株式投資だけで生活ができたらどんなにいいだろうか。そう考える人は多いかもしれない。今回は、そんな誰しもが憧れる「株だけで生活するためには」ということについて、真剣に考えてみる。
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目次
いくらあれば株だけで生活できるのか
まずは、生活をしていくためには一体いくら掛かるのか、という部分から見ていこう。当然、月にかかる費用は人それぞれである。質素でも、とにかく株だけで生活をしたいと考える人もいれば、株で大きな利益を生み出し、優雅に暮らしたいという人もいるだろう。
総務省統計局が発表している家計調査というものがある。2016年10月に発表された9月分速報では、二人以上の世帯の消費支出は26万7119円となっている。もちろん、地域や物価の違い、単身者や三人以上の世帯では変動はあるが、平均的には日本では約27万円の収入があれば生きていけることになる。
より安い家賃の地域へ引っ越したり、固定費を極力削ることができればもう少し少ない額でも生活は可能でだろう。ただし、これはあくまでも生活する上で必要な資金である。それとは別に、投資資金を余裕資金として準備する必要がある。また、少し贅沢をと考えればやはり30万円以上を、毎月運用益として成果を上げ続けなければならない。
元手と運用益はどのくらい必要か
では、月に30万円以上を株で利益を出すためには一体いくらの資金が必要だろうか。場合分けして考えてみよう。
デイトレードで生活
日々パソコンに向かい、チャートや情報をチェックする生活となる。この場合、1日1万7000円以上(正確には税金を考慮すると1万8,750円は確実に手にしたい)の運用益を出すことが求められる。一つの銘柄で、1日の暴騰率が3%前後のものを狙った場合、「株価×0.03=1万7000円」なので、56万6666円が必要な資金となる。
もちろん株価は企業によって異なるが、100株単位での購入の場合、600円前後のものを狙えば60万円で1日1万7000円というのは不可能ではないかもしれない。ただし、毎日その結果を残し続けることが求められるため、かなりハードルは高いと言えるだろう。
配当金のみで生活
今度は、長期保有で配当金のみで生活をすることを考える。配当利回りの高いものを選んだとしても、定期的なニュース、株価のチェックは必要になるだろう。
先ほどの月に30万円という前提だと、年間で360万円の資金が必要ということになる。日本取引所グループのサイトでは、株式平均利回りを見ることができる。
有配会社平均利回りは、10月で1.83%である。それを元に勘案すると、「株価×0.0183=3,600,000円」となるので、1億9672万1311円と約2億円が必要ということがわかる。こちらも、当然ながらより配当利回りの良い銘柄であれば、資金は少なくなる。
株で生活するならリスクのある配当か、優待の組み合わせか
配当金のみの場合、より高配当な銘柄を選ぶという選択肢もあるが、配当利回りの高さが、いい銘柄とは決して言えない。では、株主優待との組み合わせではどうだろうか。生活費のほとんどを株主優待で賄うという桐谷広人さんが有名だが、やはり優待制度を利用してもかなりハードルが高い。
例えば、テクノアルファ<3089>は100株以上で一律1,000円分のクオカードが優待として受け取ることができる。他にもクオカードを株主優待として進呈される銘柄は多い。また、お米や食事券、商品券といったものを組み合わせれば、配当金のみの場合と比べると必要資金は少なくすることができるだろう。ただし、そのためには各会社の株主優待情報をすべてチェックし、権利確定日などの情報収集を行うこと、それに伴う価格変動のリスクを負うことを覚悟しなくてはならない。
ここまでご覧頂いてわかるように、毎日3%の変動を確実に取る為には知識、経験、運が必要である。一方、配当金の保有のみ、または優待との組み合わせを考えた場合には、相当大きな金額が必要であることがわかる。
現実的に考えると、一つの個別銘柄に資金を割り当てるのはリスクが高すぎる。最低でも3社以上の銘柄を購入することが現実的だろう。そうなると、それぞれの利回りや、優待内容など組み合わせにより柔軟性が出てくるかもしれない。
投資生活を始めたい人におすすめの証券会社
投資をするに当たってどの証券会社で口座を開設したらいいかわからない人向けにおすすめの証券会社を紹介する。
株式投資では手数料がかかる場合が多いので、主に手数料で比較するとよいだろう。
手数料比較
会社名 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | |
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10万円まで | ◎ 88円 |
◎ 99円 |
◎ 99円 |
- | ◎ 88円 |
◎ 99円 |
◎ 99円 |
◯ 99円 |
◯ 108円 |
△ 152円 |
△ 500円 |
|
20万円まで | ◎ 100円 |
◎ 115円 |
◎ 115円 |
- | ◎ 106円 |
◎ 115円 |
◯ 115円 |
◯ 115円 |
△ 220円 |
△ 330円 |
△ 1,000円 |
|
30万円まで | ◎ 100円 |
◯ 275円 |
◯ 275円 |
- | ◎ 198円 |
◎ 275円 |
◯ 275円 |
◎ 275円 |
△ 385円 |
◯ 330円 |
△ 1,500円 |
|
50万円まで | ◎ 198円 |
◯ 275円 |
◯ 275円 |
- | ◎ 198円 |
◎ 275円 |
◯ 275円 |
◯ 275円 |
△ 385円 |
△ 524円 |
△ 2,500円 |
IPO実績で選ぶ
会社名 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 |
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取扱銘柄数(2020年) | 85社 | 53社 | 50社 | 41社 | 39社 | 38社 | 19社 | 18社 | 7社 | 5社 | 1社 | 0社 |
主幹事数 | 15社 | 16社 | 0社 | 22社 | 0社 | 0社 | 2社 | 0社 | 0社 | 0社 | 0社 | 0社 |
IPO抽選方法 | 70%:完全平等抽選 30%:IPOチャレンジポイント |
90%:店頭完全平等抽選 10%:ネット完全平等抽選 (最大5%:優遇抽選) |
完全平等抽選 | 90%:店頭完全平等抽選 10%:ネット完全平等抽選 |
完全平等抽選 | 完全平等抽選 | システム抽選 | 70%以上:完全平等抽選 | 90%:ステージ制抽選 10%:完全平等抽選 |
完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 |
口座数 | 681.3万口座 | 309.9万口座 | 193.7万口座 | 532.9万口座 | 27.8万口座 | 508万口座 | 127.1万口座 | 132.8万座 | - | 約80万口座 | 46.4万口座 | 約23万口座 |
前受金 | 要 | 要 | 要 | 不要 | 不要 | 要 | 要 | 不要 | 不要 | 不要 | 要 | 要 |
総合ランキング
会社名 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
手数料(10万円あたり) | 99円 | 99円 | 0円 | 99円 | 99円 | 88円 | 90円 | 99円 | 108円 | 152円 | 88円 | 137円 | 500円 |
手数料(50万円あたり) | 275円 | 275円 | 0円 | 275円 | 275円 | 198円 | 260円 | 275円 | 385円 | 524円 | 198円 | 440円 | 2,500円 |
手数料(100万円あたり) | 535円 | 535円 | 1,100円 | 535円 | 535円 | 374円 | 460円 | 535円 | 660円 | 1,048円 | 374円 | 880円 | 5,000円 |
積立nisa銘柄数 | 175銘柄 | 177銘柄 | 170銘柄 | - | 151銘柄 | - | - | 157銘柄 | - | 7銘柄 | 1銘柄 | 157銘柄 | - |
IPO実績(2020年) | 85社 | 38社 | 18社 | - | 50社 | 5社 | 1社 | 19社 | 39社 | 41社 | 7社 | 53社 | - |
投資信託銘柄数 | 2,680銘柄 | 2,687銘柄 | 1,506銘柄 | 30銘柄 | 1,218銘柄 | - | 128銘柄 | 1,432銘柄 | 554銘柄 | 1,163銘柄 | 2銘柄 | 1,148銘柄 | - |
外国株 | 9カ国 | 6カ国 | - | - | 2カ国 | 1カ国 | - | - | 1カ国 | 32カ国 | - | 4カ国 | 1カ国 |
米国株取扱銘柄数 | 4200銘柄 | 3966銘柄 | - | - | 4,297銘柄 | 1265銘柄 | - | - | - | 663銘柄 | - | 700銘柄以上 | 137銘柄 |
米国ETF取扱銘柄数 | 307銘柄 | 324銘柄 | - | - | 316銘柄 | 113銘柄 | - | - | 155銘柄 | 663銘柄 | - | 14銘柄 | 25銘柄 |
口座開設最短日数 | 翌営業日 | 翌営業日 | 3営業日 | 翌営業日 | 翌営業日 | 当日 | 2営業日 | 5営業日 | 5営業日 | 3営業日 | 当日 | 2週間 |
相応のリスクは覚悟しておこう
先ほどの例で言うと、資金約60万円でも1日1万7000円というのは、不可能ではないことになる。しかし、それには知識だけでは乗り切れない領域つまり、運などの要素がかなり大きくなってくるのではないだろうか。
配当のみの場合、配当と優待のみで生活する場合には、かなり大きな額が必要なので十分な資金を用意した上で検討しよう。
ネット証券の口座開設方法
ネット証券の代表例としてSBI証券の口座開設方法を紹介していく。STEP1 メールアドレスの登録
まずはメールアドレスを入力し、仮登録する。
STEP2 認証コードの入力
登録したメールアドレス宛に届いた認証コードを入力する。
STEP3 お客様情報の設定
氏名・住所・生年月日などの基本情報を入力する。
STEP4 規約の確認
各規約のPDFを確認し、同意のチェックボックスにチェックを入れる。
STEP5 入力内容の確認
入力した内容を確認する。
STEP6 口座開設方法の選択
口座開設の方法を選択する。本人確認書類の提出をWEB上で行う「ネットで口座開設」または提出を郵送で行う「郵送で口座開設」がある。
STEP7 口座開設申し込みの完了
申し込みが完了後、申し込み完了メールに次のステップが記載されている。
「ネットで口座開設」を選択した場合は、メールのアドレスから専用ページにアクセスし、本人確認書類の提出する。
株式投資に関するQ&A
ここでは株式投資に関するQ&Aをまとめたのでぜひ参考にしてほしい。
- 株式投資だけで生活することは可能か?
- 実際に株式投資だけで生活している人はいるが、多額の原資が必要で、大きなリスクを伴う可能性もあるためハードルは高い。
- 株主優待はどうやったら受けられる?
- 株主優待は必要株数を各企業が定めた期限までに購入する必要がある。
■公式ブログ:儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」
■公式Twitter:@kabureport_cat
個人投資家 Q.初心者におすすめの証券会社を教えて下さい。
楽天証券とSBI証券は、チャートなどが比較的見やすくて初心者向けだと思いますね。本当に初めてなら楽天証券、もう少しチャートを詳しく分析したいのであれば、データが見やすいSBI証券がおすすめです。
有限亭玉介さんのインタビュー記事はこちら