FX取引を始めたばかりの人の中には「外貨を保持しているときに何らかの費用はかかるのだろうか」「FXで米ドルを売るときには、実際にどのくらいの費用がかかるのか」など取引にかかる費用について疑問がある人もいるでしょう。
本記事では、FX取引にかかる費用について分かりやすく解説します。この記事を読んで、FX取引にかかる費用の目安を知り、実際の取引に役立てましょう。
FX取引にかかる費用
FX取引で発生する費用は主に3種類!
- 口座を開設するときの費用
- 取引するときの費用
- 利益を出したときの費用
これらの費用は、利用するFX会社や取引方法によって異なります。
FX取引にかかる費用は主に以下の3種類
FX取引を始めるためには口座の開設が必要です。以前は口座を開設する際に手数料を徴収していたFX会社もありました。しかし現在は、ほとんどの会社で口座開設料が無料となっています。
FX口座を開設する際には、身分証明書やマイナンバーなどの本人確認書類が必要です。加えて、個人情報保護方針や契約締結前交付書面などへの同意や承諾も必要になります。本人確認書類に関しては、ウェブサイトで手続きを済ませることもできます。
一方、セキュリティ面においてウェブサイトでの手続きに不安を感じる人は、郵送での手続きも可能です。その場合、FX会社によっては郵送料がかかることもあります。
口座を開設するときの費用
FX取引を始めるためには口座の開設が必要です。以前は口座を開設する際に手数料を徴収していたFX会社もありました。現在では、ほとんどの会社で口座開設料が無料です。
FX口座を開設する際には、身分証明書やマイナンバーなどの本人確認書類が必要です。加えて、個人情報保護方針や契約締結前交付書面などへの同意や承諾も必要になります。本人確認書類に関しては、ウェブサイトで手続きを済ませることもできます。
取引する時の初回入金金額
ほとんどのFX会社では口座開設の費用は無料となっています。しかし、FX会社の中には「初回最低入金額」を設定しているところもあるので注意しましょう。
初回最低入金額とは、FX口座を開設した後に最初に入金する資金のことです。また、ほとんどのFX会社では、口座に入金する際の手数料などを設けていません。しかし金融機関によっては、金融機関の口座からFX口座に送金する際に送金手数料を取られることがあります。
取引する際の費用
取引手数料とは、FX取引を行うときの売買手数料のことです。以前は取引手数料を設けていたFX会社もありました。しかし最近では、ほとんどのFX会社で取引手数料を無料にしています。
取引手数料
取引手数料とは、FX取引を行うときの売買手数料のことです。以前は取引手数料を設けていたFX会社もありました。しかし最近では、ほとんどのFX会社で取引手数料を無料にしています。
スプレッド
スプレッドとは通貨の買値と売値の差のことです。
海外旅行に出かけるときには、空港などで日本円を外国の通貨に両替したことがある人もいるでしょう。
その際に、日本円から米ドルに両替するときは1ドル100円のレートになっていたものの、米ドルから日本円に両替するときは1ドル99円のレートになっていたというような経験をしたことはないでしょうか。
必要証拠金スプレッドとは通貨の買値と売値の差のことです。必要証拠金とは、FX取引をするときに必要な預託金のことです。FX取引では、証拠金をもとにレバレッジを利用することにより、実際の資金よりも大きな金額での運用が可能です。
必要証拠金自体には手数料などはかかりません。ただしFX取引をした際に、為替レートの変動によって損失が出た場合には証拠金から損失分が引かれます。
必要証拠金の計算方法は「通貨量×4%×為替レート」です。例えば、1ドル100円のレートで1万通貨を取引する場合には「1万×4%×100」となり、4万円が必要証拠金です。
通貨ペア | スプレッド(銭) |
---|---|
米ドル/円 | 0.2 |
ユーロ/円 | 0.5 |
豪ドル/円 | 0.7 |
ポンド/円 | 1.0 |
ニュージーランドドル/円 | 1.2 |
カナダドル/円 | 1.7 |
スイスフラン/円 | 1.8 |
トルコリラ/円 | 1.7 |
南アフリカランド/円 | 1.0 |
ロシアルーブル/円 | 0.5 |
これらのスプレッドは原則固定スプレッドです。雇用統計の発表や世界経済に影響を与えるニュースなどが発表されたときには、スプレッドが広がることもあります。
なお、スプレッドも各FX会社によって異なります。2021年4月時点における主なFX会社の「米ドル/円」のスプレッドは以下のとおりです。
FX会社名 | スプレッド(銭) |
---|---|
SBI FXトレード | 0.00~0.09 |
みんなのFX | 0.2 |
外為どっとコム | 0.2(※) |
GMOクリック証券 | 0.2(原則固定) |
ヒロセ通商 | 0.2 |
FXブロードネット | 0.2 |
マネーパートナーズ | 0.3 |
インヴァスト証券 | 0.3 |
外為オンライン | 1.0 |
LINE FX | 0.2 |
FX会社によっては0.1銭以上の開きがあります。FX口座を開設するときには、各FX会社のスプレッドをチェックしておきましょう。
条件別でFX会社を比較
初心者は最低取引単位で選ぶ
FXの最低取引単位は会社によって異なり、取引単位が小さいと少額で取引することができます。
例
- 1通貨(ドル/円)→資金100円
- 10000通貨(ドル/円)→資金45000円
少額取引ならリスクなく、FXの実践経験を積むことができます。
そこで、初心者の方には松井証券のFXをお勧めします。
松井証券のFXは1通貨単位から取引することができるFX会社です。
手数料(スプレッド)も業界最狭水準に設定されていて、FXを始める方におすすめです。
初心者におすすめ
スプレッドが安い
キャッシュバック
FX取引の費用を抑える方法3選
具体的にFX取引の費用を抑える方法について紹介します。FX取引をお得に行うためにも、この記事を参考に把握しておきましょう。
FX会社を慎重に選ぶ
FX取引では、口座開設料や取引手数料、スプレッドやスワップポイントなどの費用が発生します。最近では、FX会社による新規獲得競争もあり、FX取引にかかる費用は下がりました。しかし、それでもFX会社によって運用コストには差があります。
FX取引で利益を得たものの、運用コストがかかったために利益率を下げてしまうようでは意味がありません。そのため、FXを始める際には利用するFX会社を慎重に選びましょう。最初から1つに絞るのではなく、複数の会社を比較検討して決定することをおすすめします。
取引方法に注意する
FX取引をする際には取引方法にも注意を払いましょう。取引する通貨ペアによっては、マイナスのスワップポイントが発生することがあります。また証拠金が少ない場合には、証拠金不足による強制決済のリスクもあるので注意しましょう。
キャッシュバックキャンペーンを利用する
FX会社の中には、新規で口座を開設した人を対象にキャッシュバックキャンペーンを定期的に開催しているところもあります。口座開設完了日からの一定期間に、指定された通貨量の取引をした人がキャッシュバックの対象となります。キャッシュバックの金額は、各FX会社によって異なります。口座の開設を検討するときには、どの程度のキャッシュバックがあるのかをチェックしておくとよいでしょう。
FXにかかる費用を把握し、計画的な運用をしよう
今回の記事ではFX取引にかかる費用を各分野別に紹介しました。FX初心者は、取引を始めるときに以下のポイントを押さえておきましょう。また、選択するFX会社によっても利益率が変わることがあります。そのため、口座を開設するときには慎重に比較検討をしましょう。また、FX会社の中にはキャッシュバックキャンペーンもあるので、FX取引を始めたばかりで不安を感じるときはキャンペーンなどを利用して費用を抑えるのもよいでしょう。
FXに関するよくある質問
- FX口座の開設にはお金がかかりますか?
- FXの口座開設や口座管理は、ほとんどの会社で無料です。1つのFX会社で作れる口座は1つまでですが、別の会社の口座であれば一人で持てる口座の数に上限はありません。
口座の開設には本人確認書類が必要で、申し込みから即日~3営業日ほどで完了することが一般的です。
- FXの取引に手数料はかかりますか?
- FXで取引を行うごとに発生するコストは「スプレッド」と呼ばれており、実質的な手数料となっています。スプレッドはFX会社が独自に設定しており、売値と買値の差額が狭いほど取引時の手数料が安いということになります。
- スプレッドが狭い会社はどこですか?
- 「SBIFXトレード」は業界最狭水準のスプレッドです。1回あたりの取引にかかる手数料を安く抑えることができるため、少量の取引を何度も繰り返してコツコツと利益を上げたい方におすすめです。
記事にコメントいただいた専門家
コメントをいただいた専門家・鈴木 拓也(すずき たくや)
株式会社フィンテラス代表取締役
・日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
1987年生まれ。明治大学理工学部卒業、東京工業大学大学院修士課程修了後に、株式会社三井住友銀行に入行し、市場営業部門(東京本店)と香港支店にて為替ディーラー業務に従事。
金融投資教育のWebメディア事業を運営する株式会社フィンテラスを設立し、代表取締役に就任。公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
■保有資格: 日本証券アナリスト協会認定アナリスト
公式サイト:https://fx-megabank.com/
Twitter:https://twitter.com/Tya_FX_dealer
裁量取引では主に「DMM FX」と「GMOクリック証券」を利用しております。裁量取引では売買回数が多くなることから、売買手数料にあたるスプレッドが低い会社を選んでいます。両社とも、スプレッドが業界最狭水準であることや、レートの安定性が高い点が強みです。