FXトレードを始めたばかりの人は、取引口座は1つだけしか持っていない場合も多いでしょう。 しかし多くの現役トレーダーは、当たり前のように複数の口座を持っています。とはいえ実際に複数口座を開設するには、少し不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、FX取引で複数の口座を持つべき理由やメリットとデメリットを紹介します。FXで複数口座を開設する意味を正しく知って、効率的な運用を始めましょう。
FXトレーダーが複数口座を所有する理由

FXトレーダーにとって、複数の口座を持つことは一般的です。複数の口座を使い分ける理由は、トレードを効率化させるためです。FX会社ごとに取引ツールや取り扱う通貨ペア、スプレッド、スワップポイントが異なるため、その中から自分に合うトレードの条件を選べる口座をいくつか選び、上手に運用しているのです。
FXは複数口座を開設しても無料
FXで複数口座を持つことに費用は一切かかりません。口座開設のハードルが低いことも、FXの大きな魅力の一つです。
FXで複数口座を開設するメリットとは?
FXで複数口座を開設すると多くのメリットがあります。今回は代表的な3つのメリットを詳しく解説していきましょう。
障害などによる機会損失を防げる
1つのFX会社だけで取引し続けるのは、実はハイリスクです。なぜならどんなFX会社でも、相場が急変したときや何らかの障害が起きたときには、取引ができなくなる可能性があるからです。
もしポジションを持ってなければ、取引ができずに機会損失するだけでしょう。しかし買いポジションを持っていれば、決済ができず相場が下落して損失が出てしまいます。
そんなときにサブの口座があれば、同じ通貨ペアの売りポジションを作ることが可能です。メイン口座が取引できなくなっても、サブの口座でポジションのリスクヘッジができます。
もしメイン口座だけしか持っていないとしたら、手遅れになる前にサブの口座を開設しま しょう。
得られる情報量が増える
FXで複数口座を持つと、得られる情報量が増えます。複数の口座を持っている場合、1つの口座しか持っていない場合と比べて、集まる情報量が何倍にもなるでしょう。
情報量の差は、取引結果にも大きな影響を及ぼします。そのため、情報収集のためだけに複数口座を開設するだけでも有益です。
情報量が増えれば、判断材料も増え、取引の幅も大きく広がるでしょう。まだ複数口座を開設していない人は、取引のためではなく、情報収集のためにも開設することをおすすめします。
長期と短期の取引口座を分けて管理できる
FXで複数口座を開設すれば、取引手法ごとに口座を使い分けることが可能です。1つの口座でデイトレードのような短期取引とスワップポイント狙いの長期取引のどちらも行うのは、資金管理の面でおすすめできません。
複数のFX口座を「長期と短期」の取引手法で分けて管理すれば、ポジションごとに管理ができるので資金管理がしやすくなります。また各社ごとで資金を管理できるという点も、複数の口座を持つことのメリットと言えるでしょう。
複数のFX口座を開設するならどこ?
ここからは、各社の特徴をもとにFXで複数口座を持つのにおすすめのFX会社を紹介しましょう。
引用元: ヒロセ通商、 外為どっとコム、 DMM FX、 インヴァスト証券
ヒロセ通商
ヒロセ通商はキャンペーンが豊富な上、通貨ペアも50通貨ペアと業界No.1であるので、二つ目の口座として使いやすいFX会社です。
ヒロセ通商では現在新規口座開設と条件達成で最大50,000円キャッシュバックされるキャンペーンを実施している他、毎月取引量に応じて黒毛和牛などをもらえる各種キャンペーンを実施しています。
外為どっとコム
外為どっとコムは老舗のFX会社であり、「外為どっとコム総研」というFX専門のシンクタンクを持っているほどFXに関する情報に強いFX会社です。
常に動きの激しいFX市場において正確且つ豊富な情報を得たいなら、外為どっとコムの口座を持っておくのがおすすめです。
DMM FX
DMM FXは、スマホアプリもPCツールも直感的な操作性ができることが強みであり、多くのユーザーに支持されています。
FX初心者はもちろん、以前FXを始めてみたものの、ツールの使い方が難しくて諦めてしまったという人にもおすすめのFX会社です。
DMM FXでは当サイト限定で、取引1回で204,000円キャッシュバックされるキャンペーンを実施しています。
インヴァスト証券
インヴァスト証券の「トライオートFX」は、1000通貨から取引することができ、自動売買機能を搭載している数少ないFX口座です。
トライオートFXの自動売買は初心者にも使いやすいように設定が簡単になっているので、自動売買取引に興味があるならインヴァスト証券のFX口座を試してみるといいでしょう。
初めてFXの複数口座を開設するポイント

初めてFXで複数口座を開設する際のポイントは、今の口座がベストか分からないことを前提に検討することです。最初に開設した口座を何となく使っているという人も多いでしょう。
しかし他の口座も使ってみなければ、今の口座が最適かどうかの判断はできません。まず新しい口座をもう一つ開設して、スプレッドの幅や約定力を検証してみましょう。スワップポイントや出金までの日数もFX会社によって異なり、どのFX会社もそれぞれ特徴があります。
今のFX会社で不満に感じている部分は、実は別のFX会社ではクリアできる場合もあるでしょう。実際に、最初に開設したFX会社より後から開設した口座のほうが良かったというトレーダーは多いようです。
銀行や証券会社とFX専業会社の違いとは?
銀行や証券会社、FX専業会社のどこで口座開設しても基本的なサービスに大きな違いはありませんが、取り扱っている通貨ペアの種類や手数料などは異なります。
例えば銀行の場合、FX口座の取引でも手数料がかかることが一般的です。しかしFX専業会社の場合、多くのサービスは手数料無料です。
また、証券会社とFX専業会社の取引ツールを比較すると、FX専業会社のツールのほうが利便性に優れている場合が多いでしょう。
FXは口座開設に上限はない
基本的にFX口座は、別の会社の口座であれば上限なく開設できます。また複数の口座を開設しても、手数料や口座維持費がかからないので、特に困ることはないでしょう。
ただ、1つのFX会社で複数口座を開設することはできません。口座の資金を分けて管理したい場合は、別々の会社を利用することをおすすめします。
FXで複数口座を開設するデメリットとは?
FXで複数口座を開設することには、デメリットもあります。ただ多くの場合はデメリットよりもメリットのほうが多いでしょう。ここではFXで複数口座を開設するデメリットをいくつか解説します。
1つの口座で取引するよりも証拠金が増える
FX口座を複数開設すると、相場の状況に合わせた有利なトレードが可能です。しかし複数の口座で取引するには、それぞれの口座に十分な証拠金を入金しておく必要があります。
複数口座を開設すると、1つの口座で取引するよりも証拠金が増えてしまうのです。ただし、実際に取引を行う口座が1つであれば、取引しない口座に入金する必要はありません。
複数の会社からメールが来るので煩わしい
FXで複数口座を開設すると、さまざまな会社からFXに関するメールが届きます。トレードに必要な内容のメールも届く一方で、自分に必要のないメールも多く来るのが煩わしいと感じる人もいるでしょう。しかし、トレードに有益な情報も送られてくるので、すべてがデメリットとは言えないでしょう。
確定申告の際に損益確認の手間が増える
FXで年間20万円以上の利益を上げると、確定申告をする必要があります。その際、複数のFX会社で取引している場合は、損益を合計して申告しなければならないため、各社から年間の取引報告書を取り寄せ、それぞれ合算するという手間が増えます。実際にはそこまで大変な手続きではありませんが、ひと手間増えることは事実なので覚えておきましょう。
複数口座は取引スタイルで組み合わせよう
FXを複数の口座で行う場合、取引スタイルによって利用する口座を切り替えることが重要です。ここでは、おすすめの組み合わせを紹介します。
スキャルピング狙いで選ぶ
複数口座を開設する際はスキャルピング狙いがおすすめです。そもそもスキャルピングができるFX会社は限られているため、認めていないFX会社で行ってしまうと口座凍結の可能性もあるので絶対にやめましょう。
ではなぜ、公認していないFX会社が多いかというと、FXトレーダーのポジションをFX会社がカバーしきれず、損失を被るリスクがあるからです。現在国内では、数社公認しているので、スキャルピングで取引したい人は取引単位によって使い分けることをおすすめします。
また、スキャルピングはチャート分析が肝です。利用できる分析ツールを十分比較して、利用するFX会社を決めましょう。
デイトレードできる口座を選ぶ
デイトレードができる口座を開設する場合は、スプレッドが低いFX会社を選びましょう。低コストで取引ができることも重要ですが、FX会社を選ぶ基準として、チャート画面の見やすさや操作性の検証が重要です。デイトレードの場合、分析のしやすさが決め手となります。
また毎日取引するデイトレーダーにとって、サポート体制が整っているかは重要なので、いつでも相談できるFX会社を選ぶようにしましょう。
中長期的なスワップポイント重視で選ぶ
FXで複数口座を開設する際は、スワップポイントも重要です。スワップポイントと為替差益のどちらでも稼ぎたいという人も多いでしょう。
スワップポイントは低いが、通貨種類も豊富で、スプレッドや手数料も少なく約定率も高いA社。一方、取引を開始できる金額やスプレッドは高いが、スワップポイントは高く、長期保有が有利になるB社。
このような場合は、メイン口座とは別に、スワップポイント用の口座を開設して組み合わせることをおすすめします。
複数口座は利用できるキャンペーンが増える
FXで複数口座を開設すると、その分多くのFX会社のキャンペーン特典を受け取ることができます。
例えば新規口座を開設後、一定期間内に一定量の取引をすることでキャッシュバックされるというキャンペーン。またFXの取引数は関係なく、口座を開設したその時点でキャッシュバックされるなど、各社さまざまなキャンペーンを打ち出しています。
これ以外にも、新規口座開設と一定数量の取引をするだけでキャンペーンが利用できる会社もあるので、それらをうまく使って口座をどんどん開設していきましょう。
複数口座を持つならその効果が重要
ここまでFXで複数口座を持つメリットやデメリット、また意味や効率的な運用方法を紹介しました。
FXで複数の口座を効果的に組み合わせると、多くのメリットが得られることが分かったと思います。これまで複数の口座を作ると、管理が大変になるだけではないのかと思っていた人も多いでしょう。FX会社はたくさんありすぎて、どこを選べば良いのか分からないと思うかもしれません。
ぜひこの記事を参考にして、効果的な組み合わせで複数の口座を開設してみてください。

私の場合、トレードのスタイルはスキャルピングで、そちらは「GMOクリック証券」を利用していますが、スイングトレード用に「SBI FXトレード」も利用しています。また、チャートが好きで「YJFX!」も利用しています。
⇒羊飼いさんのインタビュー記事はこちら