バイナリーオプションは儲かるって本当?仕組みやリスクを基礎から解説
(画像=NET MONEY編集部)

二者択一で相場を予測し、利益を狙うバイナリーオプション。株式投資やFXよりもハードルが低いといった印象を持つ人も多く、注目を集めている取引のひとつです。

しかし、バイナリーオプションは「儲かる」という話がある一方で「リスクが高い」ともいわれており、始めるのをためらっている人もいるでしょう。

そこで本記事では、バイナリーオプションは本当に儲かるのか、メリットやリスクなどを含めて詳しく解説していきます。バイナリーオプションの口座開設を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

  1. バイナリーオプションは本当に儲かるの?
  2. バイナリーオプションで儲けるための7つのポイント
    1. テクニカル分析を活用して根拠のある取引をする
    2. リスクの高いタイミングで取引をしない
    3. 資金管理に注意する
    4. トレード結果を記録し分析する
    5. 分析ツールを導入する
    6. デモトレードを活用する
    7. 国内の業者で取引する
  3. バイナリーオプションとは?
    1. 知っておきたい5つの基礎用語
    2. 3つの取引方法
    3. バイナリーオプションとFXは何が違う?
  4. バイナリーオプション5つのメリット
    1. 取引の仕組みがシンプルでわかりやすい
    2. 少額からスタートできる
    3. 値動きが小さいタイミングでも利益を狙える
    4. 損失額をコントロールできる
    5. 短時間で損益が確定する
  5. バイナリーオプションにリスクはある?やめとけといわれる理由とは
    1. 元本を失うリスクがある
    2. ギャンブル感覚で取引すると損失が大きくなりやすい
    3. 詐欺に遭う可能性がある
    4. 一度の取引で大きな利益は狙えない
  6. バイナリーオプションに関するよくある質問
    1. バイナリーオプションはギャンブルより儲かる?
    2. バイナリーオプションだけで生活できる?
    3. バイナリーオプションはどうやって始めればいい?
    4. バイナリーオプションで儲かる人の特徴は?
    5. バイナリーオプションで儲けると税金はかかる?
  7. まとめ:バイナリーオプションは仕組みを理解しておけば儲かる可能性がある投資

バイナリーオプションは本当に儲かるの?

バイナリーオプションは、やり方を工夫すれば儲けられる可能性がある投資です。

バイナリーオプションは「リスクが高い」「勝てない」といわれることもありますが、全員が損失を出しているわけではありません。

一般社団法人金融先物取引業協会の「個人向け店頭通貨関連バイナリーオプション取引における顧客損益状況」によると、取引口座全体に対する損失発生口座の割合はおおよそ7~8割となっています。

つまり、2~3割程度のトレーダーはバイナリーオプションで実際に利益を得ているのです。

ただし、ギャンブル感覚で取引を繰り返している限り、利益を得るのは難しいです。この理由はバイナリーオプションの還元率にあります。

還元率とは競馬やカジノなどのギャンブルで用いられる言葉で、プレイヤーがかけた金額のうち何%が手元に返ってくるかを表したものです。

一般的なギャンブルとバイナリーオプションの還元率は以下の通り。バイナリーオプションでは、投資家にある程度収益が還元されていることがわかります。

■バイナリーオプションとギャンブルの還元率比較

バイナリーオプション 94.9%(※)
公営競技
(競馬・競艇・競輪・オートレース)
74.8%
サッカーくじ 49.6%
宝くじ 45.7%
※GMOクリック証券の2023年6月「顧客損益率」を参照

しかし、還元率は100%以上になることではじめて元本を維持できる仕組みです。100%を切っている場合、取引回数を重ねるたびに徐々に資金が減っていくことになります。

例えば100万円を元手に毎回10万円ずつ、還元率90%の取引をしたとしましょう。その場合10回の取引した場合の期待値は、90万円となり、100回取引をすると0円となります。

つまり、バイナリーオプションは、何も考えずに取引を重ねていくと最終的に負けてしまう可能性が高い取引なのです。

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どんなに運がよくても、勘だけに頼って勝ち続けるのは難しいにゃ。10回連続で予測が的中する確率はわずか0.1%しかないにゃ。
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儲けるためには、戦略を立てて根拠のあるトレードを繰り返すことが重要なんだにゃ!

バイナリーオプションで儲けるための7つのポイント

バイナリーオプションで儲けるコツは、とにかく根拠のあるトレードを心がけることに尽きます。勘に頼ったトレードを続けていると、いつの間にか資金を失ってしまい、取引を継続するのが困難になってしまうでしょう。

以下7つのポイントをふまえて、戦略的なトレードをしてください。

テクニカル分析を活用して根拠のある取引をする

テクニカル分析を活用した相場分析ができれば、勝率アップを狙えるようになるでしょう。

テクニカル分析とは、過去の値動きの傾向やパターンを把握して、将来の値動きを予測する分析手法のことです。

テクニカル分析を学べば、トレンドの有無や、トレンドの転換点などを探れるようになります。

例えばテクニカル分析をした結果、上昇トレンドが続くと判断した場合は「権利行使価格を上回る」方にエントリーすれば、利益を得られる可能性が高いです。

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テクニカル分析では「テクニカル指標」と呼ばれるインジケーターを使用しますが、トレンドを見つけるのに役立つ「トレンド系」の指標と、相場の過熱感を測るのに役立つ「オシレーター系」の指標に分けられることを覚えておくにゃ。
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移動平均線やRSIなど、代表的な指標だけでも使えるようにしておくと勝率アップにつながるにゃ!

リスクの高いタイミングで取引をしない

初心者のうちは、リスクが高くなるタイミングで取引するのは避けましょう。

リスクが高くなるタイミングとは、相場の方向性が予測しにくく、ペイアウト倍率が高くなるタイミングです。

米国雇用統計やGDPなどの経済指標の発表時や、中央銀行の利上げ、要人発言があったタイミングなどが主な例として挙げられます。

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むやみにエントリーするのではなく、取引するのは予測が比較的容易なタイミングに絞るのもひとつの手にゃ。

資金管理に注意する

1回の取引でいくら使うのか、1日どのくらいの損失を出したら取引を終えるのか、など資金管理には十分注意しましょう。

とくに負けが続いているときは要注意です。負けている分を取り戻そうと、購入金額を増やしてしまう人も少なくありません。

しかし、そのタイミングで取引に失敗すると、一度の取引で大きな損失を被ってしまい、トレードを継続できなくなってしまう可能性があります。

初心者の場合は1回あたりの取引金額を、投資に回せる金額の2%程度に抑えて取引するのがおすすめです。

感情に流されず、常に投資金額を固定して取引すれば、大損するリスクは防げるでしょう。

トレード結果を記録し分析する

バイナリーオプションで儲けるためには、トレード結果を振り返り、次回のトレードに生かすことが大切です。分析もせずにトレードを続けていては、ギャンブルとほとんど変わらなくなってしまいます。

単に勝ち負けを記録するだけではなく、何を根拠にエントリーをしたのか、またその予測は当たっていたのかなどを細かく振り返るようにしましょう。

分析ツールを導入する

バイナリーオプションで儲けたいなら、分析ツールも積極的に活用しましょう。

バイナリーオプションの分析ツールには、「さきよみLIONチャート」のように過去のチャートから直近のチャートとの形状と似た値動きを見つけ出し、将来の値動きを予測するものや、「ぴたんこテクニカル」のように、現在のチャートを複数のテクニカル指標を使って分析し、売買シグナルを表示するツールなど、さまざまな種類があります。

いろいろと試しながら、自分に合ったツールを見つけてください。

ただし、ツールはあくまでも補助的に使用することをおすすめします。ツールは絶対的な指標ではないうえ、ツールに頼りすぎると相場分析のスキルが身に付かなくなるからです。

また、詐欺の可能性が高いため、くれぐれも高額な有料ツールは利用しないように注意しましょう。

デモトレードを活用する

バイナリーオプションで儲けるためには、デモトレードも積極的に活用しましょう。

デモトレードとは、仮想のお金を使って実際の取引を体験できるサービスのこと。無料で利用でき、為替レートやツールなど本番に近い環境でトレードの練習ができるのが特徴です。

自己資金を失うことなく取り組めるので、安心してさまざまな取引を試せるでしょう。

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とくに初心者の場合は、取引を始める前にツールの操作に慣れておかないと、誤った注文を出してしまい、思っているような取引ができなくなってしまう可能性があるにゃ。
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デモトレードで練習しておけば、本番の取引でも焦らずにスムーズに取引できるはずにゃ!

ただし、デモトレードでは本番と同じ緊張感は味わえません。そのため、遊び感覚で直感的にトレードしてしまいがちです。

デモトレードである程度取引に慣れてきたら、少額でも構わないので自己資金を投じて本番の取引を体験してみることをおすすめします。

国内の業者で取引する

バイナリーオプションで儲けたいなら、海外の業者を利用するのは避け、国内の業者で取引することが重要です。海外業者はリスクが高くおすすめできません。

海外業者は運営母体が不明瞭な場合も多く、入金しても出金できないといったトラブルが多数起きています。

実際にトラブルに遭遇したとしても、金融庁の登録を受けていない無登録業者であるケースがほとんどなので、泣き寝入りするしかありません。

また、国内の業者と違い、取引時間や取引回数に制限がないため、ギャンブル感覚で短期間に何度も取引をしてしまう可能性もあります。

一方、金融庁の登録を受けている国内の業者であれば、詐欺や出金拒否などの心配も少なく、取引ルールに規制もあるため、安心して利用できるでしょう。


バイナリーオプションとは?

バイナリーオプションとは為替レートや株価指数などを対象として、一定期間経過後のレートが、事前に設定したレートを上回るか下回るかを予測する取引です。

価格が予測どおりに動いていれば利益を獲得でき、予測に反した値動きをした場合には損失となります。

知っておきたい5つの基礎用語

バイナリーオプションでの取引をスムーズに進めるために、以下5つの用語についてしっかり理解しておきましょう。

知っておきたい5つの基礎用語
ペイアウト

ペイアウトとは、バイナリーオプションで予測が的中したときに支払われるお金のこと。国内のバイナリーオプションでは、多くの業者でペイアウト額は1,000円で固定されています。

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「ペイアウト倍率」とは、投資した資金(チケット購入価格)に対してどれだけのペイアウトが受け取れるのかを表す数値のことにゃ。予測が難しいタイミングでチケットを購入すると、チケットの価格は安くなるため、ペイアウト倍率は高くなるにゃ。
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反対に基準時刻と判定時刻が近い場合など、予測が比較的容易な状況ではチケット価格は高くなり、ペイアウト倍率は低くなるにゃ。ペイアウト倍率が低い場合、利益は少なくなるから注意するにゃ。
チケット

チケットとは、バイナリーオプションの取引開始時に購入するものです。

バイナリーオプションはその名の通り「オプション取引」の一種であり、有価証券や通貨などの現物をやり取りすることはなく、あくまでも「権利」を売買します。そのため「チケット」を購入することでペイアウトをもらう権利を獲得できる仕組みです。

チケットの単位は「枚」や「ロット(Lot)」など、業者によって異なります。1枚あたり最低40~50円程度から購入可能なケースが多いです

権利行使価格

権利行使価格とは、ペイアウトを受け取る基準となる価格のことで、目標レートとも呼ばれます

バイナリーオプションでは権利行使価格を上回っているか、下回っているかによって損益が発生します。権利行使価格は、複数の選択肢から選べるようになっているのが一般的です。

回号

回号とは、チケットの購入開始から判定時刻までの一連の取引の総称のことです。1日に10回、取引が開催される場合は「10回号」と表します。

1回号あたりの期間は証券会社によって若干の差はあるものの、法令によって最低2時間の間隔を設けなければならないとされています。

判定時刻

判定時刻とは、レートが予想どおりに推移したかどうかを判定する時間のこと。バイナリーオプションでは、判定時刻のレートが権利行使価格より上か下かによって、損益が確定するようになっています

なお、判定時刻は業者によって違いがあるため注意しておきましょう。例えば、GMOクリック証券では各号00分、トレイダーズ証券では各号10分となっています。

複数の業者で口座を持っていれば、短時間の間で複数の取引をすることも可能です。

3つの取引方法

バイナリーオプションには、以下3つの取引方法があります。どの取引方法を採用しているかは業者によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

ラダーオプション

ラダーオプションは、判定時刻のレートが目標レートよりも上か下かを予測する取引方法です。一定期間、トレンド相場が継続する場合に適しています。国内の多くの業者で取り扱っている取引方法です。

レンジオプション

レンジオプションは、判定時刻のレートが一定範囲内に収まっているかどうかを予測する取引方法です。

取引開始時に2つの目標レートを選択し、それらに挟まれた価格幅の内側、外側どちらに判定時刻のレートが位置しているかによって、損益が決まります。

一定期間、レンジ相場が継続する場合や、レンジ相場からトレンド相場へ転換するタイミングが予測できている場合に向いています。

ワンタッチオプション

ワンタッチオプションは、判定時刻までに一度でも目標価格に到達するか、到達しないかを予想する取引です。トレンドの発生は予測できているものの、どれだけ持続するか予測しにくいときに使うのが適しています。

ただし、海外業者での取扱いがメインであり、国内の業者で取引できるところはほとんどありません。

トレンド相場とは
  • 価格に一定の方向性が生まれている相場のこと。価格の上昇が続いているケースは「上昇トレンド」、下落が続いているケースは「下降トレンド」と呼ばれます。
レンジ相場とは
  • 一定の幅の中で価格が上がったり下がったりを繰り返している相場のこと。

バイナリーオプションとFXは何が違う?

バイナリーオプションとFXには、以下のような違いがあります。

■バイナリーオプションとFXの違い

  バイナリー
オプション
FX
損益が決まる
仕組み
値動きの予想 価格差
決済の
タイミング
判定時刻に自動で決済される 自分で決める
損益が決まる
タイミング
チケット
購入時点
決済した時点
レバレッジ なし あり
取引回数 なし あり

為替相場を対象としたバイナリーオプションの場合、FXと大差ないように思えるかもしれません。しかし、バイナリーオプションとFXは根本的に損益を出す仕組みが異なります

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バイナリーオプションは二者択一で相場を予測し、的中した場合に利益が発生するにゃ。目標レートを大きく上回っていたとしても得られる利益は変わらないにゃ。
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FXは購入時と売却時の通貨の価格差によって利益を得る仕組みになっているにゃ。そのため、エントリー、決済のタイミング次第で大きな利益を得ることも可能にゃ。レバレッジをかけたり、取引回数を増やしたりすることで、短期間で資産を一気に増やすことも不可能ではないため自由度の高さが魅力の投資なんだにゃ。

ただし裏を返せば、FXはそれだけリスクが高い取引ともいえます。バイナリーオプションは、取引に失敗したとしても損失額はチケットの購入額に限定される点で、比較的リスクを抑えて取り組める投資といえるでしょう。

レバレッジとは
  • レバレッジとはてこの原理のことで、少ない資金でも大きな金額の取引が可能となる仕組みのこと。レバレッジをかけた取引をすると、得られる利益が大きくなる半面、損失額が大きくなるリスクもあります。

バイナリーオプション5つのメリット

バイナリーオプションには以下のようなメリットがあります。

リスクを抑えて取引できる点で、初心者でも取り組みやすい投資といえるでしょう。

取引の仕組みがシンプルでわかりやすい

バイナリーオプションは株式投資やFXなどと比べて取引の仕組みがシンプルでわかりやすく、初心者でも取り組みやすいのがメリットです。

株式投資やFXなどを取引する際は、相場状況を見ながら購入と売却のタイミングを見極めなければなりません。少し判断を誤るだけで損失を出してしまうこともあります。

また、注文方法や銘柄も複数あるため、取引に慣れていない場合、迷ってしまう場面も多いでしょう。

一方、バイナリーオプションは基本的に価格が上がるか下がるかを予測するだけの取引です。

いったん注文をしたらあとは判定時刻まで待つだけなので、購入、売却のタイミングに悩む心配もありません。

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株式投資やFXなどを取引する際は、相場状況を見ながら購入と売却のタイミングを見極めなければならず、少し判断を誤るだけで損失を出してしまうこともあるにゃ…。他にも、注文方法や銘柄も複数あるため、取引に慣れていない場合、迷ってしまう場面も多いにゃ…。
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バイナリーオプションは基本的に価格が上がるか下がるかを予測するだけの取引にゃ!いったん注文をしたらあとは判定時刻まで待つだけなので、購入、売却のタイミングに悩む心配もないにゃ

最低限のルールさえ理解すれば、初心者でもすぐに取引を始めることも可能です。

少額からスタートできる

バイナリーオプションは1,000円以下の少額から始められるのも、大きなメリットです。

株式投資の場合、基本的に100株単位で購入することになるため、最低でも数万円の資金が必要となります。

一方、バイナリーオプションではチケットの購入価格は1枚あたり50~950円となっているケースが多く、多くの元手がなくても取引を始められるのが魅力です。

少額から始めておけば、万が一取引に失敗したときのダメージも少なく済むでしょう。

値動きが小さいタイミングでも利益を狙える

値動きが少ないタイミングでも利益を狙えるのは、バイナリーオプションならではのメリットです。

基本的にあらゆる相場は1日の中で価格の上下を繰り返しており、価格の変動が激しくなる時間帯と、比較的落ち着いている時間が存在します。

例えば為替市場の場合、ロンドン市場がオープンする17時頃や、ニューヨーク市場がオープンする21時頃は、トレーダーの数が増え、大きなトレンドが発生しやすいです。

一方、それ以外の時間帯ではレンジ相場となるケースも少なくありません。FXの場合は、通貨の価格差が利益に直結するため、レンジ相場では利益を出しにくくなります。

価格に方向性がないため、取引を避けるトレーダーも少なくないのが実情です。

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バイナリーオプションは値幅ではなく、目標レートを達成したかどうかで収益を受け取れるかが決まるんだにゃ!値動きがどんなに小さくても、予測が的中さえすればペイアウトを受け取れるにゃ!
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時間帯をさほど気にせず取引を進められるので、自分の都合に合わせて取引することもできるのが魅力的だにゃ!

損失額をコントロールできる

損失額をある程度コントロールできるのも、バイナリーオプションのメリットです。

基本的にバイナリーオプションでは予測が外れたとしても、失うのはチケット購入時に投じた資金のみ。それ以上の損失は出ないため、損失額の見通しがつきやすくなっています。

また、チケットの途中売却も可能です。予測と反対方向に価格が動いている場合は、判定時刻を待たずして売却することにより、損失額を最小限に抑えられます。

一方、FXの場合は、投資した金額以上の損失が出ることもあります。必要以上に損失が拡大するのを防ぐためにFX会社が強制的にポジションを決済する「ロスカット」と呼ばれる仕組みも用意されているものの、相場が急激に変動している場合はロスカットが間に合わないケースも少なくありません。

その場合は、投資した金額以上の損失を抱えることになり、FX会社に追加入金をしなければならないこともあります。

短時間で損益が確定する

短時間で損益が確定する点もバイナリーオプションのメリットといえるでしょう。

バイナリーオプションは基本的に2~3時間で1回の取引が終了します。1日の間に数回取引するチャンスがあるので、短期間でも利益を積み重ねることが可能です。初心者にとっては取引を繰り返すことによって、トレード経験を積めることもメリットになるでしょう。

バイナリーオプションにリスクはある?やめとけといわれる理由とは

バイナリーオプションのリスク、デメリットは以下の通りです。

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バイナリーオプションはリスクがあるのでやめておいた方がいい、といわれることもあるようなんだにゃ。しかし、投資にはリスクがつきものであり、どのような方法にもデメリットは存在することを忘れてはいけないにゃ。
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ただし、どのような状況でリスクが高くなるのかを把握しておけば、必要以上にリスクを恐れる必要はないにゃ!

元本を失うリスクがある

バイナリーオプションも投資の一種である以上、取引に失敗すれば元本を失うリスクがあります。二者択一の取引だからといって一度に大金を投じると、一瞬で資金を失ってしまうこともあるでしょう。

バイナリーオプションを始める際は、万が一全額を失ったとしても生活に影響が出ない範囲で、つまり余裕資金で取り組むことを心がけましょう

ギャンブル感覚で取引すると損失が大きくなりやすい

バイナリーオプションは、ギャンブル感覚で取引を繰り返すと損失が大きくなりやすいので注意しましょう。

投資に関する細かい知識がなくても、上がるか下がるかを選ぶだけで取引に参加できるのがバイナリーオプションの魅力です。

しかし、その分根拠なしで取引を繰り返してしまうことも珍しくありません。

常にエントリーしてしていないと落ち着かなくなってしまったり、負けを取り戻そうとしたりして、何度も取引を繰り返すことで損失が大きくなるケースがあります

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経験が浅い段階では、1回あたりの取引にかける時間が短くなるほど、勝率は下がると心得ておいた方がよいにゃ。
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反対に、ある程度時間をかけて相場分析をしたあとにエントリーすれば、利益を得られる可能性もあるにゃ!

詐欺に遭う可能性がある

バイナリーオプションの有料ツールやセミナーなどに手を出すと、詐欺に遭う可能性があるため注意しましょう。

とくに近年では初心者をターゲットにした詐欺が増えているようです。SNSを通じた勧誘については金融庁も注意喚起をしています。「絶対に儲かる」といった甘い話はうのみにしないようにしてください

取引に役立つツールや情報が欲しい場合は、バイナリーオプション業者の公式サイトを利用しましょう。

一度の取引で大きな利益は狙えない

バイナリーオプションはペイアウト金額が固定されているため、一度の取引で大きな利益を狙うのは難しいです。

もちろん購入数量を増やせば、得られるペイアウト金額を増やすことは可能です。しかし、法令によって極端に高いペイアウト率を設定することは禁止されているため、得られる利幅には限界があります。

また株式投資やFXとは違って長期でポジションを保有することはできないため、配当金やスワップポイントなどは狙えません。

投資においてリスクとリターンは比例します。バイナリーオプションは比較的リスクを抑えて投資できる分、1回の取引で期待できる利益は少なくなることを理解しておきましょう。

資産を増やすためには、コツコツと取引を繰り返し、長期的に利益を積み重ねる必要があります。

スワップポイントとは
  • FXにおいて、二国間の通貨の金利差によって生じる損益のこと。高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることで、スワップポイントを受け取れます。

バイナリーオプションに関するよくある質問

バイナリーオプションに関するよくある質問を以下にまとめました。取引を始める前に、疑問点を解消しておきましょう。

バイナリーオプションはギャンブルより儲かる?
バイナリーオプションはギャンブルより儲かる可能性がある投資です。その理由は還元率(投資した額に対してどのくらいお金が戻ってくるかを表したもの)にあります。

一般的なギャンブルの還元率は、公営競技の場合で74.8%、宝くじの場合で45.7%となっており、参加者に不利な条件となっています。一方、バイナリーオプションの還元率は多くの業者で9割前後で、比較的還元を受けやすくなっているのです。

運だけではなくトレードスキルの介入する余地がある点でも、バイナリーオプションはギャンブルよりも儲けられる可能性があるといえるでしょう。
バイナリーオプションだけで生活できる?
バイナリーオプションの収益だけで生活することは不可能ではありません。ただし、取引に慣れていないうちはなかなか厳しいのが現実でしょう。

生活費を30万円程度と仮定すると、1日あたり1万5,000円の利益が必要です。毎回の取引で1万円を投じるとした場合、ペイアウト倍率が2倍だとしても60~70%程度の勝率が必要となります。しかし、現実にはペイアウト率2倍の取引は予測を的中させるのが難しいでしょう。勝率60~70%というのも決して低いハードルではありません。

バイナリーオプションだけで生活することを目指すのであれば、まずは少額でスタートし、勝率が高い水準で安定してきたら取引金額を増やしていくのがよいでしょう。
バイナリーオプションはどうやって始めればいい?
バイナリーオプションは以下の手順で取引を始められます。
 
  • 目標レート(権利行使価格)を選択する
  • 目標レート(権利行使価格)を上回るか下回るかを予測する
  • チケットの購入枚数を決定し注文をする
  • 判定時刻を迎え結果が確定する
  • 予測が的中した場合は払戻し(ペイアウト)を受け取る。予測が外れた場合は、チケット購入額が損失となる
バイナリーオプションで儲かる人の特徴は?
バイナリーオプションで儲けられるのは、感情的にならず冷静にロジックに沿った取引ができる人です。

バイナリーオプションは二者択一で相場を予測するだけなので、一見簡単そうです。しかし、運任せでは勝ち続けることはできません。負けを取り戻そうと躍起になってトレードを繰り返せば、あっという間に損失が膨れ上がってしまうこともあるでしょう。

一方、ギャンブル感覚ではなく、バイナリーオプションを投資として捉え戦略的に取り組んでいる人は着実に儲けている傾向があります。資金管理を徹底する、予測が難しい相場では無理にエントリーしないなど、リスクを最小限に抑えつつ、細かい利益をコツコツと積み重ねていける人はバイナリーオプションで儲けられる可能性があるでしょう。
バイナリーオプションで儲けると税金はかかる?
バイナリーオプションで得た利益には所得税、住民税などの税金がかかるため注意しましょう。

「先物取引に係る雑所得」として申告分離課税の対象となり、20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)の税金が課せられます。会社員の場合であっても、バイナリーオプションで20万円以上の利益が出ると課税対象となるため注意しましょう。

なお、FXの口座との損益通算も可能です。損益通算とは、1年間に生じた損失と利益を相殺することを指します。複数の口座を保有している場合、それらの口座間で損失と利益を合算することで利益が圧縮され、課税額を減らせる可能性があります。

まとめ:バイナリーオプションは仕組みを理解しておけば儲かる可能性がある投資

バイナリーオプションで利益を得るためには、取引の仕組みを理解することが大切です。 FXのように自分自身で細かく売買の判断を下す必要はないものの、相場を分析し適切なタイミングでエントリーしなければ、ギャンブル同然の取引になってしまい、儲けることは難しくなってしまいます。

また損失額を限定できるため、比較的ローリスクで取り組めるのが魅力ではあるものの、一度の取引で大きなリターンは狙えません。儲けるためには、コツコツと利益を積み重ねていく必要があるでしょう。

やり方次第で、バイナリーオプションである程度の利益を狙うことは可能です。初心者の場合は、デモトレードや相場予測に役立つ分析ツールを活用しながら、取引の経験を積み重ねていくとよいでしょう。

ただし、取引を始める際は国内の業者を利用することを強くおすすめします。というのも、海外業者の利用には詐欺や出金停止など、さまざまなリスクがつきまとうからです。

本記事で紹介したGMOクリック証券、GMO外貨、外為どっとコム、IG証券はいずれも信頼性の高い業者なので、初心者はいずれかで口座開設し取引をスタートしてみましょう。

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