個人投資家向けの少額投資非課税制度「NISA」が人気だ。金融庁によると2019年12月末時点の一般NISA口座数は1170万を超えている。さらに2018年1月からはスタートした「つみたてNISA」の口座数は170万だ。ともに利用しやすい魅力的な仕組みなので、検討する価値はあるだろうが、どのような違いがあるのだろうか。

目次

  1. 「つみたてNISA」の概要
  2. 「つみたてNISA」のメリット・デメリット
  3. 「NISA」のメリット・デメリット
  4. 「NISA」と「つみたてNISA」の違い
  5. NISA口座ネット証券比較
  6. 各社のNISA口座取扱い金融商品
  7. 「NISA」と「つみたてNISA」の違い
  8. つみたてNISAを始めるには
  9. NISAの落とし穴
  10. つみたてNISAの主要証券会社比較を確認する
  11. 実際に株式投資を始めてみる

「つみたてNISA」の概要

つみたてNISAの概要

  • 「つみたてNISA」はNISAの長期・少額バージョン
  • NISAは5年、「つみたてNISA」は20年
  • NISAでは株式などの運用益が非課税になる

「つみたてNISA」はNISAの長期・少額バージョン

つみたてNISAは、長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度である。非課税投資枠は年間40万円で、最長20年間利益に税金はかからない。つみたてNISAは積立投資での運用となっており、投資対象となる投資信託やETF(上場投資信託)は国の定める基準をクリアした商品である。100円から1円単位で積立が可能である。

年間の非課税投資枠が120万円で期間が最長5年間のNISAの「長期」「少額」バージョンといえる。

SBI証券

NISAは5年、「つみたてNISA」は20年

NISAとつみたてNISAは、非課税期間が大きく異なる。NISAの非課税期間は最長5年間ですが、つみたてNISAの非課税期間は最長20年間(投資可能期間2018年~2037年)である。

年間の非課税投資枠に違いはありますが(NISA120万円、つみたてNISA40万円)、つみたてNISAであれば長期にわたり非課税の恩恵を受けられる。40歳から60歳までなど、20年間という長さは大きなメリットである。非課税投資枠内に収めれば、利益に対する税負担がないため、効率良く資産形成が可能である。

NISAでは株式などの運用益が非課税になる

NISAやつみたてNISAを利用する魅力は、株式や投資信託などの運用益が非課税になることである。通常、株式や投資信託の売却益や配当金に対して、20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかる。たとえば、運用益が10万円であれば、税金は2万315円となり、利益は7万9,685円となる。

しかし、NISAとつみたてNISAの非課税投資枠・非課税期間内は、売却益や配当金には1円も税金がかからない。運用益が10万円であれば利益も10万円。NISAは対象の国内株や外国株、投資信託、つみたてNISAは対象の投資信託やETFの売却益や配当金(分配金)が非課税となる。

つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。

引用元:つみたてNISAの概要 : 金融庁

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「つみたてNISA」のメリット・デメリット

つみたてNISAのメリット

  • 最長20年間は売却益・分配金が非課税
  • 少額資金でスタートできる
  • 積立投資なので買うタイミングを迷わない
  • 対象商品は国の基準をクリアしたものだけ
  • いつでも引き出しができる

つみたてNISAを利用すると、毎年非課税投資枠内で最長20年間は売却益・分配金に税金はかからない。NISA口座によっては100円から積立投資をスタートできるので「少ない資金で始めたい」という方も安心。

積立投資なので、通常買付のように購入タイミングを迷わない。毎月・毎週など、設定したタイミングで自動的に買付が行われる。つみたてNISAの対象商品は「ノーロード(販売手数料ゼロ)」「信託報酬は一定水準以下」「分配頻度が毎月ではない」など、国の定めた基準をクリアしたものしかない。非課税期間は最長20年間ですが、資金の引き出しはいつでも可能である。

つみたてNISAのデメリット

  • 選べる商品が少ない
  • 損益通算や繰越控除はできない
  • NISAとの併用は不可

つみたてNISAの対象商品は国の基準をクリアした投資信託とETFであり、NISAと比べると数は少ない。対象商品が少ないため「多くの商品の中から選びたい」「たくさんの商品を比較して最も条件の合う投資先を見つけたい」といった方は不満を感じる可能性がある。また、つみたてNISA口座で損失が出ても、損益通算や繰越控除などで税制上の恩恵を受けることはできない。NISA口座とつみたてNISA口座を両方開設することもできないため注意が必要である。

つみたてNISAには多くのメリットがある反面、このようなデメリットがあることも理解しておきたい。

「NISA」のメリット・デメリット

「NISA」のメリット・デメリット

  • メリット:利益や配当金が非課税
  • デメリット:非課税投資枠に上限

NISAは、2014年1月に開始された個人向けの税制優遇制度である。毎年120万円の非課税投資枠が設定され、対象の国内株や外国株、投資信託を購入して、これらの金融商品から得られた売却益や配当金(分配金)が非課税対象となる。非課税期間は最長5年間のため、非課税投資枠は最大600万円(120万円×5年間)となる。

NISAを利用できるのは、日本在住の20歳以上の方で、1人1口座まで開設可能である。

「NISA」とは「少額投資非課税制度」のことで、日本の頭文字の「N」と、英国の個人貯蓄口座であるISA=Individual Savings Account=を合わせた造語である。
以下にて、このNISAという制度のメリット・デメリットを整理する。

NISAのメリット

NISAのメリットは、やはり株式や投資信託などに投資して得られる利益や配当金が「非課税となる」点だろう。金融商品に投資して得た利益などには、通常約20%の税金がかかる。だがNISAなら投資で得た配当金や分配金、譲渡益には税金がかからないのだ。少額からの資産づくりを考えている投資家には嬉しい制度と言える。

非課税投資枠の上限は年間120万円となっており、この枠を使い切っても、翌年にはまた120万円の枠が得られる。その為、計画的に運用していけば実は利用しやすい制度になっており、いろいろな銘柄に投資していきたいタイプの方にはオススメな制度である。

NISA口座では、毎年120万円(2015年以前は100万円)分の金融商品(株式や投資信託など)が購入可能です。

引用元:NISAの概要 : 金融庁
楽天証券

NISAのデメリット

一方、NISAのデメリットとしては、非課税投資枠の上限が年間120万円、非課税投資総額は最大600万円(年間120万円×5年)までと決められている点である。その為、高額投資をしたい投資者には物足りない可能性がある。また、たとえ非課税投資枠に余裕があったとしても、翌年に繰り越せないのを念頭においておかねばならない。

またNISA口座内の金融商品を売却する際に生まれた損失と、他の証券口座で得た利益を「損益通算」することはできないことも、気にかけておく必要がある(損失の繰越控除も3年間不可)。 損益はNISA勘定では課税されないため、売買損失は「ないもの」とみなされる。そのため一定期間に別々の口座で得られた利益と損失を合算する損益通算という概念に当てはまらないのだ。

NISAで取引した損益は、他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができません。また、損失を翌年以降に繰り越しすることもできません。

引用元:NISAの基礎知識 : 金融庁

たとえばNISA口座とは別の証券口座で投資し50万円の利益を出したが、NISA口座では50万円の損失が生まれたとしよう。損益通算できれば相殺となるはずだが、NISAは損益通算できない。そのため証券口座で得た50万円分が課税対象となってしまう。 あらかじめデメリットがわかっていればリスクは軽減できるはずなので、気を付けて運用していきたいものだ。

>>NISAで投資信託を始める時に知りたい10個のポイントとおすすめの証券会社比較
>>【2020年最新版】つみたてNISAオススメランキング

「NISA」と「つみたてNISA」の違い

「NISA」と「つみたてNISA」の違い

  • NISAがおすすめな人
  • つみたてNISAがおすすめな人
  • iDeCo(イデコ)と併用可能

「NISA」「つみたてNISA」比較表

制度名 投資方法 対象商品 非課税枠 非課税投資期間 ロールオーバー 投資可能期間
NISA 通常買付
積立買付
株式(ETF含)
投資信託など
年120万円(最大600万円) 5年間 2014年~23年
つみたてNISA 積立買付 長期の積立分散投資に適する投資信託 年40万円(最大800万円) 20年間 2018年~37年

上の表にあるように、つみたてNISAは「長期の積立、分散投資に適する投資信託」が対象商品となる。

NISAがおすすめな人

・非課税で株式投資をしたい人
・多くの商品の中から投資先を選びたい人
・短期間で大きな金額を投資したい人

NISAは年間の非課税投資枠が120万円で、つみたてNISAの3倍である。そのため、短期間で大きな金額を投資することもできる。投資対象商品は国内株や外国株、投資信託などで、いずれも対象銘柄が豊富である。そのため、非課税の恩恵を受けながら、希望する企業に投資ができる。

つみたてNISAがおすすめな人

・少額資金で始めたい人
・投資にあまり時間をかけられない人
・コツコツと自分のペースで運用をしたい人
・投資経験が浅い人

つみたてNISAは100円から積立投資を始めることも可能である。「毎月」「毎週」など決まったタイミングで自動買付となるため、投資に時間をかけられない人でも安心である。自分のペースで資産運用ができる。少額資金で積立投資ができ、投資対象は国の基準をクリアした投資信託やETFなので投資初心者にもおすすめである。

iDeCo(イデコ)と併用可能

iDeCoは個人型確定拠出年金で、自分でお金を出し、投資商品を選び、運用する私的年金になる。資産は60歳以降で引き出しができ、年金または一時金として受け取ることが可能である。運用益は非課税で、年金や一時金として受け取る場合も控除対象となる。税制上の優遇措置を受けながら老後資金を作れる制度である。

NISAやつみたてNISAは、iDeCoとの併用ができる。それぞれの口座を上手く使い分けて運用するようにしたい。

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NISA口座ネット証券比較

非課税が魅力のNISA口座を開設するならば、手数料の安いところを選びたいものだ。そこで今回は、4大ネット証券会社の、NISA口座と非NISA口座の株式売買手数料をみていくことにしよう。

証券会社 投資金額 非NISA口座 NISA口座
SBI証券 10万円 99円 0円
30万円 275円 0円
100万円 535円 0円
楽天証券 10万円 99円 0円
30万円 275円 0円
100万円 535円 0円
松井証券 10万円 0円 0円
30万円 0円 0円
100万円 1,100円 0円
マネックス証券 10万円 110円 0円
30万円 275円 0円
100万円 1,100円~ 0円

上記のように、NISA口座の場合、国内株式や投資信託の取引手数料が無料になる金融機関が多い。ネット証券では取引手数料が元々安くなっているとはいえ、取引手数料を気にせず取引できるのは嬉しい。

各社のNISA口座取扱い金融商品

NISA口座を選ぶに当たって大切なことは、手数料だけではない。取り扱い品目の多さや、目的の商品があるか否かにも左右されるだろう。

そこで各社のNISA口座取り扱い金融商品についても調べてみた。証券会社によってそれぞれ特徴があるので、重視する部分を明確にして選んでいくといいだろう。

  1位
SBI証券
申し込み
2位
楽天証券
申し込み
3位
マネックス証券
申し込み
4位
松井証券
申し込み
国内
株式
買付 無料 無料 無料 無料
売却 無料 無料 無料 無料
IPO(社)
※2020年実績
85 38 50 18
ミニ株 S株 × ワン株 ×
投資信託 取扱数 2680本 2701本 1186本 1411本
外国
株式
米国 ×
中国 ×
その他 7ヶ国 ASEAN × ×
ネット証券
会社名
おすすめ
ポイント
IPO
実績
※1
投資
信託
NISAおすすめ口座1位1位
SBI証券
申し込み
NISA口座で豊富な
IPOに投資可能!
国内株や海外ETFの
取引手数料も無料!

85社

2680本
NISAおすすめ口座2位2位
楽天証券
申し込み
投資信託の
取扱数が豊富
楽天会員なら
5分で口座開設可能

38社
(※2)

2701本
NISAおすすめ口座3位3位
マネックス証券
申し込み
SBI証券に次いで
IPO実績多数
外国株も豊富

50社

1186本
4位
松井証券
申し込み
100年以上続く
老舗の証券会社
初心者でも安心の
手厚いサポート
×
18社

1411本

つみたてNISAを始めるには

さてこの「つみたてNISA」は、どのようにすれば始められるのか。少し細かいので、こちらに記しておこう。NISA口座を持っていない方は、金融機関に「つみたてNISAの口座開設届出書」「マイナンバー」を提出すれば手続きは完了する。

だがNISA口座を持っている場合で、今までと同じ金融機関でつみたてNISAをスタートさせる方は、マイナンバーの届出が終わっているか否かによって変わってくる。2017年9月30日までにマイナンバー届出をしている場合は、「つみたてNISAへの変更届書」だけの提出で済む。だが期日までに届けていない場合は、「つみたてNISAへの変更届書」と「マイナンバー」が必要となる。

NISA口座のある金融機関とは別の口座でつみたてNISAをスタートさせる場合は「勘定廃止の証明書」「つみたてNISAの口座開設届出書」「マイナンバー」が必要となる。これらの書類を新しい金融機関への提出が必要だ。いずれの場合でも、金融機関によって手続きが違う可能性があるので、事前に調べておいた方が賢明だろう。

ちなみにNISAですでに金融商品を保有している場合、その商品を売らなくてはいけないと思いがちだが必要ない。商品は最長5年間売却せずに保有していても非課税のままだ。もちろん売却益もタダである。

住宅購入用の頭金が欲しい、セカンドライフの準備金を貯めておきたいなど、将来を見据えて少しずつ投資していけるつみたてNISAは、投資初心者にも嬉しい制度と言えるだろう。

>>NISAで投資信託を始める時に知りたい10個のポイントとおすすめの証券会社比較

株投資家のコメント

NISAの落とし穴

NISAは比較的、投資初心者でも手を出しやすい。だが、せっかく非課税のNISAを選んだというのに課税されてしまうこともあることは、ご存じだろうか。

NISA口座で投資をして得た分配金などを受け取る際「株式数比例配分方式」を選択しないと、非課税扱いとならないのだ。「株式数比例配分方式」とは、証券会社の取引口座で配当金などを受け取る方式のことだ。違う方法を選んでしまうと、課税対象となってしまう。

NISAも投資全般にも言えることだが、知っているか否かで損得の在り方ががらりと変わる。それがいい結果となるように、そして家族や自分の為の資産もすばらしい結果となるように。少しずつ将来のために、今できることをしていく1つの選択肢として、「つみたてNISA」も、アリなのかもしれない。

つみたてNISAの主要証券会社比較を確認する

新制度の開始は証券会社にとって新規顧客の獲得チャンスともなるため中には対応にかなりの力を注いでいる企業もある。そこで主要証券会社のつみたてNISAの対応状況を比較していく。同制度を今後利用しようと検討している方はぜひ参考にしていただきたい。(ZUU online編集部)

>>「つみたてNISA」主要証券会社比較はこちら

NISAとつみたてNISAに関するQ&A

どこの証券会社でもNISAの口座は開設できる?

NISAの取り扱いがある証券会社で口座開設が可能。

つみたてNISAを途中でやめたくなったらどうしたらいい?

つみたてNISAはつみたてた商品の売却や資金の引き出しはいつでもでき、口座を解約することも可能。

実際に株式投資を始めてみる

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引用元:DMM.com証券

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かぶ1000
中学2年(1988年)から株式投資を開始。専業投資家歴は30年を超える。2019年7月16日に累積利益で4億円を突破。PMV(プライベート・マーケット・バリュー)とカタリスト(触媒、材料)に重点を置いたネットネット株、資産バリュー株への投資がメイン。年間20%の運用利回りを目標に、いまだ日々研鑽を重ねる。
Twitter:@kabu1000
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