
スワップポイントを狙うFX取引は、ポジションを保有し続ける限り継続的に安定した利益を得られるため、根強い人気があるトレードスタイルです。しかし一方で、「どのFX会社のスワップポイントが一番高いのか」「どの通貨ペアが最適か」「スワップポイントだけで生活できるのか」といった疑問を抱く人も少なくありません。
そこで今回は、国内FX会社のおすすめ口座を、13社における米ドル円をはじめとした通貨ペアの買い・売りスワップを一覧表で徹底比較し、おすすめの4社を通貨ペア別に紹介します。スワップポイントが高いおすすめの通貨ペアについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
FXのスワップポイント比較ランキング
国内FX会社14社を対象に、「米ドル/円」「トルコリラ/円」「メキシコペソ/円」「南アフリカランド/円」の4つの人気通貨ペアのスワップポイントを比較したところ、総合1位は「SBI FXトレード」という結果になりました。
FX会社 | SBI FX トレード |
みんなのFX | GMO外貨 | GMO クリック証券 |
LIGHT FX | セントラル短資 | JFX | 外為どっとコム | DMM FX | ヒロセ通商 | LINE FX | IG証券 | FX ブロードネット |
FXTF |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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米ドル/円 | 274 | 259 | 264 | 266 | 266 →キャンペーンで5%増量 |
252 | 240 | 252 | 267 | 240 | 255 | 227 | 259 | 95 |
トルコリラ/円 | 54.5 →キャンペーンで30%増量 |
52.94 →キャンペーンで最大値 |
25 | 56 | 54 →キャンペーンで20%増量 |
56 | 56 | 51.8 →キャンペーンで 30%増量 |
- | 53 | 50 | 35 | - | - |
メキシコペソ/円 | 350 →キャンペーンで15%増量 |
241 →キャンペーンで最大値 |
308 | 304 | 285 →キャンペーンで30%増量 |
280 | 322 | 280 | 320 | 280 | 260 | 302 | - | 170 |
南アフリカ ランド/円 |
255 →キャンペーンで30%増量 |
239 →キャンペーンで最大値 |
544 | 250 | 242 | 560 | 252 | 518 | 238 | 238 | 224 | 222 | 238 | 165 |
キャンペーン 期間 |
2025年8月1日 5時30分まで |
2025年6月30日 クローズまで |
- | - | 2025年6月30日 クローズまで |
- | - | 2025年6月28日(土) 午前5時55分まで |
- | - | - | - | - | - |
公式サイト |
※スワップは集計期間における1万通貨あたり(南アフリカランド円とメキシコペソ円のみ10万通貨)の平均値
※データの参照元
LIGHT FX「スワップカレンダー」
みんなのFX「スワップカレンダー」
GMO外貨「スワップカレンダー」
GMOクリック証券「スワップポイントカレンダー」
外為どっとコム「スワップポイントカレンダー」
SBI FXトレード「スワップカレンダー」
IG証券「スワップポイント」
JFX「スワップポイント」
ヒロセ通商「LION FXスワップポイント」
DMM FX「スワップカレンダー」
セントラル短資FX「スワップカレンダー」
LINE FX「スワップポイントカレンダー」
FXTF「スワップポイントカレンダー」
FXブロード「FXブロードネットのスワップポイント一覧」
SBI FXトレードは、特に米ドル/円やメキシコペソ/円で業界最高水準のスワップポイントを提供しています。以下では、各通貨ペアごとにおすすめのFX会社を紹介します。
ただし、通貨ペアやキャンペーンによっては、より適したFX会社がある場合もあります。以下では、各通貨ペアごとにおすすめのFX会社を紹介します。
米ドル/円の取引ならSBI FX トレード

- 1通貨から取引できる
- スプレッドが非常に狭い
- 積立FXサービスが利用できる
- デモ口座が無い
- オペレーターの対応時間が短め
SBI FXトレードは、大手金融グループ「SBIグループ」傘下のFX会社です。1通貨単位から取引できる点や、34種類の通貨ペアに対応している点などが多くのトレーダーに支持されています。
- 米ドル/円のスプレッドが狭い
- FX積立に対応している
SBI FXトレードの米ドル/円のスプレッドは、他の人気FX会社の中でも狭くなっています。
FX会社 | 米ドル/円のスプレッド |
---|---|
SBI FXトレード | 0.18銭(※1) |
みんなのFX | 0.2銭(※2) |
GMO外貨 | 0.2銭(原則固定)(※3) |
GMOクリック証券 | 0.2銭(原則固定)(※4) |
セントラル短資 | 0.2銭(※5) |
外為どっとコム | 0.2銭 原則固定(例外あり) (※6) |
(※2)午前8時~翌午前5時のスプレッド
(※3)午前8時~翌午前3時のスプレッド
(※4)午前9時~翌午前3時のスプレッド
(※5)午後5時~翌日午前0時のスプレッド
(※6)午前9時~翌午前3時のスプレッド
スワップ狙いの取引は長期保有が前提のため、スプレッドの影響は小さいと思われがちです。しかし、多くのスワップポイントを狙うために、取引数量を多くした場合、スプレッドによる利益の減少分は多くなります。そのため、なるべくスプレッドが狭いFX会社を選んでおくに越したことはありません。

FX積立とは、毎日・毎週・毎月といった周期で自動的に通貨を購入できるサービスです。一括でポジションを持つと、エントリーのタイミングによっては大きな含み損を抱えるリスクがありますが、積立FXを活用すると「ドルコスト平均法」により価格変動リスクを分散できます。
一定期間ごとに一定額を投資する方法。高い時には購入量が減り、安い時には購入量が増えるため、購入価格を平準化する効果が得られます。
比較ランキングでも紹介した通り、SBI FXトレードでの米ドル/円のスワップポイントは最も高い水準となっています。さらに、トルコリラ/円(TRY/JPY)、メキシコペソ/円(MXN/JPY)といった高金利通貨のスワップポイントも、業界トップクラスの水準を維持しています。

さらに、2025年4月1日午前5時30分までは「増える!縮まる!戻ってくる!リラペソ大チャンス祭!」を実施中です。
- トルコリラ/円は30%、メキシコペソ/円は15%スワップポイントを上乗せ
- トルコリラ/円・メキシコペソ/円の16:00~22:00の時間帯における、1~100万通貨までの取引のスプレッドを縮小
スワップポイント狙いのトレードを始めたい人は、SBIFXトレードで口座開設しましょう。
\米ドル/円を取引するなら/
トルコリラ/円の取引なら外為どっとコム
- オンラインセミナーの開催や情報配信が充実
- マイナー通貨ペアのスプレッドが狭い
- 24時間のサポート体制を取っており、初心者でも安心
- スキャルピングが非推奨となっている
- スプレッドが狭い時間帯が短い
外為どっとコムは2002年に設立された老舗FX会社の一つです。2024年12月時点の口座数は632,166件に達しており、長年にわたり多くのトレーダーに支持されています。
- 投資に役立つ情報が充実している
- 「ぴたんこテクニカル」が利用できる
外為どっとコムでは、マーケット情報や投資判断に役立つ情報をリアルタイムで収集できます。スワップポイントは、各国の金利差によって決まるため、金利動向を把握することが重要です。マーケットの変化をいち早く捉えることができれば、スワップポイントの増減を予測しやすくなるでしょう。
- ロイター赤文字ニュースを一般投資家向けに24時間配信
- Youtube「外為どっとコム 公式FX動画ch」の更新
- 「マネ育チャンネル」で初心者~中上級者まで幅広く役立つコンテンツを配信
- 最新の経済見通しを学べる「無料のオンラインセミナー」を月数回実施
また、外為どっとコムで口座開設すると、過去のチャートから分析した将来の値動きの予想を直感的に把握できる「ぴたんこテクニカル」も利用できます。

トルコリラ/円は値動きが大きい傾向にあり、為替レートの急変によるロスカットのリスクが高い通貨ペアです。そのため、長期的な価格予測ができるツールがあると有利になるでしょう。
売買シグナルが発生する都度に、スマホへプッシュ通知を受け取ることもできるので、相場の急変にも対応しやすいといえます。

外為どっとコムでは、2025年6月28日(土)午前5時55分まで「スワップポイント30%増額キャンペーン」を実施中です。トルコリラ/円の買ポジション、米ドル/トルコリラ・ユーロ/トルコリラの売ポジションについて、2025年6月2日(月)午前7時00分~2025年6月28日(土)午前5時55分の各通貨ペアの受取スワップポイント平均値の30%に相当する金額が上乗せ(最大10万円まで)されます。
このキャンペーンを活用すれば、トルコリラ/円に関しては、他のFX会社よりも高いスワップポイントを受け取ることが可能です。この機会に外為どっとコムの口座開設を検討してみましょう。
また、過去にトルコリラ円のスワップポイントを比較した記事もあるので、そちらも参考にしてみてください。
\トルコリラ/円を取引するなら/
メキシコペソ/円の取引ならみんなのFX
- トレーダーを選ぶだけで自動売買ができる
- スワップポイントが高い
- 取り扱い通貨ペア数が46種類と多い
- オンラインセミナーの開催や情報配信が少なめ
- 証拠金維持率100%以下で強制ロスカットされる
みんなのFXは、トレイダーズ証券が提供するFXサービスで、初心者から上級者まで幅広いトレーダーに人気のあるFX会社です。特に、優秀なトレーダーを選んで自動売買できる「みんなのシストレ」をはじめ、初心者向けのサポートが充実しています。
- 「FXトレーダー」が使いやすい
- スワップポイントに関する情報が充実している

「FXトレーダー」は、レート・チャート・注文画面・ニュース・口座照会といった機能を一画面にすべて表示できるため、利便性に優れていると多くのトレーダーから高評価を受けています。また、画面のカスタマイズが自由自在なので、自分好みにレイアウトを変更することも可能です。
さらに、世界9,000万人のトレーダーが愛用する高機能チャート「Trading View」を使えるのも大きな魅力といえるでしょう。複数チャートの同時表示など、Trading Viewの有料版でしか使えない一部の機能も無料で利用可能です。

日あたりのスワップポイントや取引数量をもとに、将来のスワップ合計金額やロスカットラインを計算できる「スワップシミュレーション」や、「お客様スワップ受取総額」など、スワップポイントに関する情報も充実しています。
メキシコペソ/円は高いスワップポイントが狙える反面、リスクも高いとされていますが、これらのツールを活用すれば、戦略的な運用ができるでしょう。

みんなのFXでは、2025年6月30日マーケットクローズまで「スワップNo.1チャレンジキャンペーン」を実施しています。
キャンペーン期間中、FX口座におけるメキシコペソ/円 LIGHT、トルコリラ/円 LIGHT、南アフリカランド/円 LIGHTの新規買ポジションに対して、毎営業日に提示されるスワップポイントが他社より1円でも安い場合は、差額をキャンペーン期間終了後にまとめてプレゼントされます。
それにより、実質、業界最高水準のスワップポイントをがもらえます。
みんなのFXは、メキシコペソ/円だけでなく、ハンガリーフォリント/円やチェココルナ/円など、他のFX会社では取り扱いの少ない高金利通貨ペアも取り扱っています。幅広い通貨でスワップポイントを狙いたい人は、みんなのFXで口座開設するのがおすすめです。
こちらもトルコリラ/円同様にメキシコペソ円のスワップポイントを比較した記事があるので、参考にしてみてください。
\メキシコペソ/円を取引するなら/
南アフリカランド/円の取引ならセントラル短資FX

セントラル短資FXは、創業110年以上の歴史を持つ「セントラル短資株式会社」のグループ会社が運営するFXサービスです。金融機関同士の短期資金賃借の仲介を行う短資会社の一つであり、その安定した運営実績から信頼性の高いFX会社として知られています。
- 南アフリカランド/円のスプレッドが狭い
- 公式LINE登録でマーケット情報がリアルタイムで受け取れる
人気FX会社の中でも、セントラル短資FXの南アフリカランド/円のスプレッドは狭く設定されており、取引コストを抑えたいトレーダーに適しています。
FX会社 | 南アフリカランド/円のスプレッド |
---|---|
セントラル短資 | 0.3銭(※1) |
外為どっとコム | 0.3銭(※2) |
SBI FXトレード | 0.78銭(※3) |
みんなのFX | 0.9銭(※4) |
GMO外貨 | 1.3銭(原則固定)(※5) |
GMOクリック証券 | 0.9銭(原則固定)(※6) |
(※2)午前9時~翌午前3時のスプレッド
業界最狭水準スプレッドキャンペーン
(※3)100万通貨まで。2024年12月2日午前7時~2025年1月1日午前6時30分のスプレッド
(※4)午前8時~翌午前5時のスプレッド
(※5)午前8時~翌午前3時のスプレッド
(※6)午前9時~翌午前3時のスプレッド

また、LINEの友だち登録をすることで、重要な経済指標の発表前後の予想と結果、急な相場変動などについて、タイムリーに通知を受け取る機能もあります。
南アフリカランドのような高金利通貨は、政策金利や経済指標の発表で大きく動くことがあります。そのため、こうしたリアルタイムの情報を手軽に受け取れるのは大きなメリットといえるでしょう。
比較ランキングでも紹介した通り、セントラル短資FXは南アフリカランド/円のスワップポイントが業界トップクラスです。さらに、トルコリラ/円のスワップポイントも高い水準を維持しています。高金利通貨ペアでスワップポイントを狙いたい人は、セントラル短資FXで口座開設しましょう。
\南アフリカランド/円を取引するなら/
スワップポイントが高いおすすめの通貨ペア

スワップポイントが高く、トレーダーに人気の通貨ペアを4つ紹介します。
米ドル/円はスワップポイントの高さに加え、豊富な取引量による安定性の高さが魅力です。トルコリラ/円やメキシコペソ/円、南アフリカランド/円は新興国通貨の中でも特に高金利であり、高いスワップポイントが期待できます。

米ドル/円

米ドル/円は日米の金利差が拡大したことから、現在高いスワップポイントを受け取れる通貨ペアとなっています。2024年8月現在、日本の政策金利が0.25%であるのに対し、米国は5.25%~5.50%と大きな差があります。
日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、7月には追加利上げを決定しました。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は9月の利下げを示唆しており、日米間の金利差は少しずつではあるものの縮小傾向を見せています。
金利差の縮小はスワップポイントの減少につながる可能性がありますが、急激な変動は現時点では考えにくく、当面は高いスワップポイントが期待できそうです。
また、2024年11月には米大統領選が実施されます。1980年以降のデータを分析すると、大統領選挙の年の傾向は不明確ですが、選挙翌年に米ドル/円の上昇傾向が見られます。これは、米ドル/円の買いポジションを長期保有する根拠の一つとなるでしょう。
米ドル/円は取引量が多く、値動きが比較的安定している点が特徴です。また値幅があり、情報も入手しやすいことから、FX初心者や経験の浅いトレーダーにも適した通貨ペアと言えるでしょう。
トルコリラ/円

トルコリラ/円はトルコの高い政策金利を反映し、魅力的なスワップポイントを提供しています。2024年8月現在、トルコの政策金利は50.0%もの超高金利です。
ただし、トルコの高金利政策は急激なインフレ抑制が目的であることに注意が必要です。2024年7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比61.78%上昇と、政策金利をはるかに上回る結果でした。インフレ率が高いと通貨の価値は低くなる傾向があり、トルコリラにとっては不利に働きます。
また、エルドアン大統領の中央銀行に対する強い影響力が、中央銀行の独立性に疑問を投げかけています。本来、政策金利は経済指標や物価動向に基づいて決定されるものですが、大統領の意向によって政策金利が決定される可能性がある状況です。
加えて、トルコリラは主要通貨である米ドルやユーロに比べて取引量が少なく、価格変動が大きいため、急騰や急落が起こりやすいという特徴があります。そのためトルコリラ/円を長期保有する際は、分散投資や押し目買いなど、リスク管理を重視したアプローチが推奨されます。
トルコリラ/円は取引の難易度がやや高いことから、取引経験の豊富なトレーダー向けの通貨ペアと言えるでしょう。
メキシコペソ円

2024年8月現在、メキシコの政策金利は10.75%となっており、8月に0.25%の利下げがあったものの依然として高金利です。この高い金利は、メキシコペソ/円の高いスワップポイントの要因の一つとなっています。
メキシコペソは高金利通貨としてだけでなく、資源国通貨としての一面も持ち合わせています。エネルギーや貴金属など豊富な資源を有するメキシコでは、特に原油価格が経済とメキシコペソの価値に大きな影響を及ぼします。
実際にロシアのウクライナ侵攻による原油価格の高騰は、メキシコペソ上昇の一因となりました。そのためメキシコペソ/円の取引では、エネルギーや貴金属市場の動向も注視する必要があります。
また、メキシコは地理的、経済的に米国と密接な関係にあります。米国経済が好調になればメキシコ経済も好調になる傾向があることから、メキシコ経済だけでなく米国経済の動向もチェックしましょう。
メキシコでの利下げ開始により、日本とメキシコの金利差は徐々に縮小し、スワップポイントも低下するものと予想されます。しかし、メキシコはトルコや南アフリカといった他の高金利通貨の国々と比べて経済的に安定しており、メキシコペソの価値も比較的安定しています。そのため高金利通貨ペアの中では、メキシコペソ/円は比較的リスクが少なく、取引しやすい通貨ペアと言えるでしょう。
南アフリカランド円

南アフリカランドはメキシコペソと同様に、高金利通貨および資源国通貨として注目されています。2024年8月現在、南アフリカの政策金利は8.25%です。2023年5月に0.5%の利上げがあったものの、その後は金利が維持されています。
南アフリカは、金やプラチナ、パラジウムなど多様な資源の産出国です。特に金やプラチナの価格は、南アフリカランドの価値に大きな影響を与える可能性があります。世界最大のプラチナ生産国である南アフリカにとって、プラチナをはじめとする資源価格の動向は重要な指標となるでしょう。
また、南アフリカの最大の貿易相手国は中国であり、南アフリカ経済は中国経済の影響を受けやすい傾向があります。中国経済が低迷すれば南アフリカ経済も大きな打撃を受け、南アフリカランドの価値が下がりやすくなります。
市場では、南アフリカが2024年9月に利下げを開始するという観測が高まっている状況です。利下げが実現すれば日本と南アフリカの金利差は徐々に縮小し、スワップポイントも低下していく可能性があります。ただし一方で、与党が自由主義経済を重視する第2党などとの連立政権樹立に合意したことによる政治基盤の安定化への期待や、金価格の堅調な推移など、南アフリカランド/円の上昇を示唆する材料もそろってきています。
南アフリカランド/円は、スイングトレードやポジショントレードにおいて人気のある通貨ペアです。今後、南アフリカの経済成長が期待できることから、スワップポイントと値上がり益の両方を狙ってみるのもよいでしょう。
FXのスワップポイント取引のメリット
FXのスワップポイントを狙った取引は、保有するだけで毎日金利差による利益を得られるため、忙しい人でも「ほったらかし投資」が可能です。売買頻度が低く、相場を頻繁にチェックする必要も無いため、忙しい人にとって大きなメリットになります。
その他にも、以下のようなメリットが存在します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ほったらかし投資ができる

FXのスワップポイントを狙った取引は、まさに「ほったらかし」に近い形で利益が得られるため、忙しい人にとってとても魅力的な投資戦略です。その理由は、一度適切な通貨ペアを選び、ポジションを保有してしまえば、その後は基本的に毎日自動的にスワップポイントが口座に加算されていく仕組みにあります。これにより、頻繁にチャートを見たり、売買したりする必要がなく、手間が大幅に削減されるのです。
例えば、サラリーマンや主婦の人など、日中あまり時間が取れない場合でも、一度ポジションを持てば、あとは取引口座を時々確認するだけで十分です。取引自体も、公式サイトまたはスマホアプリを使えば、数分で完了します。
もちろん為替リスクは存在しますが、長期的な視点で資産形成を考える投資家にとって、スワップポイントを狙った取引は、手間をかけずに収益機会を追求するのに有効な選択肢の一つだと言えるでしょう。
長期保有でコツコツ利益を狙える
スワップポイントを狙った投資戦略のもう一つの大きな魅力は、通貨を長期間保有することで、コツコツと利益を積み上げていけることです。なぜなら、スワップポイントはポジションを保有しているだけで毎日受け取れるため、短期的な値動きに左右されず、日々着実に利益を得られるからです。
例えば、メキシコペソ/円や南アフリカランド/円、トルコリラ/円といった高金利通貨ペアを、数ヵ月または数年単位で保有し続ければ、毎日スワップポイントが積み上がっていき、大きな金額へと成長する可能性があります。数日や数週間といった期間では得られる利益がわずかであっても、数ヵ月または数年といった長期で保有すると、その分だけ受け取れるスワップポイントが積み上がって大きくなるからです。

そのため、スワップポイントを狙った投資は、短期的に高いリターンを狙うのではなく、長期的な視点で着実に資産を増やしていきたいと考える、堅実志向の投資家に特に適した投資方法だと言えます。
相場に関係なく利益が出る可能性がある
スワップポイントを狙った取引は、為替相場が動かなくても利益を狙える点も大きなメリットになります。なぜなら、スワップポイントは2国間の金利差によって発生するため、為替レートが大きく変動しない、いわゆる「横ばい」の状態でも金利差があれば継続して利益を受け取れるからです。
例えば、金利の高いトルコリラと金利の低い日本円を組み合わせた、トルコリラ/円の買いポジションを保有しているケースを考えてみましょう。この場合、トルコリラ/円の為替レートが数週間や数ヵ月ほとんど動かなかった場合でも、ポジションを保有しているだけで日々スワップポイントが積み上がっていきます。
スワップポイントを狙った取引では金利差さえあれば、相場が動かなくても利益を出せるため、「相場の方向性を読むのが難しい」と感じている人や、日々の値動きに一喜一憂することなく安定的に資産運用を行いたいと考える人におすすめしたい投資方法です。
FXのスワップポイント取引のデメリット・注意点
スワップポイント狙いの投資戦略には多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。
以下で、それぞれのデメリットや注意点について、詳しく解説していきます。
スワップポイントは毎日変動する
スワップポイント狙いの投資戦略における大きなデメリットが、スワップポイントの金額が固定されておらず、毎日変動する可能性があることです。これにより、当初期待していた収益額と実際の収益額が異なってしまうことがあります。
スワップポイントが日々変動する主な理由は、スワップポイントの基となる各国の政策金利が経済状況に応じて見直されるためです。さらに、FX会社の方針によってスワップポイントが変更される場合もあります。
例えば、トルコリラ/円の買いポジションを保有しているとしましょう。この場合、トルコの金融政策が変更され、政策金利が引き下げられた場合、受け取れるスワップポイントが減少する可能性があります。逆に、トルコの政策金利が引き上げられれば、基本的には増加します。
したがって、スワップポイントを狙う際には、スワップポイントが日々変動するものであることを認識し、安定した収益を保証するものではないという点を理解しておくことが重要です。定期的にスワップポイントの状況を確認し、必要に応じてポジションの調整を行うなど、柔軟な対応を取るようにしましょう。
為替レートが大きく下落するリスクがある
スワップポイント狙いの取引では、為替レートが大きく下落し、損失が膨らむリスクに十分注意する必要があります。特に、トルコリラやメキシコペソといった高金利通貨は、スワップポイントが高いという魅力がある反面、その国の政治経済が不安定なケースが多く見られます。つまり、政治的な混乱や経済政策の失敗、地政学的リスクなどが顕在化すると、投資家の信頼が失われ、通貨が急落する可能性があるのです。
例えば、トルコでは過去に何度も政情不安や中央銀行の独立性への介入などが引き金となり、トルコリラが急落する事態が発生しました。このような状況下では、毎日得られるスワップポイントの利益を、為替レートの急落による損失が上回ってしまうことがあり得ます。
したがって、スワップポイントの高さだけに注目するのではなく、投資対象国の政治経済状況もチェックし、為替レートが大きく下落するリスクを考慮した上で取引を行いましょう。
スワップポイントに関するよくある質問
この項目では、スワップポイントに関する知っておきたいこと、注意すべきことをまとめてご紹介していきます。
- スワップポイント狙いの取引はおすすめしないって本当?
-
スワップポイント狙いの取引は、長期的に安定した利益を得る手法として人気ですが、以下のような理由で「おすすめしない」と言われることもあります。
スワップポイント狙いの取引のデメリット- スワップポイントは毎日変動する
- ロスカットされるリスクがある
スワップポイントは、各国の政策金利や金融市場の状況などによって日々変動するため、想定していた利益が得られないことも少なくありません。それまで高いスワップポイントを得られていた通貨ペアであっても、スワップポイントが急にマイナスに転じることもあります。
また、スワップポイントを狙う際は、長期的にポジションを保有することも多いため、為替レートの変動の影響を受けやすい点もデメリットです。価格が急落し、想定外のタイミングでロスカットされるケースもあるため、注意して取引しましょう。
- スワップポイントが高い通貨ペアは?
-
メキシコペソ/円や南アフリカランド/円のようなマイナー通貨ペアは、スワップポイントが高い傾向にあります。
ただし、高いスワップポイントを狙える通貨は価格変動のリスクが大きく、スワップポイントで得られる利益よりも、通貨価値の下落による損失が大きくなる可能性があります。例えばトルコリラ(TRY)は、過去10年間で価格が10分の1程度まで下落しています。
- スワップポイントで月10万円稼ぐことはできる?
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スワップポイントで月10万円の利益を得ることは理論上可能ですが、多くの資金が必要になることもあります。例えば、メキシコペソ/円のスワップポイントが、10万通貨あたり200円だったとしましょう。月に10万円を稼ぐには、1日あたり約3,400円のスワップ収益が必要です。
この場合必要な取引量は、3,400円 ÷ 200円 × 10万通貨 = 170万通貨で、メキシコペソ/円=約8円とした場合、1,360万円の資金が必要です。
レバレッジ3倍なら約453万円、レバレッジ25倍なら約54.4万円の資金で取引できますが、レバレッジを高くすると、為替がわずかに変動しただけで強制ロスカットされるリスクが高まります。また、為替差損がスワップポイントを上回るリスクもあるため、毎月10万円を稼ぎ続けるのは難しいかもしれません。
詳細はこちら
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。15年以上のFXトレード歴があり、2013年に開催されたFXコンテスト(Forex.com社開催)で優勝も経験。FXを始め、株、仮想通貨、コモディティなども手広く取引している。
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