スワップポイントを狙うFX取引は、ポジションを保有し続ける限り継続的に安定した利益を得られるため、根強い人気があるトレードスタイルです。しかし一方で、「どのFX会社のスワップポイントが一番高いのか」「どの通貨ペアが最適か」「スワップポイントだけで生活できるのか」といった疑問を抱く人も少なくありません。
そこで今回は、国内FX会社13社における米ドル円をはじめとした通貨ペアの買い・売りスワップを一覧表で徹底比較し、おすすめの5社をランキング形式で紹介します。スワップポイント狙いの取引におすすめの通貨ペアや、スワップポイントだけで生活できる可能性についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
FXスワップポイント比較ランキング一覧!
ここでは、国内FX会社11社における主要通貨ペアのスワップポイントを比較し、スワップ狙いのトレーダーにおすすめの会社をランキング形式で紹介します。
なお、「スワップポイントの数値」だけではなく以下の項目もしっかりと踏まえて、読者の方が実際にトレードを始めるのに有用なランキングを作成しています。
- トレーダーの各社スワップポイントに対する評判
- 約定力
- 通貨ペア数
スワップポイント狙いにおすすめのFX会社はLIGHT FXです。
LIGHT FXは特に高金利通貨ペアのスワップポイントが目立ちます。
通貨ペアには、通常の通貨ペアと「1取引の最大発注数量20万通貨」、「取引上限300万通貨」に制限されている「LIGHTペア」の2種類がありますが、LIGHTペアの方が若干スワップポイントは高いため、おすすめです。例えば、米ドル円の1万通貨あたりのスワップポイントは通常の口座が230円、LIGHTペアが240円となっています。
また、LIGHT FXは買いと売りのスワップポイントが同じ、または売りの方がほんのわずかに大きい形です。つまり、売買差益を狙う取引がメインで買いと売りの両方の取引を行った場合、スワップポイントが大きくマイナスになることがほぼ無くなります。
通貨ペア数が46通貨ペア(LIGHTペアを含む)と、他社と比べて多めなのも魅力です。
LIGHT FXはスワップポイント狙いの取引と、売買差益を狙う取引の両方でおすすめできるFX会社です。
スワップポイントが高いおすすめのFX会社5選
スワップポイントが高いおすすめのFX会社は、以下の5社です。
LIGHT FX
LIGHT FXのメリット
- ◎ スワップポイントが高い
- ◎ 高機能な取引ツールを利用できる
- ◎ 約定率が99.9%と非常に高い
LIGHT FXのデメリット
- △ オンラインセミナーの開催や情報配信が少なめ
- △ デモ口座が無い
LIGHT FXは通常の通貨ペアでも高いスワップポイントが設定されていますが、スワップポイントやスプレッドがさらに優遇される「LIGHTペア」を提供しています。LIGHTペアの場合、通常の通貨ペアより多くのスワップポイントが受け取れるため、トレーダーにとって有利な通貨ペアと言えます。
自動売買機能やデモ口座を提供していない点はデメリットと言えるものの、スワップポイントを重視するトレーダーにおすすめのFX会社です。
LIGHT FXは通常の通貨ペアに加えて、スワップポイントがさらに増額される「LIGHTペア」を取り扱っている点が大きな強みです。
LIGHTペアは1回の取引の最大発注数量や建玉数量の上限に制限があるものの、スワップポイントやスプレッドが通常の通貨ペアより優遇されています。
例えばLIGHTペアの米ドル/円は1万通貨あたり約216円の買いスワップポイントを提供しており(2024年8月19日~23日の平均値)、通常の通貨ペアの211円と比べて高いレートです。
わずかな差に思えるかもしれませんが、スワップポイント狙いの取引は長期的な運用が基本となるため、小さな差が積み重なり大きな差を生み出す可能性があります。
したがって、LIGHT FXでスワップポイント狙いの取引をする場合は、通常の通貨ペアよりもLIGHTペアでの取引をおすすめします。
LIGHT FXでは、スワップポイント狙いの取引で人気の高い高金利通貨に特化した為替ニュースを無料で提供しています。通常では入手困難な高金利通貨の情報を、LIGHT FXなら取引画面から簡単にチェック可能です。
例えば「今日のポイント」や「今週のポイント」といったニュースセクションでは、メキシコペソ/円やトルコリラ/円、南アフリカランド/円といった高金利通貨ペアの取引に役立つ重要な情報が配信されています。
豊富な情報に基づき、より的確な判断でエントリーや決済を行いやすい点は、スワップポイントが魅力的な高金利通貨ペアを運用する際に大きなメリットとなります。
みんなのFX
みんなのFXのメリット
- ◎ トレーダーを選ぶだけで自動売買ができる
- ◎ スワップポイントが高い
- ◎ 取り扱い通貨ペア数が34種類と多い
みんなのFXのデメリット
- △ オンラインセミナーの開催や情報配信が少なめ
- △ 証拠金維持率100%以下で強制ロスカットされる
みんなのFXは業界でも高水準のスワップポイントを提供しているだけでなく、狭いスプレッドや自動売買サービスなどを兼ね備えた、総合力の高いFX会社です。スワップポイント狙いの取引だけでなく幅広いトレードスタイルに対応できるため、一つのFX口座で効率的な取引が図れます。
みんなのFXのスワップポイントは、業界内でも高水準に設定されています。主要通貨ペアからマイナー通貨ペアまで、幅広い通貨ペアのスワップポイントが高く設定されており、スワップポイント狙いの取引に適した環境と言えるでしょう。
例えば、米ドル/円の買いスワップポイントは1万通貨あたり約211円(2024年8月19日~23日の平均値)と高く設定されており、スワップポイントを効率的に積み上げることが可能です。
また、チェココルナ/円やハンガリーフォリント/円、ノルウェークローネ/円など、他社ではあまり取り扱いのない高金利通貨ペアも取引できるため、複数の高金利通貨への投資を考えているトレーダーにも魅力的です。
加えて、LIGHT FXと同様に高金利通貨に特化した為替ニュースを配信しているため、情報が手に入りにくい高金利通貨ペアの取引も安心して行えます。
スワップポイント狙いの取引を幅広い通貨ペアで行いたい人は、みんなのFXの利用を検討してみてください。
みんなのFXはスワップポイントが高いだけでなく、スプレッドの狭さや自動売買サービスの提供など、幅広いトレードスタイルに対応できる総合力の高いFX会社として知られています。
スプレッドに関しては、米ドル/円が0.2銭、ユーロ/円が0.4銭、ユーロ/米ドルが0.3pipsと、業界最狭水準に設定されています。また、日本時間8時から翌5時までのスプレッドは原則固定(例外あり)となっているため、日本時間早朝の3時間以外は、ほぼ一貫して狭いスプレッドでの取引が可能です。
みんなのFXでは「みんなのシストレ」という自動売買サービスも提供しています。みんなのシストレは、みんなのFXで実際に取引をしているトレーダーの取引を基にした自動売買サービスです。ランキングの中から優秀なトレーダーを選ぶことで、手軽に自動売買を始められます。
自動売買の最低取引単位は1,000通貨単位と、少額から運用可能です。FXの専門的な知識や分析に自信がない人や、24時間体制で自分の代わりに取引を任せたい人は、未経験者でも始めやすいみんなのシストレを使ってみてはいかがでしょうか。
GMO外貨
GMO外貨のメリット
- ◎ バイナリーオプションができる
- ◎ スワップポイントが高い
- ◎ スマートフォンアプリが高機能かつ使いやすい
GMO外貨デメリット
- △ スプレッドが狭い時間帯が短い
- △ 米ドル円のスプレッドが0.2銭原則固定
GMO外貨は、高いスワップポイントと機能性に優れた取引ツールが魅力のFX会社です。インターネット関連事業などを手掛けるGMOインターネットグループ株式会社の一員であることから、信頼性の高さにも定評があります。
GMO外貨は、米ドル/円などの主要通貨ペアからトルコリラ/円などの高金利通貨ペアまで、高いスワップポイントを提供しています。これにより、スワップポイントを狙った取引において、利便性が非常に高い環境になっています。
例えば、人気の高金利通貨ペアであるメキシコペソ/円の買いスワップポイントは、1万通貨あたり約27.6円(2024年8月19日~23日の平均値)と業界トップクラスの水準です。GMO外貨であれば複数の通貨ペアでポートフォリオを組んだ場合でも、高いスワップポイントを受け取れます。
GMO外貨のスマホ用取引ツール「外貨exアプリ」は、スイングトレードやポジショントレード(長期投資)に役立つ多彩な機能を搭載しています。スワップポイント狙いの取引においても相場分析は不可欠であるため、アプリの機能性の高さは重要な要素です。
例えば、外貨exアプリは画面を4分割して表示できますが、分割しても見やすいレイアウトになっています。画面を分割することでマルチタイムフレーム分析(同じ通貨ペアの異なる時間軸を表示しての分析)や複数の高金利通貨ペアの同時チェックが可能となり、効率的に相場を分析できます。
スワップポイント狙いの取引では、エントリー時やポジション保有中にどれだけスワップポイントを獲得できるか確認する必要があります。外貨exアプリであれば、各通貨ペアのスワップポイントやスワップカレンダー(スワップポイントの履歴)をアプリ上から手軽に閲覧可能です。
特に会社員や主婦/主夫など、日中にPCでチャートを頻繁にチェックすることが困難なトレーダーにとって、外貨exアプリの高い操作性は大きなメリットとなります。
GMOクリック証券
GMOクリック証券のメリット
- ◎ チャート上から注文を出せて、スキャルピングで便利
- ◎ バイナリーオプションができる
GMOクリック証券のデメリット
- △ 取り扱い通貨ペア数が20種類と少ない
- △ 強制ロスカットが発動すると手数料がかかる
GMOクリック証券は、スワップポイントの高さはもちろん、狭いスプレッドや高機能かつ使いやすい取引ツールが魅力のFX会社です。「総口座数100万口座突破」や「FX取引高ギネス世界記録認定」といった実績が示すように、多くのトレーダーから高い支持を受けています。
GMOクリック証券では高金利通貨ペアのスワップポイントが高く、特にメキシコペソ/円や南アフリカランド/円が際立っています。
スワップポイントを狙う取引では、スワップポイントが高く設定されている高金利通貨ペアが人気です。GMOクリック証券を利用すれば、高金利通貨ペアを有利な条件で運用できます。
例えばメキシコペソ/円の買いスワップポイントは、1万通貨あたり約27.6円(2024年8月19日~23日の平均値)と高い水準に設定されています。
南アフリカランド/円のスワップポイントも高いことから、メキシコペソ/円と組み合わせてポートフォリオを組むのもおすすめです。GMOクリック証券では主要通貨ペアのスワップポイントも高水準に設定されているため、リスクを抑えた運用戦略を立てやすい取引環境と言えます。
GMOクリック証券の取引ツールは、直感的な操作が可能で初心者でも使いやすいように設計されています。スイングトレードやポジショントレードといった長期的な取引においても、適切なタイミングでのエントリーや決済が必要です。そのため、注文機能や分析ツールの使いやすさは取引成果に大きく影響します。
GMOクリック証券が提供する多様な取引ツールのなかでも、スマホアプリの「GMOクリック FXneo」は、見やすいチャートと発注のしやすさが特長のおすすめツールです。
チャート画面では、大きなアイコン表示やラインの移動による注文価格の指定など、直感的な操作性を重視した工夫が随所に見られます。
これらの特徴により、FX取引に不慣れな初心者でも的確な分析を行い、根拠に基づいた取引判断が下しやすくなっています。
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外為どっとコム
外為どっとコムのメリット
- ◎ オンラインセミナーの開催や情報配信が充実
- ◎ マイナー通貨ペアのスプレッドが狭い
- ◎ 24時間のサポート体制を取っており、初心者でも安心
外為どっとコムのデメリット
- △ スキャルピングが非推奨となっている
- △スプレッドが狭い時間帯が短い
外為どっとコムは、高水準のスワップポイントと高金利通貨に関する充実した情報提供が魅力のFX会社です。
外為どっとコムは主要通貨ペアと高金利通貨ペアの双方でスワップポイントが高く、スワップポイント狙いの中長期投資に適しています。
また、外為どっとコムには貯まったスワップポイントを口座に振替できる「スワップ振替機能」というユニークなサービスが存在します。
通常、スワップポイントの利益はポジション決済後に受け取るものですが、スワップ振替機能を利用すればポジションを維持したままスワップポイントの利益だけを出金可能です。
以上のように、外為どっとコムは高水準のスワップポイントやスワップポイントの振替機能を提供することで、スイングトレードやポジショントレードを行うトレーダーにとって有力な選択肢となっています。
外為どっとコムは、高金利通貨に関する情報提供が充実しているFX会社です。通常手に入りにくい高金利通貨のニュースを、無料で手軽に閲覧できます。
同社の公式サイト内にある「マネ育チャンネル」では、米ドル/円といった主要通貨ペアだけでなく、高金利通貨ペアや株価指数などの幅広い銘柄をファンダメンタルズとテクニカルの両面から解説しています。
例えば、「MERHABA(メルハバ)レポート」では、トルコリラに関するニュースやテクニカル分析がまとめられており、FX初心者から上級者まで取引に役立つ情報が豊富です。
また、「外為どっとコム 公式FX動画ch」でも高金利通貨のニュースを取り上げることがあります。記事ではなく動画でも学びたい人は、こちらもチャンネルも活用するとよいでしょう。
リアルタイムで鮮度の高い情報を求めるトレーダー向けに、オンラインを中心としたライブセミナーも開催されています。
他社のセミナーが主要通貨ペアを中心に扱うのに対し、外為どっとコムのセミナーは高金利通貨も取り上げているため、貴重な情報源です。
これらの充実した情報源を活用することで、より的確な取引判断が可能となり、高金利通貨ペアの運用においてアドバンテージを得ることができるでしょう。
スワップポイントとは?かんたんに解説!
スワップポイントとは、通貨ペアを構成する2カ国間の金利差のことで、ポジションを翌日に持ち越すと発生します。
例えば、金利の高い米ドルやメキシコペソ、トルコリラなどの通貨を買い、金利の低い日本円などの通貨を売った場合(米ドル/円やメキシコペソ/円、トルコリラ/円の「買い」)は、金利差分の利益を受け取れます。
反対に、金利の低い日本円などの通貨を買い、金利の高い米ドルやメキシコペソ、トルコリラなどの通貨を売却した場合(米ドル/円やメキシコペソ/円、トルコリラ/円の「売り」)は、金利差分を支払う必要があります。この場合、長期的に保有するほど損失が積み重なる可能性があるため、注意しましょう。
また、スワップポイントはFX会社によって異なり、高い場合(多く受け取れる)と低い場合(少ししか受け取れない)があります。そのため、スワップポイント狙いの取引をする場合は、事前にスワップポイントの有無や、利用するFX会社のスワップポイント水準を確認することが重要です。
スワップポイント狙いにおすすめの通貨ペア
スワップポイントが高く、トレーダーに人気の通貨ペアを4つ紹介します。
米ドル/円はスワップポイントの高さに加え、豊富な取引量による安定性の高さが魅力です。トルコリラ/円やメキシコペソ/円、南アフリカランド/円は新興国通貨の中でも特に高金利であり、高いスワップポイントが期待できます。
米ドル/円
米ドル/円は日米の金利差が拡大したことから、現在高いスワップポイントを受け取れる通貨ペアとなっています。2024年8月現在、日本の政策金利が0.25%であるのに対し、米国は5.25%~5.50%と大きな差があります。
日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、7月には追加利上げを決定しました。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は9月の利下げを示唆しており、日米間の金利差は少しずつではあるものの縮小傾向を見せています。
金利差の縮小はスワップポイントの減少につながる可能性がありますが、急激な変動は現時点では考えにくく、当面は高いスワップポイントが期待できそうです。
また、2024年11月には米大統領選が実施されます。1980年以降のデータを分析すると、大統領選挙の年の傾向は不明確ですが、選挙翌年に米ドル/円の上昇傾向が見られます。これは、米ドル/円の買いポジションを長期保有する根拠の一つとなるでしょう。
米ドル/円は取引量が多く、値動きが比較的安定している点が特徴です。また値幅があり、情報も入手しやすいことから、FX初心者や経験の浅いトレーダーにも適した通貨ペアと言えるでしょう。
トルコリラ/円
トルコリラ/円はトルコの高い政策金利を反映し、魅力的なスワップポイントを提供しています。2024年8月現在、トルコの政策金利は50.0%もの超高金利です。
ただし、トルコの高金利政策は急激なインフレ抑制が目的であることに注意が必要です。2024年7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比61.78%上昇と、政策金利をはるかに上回る結果でした。インフレ率が高いと通貨の価値は低くなる傾向があり、トルコリラにとっては不利に働きます。
また、エルドアン大統領の中央銀行に対する強い影響力が、中央銀行の独立性に疑問を投げかけています。本来、政策金利は経済指標や物価動向に基づいて決定されるものですが、大統領の意向によって政策金利が決定される可能性がある状況です。
加えて、トルコリラは主要通貨である米ドルやユーロに比べて取引量が少なく、価格変動が大きいため、急騰や急落が起こりやすいという特徴があります。そのためトルコリラ/円を長期保有する際は、分散投資や押し目買いなど、リスク管理を重視したアプローチが推奨されます。
トルコリラ/円は取引の難易度がやや高いことから、取引経験の豊富なトレーダー向けの通貨ペアと言えるでしょう。
メキシコペソ円
2024年8月現在、メキシコの政策金利は10.75%となっており、8月に0.25%の利下げがあったものの依然として高金利です。この高い金利は、メキシコペソ/円の高いスワップポイントの要因の一つとなっています。
メキシコペソは高金利通貨としてだけでなく、資源国通貨としての一面も持ち合わせています。エネルギーや貴金属など豊富な資源を有するメキシコでは、特に原油価格が経済とメキシコペソの価値に大きな影響を及ぼします。
実際にロシアのウクライナ侵攻による原油価格の高騰は、メキシコペソ上昇の一因となりました。そのためメキシコペソ/円の取引では、エネルギーや貴金属市場の動向も注視する必要があります。
また、メキシコは地理的、経済的に米国と密接な関係にあります。米国経済が好調になればメキシコ経済も好調になる傾向があることから、メキシコ経済だけでなく米国経済の動向もチェックしましょう。
メキシコでの利下げ開始により、日本とメキシコの金利差は徐々に縮小し、スワップポイントも低下するものと予想されます。しかし、メキシコはトルコや南アフリカといった他の高金利通貨の国々と比べて経済的に安定しており、メキシコペソの価値も比較的安定しています。そのため高金利通貨ペアの中では、メキシコペソ/円は比較的リスクが少なく、取引しやすい通貨ペアと言えるでしょう。
南アフリカランド円
南アフリカランドはメキシコペソと同様に、高金利通貨および資源国通貨として注目されています。2024年8月現在、南アフリカの政策金利は8.25%です。2023年5月に0.5%の利上げがあったものの、その後は金利が維持されています。
南アフリカは、金やプラチナ、パラジウムなど多様な資源の産出国です。特に金やプラチナの価格は、南アフリカランドの価値に大きな影響を与える可能性があります。世界最大のプラチナ生産国である南アフリカにとって、プラチナをはじめとする資源価格の動向は重要な指標となるでしょう。
また、南アフリカの最大の貿易相手国は中国であり、南アフリカ経済は中国経済の影響を受けやすい傾向があります。中国経済が低迷すれば南アフリカ経済も大きな打撃を受け、南アフリカランドの価値が下がりやすくなります。
市場では、南アフリカが2024年9月に利下げを開始するという観測が高まっている状況です。利下げが実現すれば日本と南アフリカの金利差は徐々に縮小し、スワップポイントも低下していく可能性があります。ただし一方で、与党が自由主義経済を重視する第2党などとの連立政権樹立に合意したことによる政治基盤の安定化への期待や、金価格の堅調な推移など、南アフリカランド/円の上昇を示唆する材料もそろってきています。
南アフリカランド/円は、スイングトレードやポジショントレードにおいて人気のある通貨ペアです。今後、南アフリカの経済成長が期待できることから、スワップポイントと値上がり益の両方を狙ってみるのもよいでしょう。
【利回りを調査!】米ドル/円のスワップポイントで生活はできる?
米ドル/円のスワップポイントだけで生活することは、難しいでしょう。なぜなら、生計を立てる規模の収益を得るには多額の資金が必要になるからです。
例えば、みんなのFXで米ドル/円を運用した場合、スワップポイントを月に約20万円得るには、約32万通貨ほど保有する必要があります(2024年8月19日~23日の平均値を基に計算)。
- 米ドル円:約32万通貨
- 1日に必要なスワップポイント:20万円÷30日=約6,667円
- 1日あたりのスワップポイント(1万通貨):約211円
- 必要な保有通貨量:約6,667円÷約211円=約32万通貨
みんなのFXの「スワップシミュレーション」を使用し、必要な資金を計算したものが以下の画像です。
レバレッジ3倍で運用する場合は1,500万円以上の資金(推奨証拠金)が必要になり、レバレッジ25倍で運用する場合でも180万円以上の資金(ポジション必要証拠金)が必要です。
通常、スワップポイント狙いの取引は長期的な取引が基本となるため、ロスカットされないようにレバレッジは3倍程度に抑えることが推奨されます。ただし、レバレッジ3倍でも多額の資金が必要な点を覚えておきましょう。
また、スワップポイントの減少や通貨価格の下落による損失も考慮する必要があります。これらのリスクを踏まえると、スワップポイントだけに頼った生活はリスクが高く実現可能性が低い試みと言えるでしょう。
月3万円程度ならスワップポイントで稼ぎやすい
スワップポイントのみで生活するのは困難ですが、月3万円程度なら十分狙えます。例えば米ドル/円のスワップポイントで月に約3万円を得るには、約5万通貨を保有する必要があります。
- 米ドル円:約5万通貨
- 1日に必要なスワップポイント:3万円÷30日=1,000円
- 1日あたりのスワップポイント(1万通貨):約211円
- 必要な保有通貨量:1,000円÷約211円=約5万通貨
レバレッジ3倍での運用に必要な資金が約240万円で、レバレッジ25倍の場合は約29万円の資金が必要です。
一度に240万円を用意するのは大変かもしれませんが、長期的な取引を通じて徐々にポジション量を増やしていけば、目標の通貨保有量に近づけていけます。
スワップポイントに関してよくある質問
この項目では、スワップポイントに関する知っておきたいこと、注意すべきことをまとめてご紹介していきます。
- ドル円でもスワップポイントは得られる?
- 米ドル円の場合、買いポジションを保有することでスワップポイントを得ることができます。ただし、FX会社によってスワップポイントは異なることに注意してください。
スワップポイントが高いおすすめFX会社の米ドル円のスワップポイント 会社名 ※米ドル円のスワップポイント(買い) LIGHT FX 約216円 みんなのFX 約211円 GMO外貨 約212円 GMOクリック証券 約213円 外為どっとコム 約206円
- スワップポイントが低い・スワップなしのFX会社もある?
- スワップポイントが高い高金利通貨ペアは、値動きが大きい傾向があり、これが「スワップトレードはおすすめしない」と言われる理由になっていると考えられます。つまり、レートの大幅な下落により、スワップポイントの利益を超える損失が発生し、多くのトレーダーが損をしてしまった可能性があるということです。
例えば、トルコリラ円はスワップポイントが非常に高いことで人気がありますが、長期的に下落が続いており、スワップポイントを上回る損失を被った人も多いと推測できます。
また、スワップポイント狙いのような長期的な取引では、レートの大きな変動が想定されるため、ロスカットになってしまった人も多そうです。そのため、損失を抑えたりロスカットを避けたりするために、なるべく低めのレバレッジで運用を始めることをおすすめします。
- スワップトレードはおすすめしないと言われる理由は?
- スワップポイントが高い高金利通貨ペアは、値動きが大きい傾向があり、これが「スワップトレードはおすすめしない」と言われる理由になっていると考えられます。つまり、レートの大幅な下落により、スワップポイントの利益を超える損失が発生し、多くのトレーダーが損をしてしまった可能性があるということです。
例えば、トルコリラ円はスワップポイントが非常に高いことで人気がありますが、長期的に下落が続いており、スワップポイントを上回る損失を被った人も多いと推測できます。
また、スワップポイント狙いのような長期的な取引では、レートの大きな変動が想定されるため、ロスカットになってしまった人も多そうです。そのため、損失を抑えたりロスカットを避けたりするために、なるべく低めのレバレッジで運用を始めることをおすすめします。
- FXで100万円分の米ドル円を保有するとスワップポイントはいくらになりますか?
- 米ドル円=140円の場合に100万円分の米ドル円を保有すると、1ヵ月間では約4,536円、1年間では約5万5,188円のスワップポイントを得ることが期待できます。
100万円分の米ドル円で得られるスワップポイント(1ヵ月間)
- 100万円分の米ドル円=100万円÷140円=約0.7万通貨
- 約0.7万通貨×※1日のスワップポイント約216円×30日=約4,536円
100万円分の米ドル円で得られるスワップポイント(1年間)- 100万円分の米ドル円=100万円÷140円=約0.7万通貨
- 約0.7万通貨×※1日のスワップポイント約216円×365日=約5万5,188円
- 水曜日はスワップポイントが3倍になる理由は?
- 一般的にFXでは水曜日から木曜日にかけてポジションを保有すると、スワップポイントが3倍になりますが、これはFXでは基本的に2営業日後に受渡が行われるためです。つまり、水曜日から木曜日にかけてポジションを保有した場合、受渡日が2営業日後の月曜日になることから、スワップポイントは土日を含む3日分付与されるのです。
詳細はこちら
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。15年以上のFXトレード歴があり、2013年に開催されたFXコンテスト(Forex.com社開催)で優勝も経験。FXを始め、株、仮想通貨、コモディティなども手広く取引している。
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