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「勝率89%」。これは2019年のIPO株のことだ。初値が公募価格を上回った銘柄が9割越えとなり、IPO株の活況ぶりがよく分かる。

2019年のIPOだけが特別に良かったわけではなく、2018年は勝率90%、2017年は勝率90.9%と3年連続8割越えを達成している。このように過去のデータからも高い確率で値上がりが期待されるIPO投資には、多くの投資家が注目している。

しかし高い人気から、証券会社ごとに抽選が実施され、当選しなければIPO株を購入することができない。数ある証券会社の中でどこで抽選の申し込みをするべきかで迷う人も多いのも事実だ。そこで今回はau カブコム証券 <8703> のIPOについて解説する。

IPO, IPO投資
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au カブコム証券とは

今回紹介するau カブコム証券はインターネット専業の証券会社だ。同社は2007年から三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> の子会社となり、メガバンクグループの証券会社として事業を展開している。証券口座の数は2018年2月のデータによると約108万口座であり、ネット証券大手の一角を担っている。

au カブコム証券の特徴は、内製化システムによるITに強みがある点だ。特に自社製のシステムを最大限に活かした、ネット証券随一の株式自動売買の注文方法の種類が象徴的だ。今では多くの証券会社で注文方法として取り入れられている自動売買の方法である逆指値注文は同社の特許の一つでもある。

逆指値注文以外にもW指値注文、±指値注文、リレー注文、Uターン注文、トレーリングストップ注文、時間指定注文など数多くの自動売買に関する注文方法に対応している。

独自のサービスが多いのも同社の特徴の一つだ。50歳以上の人の株式売買手数料が割引になるシニア割や女性が対象の女子割、au カブコム証券や親会社の三菱UFJフィナンシャル・グループの株式を購入する際に割引が適用される株主推進割引などの証券業界では珍しい割引サービスが多い。また同社の株主なら株式売買手数料について株主優待割引が適用される制度もある。

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au カブコム証券のIPO実績は?

気になるau カブコム証券のIPO実績だが、2020年は19社となかなかの取り扱い銘柄数であった。以下は2020年に同社が取り扱ったIPOの一覧だ。

2月7日 コーユーレンティア<7081> 1,890円/初値2,510円(騰落率33%)

3月2日 カーブスHD<7085> 750円/初値670円(-11%)
3月16日 ミクリード<7687> 890円/初値818円(-8%)
3月19日 JIC<5368> 940円/869円(-8%)
3月24日 リバーHD<5690> 960円/720円(-25%)
3月25日 ヴィス<5071> 820円/754円(-8%)

6月24日 コパ・コーポレーション<7689> 2,000円/4,530円(126%)

7月15日 アイキューブドシステムズ<4495> 3,120円/9,430円(202%)
7月15日 KIYOラーニング<7353> 2,300円/5,360円(133%)

9月25日 I-ne<4933> 2,890円/3,250円(13%)

10月13日 日通システム<4013> 3,000円/5,500円(83%)

12月15日 ビーイングHD<9145> 1,000円/1,479円(48%)
12月16日 バルミューダ<6612> 1,930円/3,150円(63%)
12月17日 オーケーエム<6229> 1,220円/1,300円(7%)
12月22日 ウェルスナビ<7342> 1,150円/1,725円(50%)
12月22日 Kaizen Platform<4170> 1,150円/1,170円(2%)
12月23日 ENECHANGE<4169> 600円/2,400円(300%)
12月25日 SANEI<6230> 2,200円/3,525円(60%)
12月28日 クリングルファーマ<4884> 1,000円/1,480円(48%)

その他2016年のau カブコム証券のIPO取扱い実積は九州旅客鉄道 <9142> 、LINE <3938> などの19社、2015年は日本郵政 <6178> 、ゆうちょ銀行 <7182> 、かんぽ生命保険 <7181> などの18社であった。

抽選方法は?

au カブコム証券のIPOの抽選方法について説明しよう。証券会社ではIPO抽選において、一定割合を優先的に大口顧客に配分している証券会社と、抽選の証券会社がある。特に昔ながらの対面系証券会社は大口顧客を優先的に扱う傾向が強く、ネット証券は抽選の場合が多い。

au カブコム証券ではIPO株の抽選ルールとして一定割合は抽選となるが、一部は大口顧客を優先に配分を行なうこととしている。抽選によらない割当分は、同社のコールセンターへIPOの申し込みを行なった顧客を対象に配分がなされる。ただし同社の配分予定株数が一定数量に満たない場合は全株が抽選に回されることとなっており、その場合は同社のホームページで告知がある。

抽選の場合は大口顧客であっても新規に口座を開設したばかりの顧客であっても同等の条件の下で抽選が行われるため、全ての顧客の当選確率は同一となる。抽選方法は、購入申込みのあった顧客に対し、システム的に乱数が割り振られる。その乱数の小さい順から1単位ずつIPO株を配分する方法が採られている。

IPOの手数料は?

au カブコム証券でIPO抽選に申込み、運よく当選した場合はIPO株の購入、売却について考える必要がある。次はIPO株の売買手数料について見ていこう。同社でのIPOについては、抽選への参加手数料ならびに当選時の購入手数料は無料となっている。手数料で必要となるのは上場後に株式を売却する際だ。売却時は通常通りの株式売買手数料が必要となる。

同社の株式売買手数料は以下の通りだ。

約定代金……インターネット注文/電話(自動応答)/電話(オペレーター)
10万円……90円(税込97円)/190円(税込205円)/2,090円(税込2,257円)
20万円……180円(税込194円)/280円(税込302円)/2,180円(税込2,354円)
30万円……250円(税込270円)/350円(税込378円)/2,250円(税込2,430円)
50万円……250円(税込270円)/350円(税込378円)/2,250円(税込2,430円)
100万円……990円(税込1,069円)/1,090円(税込1,177円)/2,990円(税込3,229円)
200万円……1,890円(税込2,041円)/1,990円(税込2,149円)/3,890円(税込4,201円)
400万円以上……3,690円(税込3,985円)/3,790円(税込4,093円)/5,690円(税込6,145円)

同社の手数料体系は、主要ネット証券5社で最低水準となっている。又同社の取り組みとして手数料に関する様々な割引が存在する。

・シニア割引……50歳以上60歳未満2%割引、60歳以上4%割引
・女子割……女性限定で1%割引
・NISA割……同社のNISA口座保有で最大5%割引
・株主優待割引……同社の株式を保有で最大15%割引

各種割引は組み合わせることも可能となっており、複数の割引を活用することで低水準な手数料で売買ができるのが魅力だ。

株投資家のコメント

au カブコム証券でのIPO投資の魅力

au カブコム証券でのIPO投資の魅力について解説しよう。同社の魅力の1つとして豊富なIPO株取り扱い実績が挙げられる。ネット証券の中ではIPOの取り扱い銘柄数が少ない場合も多いが同社は2015年18社、2016年19社、2017年27社と高水準の取り扱い銘柄数だ。年々同社取扱いのIPO数も増えてきており、特に2017年は一段と増えている。

IPO株の一定割合又は全株が公平な抽選がなされるという点も魅力だ。抽選方法は乱数による抽選の為、新規に口座開設した顧客であっても同一の当選確率となるため誰にでも当選チャンスがある。

当選した場合も購入時は手数料がかからず、売却時も主要ネット証券5社最低水準の手数料で売却できる。手数料の割引サービスも魅力的だ。

開催中のキャンペーン

現在au カブコム証券ではキャンペーンとして「ご家族・ご友人紹介プログラム」を実施中だ。同キャンペーンでは同社の顧客が家族・友人等へ同社を紹介し、新規で口座開設をした場合に顧客には最大5,000円のキャッシュバック、新規口座開設者には2,000円(期間内に投資信託買付10万円以上が条件)がプレゼントされる。

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口座開設方法は3通り

au カブコム証券での口座開設は3つの方法で受け付けている。1つ目はスマートフォンアプリによる口座開設だ。アプリでは署名・捺印が不要で本人確認書類もスマートフォンで撮影するだけとなっており、書類の郵送を行なわず簡単に口座開設が可能だ。さらに撮影した本人確認書類から自動で氏名や住所が読み取ってもらえるという。

2つ目の方法はインターネットでの口座開設だ。こちらも署名・捺印が不要であり、本人確認書類の提出も写真データで受け付けている。3つ目の方法は郵送での口座開設だ。口座申込資料を請求すると、郵送で申込書が送られてくる。必要事項を記入の上返送すると、最短6営業日で口座開設が可能だ。

三菱UFJフィナンシャル・グループの傘下ということもあり、豊富な取り扱い銘柄が魅力のau カブコム証券だが、その他にも公平なIPO株の抽選や低水準の手数料体系など様々な魅力が多い。ぜひIPO投資の選択肢として同社を検討してみてはいかがだろうか。 (右田創一朗、元証券マンのフリーライター)

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8月のIPO銘柄を紹介:株式会社クラシコム<7110>

会社名 クラシコム
市場・コード/業種 グロース・7110/小売業
上場日 8月5日
申込期間(BB期間) 7月25日~8月2日
おすすめ証券会社

SBI証券楽天証券マネックス証券松井証券auカブコム証券(旧:カブドットコム証券)SBIネオトレード証券(旧:ライブスター証券)、DMM.com証券 ※委託販売の配分がなかったため取扱中止、みずほ証券(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事)、いちよし証券

フィスコ分析による 市場の注目度 ★★★(最高★5つ)

株式会社クラシコム<7110>は8月5日に東証グロース市場に上場予定の、ECサイト「北欧、暮らしの道具店」の運営を行い服飾雑貨等の販売を行う企業である。

同社は2006年9月の設立後、2007年9月に自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開設して、北欧ヴィンテージ食器の販売を開始した。以降、北欧雑貨の取扱い(2008年8月)、オリジナルブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」のアパレル・雑貨販売本格化(2017年3月)、「北欧、暮らしの道具店」アプリリリース(iOS版2019年11月、Android版2020年4月)を経て、現在に至っている。

業績は下記の推移である。

2020年7月期 売上高34億円、経常利益5.6億円、当期純利益3.7億円
2021年7月期 売上高45億円、経常利益7.9億円、当期純利益5.7億円
2022年7月期(予想) 売上高51億円、経常利益8.3億円、当期純利益5.5億円

増収増益が続いているが、もう1点注目すべきは利益率の高さである。2021年7月期の経常利益率は17%であり、ECサイト運営事業者としては非常に高い。決算の開示がある2017年7月期以降、高い利益率で黒字が維持されている。また、2021年7月期の自己資本比率も70%であり非常に高い。なお、株主は青木社長(株式シェア75%)、佐藤取締役(同20%)など個人株主のみである。

YouTubeやSNSの積極的な活用で、「北欧、暮らしの道具店」は独自の世界観を構築し、高い利益率を維持してで成長が続いている。IPO後も高い利益率を維持しながら成長を続けることが出来るのか、という点が今後の注目ポイントになると考える。

プロフィール

”石井僚一”

・石井僚一

金融・投資ライター

大手証券グループ投資会社への勤務を経て、個人投資家・ライターに。 株式市場の解説や個別銘柄の財務分析、IPO関連記事を得意としている。株式会社ZUUでは長くIPO記事を担当。
複数媒体に寄稿しており、Yahoo!トップページに掲載実績あり。

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有限亭玉介
有限亭玉介(ゆうげんていたますけ)
日々トレードを重ねる個人投資家・ブロガー。金融情報会社フィスコのソーシャルレポーターとして、20以上のメディアに株についての記事を配信するほか、株&猫ブログ『儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」』では、独自の視点で注目した銘柄を随時紹介している。趣味は野球、落語、酒。猫旦那(飼い猫)の名前は「なつ」、含み益はもっぱら家族(嫁&娘)に献上。