FXを始めるにあたり、強制ロスカットは絶対に知って頂きたい言葉の一つです。

本記事では強制ロスカットの概要や目的、対策等を実際の事例を交えながら解説します。これからFXを始める人や、FXを始めたばかりの人は是非参考にしてください。

強制ロスカットとは強制決済のこと

強制ロスカットとは、FX会社のシステムによりすべてのポジションが強制決済されてしまうことを指します。FXは相場が変動して含み損が大きくなると強制ロスカットが執行され、損失が確定してしまいます。

具体的に強制ロスカットは、FX会社が定める証拠金維持率を下回った場合に執行されます。証拠金維持率とは、口座精算価値に占めるポジションをを維持するために必要な証拠金の割合を指します。

ロスカットされる証拠金維持率はFX会社によって異なるため、口座開設時によく確認しておくことが重要になります。証拠金維持率については、後半で詳しく解説します。

また、ロスカットという言葉は損切と混同されることがあります。しかし、FXトレーダーがロスカットという場合、FX会社にポジションを強制決済されることを指すことが一般的です。損切はトレーダー自身が自分の定めたルールによって、含み損を抱えた状態で決済を実行し、損失を確定させることを指します。

ロスカットの目的は投資家の保護

強制ロスカットが執行される理由は、投資家の保護と言えるでしょう。相場が急変して含み損が大きくなっても気づかず、そのままポジションを保有し続けた場合、さらに大きな損失を計上してしまう可能性があります。

自己資金に対して損失の金額が一定以上大きくなることがないよう、ロスカットによって取引が強制終了されるような仕組みになっています。

証拠金維持率とは?計算式も紹介

FX会社は、「証拠金維持率が〇%を下回ると、強制ロスカットが執行される」というふうに定めている。100%としているFX会社もあれば、80%としているFX会社もある。

証拠金維持率とは必要証拠金に対して資産残高の割合を示す指標のこと

FX会社は基本的に、「証拠金維持率が〇%を下回ると、強制ロスカットが執行される」というように定めています。

100%としているFX会社もあれば、80%としているFX会社もあります。証拠金とは、FX取引を行うため担保にするお金のことです。FXでは、最大25倍までレバレッジをかけて取引することができます。

これはつまり、4万円の現金があれば100万円分の取引が可能ということです。これを逆に考えると、100万円の取引をしようと思ったらその4%である4万円の証拠金が必要ということになります。

また、証拠金維持率とは、必要証拠金に対して資産残高がどのぐらいの割合を占めるかを表す指標のことです。計算式にすると、下記になります。

証拠金維持率=資産残高÷必要証拠金×100

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0.3銭 0.6銭 1.1銭 スキャルピング公認
FXおすすめ口座3位3位
DMM FX
0.1銭 0.3銭 0.6銭 口座開設数No.1
4位
light fx
0.2銭 0.3銭 0.5銭 1000通貨から取引可能
5位 YJFX 0.2銭 0.5銭 1.0銭 使いやすい取引ツール
※SBI FXトレードは1~1000通貨取引でのスプレッド
※2020年11月現在

FX会社別ロスカットルールの比較

ロスカットが執行される証拠金維持率は、FX会社によって異なる。代表的なFX会社とロスカットの対象となる証拠金維持率の割合は下記のとおりだ。

SBI FXトレード 50%
GMOクリック証券 50%
DMM FX 50%
ヒロセ通商 100%
JFX 100%
トレイダーズ証券 100%
外為どっとコム 50~100%
外為オンライン 20~100%

外為どっとコムでは、10%刻みでロスカットレベルを設定できる。外為オンラインでは、コースによってロスカットされる証拠金維持率が異なっている。

本業でがんばり、30代で1000万円貯金したAさんの事例

FXのロスカットで大損した事例のご紹介

続いては、FXのロスカットで大損してしまったリアルな事例を紹介する。

本業でがんばり、30代で1000万円貯金したAさん。運用しないともったいないと考え始め、以前から興味のあったFXを始めることにした。最初はメジャー通貨を保有し、デイトレードで順調に利益をあげていた。

帰宅後にFXをするのが楽しみになり、有名トレーダーをSNSで多数フォローして情報収集するようになったAさんは、大胆な取引に憧れを抱くようになる。実際に、少しずつレバレッジをあげて取引をしたところ、成果がみるみる大きくなっていった。

気づけば貯金のほとんどをFXにつぎ込み、レバレッジをきかせて億単位の取引をするようになっていた。しかし、年末になり相場が急に荒れ始める。含み損を抱えつつ、何とか今を乗り切ろうと考えたAさんは強制ロスカットを防ぐため、追加証拠金を入金し、貯金はほとんどなくなってしまった。それでも、少しすれば相場が回復すると信じていた。

しかしその後、数日の間にあえなく強制ロスカットが執行され、数億円まで増えていた資産は、一気にマイナスに。ロスカットのおかげで借金を抱えることはなかったが、その後AさんはFXを続けることができなくなった。

金融系の仕事に就いていたBさんの事例/h3>

Bさんはもともと金融系の仕事をしていたが、ハードワークだったため転職することにした。前職の知識を生かしたいと考え、FXを始めた。知識を生かして慎重に取引を重ねたBさんは、デイトレードと長期投資を組み合わせて、順調に利益を出していた。

Bさんは、感情を交えず冷静に損切することの重要性を知っていた。しかし、取引に慣れてくると、自分の勘が正しいように思え、最初に決めた損切ルールを超えて取引することが増えてきた。

あるとき、相場の動きを見て、「これはいける」と確信したBさん。ポジションを保有し、最初は順調に値上がりしていたが、予期せぬ出来事で相場は値下がりに転じる。一時的なものだと信じて、Bさんは相場を見守ったが、回復せずにじわじわと含み損が増えていく。

ついにBさんが決めた損切ルールに達したが、Bさんはそれを無視してポジションの保有を続けた。金額が大きかったこともあり、食欲が失せ、仕事にも集中できない。同僚や友人に心配されるも、周りに打ち明けることはできなかった。

結局、そのままロスカットされ、Bさんはこれまで得ていた利益を一瞬で失ってしまった。

強制ロスカットへの対策や回避する方法をご紹介

前述のロスカット事例を読むと、FX取引が怖くなるかもしれませんが、ロスカットのリスクは抑えることができます。本記事では、ロスカットを回避するための代表的な方法を2つご紹介します。

レバレッジを低くする

1つ目は、レバレッジを低くすることです。基本的にレバレッジをかければかけるほど証拠金維持率は下がり、ロスカットの危険性が高まります。

例えば、10万円に2倍のレバレッジをかけて20万円の取引をしていた場合、資産残高は10万円、必要証拠金は8000円(20万円×4%)だ。このとき、証拠金維持率は1250%(10万円÷8000円×100)となる。

仮にFX会社が定めるロスカットルールが証拠金維持率100%だとしても、ずいぶん余裕があることが分かるだろう。

ところが、10万円に10倍のレバレッジをかけて、100万円の取引をしていた場合、資産残高は10万円、必要証拠金は4万円(100万円×4%)だ。このとき、証拠金維持率は250%(10万円÷4万円×100)となる。先ほどと比べると、ロスカットに近づいたことが分かる。

レバレッジを低くすれば、必然的に値動きによるロスカットのリスクは下がる。初心者なら、まずは2倍程度のレバレッジから取引を始めることが望ましい。

損切ルールを作る

2つ目に、損切ルールを作ることです。損切ルールを設けることもロスカットを防ぐことに繋がります。

FXでは、「もう少し待てば値上がりするはずだ」「今決済すると損失が確定するから、あと少し様子見をしよう」といった判断によって、より大きな損失を計上してしまうことが多々ある。人間は「損をしたくない」という気持ちが強く働くからこそ、こういったことが起こりがちだ。

だからこそ、「ここまできたら絶対に決済する」という自分なりの判断基準として、損切ルールを設けておくことが大切だ。損切ルールには、「含み損が〇万円に達したら損切」「含み損が残高に対して〇%になったら損切」などがある。

損切ルールを設けておけば、取引で感情的になることを防げる。また、少し慣れてきたら「直近の安値を下回ったら損切」など相場に合わせた損切ルールを設けるのもいいだろう。テクニカル指標をもとに損切ルールを決めるトレーダーもいる。

大切なのは、失敗事例からも分かるとおり、損切ルールを厳格に守ることだ。「今回だけ」と思って損切ルールを破ると、それがくせになってしまう。そして、特に資金の大きな取引を始めたとき、損切ルールを守れなくなってしまう。

小さな取引でも厳格に損切ルールを守ることを徹底していれば、大きな金額が動く取引でも、冷静に損切の決断を下すことができるだろう。

損切ルールを設けることは、「ロスカットが間に合わないパターン」を回避する方法としても効果的だ。損切ルールを設けることで、ロスカットに頼らず自分自身でリスクコントロールができる。

ロスカットを理解して節度のあるFX取引を

いかがでしたでしょうか。FXを始める際には、ロスカットの仕組みを理解し、節度をもって取引することが重要です。また、急な価格変動などでロスカットされてしまった場合にも、焦らず対応できるかできないかで、その後の取引への影響も違ってくるでしょう。もし実際にロスカットが起こった際も、原因を分析し次に活かせるようにしましょう。

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※ファイナンス・マグネイト社調べ(2012年1月~2019年12月)