トレイダーズ証券にはみんなのFXとLIGHT FXの2つのFXサービスがありますが、共通するところも多く、どちらを使えばいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、それぞれのサービスの特徴や違いを徹底的に解説します。 どんなトレードにはどちらの口座が向いているのかもあわせて紹介しますので、参考にしてみてください。
- みんなのFXとLIGHT FXの違いと使い分け方
- 自動売買にも興味があるならlみんなのFX
- スワップポイント狙いの取引なら、LIGHT FX
みんなのFXとLIGHT FXの違い
トレイダーズ証券が提供するFXサービス「LIGHT FX」と「みんなのFX」は、同じ会社のサービスであるため共通点も多いですが、もちろん違う点もあります。ここではみんなのFXとLIGHT FXの特徴やスペックの違いを比較します。
みんなのFXとLIGHT FXのサービス概要
サービス名 | みんなのFX | LIGHT FX |
---|---|---|
サービス開始 | 2010年7月 | 2018年10月 |
提供 サービス |
FX (裁量トレード) 自動売買 バイナリーオプション |
FX (裁量トレード) |
対象者 | 初心者~中上級者 | 初心者向け |
デモ取引 | ◯ | ✕ |
口座開設 手数料 |
無料 | 無料 |
取引手数料 | 無料 | 無料 |
口座開設の必要日数 | 最短1時間(※) | 最短翌日 |
取り扱い通貨ペア | 34通貨ペア | 34通貨ペア+LIGHTペア12通貨=46通貨ペア |
最低取引 単位 |
1,000通貨 | 1,000通貨 |
スプレッド(米ドル/円) | 0.2銭原則固定(例外あり) | 0.2銭原則固定(例外あり) LIGHT通貨ペア:0.18銭原則固定対象外 |
スワップポイント | 高い(詳細はこちら) | より高い(詳細はこちら) |
スワップのみ受取 | 可能 | 可能 |
1度の 発注上限 |
100ロット~300ロット(銘柄で変動) | 通常銘柄:100ロット~300ロット(銘柄で変動)LIGHTペア:20ロット |
建玉上限 (全通貨ペア合計) |
数量上限:5,000ロット(全通貨ペアの売建玉と買建玉の合計)件数上限:500件(全通貨ペアの売建玉と買建玉の合計) | 数量上限:5,000ロット(全通貨ペアの売建玉と買建玉の合計)件数上限:500件(全通貨ペアの売建玉と買建玉の合計) |
レバレッジ | 25倍(ロシアルーブル円、トルコリラ円、ハンガリーフォリント円のみ10倍) | 25倍(ロシアルーブル円、トルコリラ円、ハンガリーフォリント円のみ10倍) |
注文方法 | 成行・ストリーミング・指値・逆指値・IFD・OCO・IFO・時間成行・一括決済 | 成行・ストリーミング・指値・逆指値・IFD・OCO・IFO・時間成行・一括決済 |
PC取引ツール FXトレーダー(ブラウザ) |
FXトレーダー(ブラウザ) Webトレーダー(ブラウザ)TradingView(FXトレーダー内蔵) |
シンプルトレーダー(ブラウザ) アドバンスドトレーダー(ブラウザ)TradingView(アドバンスドトレーダー内蔵) |
スマホ アプリ |
FXトレーダー アプリ版(iPhone・Android) | LIGHT FXアプリ(iPhone・Android) |
入金方法 | ダイレクト入金、振込入金 | ダイレクト入金、振込入金 |
公式サイト |
まず大きな違いとして、LIGHT FXは名前に気軽な、簡単なを意味する「LIGHT」と入っているように、手軽にスタートできるFXサービスとして初心者をターゲットとしているため、裁量トレードのみの提供となっています。それに対して、みんなのFXは自動売買サービスの「みんなのシストレ」やバイナリーオプションサービスの「みんなのオプトレ」も利用でき中上級者でも満足できる仕様となっています。
LIGHT FXにはスプレッドとスワップポイントが優遇された「LIGHT通貨ペア」が提供されているのも異なる点です。LIGHT通貨ペアは、「上限20Lot」「原則固定対象外」の条件がありますが、通常よりも狭いスプレッドで取引ができます。
取引ツールやアプリは、画面のデザインなどに若干違いはありますが、基本的な操作方法や使用感はほとんど変わらないためそこまで気にする必要はないでしょう。
スワップポイントの高さが違う
みんなのFXとLIGHT FXのスワップポイントはどちらも業界最高水準ですが、若干LIGHT FXの方が高く設定されています。
スワップポイントとは、高金利通貨を買って低金利通貨を売った場合に受け取ることができる金利差のことです。
高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売っているポジションでは「支払利子 > 受取利子」となり、スワップポイントを受け取ることができます。
例えば、米ドル/円の通貨ペアで買いの建玉を保有する(米ドルを買って円を売る)ケースを考えてみます。
上記イラストのように、アメリカの政策金利が5.0%で、日本の政策金利が-0.10%であった場合、アメリカの金利5.0%を受け取りつつ、日本の金利-0.10%を払う(=0.10%もらう)ことになり、5.10%のスワップポイントが受け取れる、というイメージです。
金利は通貨ごとに異なりますが、政策金利が比較的高く設定されているメキシコペソ、トルコリラなどの新興国通貨は、スワップポイントによる利益を得やすく人気です。これらの通貨のスワップポイントを比較すると、LIGHT FXの方がより高いことがわかります。
みんなのFXとLIGHT FXのスワップポイント比較(10万通貨あたりの買いスワップ)
LIGHT FX | みんなのFX | |
---|---|---|
メキシコペソ/円 | 271円 | 251円 |
トルコリラ/円 | 300円 | 260円 |
南アフリカランド/円 | 191円 | 171円 |
みんなのFXは一部の高金利通貨のスプレッドも狭い
みんなのFXとLIGHT FXどちらもスプレッドは業界最狭水準ですが、みんなのFXは一部の高金利通貨のスプレッドも狭くなっています。
スプレッドとは買値と売値の差額のことです。FXの売買ではスプレッドの価格分高く買ったり、安く売ることになります。スプレッドが狭いほど利益が出やすく、トレーダーが有利に取引ができます。
主要通貨のスプレッドはどちらも同水準ですが、高金利通貨の取引をする方はみんなのFXを選ぶことでより有利に取引ができるでしょう。
主要通貨のスプレッド
みんなのFX | LIGHT FX | |
---|---|---|
米ドル/円 | 0.2銭 | 0.2銭 |
ユーロ/円 | 0.4銭 | 0.4銭 |
英ポンド/円 | 0.9銭 | 0.9銭 |
豪ドル/円 | 0.6銭 | 0.6銭 |
ユーロ/米ドル | 0.3pips | 0.3pips |
NZドル/円 | 0.7銭 | 0.7銭 |
「LIGHTペア」の取り扱いがあるのはLIGHT FXだけ
LIGHT FXにはみんなのFXにはない「LIGHTペア」の取り扱いがあります。
LIGHTペアと通常時のスワップポイント比較
LIGHTペアは、通常の取扱い通貨ペアと比べて「1取引の最大発注数量」および「売建玉・買建玉それぞれの建玉数量上限」に制限があるものの、通常の通貨ペアよりもさらにスプレッドを縮小、受け取りスワップポイントの増額がされる通貨ペアです。
LIGHT ペア 10Lot(100,000通貨)あたり |
通常 10Lot(100,000通貨)あたり |
|
---|---|---|
米ドル/円 | 2,373 | 2,347 |
南アフリカランド/円 | 181 | 171 |
トルコリラ/円 | 382 | 327 |
メキシコペソ/円 | 268 | 261 |
少しでも取引コストを抑えたい方や、1円でも多くスワップポイント受け取りたいと考えてる方は、LIGHTペアを活用しましょう。
LIGHTペア概要
取り扱い通貨ペア | 12通貨ペア 米ドル/円 LIGHT、ユーロ/円 LIGHT、ポンド/円 LIGHT、 豪ドル/円 LIGHT、ニュージーランドドル/円 LIGHT、南アフリカランド/円 LIGHT、トルコリラ/円 LIGHT、メキシコペソ/円 LIGHT、ユーロ/米ドル LIGHT、ポンド/米ドル LIGHT、ハンガリーフォリント/円 LIGHT、チェココルナ/円 LIGHT |
---|---|
1取引あたりの発注上限 | 20Lot |
最大建玉数量 | 売り・買い注文それぞれ300Lot |
レバレッジ(個人口座) | 25倍(トルコリラ/円、ハンガリーフォリント/円のみ10倍) ※:1Lot=1万通貨 ※:ハンガリーフォリント/円 LIGHTのみ1Lot=10万通貨 |
LIGHTペア特別な申込み不要で、簡単に設定できます。
スマホアプリでは、該当箇所の「LIGHTモード」ボタンを押下することで、通常の通貨ペアとLIGHTペアとの切替ができます。また、PC版は、プライスボード等、各通貨ペアの選択箇所にLIGHTペアが新たに追加されます。
自動売買「みんなのシストレ」が利用できるのはみんなのFX
LIGHT FXは裁量取引のみしか対応していませんが、みんなのFXでは自動売買「みんなのシストレ」を利用することができます。
「みんなのシストレ」は、「みんなのFX」で実際に取引をしているリアルなトレーダーの取引をもとに、24時間FXの自動売買を行うサービスです。
FXの自動売買とは、ルールに基づいて自動的に売買される取引のことです。自動売買を利用すればチャートに張り付いて値動きを注視したり、手動で発注したりする必要はありません。その他にも自動売買には、以下のようなメリットがあります。
- 分析や取引の手間がかからない
- 感情や欲に左右されない
- 高度なテクニカル分析をする必要がない
一方、デメリットは以下のとおりです。
- 選択や設定は自分で行わなければならない
- システムを理解するためには多少の知識が必要
- 相場に対する柔軟な対応は難しい
FXの自動売買には、大きく分けて「選択型」「リピート型」「開発型」の3つの種類があります。
みんなのシストレは「選択型」と「リピート型」が利用できます。どちらもFXやプログラミング技術が必要で上級者向けの「開発型」と違い、初心者でも簡単に設定できます。
また、みんなのシストレは各種手数料が無料で、少額から取引できる点も初心者に向いています。
FXに興味があるが忙しくなかなか取引する時間が取れない人、ついつい感情的な取引をしがちな人は、みんなのFXの自動売買「みんなのシストレ」を検討してみてください。
みんなのFXとLIGHT FX、どっちがおすすめ?
みんなのFXとLIGHT FXは、それぞれ強みが違うので、両方の口座を開設して使い分けるのが理想です。
ただし、両社の口座を併用するのではなく、まずは最適な1社を選択したい人向けに、場合別でどっちのFX口座がおすすめかを解説していきます。
スワップポイント狙いのトレードならLIGHT FX
スワップポイント狙いのトレードならLIGHT FXを選びましょう。みんなのFXとLIGHT FXはどちらも高水準のスワップポイントですが、以下2つの理由によりLIGHT FXの方がより好条件で取引しやすいといえます。。
- 新興国通貨のスワップポイントがより高い
- LIGHTペアの取り扱いがある
メキシコペソ/円、トルコリラ/円、南アフリカランド/円といった新興国通貨ペアは、スワップポイントが狙いやすいため人気ですが、LIGHT FXはみんなのFX以上に高いスワップポイントが設定されている点が魅力です。
さらに、通常の通貨ペアよりもスプレッドを縮小し、受け取りスワップポイントの増額を目指した「LIGHTペア」が用意されているのもLIGHT FXのメリットです。
新興国通貨ペアのスワップポイントが高く、独自のLIGHTペアが用意されているLIGHT FXは、スワップポイント狙いの方に適したサービスと言えるでしょう。
裁量以外のトレードにはみんなのFX
裁量トレード以外のトレードをしたい方はみんなのFXを選びましょう。
LIGHT FXは初心者が手軽にスタートできるFXサービスとして裁量トレードのみの提供となっています。それに対してみんなのFXは、バイナリーオプションサービスの「みんなのオプトレ」や自動売買サービスの「みんなのシストレ」も提供しています。
バイナリーオプションは、リスクを抑えて投資を始めたい人におすすめです。なぜなら、裁量トレードは大きな利益を狙える一方でリスクも大きくなりがちですが、バイナリーオプションは、利益が小さい代わりに投資金額以上の損失が出ないからです。
自動売買は、忙しく取引する時間が十分に取れない人、裁量トレードで感情的な取引をしがちな人におすすめです。なぜなら、自動売買はチャートから離れていても指定したプログラムが24時間自動で取引してくれるからです。
投資で重視したいものに合わせて「みんなのオプトレ」「みんなのシストレ」の取り扱いがある「みんなのFX」を選択しましょう。
まずはデモトレードで練習するならみんなのFX
まずはデモトレードで練習したい場合は、みんなのFXを選びましょう。LIGHT FXにはデモトレード環境がないため注意してください。
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