多くの現役トレーダーは、当たり前のように複数のFX口座を持っています。複数口座を持つことで、口座ごとのメリットをいいとこ取りできるからです。
例えば、各社で実施しているキャンペーンを利用してお得なキャッシュバックを受けたり、さまざまな経済情報をキャッチできたりします。
本記事では、FX取引で複数の口座を持つべき理由やメリットとデメリットを詳しく解説します。FXで複数口座を開設する意味を正しく知り、賢く口座を活用しましょう。
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FXで複数口座を持つべき理由をプロトレーダーが解説!
読者の中には「実際にプロトレーダーはどのようにFX会社を使い分けているの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は15年以上のFXトレード経験を持ち、FXコンテスト優勝の経験もお持ちの金子剛さんにFX会社の使い分け法についてインタビューを行いました!
金子剛さん
投資家×Webライター
FXトレーダー。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。15年以上のFXトレード歴があり、2013年に開催されたFXコンテスト(Forex.com社開催)で優勝も経験。FXを始め、株、仮想通貨、コモディティなども手広く取引している。
◼︎保有資格
・日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト
■SNSアカウント
・Twitter
■金子剛さんが執筆した他の記事
・プロフィール
ーー編集部:金子さんのようなプロトレーダーの方は、普段FXトレードを行う際にどの会社を使っているのでしょうか?
プロのトレーダーは、複数の口座を使い分けて取引していることが多いです。なぜなら、トレードスタイルごとに有利な口座が異なるからです。
ーー編集部:なるほど、プロのトレーダーはトレードスタイルによってFX会社を使い分けるのですね!実際に金子さんはどのFX会社を活用しているのでしょうか?
私は主に、JFXとLIGHT FXを使い分けています。まず、JFXはデイトレード用として使っています。
その理由は、JFXのスプレッドが業界最狭水準であり、約定力も高く、短期売買にぴったりだからです。特に約定力は公式サイトで「約定スピード最速0.001秒」としている通り、かなり高いと感じています。
ーー編集部:やはりFXトレーダーにとって約定力は重要なんですね。
さらに、世界中のトレーダーが愛用している高機能な取引ツールであるMT4を使えることもポイントです。
国内のFX会社でMT4を使ってチャート分析できるところは非常に少なく、チャートの見た目を自分好みにカスタマイズしたり様々なテクニカル指標を使ってじっくり分析したりしたい私にとって、JFXは貴重なFX会社です。
\金子さんがデイトレードで活用!/
ーー編集部:デイトレード用には、取引環境が優れているJFXを活用しているんですね!
LIGHT FXとはどのように使い分けているのでしょうか?
スイングトレードやポジショントレード(長期保有)をする時にLIGHT FXを使っています。LIGHT FXはスワップポイントが非常に高く、スワップポイント狙いの取引を有利に進められるからです。
スイングトレードやポジショントレードでは日をまたいでポジションを保有するので、基本的にスワップポイントが発生します。そのため、少しでもスワップポイントを多く得られるFX会社を選ぶことが重要です。
ーー編集部:これからFXトレードを始める初心者はどのように口座を使い分けていけばいいのでしょうか?
初心者のうちは総合力の高い口座を一つ持って取引していけばよいと思いますが、慣れてきた段階で複数の口座を活用していくと、それぞれのメリットをいいとこ取りしながら取引できるようになります。
\スワップポイントの高さに定評!/
FXで複数口座を開設する3つのメリット
ここではFXで複数口座を開設するメリットを3つ紹介します。
それぞれ詳しく解説していきます。
各社のキャンペーンでキャッシュバックがもらえる
FXで複数口座を持つことに 費用は一切かからないため、複数口座を開設することで金銭的に損をすることは基本ありません。むしろ各社のキャンペーンを利用することで、お得なキャッシュバックを受けることが可能です。
例えば、DMM FXではNET MONEY限定特典として、最大30万4,000円のキャッシュバックを受けられるキャンペーンを開催しています。
DMM FXはプロトレーダー仕様のハイグレードな取引ツールに特徴があるFX会社です。FXツールに物足りなさを感じている人は、DMM FXに口座開設し、ツールを試してみると良いでしょう。
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FX口座の強みを使い分けられる
FX会社にはそれぞれ特徴があり、複数口座を使用することで戦略ごとに強みを活かすことができます。
FXで資産運用するなら、短期取引と長期取引向きの両方の口座を戦略として持っておきましょう。その際には短期取引と長期取引を別口座で並行して行うことで、ポジションごとに管理ができるので資金管理がしやすくなります。
FX会社によって、スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなどそれぞれ強みとするトレードスタイルがあります。
例えばスワップポイント(通貨ペアの金利差額から得られる利益)を狙って長期で取引するならみんなのFX、スキャルピングをするなら約定力が高いと評判のJFXやスプレッド(取引コスト)が狭いヒロセ通商が挙げられます。
マイナー通貨の取り扱い数に関しても、FX会社ごとに大きな差があります。
初心者の多くはドル円などのメジャー通貨ペアで取引しますが、取引に慣れてきたらマイナー通貨に手を伸ばしてみるのも良いでしょう。
ヒロセ通商は54種類もの通貨を取り扱っているので、デモトレードなども活用しながら自分に合った通貨を見つけられます。
FXは情報収集が勝利の鍵とも言えます。経済情報はFX相場に大きく影響するため、各FX会社から提供されている経済情報を活用するのは必須です。
豊富な情報を得ることで判断材料が増え、より精度の高いファンダメンタルズ分析に役立ちます。
FX会社によって提供している情報はさまざまで、独自のアナリストレポートや、ポジション保有量など、そのFX会社で取引している人にしか手に入らない情報など盛りだくさんです。
DMM FXはアプリから経済ニュースを無料でチェックできます。豊富な経済情報を取得することで、より精度の高いファンダメンタルズ分析が可能になるでしょう。
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リスクヘッジができる
1つのFX会社だけで取引し続けるのは、ハイリスクです。どんなFX会社でも相場が急変したときや障害が起きたときには、取引ができなくなる可能性があります。
もしポジションを持ってなければ、取引ができずに機会損失するだけですが、ポジションを持っている場合は決済ができず相場が変動して損失が出てしまうこともあります。
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複数のFX口座を開設するならどこ?
ここでは実際にFX口座を複数持つ際におすすめの口座を、トレードスタイル別に分けて紹介していきます。
現在保有しているFX口座との相性も考えながら、新しく開設する口座を選びましょう。
スキャルピングを行いたい方にはヒロセ通商がおすすめ
スキャルピングをメインのトレードスタイルにしたい場合、ヒロセ通商を使うのがおすすめです。
なぜなら、ヒロセ通商はスキャルピングを公認している数少ないFX会社の一つだからです。
さらに、ヒロセ通商は「米ドル円のスプレッドが0.2銭~」などスプレッドが業界最狭水準であり、取引量に応じたキャッシュバックキャンペーンも頻繁に開催しているなど、取引回数が多くなるスキャルピングに有利な条件がそろっています。
また、取り扱い通貨ペア数が54種類と非常に多く、取引する通貨ペアの選択肢が豊富であることから取引チャンスが多くなります。
チャートもスキャルピングに役立つTickチャート、10秒足といった超短期足が用意されており、細かな値動きを把握しやすいです。
加えて、「許容スプレッド(スプレッドフィルタ)機能」がある点も見逃せません。
スプレッドが広がったときに発注されないようにできる許容スプレッド機能があれば、例えば経済指標発表時などのスプレッドが広がりやすいタイミングにて、許容できるスプレッドでなければ発注させないようできます。
許容スリッページではなく許容スプレッドを設定できるFX会社は珍しく、ヒロセ通商の他には「外為どっとコム」など数社のみしか対応していません。
スキャルピングが公認されており、キャッシュバックキャンペーンが頻繁に開催されるなど、ヒロセ通商は短期売買においての環境が非常に優れたFX会社です。
デイトレードを行いたい方にはGMOクリック証券がおすすめ
デイトレードをメインで行いたい方には、GMOクリック証券がおすすめです。というのも、GMOクリック証券の取引ツールは、スマホアプリの高機能さや使いやすさに定評があり、外出先でもデイトレードをしやすいからです。
例えば、チャート画面は4分割の画面にすることができ、設定した表示内容はそのまま保存して、これを4パターン作れます。つまり、「4分割×4パターン=16個のチャート」を保存することができるのです。
リアルタイムで相場をチェックしたいときや、マーケットが急変したときにどの通貨ペアが動いているのか、きっかけとなっているのか等を把握するにはこのような画面があると便利であり、短期売買で役に立つはずです。
高機能で使いやすいGMOクリック証券のスマホアプリであれば、外出先でも快適に取引することができます。
もし、より複雑な分析をしたい場合は、PC用のチャート分析ツールである「プラチナチャート」を使うとよいでしょう。テクニカル指標は38種類、描画ツールも25種類用意されており、上級者になっても満足できるようになっています。
期間や線の種類、色を変えられるだけでなく、例えば移動平均線なら5本まで表示できるなど、分析の自由度の高さもポイントです。
加えて、プラチナチャートは、FXの全通貨ペアとCFDの全銘柄から表示したい銘柄を選択できるため、例えば米ドル円と日経225(日経平均)を並べて表示することが可能です。
これによって通貨ペアと関係が深いCFD銘柄を分析したり、FX以外の銘柄を手軽に取引したりすることができます。
また、米ドル/円やユーロ/円などのデイトレードで人気のある通貨ペアのスプレッドが狭く、例えば米ドル/円0.2銭原則固定、ユーロ/円は0.4銭原則固定となっています。
スイングトレードを行いたい方にはみんなのFXがおすすめ
みんなのFXは、スイングトレードに向いているFX会社です。というのも、スワップポイントの受け取りと支払い(プラススワップとマイナススワップ)の差が小さい、または無いからです。
通貨ペア名 | 買 | 売 |
---|---|---|
米ドル円 | 235円 | -245円 |
ユーロ円 | 220円 | -220円 |
ポンド円 | -270円 | -280円 |
豪ドル円 | 130円 | -130円 |
ユーロドル | -68.5円 | 68.4円 |
スイングトレードは日をまたいで取引するため、基本的にスワップポイントが発生することになります。マイナススワップが大きいと、買いと売りの両方で取引した時にマイナスになりやすいため、差額が小さいことが重要です。
みんなのFXは分析ツールが多いことも魅力です。
例えば、「通貨強弱」ではどの通貨のトレンドが強いのか、また弱いのかを視覚的に判断できます。下の画像ではカナダドルが一番強く、日本円が一番弱いことが一目で分かります。
また、ユーザーのポジションの偏りが判断できる「売買比率」や、どの価格帯でポジションを保有しているかが一目で分かる「価格分布」なども分析に役立つ機能です。これらは口座開設をすると、全て無料で使うことができます。
スワップポイントが優れ、分析機能も豊富なみんなのFXは、スイングトレードで力を発揮するFX会社だと言えます。
スワップポイントで稼ぎたいならLIGHT FXがおすすめ
スワップポイントを狙った長期トレードで稼ぎたい場合は、LIGHT FXがおすすめのFX会社になります。なぜなら、LIGHT FXはスワップポイントがFX会社の中でトップを争うほど高いからです。
通貨ペア名 | 買 | 売 |
---|---|---|
米ドル円(LIGHTペア) | 245円 | -245円 |
トルコリラ円(LIGHTペア) | 27円 | -27円 |
メキシコペソ円(LIGHTペア) | 28.1円 | -28.1円 |
南アフリカランド円(LIGHTペア) | 20円 | -20円 |
LIGHT FXはスワップポイントが非常に高く、特に高金利通貨ペアのスワップポイントの高さが目立ちます。
LIGHT FXの通貨ペアには、通常の通貨ペアと「1取引の最大発注数量20万通貨」、「取引上限300万通貨」に制限されている「LIGHTペア」の2種類がありますが、LIGHTペアの方が若干スワップポイントは高いためおすすめです。
例えば、米ドル円の1万通貨あたりのスワップポイントは通常の口座が235円、LIGHTペアが245円となっています(2023年9月25日分)。
LIGHT FXのデメリットとして、配信されるニュースが「FXi24」のみで豊富ではないことが挙げられます。長期トレードで重要になるファンダメンタルズ分析をする際に不便さを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、公式サイト内でトルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドといった高金利通貨のレポートを配信している外為どっとコムを併用するとよいでしょう。
少額から自動売買を始めてみたいなら松井証券がおすすめ
少額から自動売買を始めてみたい場合、松井証券がおすすめです。というのも、松井証券では1通貨から自動売買を取引できる、「100円から自動売買」という自動売買サービスがあるからです。
「気軽に自動売買を始めたい」「リスクを抑えたい」方には、少額で自動売買を始められる松井証券はぴったりだと言えます。
さらに、他社の自動売買サービスでは手数料がかかったり、裁量取引に比べてスプレッドが大幅に広かったりすることが多いですが、松井証券の「100円から自動売買」は手数料無料、スプレッドも業界最狭水準であり、例えば米ドル円のスプレッドは0.2~0.9銭です。
また、スマホアプリから自動売買をすることもでき、PCが無くても気軽に自動売買を始めることができます。
松井証券の自動売買は仕組みがシンプルかつ1通貨から始めることができるため、自動売買初心者でも安心して取り組むことが可能です。
FXで複数口座を開設する3つのデメリット
FXで複数口座を開設するのにコストは掛からないので、たいていの場合デメリットよりもメリットのほうが多いです。
ただデメリットもあるので、ここではFXで複数口座を開設するデメリットをいくつか解説します。
1つの口座で取引するよりも証拠金が増える
FX口座を複数開設すると、相場の状況に合わせた有利なトレードが可能です。しかし複数の口座で取引するには、それぞれの口座に十分な証拠金を入金しておく必要があります。
証拠金とは口座に入れる現金のことなので、手数料と違って失うお金ではありませんが、準備資金は必要です。
複数の会社からメールが来るので煩わしい
FXで複数口座を開設すると、さまざまな会社からFXに関するメールが届きます。トレードに必要な内容のメールも届く一方で、自分に必要のないメールも多く来るのが煩わしいと感じる人もいるでしょう。
しかし、トレードに有益な情報も送られてくるので、すべてがデメリットとは言えないでしょう。
確定申告の際に損益確認の手間が増える
FXで年間20万円以上の利益を上げると、確定申告をする必要があります。その際、複数のFX会社で取引している場合は、損益を合計して申告しなければならないため、各社から年間の取引報告書を取り寄せ、それぞれ合算するという手間が増えます。