選ぶ
マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶ際のポイントは、ポイント還元率とマイル交換レートが高いカードを選ぶことです。
●ポイント還元率
ポイント還元率は一般的に、1%を超えていると高いとされています。通常還元率が1%を超えているか、または、よく利用する店舗やサービスで還元率が高くなるかを考慮しましょう。
通常還元率が1%を下回る場合も、普段よく利用する場所で還元率が高いカードを選ぶことで、より多くのポイントを貯めることができます。
●マイル交換レート
マイル交換レートとは、貯めたポイントをマイルに交換する際に適用されるレートです。1ポイントあたり1マイルに交換できる場合もあれば、2ポイントや3ポイントが必要となる場合もあります。
マイル交換レートは、航空会社や提携カードによっても異なるため、自分が利用したい航空会社のマイルと交換しやすいカードを選ぶことが重要です。
マイル移行上限がないカードを選ぶ
マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶ際のポイントは、マイルの移行上限がないカードを選ぶことです。
カード利用で貯めたポイントをマイルに移行する際に上限があると、貯めたポイントをマイルとして利用できなくなります。
しかし、マイルの移行上限がないカードであれば、制限なくマイルを移行することができるので、より効率的にマイルを貯めることができます。
移行上限のないクレジットカードの例は以下のとおりです。
マイル移行上限のないカード
- ANAアメリカン・エキスプレス・カード
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス(R)・カード
年会費に見合ったマイルを獲得できるカードを選ぶ
マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶ際のポイントは、年会費に見合ったマイルをきちんと獲得できるカードを選ぶことです。せっかく年会費を支払っても、十分なマイルが貯まらなければ、損をしてしまいます。
マイルが貯まる航空系カードの多くは年会費が発生するため、獲得マイル数が年会費を上回っていなければ損します。年間数万円しかカードを利用しない人は、年会費無料のカードを選ぶほうがお得な可能性があります。
年間どのくらいカードを利用してどのくらいのマイルが貯まるのかを計算して、コストバランスが取れたカードを選ぶとよいでしょう。
マイルを賢く貯める方法
マイルを効率的に貯める方法は主に次の3つです。
空マイラーと陸マイラーのそれぞれ最適な方法があります。さらに特定のポイントサイトを利用すれば、マイルをより早く貯めることができます。
空マイラーはマイルの貯まりやすい航空券や座席クラスを選ぶ
空マイラーがマイルを効率よく貯めるためには、マイルの貯まりやすい航空券や座席クラスを選ぶようにしましょう。
マイルの貯まりやすさは航空券の種類によって異なります。たとえば国内線の場合、一般的に、特典航空券の購入で貯まるマイル量は普通運賃の航空券よりも少なく設定されています。また、早割や格安航空券などの割引運賃の場合、貯まるマイルはさらに減少します。
座席クラスによってもマイルの貯まりやすさが変わります。たとえば国際線の場合、ファーストクラスやビジネスクラスのほうがエコノミークラスよりもマイルが貯まりやすくなります。
陸マイラーは航空系クレジットカードや電子マネーを利用する
日頃のカード利用でマイルを貯める陸マイラーは、航空系クレジットカードや電子マネーを上手に活用してください。
特に通勤や通学で鉄道などの交通機関を使う場合、交通系電子マネーにチャージしてポイントを貯めればマイルへ交換できます。SuicaやPASMOといった電子マネーにクレジットカードから残高をチャージすれば、日々の移動にかかる交通費でマイルを獲得できます。
電子マネーが使えない場所ではクレジットカードで決済し、カードの利用頻度を高めましょう。
支払いをできる限り航空系クレジットカードにまとめるのが、マイル獲得への近道といえます。
特定のポイントサイトを利用する
対象のポイントサイトでポイントを貯めてマイルに移行することができます。ポイントサイト経由でネットショッピングを利用すれば、購入金額に応じてポイントが貯まるので、マイルに交換して使いましょう。また、サイト内でのクレジットカード作成などのサービス登録もポイント獲得のチャンスです
ポイントサイトとは、サイト経由のネットショッピングやモニター案件の対応など、指定の条件をクリアすることでポイントが貯められるサービスのことです。ポイントサイトには以下のようなものがあります。
ポイントサイト経由のネットショッピングでポイントを貯める方法は手軽でおすすめです。対象ネットショップは、楽天市場やYahoo!ショッピングなど普段利用するところが含まれることが多いためです。普段の買い物時にポイントサイトを経由する一工夫を加えるだけで、いつもよりお得になります。
また、案件にはクレジットカードの作成や証券口座の開設などもあります。これらは一度に獲得できるポイント数が多く、マイルの大量獲得が期待できます。
ポイントサイト経由でクレジットカードの発行などを行うようにして、獲得したポイントを都度マイルへ交換しましょう。
貯めたマイルの上手な使い方
クレジットカードの利用で貯めたマイルは、旅行や普段の買い物などで使うのがおすすめです。貯めたマイルの上手な使い方を紹介します。
フライトでの利用で航空費を節約する
マイルと交換できる特典航空券を利用すれば交通費を節約できます。往復分の航空券を交換できれば、交通費を一切かけることなく旅行を楽しめます。
片道の航空券はJALが4,000マイル、ANAが5,000マイルから交換可能です。1マイル1円以上の価値で利用できるためお得なマイル利用方法といえます。
ただし、行き先によって必要なマイル数は異なります。特に夏休みや年末年始は必要なマイル数が増え、交換レートが下がってしまうケースもあります。また、搭乗する便に遅れてしまうと交換した航空券は使えません。マイルを無駄にしてしまうため必ず時間内に搭乗しましょう。
席のアップグレードで快適な空の旅を楽しむ
マイルで飛行機の座席をアップグレードすれば、空の旅がさらに快適になります。
たとえば、ANAとJALで東京からハワイへの飛行機の座席をアップグレードする際の、必要マイル数を見てみましょう。
東京~ハワイ間の座席アップグレードに必要なマイル数
航空会社 |
プレミアム エコノミーへの アップグレード |
ビジネスクラスへの アップグレード |
ファーストクラスへの アップグレード |
ANA |
15,000 |
20,000 |
35,000 |
JAL |
15,000 |
25,000 |
30,000 |
区間にもよりますが1万以上のマイルを必要とするため、アップグレードまでの道のりは長いです。日頃からカードを利用してコツコツとマイルを貯めつつ、飛行機を利用してボーナスマイルを着実に貯めていきましょう。
提携先でのショッピングに使う
マイルの使い道の1つは、提携先でのショッピングに利用することです。ANAマイルとJALマイルそれぞれでポイントが貯まりやすい提携店があり、活用することでショッピングがお得になります。
たとえば、ANAマイルはANA Pay を含む提携ポイントとの交換でショッピングに使えます。提携ポイントは以下のようなものがあります。
ANAマイルの交換先(一例)
- ANA Pay
- 楽天ポイント
- Vポイント
- nanacoポイント
- JRキューポ
- TOKYU POINT
- Suica
またJALマイルは、マイルを他社ポイントやクーポンに交換することでショッピング利用が可能になります。交換先には次のようなものがあります。
JALマイルの交換先(一例)
- JALお買いものポイント
- 楽天ポイント
- Amazonギフトカード
- Pontaポイント
- FamiPay
- ビックポイント
ただし、ANAやJALの提携店は限られているため、事前に対象店舗を確認することが重要です。利用可能な店舗では、マイルを使って割引を受けることができるため、計画的に利用することをお勧めします。
宿泊利用でホテルやグルメを楽しむ
マイルの使い道は、ホテルの宿泊代やレストラン代に充てるとサービスを楽しめるでしょう。ANAマイルとJALマイルを最大限に活用するコツをご紹介します。
ANAマイルを使って、宿泊代をお得にする方法を見ていきましょう。ANAマイルは対象のホテルで1マイル1円として利用できます。割引クーポンにも交換できるため、対象のホテルに宿泊する際はぜひ使ってみましょう。
JALマイルもまた、宿泊や食事の際に有効活用できます。JALマイルをクーポンに交換すれば、ホテルやレストランで利用できます。旅行先で利用して宿泊費や食費を抑えれば、お土産やレジャーにお金をかけられます。
ただし、ANA、JALともに対象となっているホテルやレストランは多くありません。宿泊するホテルや食事先でマイルが使えるときは、積極的に利用するとよいでしょう。
マイルを貯めるメリット
マイルを貯めることで得られるメリットはたくさんあります。特典航空券に交換すれば、実質無料で飛行機に乗ることができ、海外旅行の費用を大幅に節約できます。さらに、マイルは電子マネーや商品などに交換することも可能なので、普段の生活にも役立てることができます。
ここでは、マイルを貯める3つのメリットを紹介します。
特典航空券で実質無料で旅行に行ける
マイルを貯める最大のメリットは、特典航空券に交換して実質無料で旅行に行けることです。特典航空券に必要なマイル数は航空会社や路線によって異なりますが、一般的にはエコノミークラスの場合、300マイル~1,000マイル程度で国内線に乗ることができ、1,000マイル~40,000マイル程度で国際線に乗ることができます。
たとえば、通常であれば10万円かかる海外旅行が、マイルを貯めて特典航空券を利用すれば実質無料で行くことも可能です。
電子マネーや商品に交換できる
マイルは、特典航空券だけでなく、電子マネーや商品に交換することもできます。たとえば、ANAマイルであれば、ANAマイレージクラブモールを通じて、ANAペイやWAONなどの電子マネーに交換したり、家電製品やギフト券などの商品に交換したりすることができます。
マイルの使い道が広がるので、より便利に利用することができます。
座席アップグレードやラウンジ利用で移動が快適になる
マイルを使ってエコノミークラスからビジネスクラスやファーストクラスにアップグレードすることもできます。長距離フライトの場合は、座席をアップグレードすることで、快適に過ごすことができます。
また、一部のマイルプログラムでは、マイルを使って空港ラウンジを利用することができます。空港ラウンジでは、無料 Wi-Fi や軽食、飲み物などを楽しむことができ、フライト前にゆっくりと過ごすことができます。
マイルを貯める際の注意点
マイルを効率的に貯めて、特典航空券でお得に旅行するには、移行手数料や有効期限などの注意点に気を配る必要があります。
具体的に、以下2つの注意点を理解したうえで、計画的にマイルを貯めましょう。
マイル交換時に移行手数料がかかる
マイルを貯める際の注意点の一つはマイル交換時に移行手数料がかかることです。手数料は航空会社や移行するマイル数によって異なりますが、一般的には数千円程度かかります。
特に、複数の航空会社のマイレージプログラムに加入している場合は、それぞれのマイルを有効活用するために、移行手数料を考慮したうえで計画的にマイルを貯めることが重要です。
マイルの有効期限に気をつける
マイルを貯める際のもう一つの注意点はマイルに有効期限があることです。マイルの有効期限は、航空会社やプログラムによって異なりますが、一般的には3年間です。マイルの有効期限切れを防ぐために、専用サイトで保有マイルとその期限をこまめに確認しましょう。
有効期限切れの対策として、特典航空券や各航空会社のポイントに交換するという方法があります。ANAであればANAスカイコイン、JALであればeJALポイントに交換することで、有効期限を1年先延ばしにすることができます。
マイルを貯められるクレジットカードについてよくある質問
マイルを貯められるクレジットカードに関する質問や疑問をまとめました。クレジットカードを選ぶ際やマイルの使い道を考えるときの参考にしてください。
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A
マイルは飛行機利用などで貯められるポイントを指します。一方、マイレージはマイルを貯められる航空会社のポイントプログラムを指す言葉です。
私たちは航空会社のマイレージプログラムを利用して、飛行機やクレジットカードを使ってマイルを貯めているのです。
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A
おすすめは、ポイント還元率1.0%の「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス(R)・カード」や「ANAアメリカン・エキスプレス(R)・ゴールド・カード」です。ANA航空券の購入では100円の支払いで3マイル相当のポイントを獲得できます。
ANAアメリカン・エキスプレス(R)・ゴールド・カードは入会後3ヵ月以内に150万円利用すれば65,000マイルを獲得できるキャンペーンも行っています。入会時、日々の支払い、飛行機利用で大量のマイル獲得が期待できるクレジットカードです。
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A
マイルを貯めるには、飛行機搭乗時のボーナスマイルやクレジットカード入会時のキャンペーンなどで、一度に大量のマイルを獲得できるチャンスを逃さないことが重要です。
まとまったマイルを獲得して一気に貯めていけば、「マイルが貯まっている」という実感も得やすく、より積極的にマイルを貯められるようになります。
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A
飛行機を頻繁に使って旅行代や飛行機代を浮かせたい方はマイルがお得です。一方、日頃の買い物やクレジットカードの支出に充てて節約したい方はポイントがお得です。
どちらも貯めたい方はポイント還元率の高いクレジットカードを使って、ポイントの一部をマイル交換していくとよいでしょう。
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A
1回の旅行で貯められるマイルは、旅行先によって異なります。マイルは区間ごとの基本マイレージに予約座席などから定められる積算率を掛けて算出するためです。
たとえば、東京~ニューヨーク間は往復で13,000マイル程度が貯まります。東京~大阪間であれば片道280マイル程度で、往復で600付近までマイルを貯められます。もしマイルを特典航空券と交換したい場合は、飛行機を数十回利用する必要があるでしょう。
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A
陸マイラーとは、マイルの貯まりやすいクレジットカードを日常的に利用して、飛行機を使わずにマイルを貯める人を指します。飛行機を利用する機会が少なく、地上でカード利用によりマイルを貯める様子から生まれた言葉です。
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A
クレジットカード解約時に貯めたマイルは、新しいマイレージカードに引き継げば引き続き持ち続けられます。
ただし、カード会社によって解約手続きが異なるため、事前にマイレージカードを作成するなどの対策をして解約しましょう。
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A
マイルが反映されるのは航空会社ごとによって異なります。フライトで貯まるマイルのほうが、反映が早いためすぐに利用できます。
ANA、JALのマイル反映タイミング
フライト時 |
ANA |
最短3日 |
JAL(国内線) |
最短2日 |
ショッピング 利用時 |
ANA |
貯まるポイントにより異なる |
JAL |
毎月12日 |
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A
有効期限のないマイルは存在します。しかし、デルタ航空とユナイテッド航空のマイルのみで、数は多くありません。
デルタ航空で貯めたマイルを利用できるのは、デルタ航空が加盟するスカイチーム加盟の航空会社だけです。ユナイテッド航空で貯めたマイルは、ANAの特典航空券の購入に利用できます。
なお、ANAマイルとJALマイルは利用月から数えて36ヵ月目の月末が有効期限です。 例えば、9月23日にカードを利用して付与されたマイルは3年後の9月31日まで利用できますが、その年の10月1日になると失効してしまいます。
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A
クレジット機能なしの「マイレージカード」なら、マイルを貯めることができます。
マイレージカードは基本的に年会費無料ですが、搭乗時のボーナスや入会時のボーナスマイル特典などがありません。
また、ショッピング機能がついていないため、日常でマイルが貯まらない点もデメリットです。
普段の買い物で便利に利用して、効率的にマイルを貯めたいならマイルが貯まるクレジットカードを選びましょう。
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A
JALカードとANAカードは、自分がよく利用する航空会社で選びましょう。
JALとANA、サービス面は異なる部分もありますが、マイルが貯まりお得に飛行機に乗れるという点ではどちらも同じです。
そのため「自分がどちらをよく利用するか」を重視して選べば、マイルを貯めやすくなります。