FXではポジションを持ち続けていると、日々スワップポイントが付与されます。毎日付与されるので、この収入だけで生活できないだろうか?と考えたことがあるかもしれません。
結論としては、かなりハードルが高く、一般的には難しいと言えるでしょう。この記事では、スワップポイントで生活費を稼ぐにはどのくらいの資金が必要なのか、どのようなことに注意すべきかを解説します。
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スワップポイントでの収入をシミュレーションしてみよう
スワップポイントはポジションを保有していれば自動的に付与されていきます。よくわからないけど付与されているのは見たことがあるという方も多いかもしれません。
スワップポイントの仕組みを理解し、どれくらいの資金があれば生活費を稼げるのかを考えてみましょう。
スワップポイントとは
FXでは、外貨の売買を行います。このとき、売った外貨の利子を支払い、買った外貨の利子を受け取ることになります。
外貨によって金利が異なっているため、支払う利子と受け取る利子には差が発生します。この差が「スワップポイント」です。
高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売っているポジションでは「支払利子 > 受取利子」となるため、スワップポイントを受け取ることができます。
スワップポイントだけで生活費を稼いでみる
総務省統計局による調査では、1世帯の毎月の支出は平均24万4,231円となっています。
そこで、月に25万円をスワップポイントで稼ぐことを考えてみましょう。ここで注意が必要なのは、FXで毎月25万円を稼ぐ場合は課税対象となることです。
所得税と復興特別所得税、住民税を合わせて20.315%がかかるため、実際には毎月約31万4,000円(≒ 32万円)利益を出す必要があるということです。
高金利通貨として人気のあるトルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円で毎月32万円の利益を出すにはどのくらいの資金が必要になるか、シミュレーションしてみましょう。
スワップポイントは、3ペアとも高く設定されているIG証券を参考にしました。また、生活費ですから長期的に稼がなければなりません。ロスカットされないためにレバレッジ1倍でポジションを持つこととしました。
通貨ペア | トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|---|
1日の1万通貨あたりスワップポイント | 44円 | 24円 | 15円 |
1ヵ月の1万通貨あたりスワップポイント | 1,30円 | 720円 | 450円 |
月32万円稼ぐのに必要な通貨数 | 242万通貨 | 444万通貨 | 711万通貨 |
レート | 6.96円 | 7.58円 | 7.33円 |
必要資金 | 1,684万円 | 3,366万円 | 5,212万円 |
トルコリラ/円を例に解説します。
・1万通貨あたり43円が付与されるので、1ヵ月(= 30日)では443円/日 × 30日 = 1,320円
・32万円にするためには、32万円 ÷ 1,320円/万通貨 ≒ 242万通貨
・6.96円で242万通貨買うと、6.96円/通貨 × 242万通貨 ≒ 1,684万円
毎月32万円稼ぐには、シミュレーションした中で最もスワップポイントの付与率が高いトルコリラ/円でも約1,700万円が必要だということがわかりました。
レバレッジを25倍かけられるとはいえ、これだけの大金をトルコリラで保有するのはおすすめできません。
【最新版】実際どのぐらいの生活費を稼ぐのが現実的?
スワップポイントで、どのぐらいの生活費を稼ぐのが実現性のある計画でしょうか。
目標額を高く置き過ぎると必要資金が増えてしまうため、本記事では月5万円稼ぐことを現実的な目標として計算してみました。1ヵ月ぽっきりの収入ではなく、毎月5万円が入ることを考えると、それなりに大きな金額と言えます。
下記の表で、スワップポイントで月5万円稼ぐのに必要な投資金や証拠金を通貨別(ドル/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円)で求めています。(※計算は2023年7月6日のレートに基づいて行いました)
通貨ペア | ドル/円 | トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 |
---|---|---|---|
1ヵ月のスワップポイント(1万通貨) | 6,433.4円 | 692.1円 | 804.0円 |
月5万円稼ぐのに必要な通貨数 | 7万7,720通貨 | 72万2,439通貨 | 62万1,891通貨 |
為替レート | 144.3円 | 5.5円 | 8.5円 |
月5万円稼ぐ必要投資金 | 1,121万4,996円 | 397万3,415円 | 528万6,074円 |
必要最低証拠金 | 44万8,600円 | 15万8,937円 | 21万1,443円 |
金利差 | 5.35% | 15.1% | 11.35% |
国内FXの最大レバレッジ25倍を効かせると、月5万円稼ぐために理論上必要な最低証拠金は、トルコリラ/円が16万円、メキシコペソ/円が22万円、ドル/円が45万円程度となります。
ドル/円が少々高いですが、少し無駄使いを抑えれば貯めることができそうな金額なので、大いに実現性がありそうです。それでも高過ぎるという人は、月2~3万円を目標にすれば、証拠金も半分で済みます。ぜひ参考にしてください。
生活費をスワップポイントに依存することをおすすめしない理由
スワップポイントで生活費を稼ぐには、数千万円単位の資金が必要だとわかりました。なかなかハードルが高いことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
中には「資金は十分にあるから大丈夫」という方もいるかもしれませんが、生活費をスワップポイントだけに頼ることにはさまざまなリスクがあります。
政策金利によりスワップポイントは変動する
生活費としての上記のシミュレーションでは不十分な点があります。それは、スワップポイントは変動することを考慮していないことです。
スワップポイントは買った通貨と売った通貨の利子の差であることをご紹介しました(スワップポイントは金利差調整分とも呼ばれています)。
この利子は、それぞれの国の政策金利がベースとなります。それゆえ、政策金利が変わればスワップポイントの付与率も影響を受けます。
トルコの政策金利はこの10年で見ても約20.0%ほどの変動幅があります。世界情勢や政権、インフレ率などさまざまな環境により大きく変動してきました。
実際にスワップポイントの付与率を見ると、トルコの政策金利が高かった2019年や2021年は20.0%前後と高くなっています。これに対して、政策金利が低下した2020年は10.0%を切っています。
レートによりスワップポイントは変動する
スワップポイントはレートによっても変動します。なぜならスワップポイントのベースにあるのが金利、つまり利率だからです。
トルコリラ/円が30円のとき、スワップポイントの付与率が10.0%であれば1万通貨あたりの年間スワップポイントは30円/通貨 × 1万通貨 × 10.0% = 3万円となります。
ところがトルコリラが10円になると、スワップポイントの付与率が同じ10.0%の場合10円/通貨 × 1万通貨 × 10.0% = 1万円となります。
仮にトルコと日本の政策金利が変わらなくても、トルコリラ/円が30円から10円に下落すると、年間3万円のスワップポイントを期待して保有したポジションが年間1万円しか利益を生み出さなくなってしまうのです。
このようなことは実際にトルコリラ/円に起きていることです。トルコリラ/円の月足チャート(下図)を見ると、10年前と比べてレートは8分の1近くになっています。政策金利が高い時期というのもありましたが、現在は8.0%台と格段に高くはありません。
10年前にスワップポイントに期待して保有したポジションの場合、レート下落の含み損に加えてスワップポイントの付与率も悪化していることになります。
日本円との通貨ペアが多い
スワップポイントを重視した投資をする上でもう1つ注意すべきことがあります。それは、日本円とのペアが多いことです。
生活費を稼げるかシミュレーションした際には、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円を取り上げました。どちらも「日本円を売る」通貨ペアになっています。
これは、世界の中でも日本が格段に低い政策金利を設定しているからです。
リスクを分散させるために複数の通貨ペアを保有したくても、全てに日本円が絡んでくると「日本円」の影響が大きくなってしまいます。
日本の政策金利が上がったり、急激な円高になったりするといった社会情勢になれば、保有ポジションの全てがダメージを受けることになるのです。
スワップポイントで稼ぐための戦略
ここまで見てきたように、スワップポイントで生活をするには多額の資金が必要な上に、さまざまなリスクが存在します。
しかしながら、スワップポイントを目的とした投資はおすすめしない、ということではありません。あくまでも、スワップポイントだけで生活費を稼ぐことはおすすめしません。
ここからは、スワップポイントを投資戦略に組み入れる方法を考えてみたいと思います。
通貨ペアは分散させる
投資対象を分散させることは、リスクを分散させるための投資の基本になります。シミュレーションした結果、「トルコリラ/円が最も付与率がいいから全てトルコリラ/円で運用しよう」というのは、その運用がうまく行かなかったときに大きなダメージとなります。
「投資は、ばくち、ギャンブル」と思っている方はそのような運用をしがちなため、注意してください。
高スワップポイントが期待できる通貨は、大きく分けて2グループあります。1つは新興国通貨で、長らく政策金利が高く設定されているため以前から人気があります。
- トルコリラ/円
- メキシコペソ/円
- 南アフリカランド/円 など
もう1つのグループはEU加盟国の通貨です。常に高金利の政策が取られている国々ではありませんが、近年の高インフレ環境下においては高い政策金利を設定しています。
いずれまた低金利に落ち着いてしまう可能性はあります。しかし新興国通貨とは値動きも違っており、リスクの分散のため検討してみることをおすすめします。
- チェココルナ/円
- ハンガリーフォリント/円
- ユーロ/ポーランドズロチ など
レバレッジで戦略をコントロールする
本記事でのシミュレーションでは、生活費のため長期的に利益を上げることを目標に、ロスカットがされない設定としました。一方、投資の戦略としてはロスカットのリスクを負うことで効率を上げることも可能です。
ハンガリーフォリント/円の月足チャート(下図)を見ると、トルコリラ/円のような一方的な下落トレンドには見えません。このような場合、0.25円や0.2円あたりをロスカットレートになるようにポジションを持つことで、より多くのポジションを持ちスワップポイントを増やすことができます。
このようにレバレッジによってリスク、/リターンを変えられるのもFXの魅力です。ハンガリーフォリント/円を扱っている「みんなのFX」ではロスカットラインを計算できるツールが提供されています。
こうしたツールを利用して、ロスカットになる危険性を十分に把握しましょう。
おすすめポートフォリオ
新興国通貨は大きく下落するリスクがあり、EU加盟国通貨は政策金利が低下するリスクがあります。また地政学的なリスクもそれぞれで異なっています。
リスクを分散させつつ、通貨ペアも絞った例として次のポートフォリオをご紹介します。
メキシコペソ/円 & ハンガリーフォリント/円 & ユーロ/ポーランドズロチ新興国通貨、EU加盟国通貨を組み合わせ、さらに日本円の絡まないユーロ/ポーランドズロチを組み入れてリスクの分散を図りました。ポートフォリオ作成の参考にしてみてください。
他の投資商品を組み合わせる
スワップポイントに魅力を感じるメリットは、手間がかからないということではないでしょうか。ポジションを持てば自動でスワップポイントが積み上がっていくからです。
しかしこのように手間があまりかからない投資はスワップポイントだけではありません。例えばFXの自動売買や投資信託などもあります。
FXの自動売買と聞くと難しく感じるかもしれませんが、インヴァスト証券の「トライオートFX」やアイネット証券の「ループイフダン」など、用意された中から選ぶだけというシステムも多く、初心者でも始めやすいのではないでしょうか。
自動売買を組み入れれば戦略の分散が図れます。スワップポイントの中だけで分散を考えるよりも、よりリスクの分散が図れるため、次のステップとして検討してみましょう。
本記事で参考にしたサイト一覧
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ヴェリタは東京の校正・編集会社です。校正専業では珍しい「派遣元事業者」「有料職業紹介事業者」の資格を取得しています。
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