「アメックス」の呼び名で有名なアメリカン・エキスプレス・カードには、「ANAアメックス」と呼ばれるANA(全日空)との提携カードがあります。効率良くマイルを貯められるポイントプログラムが用意されているほか、トラベル&エンターテインメント関連の特典も充実しているクレジットカードです。
本記事では、ANAアメックスのメリット・デメリットをはじめ、利用者による評判や、効率良くポイントやマイルを貯める方法を解説します。
種類別・ANAアメックスの基本スペック
アメリカン・エキスプレス・カードにはさまざまな種類のクレジットカードがありますが、その中でもANAアメックスと呼ばれるのは、ANAと提携して発行されているカードです。
ここでは、一般カードに該当する「ANAアメックス」と、よりステータスの高い「ANAアメックスゴールド」の2種類のカードの特徴を比較してみましょう。
ANAアメックス
〈ANAアメリカン・エキスプレス・カードの特徴〉
年会費 | 本会員7,700円(税込) 家族会員2,750円(税込) |
---|---|
基本還元率 | 1.0% |
ポイントから マイルへの 移行手数料 (ポイント移行コース 年間参加費) |
6,600円(税込) |
ポイント有効期限 | 獲得から3年間 |
搭乗ボーナス マイル |
区間基本マイレージ× クラス・運賃倍率×10% |
入会・継続 ボーナスマイル |
各1,000マイル |
ANAアメックスは、アメックスブランドのクレジットカードの中で最も年会費が安いという特徴があります。一般的なクレジットカードと比較すると高額に感じられるかもしれませんが、その分トラベル&エンターテインメント関連のサービスが充実しており、マイルも効率良く貯められるため、旅行やマイル獲得に特化したカードとしてはステータスも高く、維持費も抑えやすいといえるでしょう。
ANAアメックスゴールド
〈ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの特徴〉
年会費 | 本会員34,100円(税込) 家族会員17,050円(税込) |
---|---|
基本還元率 | 1.0% |
ポイントから マイルへの 移行手数料 |
無料 |
ポイント有効期限 | 無期限 |
搭乗ボーナス マイル |
区間基本マイレージ× クラス・運賃倍率×25% |
入会・継続 ボーナスマイル |
各2,000マイル |
ANAアメックスゴールドは、ANAアメックスよりもさらに年会費が高めです。しかし、その分ポイントからマイルへの移行手数料がかからず、さらにポイントの有効期限も無期限となります。さらに、搭乗時のボーナスマイルも増えるため、国際線の利用頻度が高い方ほどお得に利用できるカードです。
ANAアメックスのメリット
ここからは、ANAアメックスならではのメリットを紹介します。
基本スペックが高く航空関連サービスの特典も豊富
ANAアメックスは還元率や付帯保険などの基本スペックが高く、入会時や継続時などにもらえるボーナスマイルも充実しています。また、ANAとの提携カードのため、航空関連のサービスも豊富です。貯めたマイルは特典航空券と交換したり、座席のグレードアップに使ったりすることもできます。
家族カードやETCカードも発行できるため、家族間で共同利用しながら、旅行やショッピングを楽しむことができるでしょう。
マイルを効率良く貯められる
ANAアメックスは、入会時や継続時にボーナスマイルがもらえるほか、ANAグループ便利用時は、通常のフライトマイルに加えて搭乗ボーナスマイルももらえます。
さらに、ANAカードマイルプラス加盟店で利用すると、ポイントとマイルの両方を獲得することも可能です。
貯めたポイントやマイルを幅広く活用できる
ANAアメックスで貯めたポイントは、マイルに移行することができるほか、さまざまなアイテムや商品券やギフトカードと交換することも可能です。また、他社ポイントへ移行したり、カード払いした代金をポイントで支払ったりすることもできます。
ショッピング時に割引特典を受けられる
ANAアメックスを空港内や機内、オンラインショッピングなどで利用すると、お得な割引特典を受けられます。具体的にどのような特典があるのか、それぞれ見ていきましょう。
ANAの国内便または国際便の機内での販売品を購入する際にANAアメックスで支払えば、10%の代金割引を受けられます。その際、ANAグループカード利用ポイント1.5倍や機内販売マイル、ANAカードマイルプラスの特典も適用されます。
全国の空港内店舗の「ANA FESTA」でANAアメックスを提示すると、1,000円(税込)以上の買い物(1店舗1回の精算)が5%オフとなります。
ANAのオリジナル商品や国内外の逸品などを購入できるショッピングサイト「ANAショッピング A-style」の支払いにANAアメックスを利用すると、5%オフとなります。さらに、ANAグループカード利用ポイント1.5倍やANAカードマイルプラスの特典も適用されます。
ANAアメックスゴールドではANA SKYコイン獲得プログラムを利用できる
ANA SKYコインとは、ANAのサイトから航空券や旅行商品を購入する際に、10円単位(10コイン=10円相当)で支払いに使える電子クーポンです。
ANAアメックスゴールド会員の場合、毎年12月31日までに300万円以上利用することで、翌年3月末頃にANA SKYコインを10,000コイン(10,000円相当分)獲得できます。カードの利用金額は、家族カードの利用分も合算されるため、家族間で共同利用している場合は特にお得に利用できるでしょう。
旅行時に便利なサービスが充実
ANAアメックスは、旅行関連のさまざまなサービスが充実しているクレジットカードでもあります。旅行や出張時に空港ラウンジを利用できるほか、ゴールドカードならプライオリティ・パスを無料発行できるなどの魅力もあります。ここでは、各サービスの特徴をまとめました。
航空便の搭乗前に搭乗券とANAアメックスを提示すると、アメリカン・エキスプレスの提供する国内外29空港の空港ラウンジを無料で利用できます。一般的なカードは会員本人1名のみとなりますが、ANAアメックスなら同伴者1名まで無料で利用できるのも魅力です。
また、空港ラウンジサービスは通常のアメックスカードにも付帯しますが、ANAアメックスはアメックスカードの中でも最も年会費が安いため、お得に空港ラウンジを利用したい方にもおすすめです。
手荷物無料宅配サービスは、海外旅行からの帰国時に、カード会員1名につきスーツケース1個を空港から自宅まで無料で配送してもらえるというもので、ANAアメックスゴールドに付帯します。対象空港は成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港で、空港からの帰り道を身軽にできる点が魅力です。
ANAアメックス会員は、「アメリカン・エキスプレス24時間日本語電話サポート」を利用できる点もメリットです。海外からでも24時間日本語で電話サポートを受けられるサービスで、レストランの予約や保険に関する問い合わせなどができます。また、現地の医療機関を紹介してもらえるなど、緊急時のサポートも受けられます。海外旅行や出張の機会が多い方にとっては、特に心強いサービスといえるでしょう。
万が一ANAアメックスを紛失したり盗難に遭ったりした場合は、窓口に連絡すると新しいカードを無料で再発行してもらえます。状況によっては至急で「緊急仮カード」を発行してもらうこともできるため、もし海外などで紛失した場合も安心です。緊急仮カードは、発行された日の翌月末まで利用することができます。
なお、緊急仮カードを発行する場合、対応は滞在地域などによって異なります。緊急用の仮カードとなるため、デザインも変わります。
空港を利用する当日に、中部国際空港または関西国際空港の手荷物預かり所で、ANAアメックスの会員1名につき荷物を2個まで無料で預けられるサービスです。スーツケースなどの大型の手荷物も預けられるため、予定より空港に早く着いてしまったときでも、チェックインまでゆっくりと食事などを楽しめるでしょう。帰国時も、帰りのバスや電車の待ち時間を身軽に過ごせます。
成田国際空港または関西国際空港周辺の駐車場を、優待料金で予約できるサービスです。空港まで乗って来たマイカーを、安全管理の行き届いた専用駐車場で24時間体制で保管してもらえるため、安心して預けられます。また、車の給油や整備、点検などの有料メンテナンスサービスも受けられます。予約期限は出発の2日前までです。
ANAアメックス会員は、国内の5社のレンタカー予約サービスを、基本料金から5%オフの優待価格で利用できます。予約はレンタカー各社へ直接行いますが、その際にANAアメックスのカードを利用すると伝えることで優待価格が適用されます。
ANAアメックスゴールド会員は、国内外1,400カ所以上の空港のVIPラウンジを利用できる「プライオリティ・パス・メンバーシップ」に、会員本人と家族会員が年会費無料で登録できます。また、利用料は年間2回まで無料となります。通常、年会費は99米ドルで、利用料は1回あたり35米ドルかかるため、非常に魅力的なサービスといえるでしょう。
なお、このサービスを利用するには、事前に「プライオリティ・パス・メンバーシップ」への登録が必要な点には留意しましょう。
ANAアメックスゴールド会員には、飛行機の遅延による臨時出費を補償してもらえる「航空便遅延補償」も付帯します。カード会員が海外に旅行する際、航空便の遅延によって臨時に出費した食事代や、乗継便に搭乗できなかった場合の食事代や宿泊代が補償されるというものです。また、手荷物の到着遅延や紛失によって負担した衣類や生活必需品などの購入費用も補償してもらえます。旅行・出張時の万が一のトラブルによる出費にも備えられるでしょう。
アメックス会員限定のイベントの抽選に参加できる
ANAアメックス会員は、アメックス会員向けのイベント抽選にも参加できます。アメックスはグルメやコンサート、お寺や博物館、ファッションなどさまざまなジャンルのイベントを開催しており、会員限定の貸し切りイベントも豊富です。
利用可能枠の上限がない
一般的なクレジットカードは一定の利用可能枠が設定されており、その時々の状況によって利用可能枠が変動します。その点、アメックスが発行するカードは、利用可能枠の目安は設けられていますが、ANAアメックスを含めて一律の限度額は設定されていません。会員の実績に応じて、利用可能枠を可能な限り柔軟に変更してもらうこともできます。
なお、利用可能額の目安は、公式アプリまたはWebサイトから確認することができます。
ANAアメックスのデメリット
ANAアメックスには、注意すべきデメリットもあります。ここで紹介するデメリットも踏まえて、ライフスタイルや用途に合っているかどうかを検討し、入会を判断することをおすすめします。
VISAやMasterCardと比べると加盟店が少ない
ANAアメックスで選べる国際ブランドはアメリカン・エキスプレスのみです。VISAやMasterCardよりも加盟店が少なく世界的なシェア率も低いために、特に海外ではどのお店でも使えるというわけではありません。ANAアメックスだけではクレジットカード払いを利用できない可能性もあるため、海外へ行く機会の多い方は、サブカードとしてVISAやMasterCardのクレジットカードも持っておくと良いでしょう。
ポイントマイル移行に手数料がかかる
ANAアメックスで貯めたポイントをマイルに移行するには、年間参加費が6,600円(税込)のポイント移行コースへ登録する必要があります。つまり、ポイントを自由にマイルへ移行するには年会費7,700円(税込)に加えてこの参加費も併せた14,300円(税込)のコストが発生します。
なお、ANAアメックスゴールドはマイル移行コースへ自動加入となるため、参加費を別途支払う必要はありません。
付帯保険は利用付帯
ANAアメックスは付帯する保険の補償内容も充実していますが、利用付帯となる点には注意しなければなりません。保険が適用されるには、ANAアメックスを利用して旅行費用を支払う必要があります。
クレジットカードの中には、そのカードを所有しているだけで保険が付帯される「自動付帯」のカードもあります。ただし、こうしたカードは年会費が安いまたは無料で、補償内容も利用付帯ほど充実していないものが多いです。
ANAアメックスの利用付帯保険の補償内容を踏まえて、納得したうえで入会することをおすすめします。
年会費が高額
ANAアメックスは、一般カード・ゴールドカードともにほかの国際ブランドと比べて年会費が高額です。
ただし年会費が高い分、ANAアメックスの付帯サービスは空港ラウンジの無料利用やカードの緊急再発行、24時間日本語電話サポートなど、他社の一般カードなら付帯しないようなサービスが充実しています。
サービスの質や、その利用頻度も踏まえて入会を判断すると良いでしょう。
ANAアメックスの評判
ANAアメックスのメリットとデメリットを見てきましたが、実際の利用者による評判が気になる方もいるでしょう。ここでは、ANAアメックスの良い口コミと悪い口コミの両方をまとめたので、カード選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
ANAアメックスの良い評判
ANAアメックスG、半月で3.4万P貯まったからマイルに交換!(含、入会特典2.5万P)
— Miho@旅好きブロガー&ライター (@miho_blog) May 17, 2023
1000P⏩1000マイル交換、3.4万P⏩3.4万マイル移行
5営業日で交換手続き完。
1か月経たずに約3.4万マイルゲット!
すごいスピード感✨✨
旅好きは持っておきたい1枚😊 https://t.co/e0Dz3Mo9ya
ANAアメックスのリワードをマイルに換えて関空⇔羽田を無料で使えるので去年から5往復も助かってます✈️国際線で使いたかったので貯めてたけれどもう当分無理なので羽田行きで使いきる方が正解かな🐴リワードの景品より航空券の方が助かる🙌✈️🐴
— 夜來香♪ (@chinatown830) June 3, 2022
ANAアメックス ゴールドでもプライオリティパスが使えるようになったみたいなので登録してみた。年間2回しか使えない奴だけど基本的にスターアライアンス加盟航空会社にしか乗らないから十分だろう。
— みじっと (@x_mindcircus_x) September 1, 2022
ANAアメックスは、旅行好きの方や、国際便の利用頻度が高い方から特に人気が高いことがわかります。また、ANAアメックスゴールドはプライオリティ・パスを無料発行できるようになった点が評価されている口コミも複数見られました。
ANAアメックスの悪い評判
ANAアメックスの方も3700Pほど貯まっている。
— 日共マミさんの平凡な日常 (@holymamisan2) May 21, 2023
こちらはANAマイル。
ただその為には交換料で6600円払わないといけないんだよね、コレが痛い。
金欠だし、しばらくそのままおいておこうか。 pic.twitter.com/WbWdyvV67P
ANAアメックスは、帰宅の際の手荷物無料宅配サービスが良いですよね。
— なおさん理事長 (@Qjq35V) August 5, 2022
ただ、海外旅行保険がゴールドも含めて、利用付帯なのが残念😇
ANAアメックスのゴールドは色々と惹かれるけど年会費高いんだよな~一般会員ですら8000円くらい払ってるのに
— まい* (@srtkmy) September 28, 2020
ANAアメックスの口コミの中には、ポイントからマイルへの移行手数料や、年会費の高さがデメリットと指摘するものもあります。また、保険が利用付帯である点を不便に感じる方もいるようです。
ANAアメックスのポイントプログラムの特徴
ANAアメックスでポイントやマイルを効率良く貯めてお得に活用するには、ポイントプログラムについて正しく理解することが大切です。ここでは、ポイント還元率やポイントやマイルの獲得方法について詳しく見ていきましょう。
基本還元率は1.0%、一部サービスは0.5%
ANAアメックスは、一般カードとゴールドカードどちらもポイントの基本還元率は1.0%(利用代金100円ごとに1ポイント)です。また、ANAグループでカードを利用した場合は、一般カードなら通常の1.5倍、ゴールドカードなら2倍のポイントが貯まります。
ただし、ポイント加算対象外の加盟店での利用や、電気・ガス・水道・税金・公共料金の支払いなどの場合は、0.5%(利用代金200円ごとに1ポイント)に還元率が下がる点には留意しましょう。
新規入会・継続特典でポイントやマイルを獲得できる
ANAアメックスは、新規入会時と継続時にポイントやマイルを獲得できます。
一般カードは入会後3ヵ月以内に1万円のカード利用で1,000ポイント、入会後3ヵ月以内に40万円のカード利用で12,000ポイント、入会時に1,000マイル、翌年度以降のカード継続時に1,000マイルを獲得できます。
ANAアメックスゴールドはさらに獲得できるポイントやマイルが増えて、入会後3ヵ月以内に50万円のカード利用で13,000ポイント、入会後3ヵ月以内に70万円のカード利用で15,000ポイント、入会後3ヵ月以内に150万円のカード利用で20,000ポイント、入会時に2,000マイル、翌年度以降のカード継続時に2,000マイルをもらえます。
「ANAアメックスのお得なキャンペーン」無期限でANAマイルに交換できる
クレジットカードでマイルを貯める際に注意したいのがポイントの有効期限ですが、ANAアメックスなら「ポイント移行コース」に参加することで有効期限が無期限となり、好きなタイミングでANAマイルに交換できるようになります。じっくりとポイントを貯めたうえで、長距離かつハイクラスな特典航空券と交換することもできるでしょう。一般カードの場合はポイント移行コースの参加費を支払う必要がありますが、無期限でポイントを貯めてマイルと交換できることを鑑みても、お得な制度といえるでしょう。
ANAカードマイルプラス加盟店ならマイル還元率がアップする
「ANAカードマイルプラス」の加盟店でANAアメックスを利用すると、ポイントとマイルをダブルで獲得することができます。通常のポイント還元に加えて、100円につき1マイルが自動加算されます。対象となる利用や加盟店も、航空券や機内販売、百貨店や提携ホテル、レストラン、コンビニ・スーパー・ドラッグストアなど多岐にわたります。
AMCモバイルプラスに加入すると楽天Edyが高還元に
ANAアメックスで電子マネーの楽天Edyを使うと、還元率は0.5%(200円ごとに1マイル)です。これだけでは決して高還元とはいえませんが、「ANAマイレージクラブ モバイルプラス」という制度に加入すれば、楽天Edyの利用で獲得できるマイルが3倍の1.5%(200円ごとに3マイル)となります。
なお、AMCモバイルプラスの月額料金はキャリアごとに異なり、月額324円(税込)または330円(税込)です。
ANAマイレージモールの利用で通販がお得に
ANAが運営するポイントモール「ANAマイレージモール」を経由して通販を利用したり、宿泊先を予約したりすれば、利用代金に応じて直接ANAマイルを獲得できます。マイル付与率はショップやサイトごとに異なりますが、付与率が大幅にアップするお得なキャンペーンも充実しているため、通販やネット予約の利用頻度が高い方にとって特にうれしいメリットといえるでしょう。
ANAマイルを効率良く貯める方法
ANAアメックスを利用してマイルを効率的に貯めるには、いくつかポイントがあります。カードの使い方次第でマイルの貯まるスピードは大きく変わってくるため、利用前に確認しておきましょう。
ANAのサービスを積極的に利用する
ANAアメックスでマイルを貯める基本は、まずは積極的にANAの飛行機に搭乗することです。
ANAで貯まるフライトマイルは「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率」で、ANAアメックスならさらに搭乗ボーナスマイルとして「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10%(ゴールドカードは25%)」が付与されます。
普段の買い物の支払いでもANAアメックスを使う
ANAアメックスは、普段の買い物に使用することで還元率1.0%でポイントが貯まります。貯めたポイントは1ポイント=1マイルで移行できるため、日頃から積極的にANAアメックスを使ってポイントを貯めることも重要です。また、年間参加費6,600円(税込)の「ポイント移行コース」に加入すればポイントの有効期限も無期限となるため、じっくりと長期間かけて貯めたポイントをマイルに移行することも可能です。
他のサービスで貯めたポイントをANAマイルと交換する
他社のポイントサービスで貯めたポイントを、ANAマイルと交換することも可能です。交換レートはポイントプログラムによって異なります。ANAマイルと交換できる代表的なポイントとしては、Tポイントやnanacoポイント、楽天ポイントなどがあります。
ANAアメックスと電子マネーの関係
ANAアメックスを利用するにあたり、電子マネー事情が気になる方もいるのではないでしょうか。ANAアメックスは電子マネーの種類によってはポイント還元を受けられますが、逆に還元対象外となるケースも複数あるため、ここで確認しておきましょう。
楽天Edyでポイント還元を受けられる
ANAアメックスで利用できる電子マネーは楽天Edyです。還元率は0.5%で、200円ごとに1マイルを獲得できます。おサイフケータイでも、同様の還元率でマイルを貯められます。
さらに、「ANAマイレージクラブ モバイルプラス」に加入すれば還元率が3倍の1.5%にアップして、200円ごとに3マイルを獲得できます。AMCモバイルプラスに加入すると月額料金が発生しますが、電子マネーの利用頻度と金額によっては、効率良くマイルを貯めることができるでしょう。
基本的に電子マネーチャージではポイント還元がない点に注意
ANAアメックスから各種電子マネーへチャージすることはできますが、基本的にチャージによるポイント還元を受けられない点には注意が必要です。
特に、プリペイド型電子マネーへチャージしてポイントも獲得したい場合は、サブカードとして電子マネーへのチャージに対応したクレジットカードがあると良いでしょう。
Apple Pay対応だがSuica分はポイント対象外
ANAアメックスをApple Payに登録すると、全国のQUICPay加盟店で利用できるようになりポイントも貯まります。Walletアプリで、1円単位でSuicaチャージすることも可能です。
ただし、Suicaチャージをはじめ、Suicaグリーン券や定期券など、Apple PayにおけるSuica利用分はポイント還元の対象外となる点には留意しましょう。
ANAアメックスの発行方法と切り替え時の注意点
ANAアメックスを発行するには所定の審査に申し込む必要があり、カードが手元に届くまでにはある程度の日数がかかります。また、カードを切り替える際も審査が必要です。ここでは、ANAアメックスの新規発行や切り替えの際に知っておきたいポイントを見ていきましょう。
入会条件は収入の安定した職業に就いていること
ANAアメックスの入会条件は、収入の安定した職業に就いており、現住所が日本国内であることです。日本在住であれば、外国籍の方も申し込むことができます。
なお、パートまたはアルバイトの方の申し込みは受け付けられていない点には留意しましょう。
発行日数は通常で2週間
アメリカン・エキスプレスの個人向けカードは、審査を含めて申し込みからカードの発送までに1週間から2週間程度かかるとされています。そのため、ANAアメックスも発行には2週間程度かかると考えたほうが良いでしょう。
なお、ゴールデンウィークや年末年始などの長期休暇を挟む場合は、カードが届くまで通常よりも時間がかかる可能性もあるため、早めに申し込むことをおすすめします。
切り替えには審査が必要
同じ提携先カード間であれば、カードの切り替えが可能です。例えば、ANAアメックスからANAアメックスゴールドへ切り替えることもできます。その際は審査を受ける必要があり、最長で4週間ほどかかる点には注意しましょう。
また、切り替えたカードの発行時には年会費が請求されますが、現在所持しているカードの年会費は、残余会費がある場合に限り月割りで計算して調整されます。
切り替えるとカードの番号が変わる
ANAアメックスのカードを切り替えると、カード番号も変更されます。
ICチップの暗証番号や利用枠、オンラインサービス、マイレージクラブ番号、Apple Payの設定、ETCカードなどの登録情報はそのまま引き継がれますが、自動引き落としの登録をしている場合は、切り替え先のカードを受け取った後に自分で新たなカード番号へ変更する手続きをする必要があります。
ANAアメックスの付帯保険
ANAアメックスの保険は利用付帯であることに触れてきましたが、具体的にどのような補償を受けられるのでしょうか。ここでは、ANAアメックスの補償内容や、ANAアメックスゴールドならではの付帯保険の内容について見ていきましょう。
基本的な補償内容
ANAアメックスの一般カードとゴールドカードそれぞれの基本的な補償内容は、次のとおりです。
〈ANAアメックスの付帯保険の補償内容〉
カードの種類 | 国内旅行傷害保険 | 海外旅行傷害保険 | ショッピング・ プロテクション |
---|---|---|---|
ANAアメックス (一般カード) |
会員本人 および家族会員: 最高2,000万円 |
会員本人および 家族会員に傷害死亡・ 後遺障害保険金: 最高3,000万円 |
国内外問わず、 破損・盗難などの損害を 購入日から90日間、 1名に年間最高200万円まで補償 |
ANAアメックスゴールド |
最高5,000万円 | 傷害死亡・後遺障害保険金: 会員本人最高1億円 家族会員最高5,000万円 |
国内外問わず、 破損・盗難などの損害を 購入日から90日間、 1名に年間最高500万円まで補償 |
いずれの保険も、補償を受けるにはその代金をANAアメックスで支払う必要がある「利用付帯」となる点には留意しましょう。
ANAアメックスゴールドにはキャンセル・プロテクションも付帯
ANAアメックスゴールドでは、急な出張や病気・ケガによる入院などを理由に、カードで代金を支払い済みの旅行やコンサートなどに行けなくなった場合のキャンセル費用を、年間最高10万円まで補償してもらえます。カード会員の家族の事情でキャンセルした場合も一部補償が適用されるため、万が一の場合の損害額を抑えられるでしょう。
ANAアメックスゴールドにはスマートフォン・プロテクション保険が付帯する
ANAアメックスゴールドでは、会員の所有するスマートフォンが破損(画面割れを含む)したり、火災や水濡れ、盗難などの事故に遭ったりした場合に、修理代金を最大3万円まで補償してもらえます。購入から3年以内の保険の対象となるスマートフォンであれば、保険期間中1年間で、通算3万円を限度に請求することが可能です。
なお、対象となるのは、保険事故発生時点において、スマートフォン通信料を直近3ヵ月以上連続してANAアメックスゴールドで決済している方となります。
ANAアメックスの追加発行できるカード
ANAアメックスでは、家族カードとETCカードをそれぞれ追加発行することができます。ここでは、各追加発行カードの年会費や発行方法を確認しておきましょう。
家族カード
ANAアメックスの家族カードの年会費は、一般カードが2,750円(税込)、ゴールドカードが17,050円(税込)です。新規カードへの入会を申し込む際に、「入力内容のご確認」ページから家族カードの発行を申し込むことができます。
すでにアメリカン・エキスプレスのカード会員である場合は、公式サイトの申し込みページ内の「家族/追加カードのご案内」から発行手続きをすることも可能です。
ETCカード
ANAアメックスは、ETCカードを追加発行することができます。年会費は無料ですが、発行手数料として935円(税込)かかります。有効期限は5年で、基本カード会員は1人につき5枚まで、家族カード会員は1人につき1枚まで発行可能です。
なお、ETCカードの発行は基本カードを受け取った後にアメリカン・エキスプレスの公式サイトから申し込む必要があります。申し込み後、約2週間で手元に届きます。
ANAアメックスの上手な使い方
ANAアメックスは、一般的なクレジットカードよりも高額な年会費やポイントからマイルへの移行手数料を支払う分、ポイントやマイルをお得に活用していきたいところです。
ここでは、ANAマイルとアメックスのポイントそれぞれの活用方法を紹介します。
ANAマイルの活用方法
貯めたANAマイルの使い道はいくつかありますが、特典航空券との交換は特にお得な方法です。特典航空券は現金を支払わなくてもマイルと交換できる航空券で、ANAの国内線、国際線、提携航空会社の3種類から選べます。
ANAアメックスで貯めたマイルは、ANAグループ便およびスターアライアンスメンバーを含むANAマイレージクラブ提携航空会社便の特典航空券と5,000マイルから交換することが可能です。
貯めたANAマイルは、「ANAデジタルクーポン」に交換することもできます。ANAグループや提携パートナーのサービス利用時の支払いに、1,000円単位で利用できる電子クーポンです。
デジタルクーポンには10,000マイル(1,000円分×10枚)から交換可能で、最大50,000マイル(1,000円分×50枚)まで一度に申し込めます。
アメックスのポイントの活用方法
ANAアメックスで貯めたポイントは、カード利用後の支払い代金に充当することができます。買い物や食事、旅行などの代金など、さまざまな支払いにポイントを活用できる点が魅力です。
ANAアメックスで貯めたポイントは、ANAマイルにのみ移行することができます。ポイントからマイルへの移行には「ポイント移行コース」に登録する必要があり、一般カードの場合は年間参加費として6,600円(税込)がかかります。ゴールドカードは、別途参加費を負担する必要はありません。
ポイント移行レートはどのカードも共通しており、1,000ポイント=1,000マイルとなります。1日1回限り、1,000ポイント単位で移行することができます。
ANAアメックスを上手に活用してマイルやポイントをお得に貯めましょう
ANAアメックスについて詳しくお伝えしてきました。一般的なクレジットカードと比べて年会費が高い分、ANAマイルを効率良く貯められるサービスが豊富で、旅行関連のお得なサービスや付帯保険の補償内容も充実しているステータス性の高いカードです。ANA関連のサービスの利用頻度やライフスタイルも踏まえて入会を検討し、上手に活用できれば、ポイントやマイルをどんどん貯めてお得に利用することができるでしょう。なお、海外でのカード利用が多い場合は、サブカードとしてVISAやMasterCardのクレジットカードもあると安心です。
ANAアメックスに関するQ&A
- ANAアメックスとANAアメックスゴールドの違いは?
- ANAアメックスの年会費は、一般カードが7,700円(税込)、ゴールドカードが34,100円(税込)です。
ANAアメックスゴールドは年会費が高額ですが、その分ANAマイル移行費用がかからず、ポイント有効期限も無期限となります。さらに継続ボーナスおよび搭乗ボーナスで付与されるマイルもANAアメックスゴールドのほうが多くなるほか、付帯保険の内容もより充実します。無料でプライオリティ・パスを発行できる点も魅力です。
- ANAアメックスならではのメリットは?
- ANAアメックスは基本スペックが高く、航空関連サービスの特典も豊富で、ANAマイルを効率良く貯められるカードです。空港内や機内、オンラインショッピングなどで利用すれば、お得な割引特典も受けられます。さらに、空港ラウンジや手荷物無料宅配サービス、24時間日本語電話サポートなど、旅行時に便利なサービスも充実しています。
- ANAアメックスのデメリットは?
- ANAアメックスは、一般カード・ゴールドカードともにほかの国際ブランドと比べて年会費が高額な点がデメリットでもあります。また、アメリカン・エキスプレスはVISAやMasterCardと比べると利用できる加盟店が少ないです。保険は利用付帯となる点や、一般カードのポイントをマイルへ移行するには年間参加費が6,600円(税込)のポイント移行コースへ登録する必要があることにも注意が必要です。
- ANAアメックスの発行時の注意点は?
- ANAアメックスの入会条件は、収入の安定した職業に就いており、現住所が日本国内であることです。パートまたはアルバイトの方は申し込めない点に注意しましょう。カードの発送までには、審査を含めて1週間から2週間程度かかります。
なお、同じ提携先カード間であれば切り替えが可能ですが、その際は審査を受ける必要があり、最長で4週間ほどかかります。また、切り替えるとカード番号も変わります。
- ANAマイルを効率良く貯める方法は?
- ANAアメックスで効率良くマイルを貯めるには、積極的にANAの飛行機に搭乗することが第一です。フライトマイルに加えて搭乗ボーナスマイルも付与されます。
また、普段の買い物にANAアメックスを利用すれば還元率1.0%でポイントが貯まり、貯めたポイントをマイルへ移行できます。ポイント移行コースに加入すればポイントの有効期限も無期限となるため、長期間かけて貯めたポイントをマイルに移行することも可能です。