転職エージェントの利用を考えている人の中には、「面談でどんなことを聞かれるのか不安だ」という人もいるでしょう。そのようなときにはまず、面談の流れや注意点などを知っておくのがおすすめです。

この記事では、転職エージェントの面談でチェックすべき項目など解説します。転職エージェントの面談の流れや事前準備の方法も合わせて紹介します。

  1. 転職エージェントとは
  2. 転職エージェントとの面談で聞かれる内容や流れ
    1. 自己紹介
    2. これまでの仕事内容
    3. 転職しようと思った理由
    4. 転職で実現したいこと
    5. 転職後に形成していきたいキャリア
  3. 転職エージェントとの面談で必要になる事前準備
    1. 履歴書や職務経歴書を先に送付しておく
    2. 転職理由を明確にしておく
    3. 身だしなみを整える
    4. 転職を決めたい時期を明確にしておく
  4. 転職エージェントの面談に持っていくもの
    1. ペンとメモ帳
    2. 事前に作成した履歴書・職務経歴書
    3. 転職エージェントに質問しておきたい今の不安事項
  5. 転職エージェントと面談を行ううえでの注意点
    1. 担当者と合わないと思ったら無理せず変更や他社に切り替える
    2. 提案された求人が合わないと思ったらきちんと断る
    3. ネガティブな情報を言いすぎると相手にされなくなる
    4. トラブルになるので絶対嘘はつかない
    5. 転職を決めたい時期が遅いと対応の優先度が下がる
  6. 転職エージェントとの面談場所は?
  7. 転職エージェントとの面談時間は?
  8. 転職エージェントとの面談を有効活用しよう

転職エージェントとは

転職エージェント
(画像=PIXTA)

転職エージェントとは、応募者の人材やスキル、経験、給料などの条件を確認できるようにした求人情報を共有するサイトです。特に、応募者側では仕事の条件や希望が確認できるため、仕事選びから入社までをサポートしてくれます

転職のノウハウが蓄積されたサイトでもあるので、自力で求人を探すよりも効率的に転職できます。また応募者が少ないなどの問題を抱える企業側にも、適切に募集を行えるなどのメリットがあります。

転職エージェントの基本概要

転職エージェントは、求職者側も企業側にもメリットがあります。例えば、求職者側のメリットとしては「無料で利用できる」「マッチした企業を探してくれる」「書類審査や面接にも対応してくれる」などがあります。

一方、企業側のメリットは「応募者を増やせる」「ミスマッチを未然に防ぐ」「コストが削減できる」などがあります。

どちらにもメリットがあるからこそ、転職エージェントを利用する人が多いのです。

転職サイトとの違い

転職エージェントと転職サイトの大きな違いは、サポートが受けられるかどうかです。転職サイトも転職エージェントも、求人に応募できる点は同じです。ただ選考やアドバイスなどもしてくれるのは、転職エージェントになります。

選考サポートがつく転職エージェントは無料でアドバイザーがつくため、キャリアの相談などもしやすいでしょう。

転職エージェントとの面談で聞かれる内容や流れ

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(画像=taka/stock.adobe.com)

転職エージェントとの面談で聞かれる内容は、自己紹介や職歴、転職理由などです。どのような志向性をもっているか、転職で実現したいことは何かを見極めるために面談が行われます。

以下によく面談で聞かれる内容や、一般的な流れを紹介します。

1.自己紹介

面談では、まず求職者と企業がそれぞれ自己紹介をします。また担当者が求職者の得意分野、職種などを企業に説明し、今後の流れの詳細へと続きます。この時点で求人紹介までの期間などを、しっかりと確認しておきましょう。

2.これまでの仕事内容

面談の前には求職者が履歴書や職務経験書を提出しますが、それを元に前職の業務内容やキャリアなどの棚卸しもされます。これまでの仕事内容を話せば頭の中も整理できるため、棚卸しは重要な作業です。自分の強みやアピールポイントなども、前職から導き出しましょう。

3.転職しようと思った理由

どれだけ優秀な人材であっても、転職理由がはっきりしないと軸もブレてしまいます。軸がブレると「書類選考での通過率が高いのに、面接では落ちてしまう」などの問題も発生しかねません。

転職理由は人それぞれです。例えば、「長時間労働に耐えられなくなった」「仕事量が多いのに給料が安い」などの理由が挙げられます。「給料が低かったから」などのネガティブな理由でも、転職しようと思った理由をしっかりと担当者に伝えましょう。同じ失敗を新しい職場で繰り返さないためにも、正直に話すことが大切です。

4.転職で実現したいこと

面談で、「上司と合わない」「企業側の評価が低かった」などの理由だけでは、転職で実現したい内容もわかりません。転職理由が明確でないと、面接でもつじつまが合わなくなる可能性があります。

転職を考えたきっかけはなんだったのか、退職理由から導いた前向きな答えなども考えておきましょう。そのうえで応募先の企業で、何を実現したいのかを考えるのがおすすめです。

5.転職後に形成していきたいキャリア

キャリア形成をしたいのであれば、「具体的に目標を提示すること」「目標達成のためにしていること」「なぜ企業を選んだのかの理由を明確にすること」が大切です。特に企業を選んだ目的が重要視されます。

「20代で店長になりたい」という理由だけなら、どこの企業でも達成は難しくないでしょう。もしキャリア形成の内容を話すのであれば、「設立3年のスピードで急成長した御社に、同じようにスピード感のある経営にかかわっていきたい」などのように、答えるのがおすすめです。

転職エージェントとの面談で必要になる事前準備

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(画像=takasu/stock.adobe.com)

面談時間を有効に使いたいなら、事前準備をしっかりとしておきましょう。履歴書や職務経歴書を送付しておくのはもちろん、いざ面談で慌てないようにしましょう。「転職理由を明確にする」「身だしなみを整えておく」「転職時期を明確にする」などすべきことは数多くあります。

以下に面談の事前準備の内容を紹介します。

1.履歴書や職務経歴書を先に送付しておく

面談前には、履歴書や職務経歴書などを担当者に送るのを忘れないようにしましょう。書類を送っておけば、経歴などを最初から説明する手間も省けます。書類を元に担当者に質問をすれば、面談もスムーズに進行するでしょう。

2.転職理由を明確にしておく

転職理由は、面接の合否を左右するといっても過言ではありません。転職理由を明確にしてから面談に臨みましょう。転職を考えている人の多くは、現状に不満をもっています。もし面談をするなら、転職を考えてから決意するまでに出した自分の結論が大事です。

転職のきっかけとなった不満を元に、転職したい本当の理由を洗い出してみましょう

3.身だしなみを整える

面談のときの服装は、スーツでも私服でも構わない場合が多いでしょう。面談は希望条件や経験を話す機会でもあるので、できるだけリラックスできる服装を選ぶようにします

企業との面接対策に使うのであれば、面接と同じような服装のほうがアドバイスも受けやすいでしょう。最低限の身だしなみを整え、私服でも清潔感がある服装を心がけてください

4.転職を決めたい時期を明確にしておく

中途採用を考える企業の多くが、即戦力になる人物を希望しているためスピードを重視します。転職時期が決まっていれば企業側も欲しい人材となり、担当者も紹介しやすくなるでしょう。いつまでに転職したいのかを担当者に伝えておけば、より早い転職も可能です

転職エージェントの面談に持っていくもの

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(画像=buritora/stock.adobe.com)

転職エージェントの面談では、事前準備として持っていくものにも気をつけましょう。ペンとメモ帳は必須で、履歴書や職務経歴書なども必要です。また面談で質問する内容も事前に用意しておけば、不安事項なども聞けるため時間を有効に使えます。

1.ペンとメモ帳

事前に持っていくものは、転職エージェントからも説明があると思いますが、最低限ペンとメモ帳は用意しておきましょう。筆記用具があれば、面談での重要な会話などもメモできます。後で見返すこともできるため、筆記用具は必須です。

2.事前に作成した履歴書・職務経歴書

面談では履歴書も大切ですが、より重要視されるのが職務経歴書です。なぜなら職務経歴書の内容は、これまでの経歴を参考にできる重要な書類だからです。書類作成に慣れていない人もいるかもしれませんが、面談は面接とは違い完璧さは求められません。

ただ、面談の内容から、自身の強みやアピールポイントを探っていくのが目的なので、最低限必要なエッセンスだけは満たしてください。

3.転職エージェントに質問しておきたい今の不安事項

担当者はよき理解者となる人物です。もし今不安を抱えているなら、本音を隠さずに伝えましょう。本音を見せたほうが信頼関係を築きやすくなります。自分をよく見せようと経歴や退職理由で嘘をつくのはNGです。担当者との情報共有のためにも、不安点は隠さずに相談してください。

転職エージェントと面談を行ううえでの注意点

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(画像=sharaku1216/stock.adobe.com)

転職エージェントの担当者は面接官ではないので、過度に緊張する必要はありません。ただ最低限のマナーを守る必要はあります。不満ばかり述べないことも大切ですが、断り方などにも注意しましょう。

1.担当者と合わないと思ったら無理せず変更や他社に切り替える

担当者と自分が合わないケースは意外と多く、担当者との相性が悪いと転職を失敗する可能性もあります。担当者と信頼関係を築くのも大切な要素です。担当者にストレスを感じるようなら、親身に相談にも乗ってもらえないでしょう。

担当者と合わないと思ったときには、無理をせずほかの転職エージェントに切り替えたり、担当者を変えてもらったり、転職エージェントの利用を止めたりするなどの対処をしてください。

2.提案された求人が合わないと思ったらきちんと断る

転職エージェントの利用時に、提案された求人が自身に合わない可能性もあります。その場合は、失礼のないようにしながらもきちんと断りましょう。タイミングには注意が必要なので、選考まで進んでいる場合、断るのはNGです。断るなら早いタイミングがおすすめです。

3.ネガティブな情報を言いすぎると相手にされなくなる

面談では正直に話すことは大切ですが、「仕事がつまらない」、「職場の人間関係が悪い」などのネガティブな情報ばかりでは、担当者もうんざりします。担当者にも「すぐに辞める可能性がある」と思われるので、ネガティブな情報は最低限におさめましょう。

4.トラブルになるので絶対嘘はつかない

面談では会話内容なども録音されることが多く、虚偽報告をすればすぐにばれます。嘘をつく人物は、担当者も推せないでしょう。リスキーな人材とみられれば自分も不利になるので、トラブルを防ぐためにも嘘は絶対につかないことが大切です。

5.転職を決めたい時期が遅いと対応の優先度が下がる

転職を決めたい時期が遅いと、担当者にも転職意欲が低いと思われ、対応の優先度も下がります。担当者は数多くの求職者を担当しており、転職意欲が高い人物を優先します。転職時期は早めに考え、担当者にも意欲が高い人物と思われるようにしましょう

転職エージェントとの面談場所は?

転職エージェントでは、社内の個室を面談場所に使うケースが多いです。リラックスできるように配慮されているので、安心して相談できます。なかには社内ではなくカフェなどを使う転職エージェントもありますが、基本的にはリラックスできる環境です。

ただ地方に住んでいる人は、電話で面談をする可能性もあります。電話での面談になった場合は、職務経歴書などを手元に用意し、可能であればパソコンを見られるようにすれば、よりスムーズに面談が進むでしょう。

転職エージェントとの面談時間は?

面談時間は転職エージェントによっても差がありますが、基本的には1時間から1時間半のケースが多いでしょう。時間はあくまで目安であり、キャリアの棚卸しなどが必要なケースでは、より時間がかかる可能性もあります。

都合がつかないときは、日程調節の段階で面談にかかる時間の目安を聞いておくのがおすすめです。

転職エージェントとの面談を有効活用しよう

この記事では、転職エージェントの面談の流れや事前準備の方法、面談をするうえでの注意点など紹介していきました。転職エージェントは選考から採用までをフォローしてくれ、よき理解者となる人物です。担当者に嘘をつくのは厳禁なので、正直に本音を話して信頼関係を築きましょう。ぜひとも転職エージェントを活用し、スムーズに転職をしてみてください。