インターネット上の仮想通貨となる暗号資産。ビットコインを筆頭に社会的な認知度が高まっており、銀行などの金融機関を介さない新時代の財産として注目している人も多いのではないでしょうか。
楽天ウォレットは、楽天市場や楽天ゴールデンイーグルスでおなじみの楽天グループが運営する仮想通貨取引所です。さまざまなインターネット関連サービスを提供してきた楽天の実績を生かし、利便性に富んだサービスを提供しています。
この記事では、楽天ウォレットを利用するメリットやデメリット、口コミやオススメタイプについて解説していきます。
楽天ウォレットとは
はじめに楽天ウォレットの基本情報について確認していきましょう。
サービス概要
楽天ウォレットは、暗号資産(仮想通貨)を簡単に取引できるサービスです。2019年2月までは、「みんなのビットコイン株式会社」という名称でした。2021年時点で「現物取引」「証拠金取引」といった2つのサービス形態を提供しています。
・現物取引サービス:資金の範囲内で売買する取引
・証拠金取引サービス:証拠金(資金)を担保に入れてレバレッジ倍率をかけた金額の範囲まで取引
証拠金取引サービスは、手元の資金が少なくてもそれ以上の取引をすることができる仕組みです。取引時間は、午前7時から翌日午前6時55分(証拠品取引は午前6時50分)までで、現物取引の最小取引金額は100円です。
「暗号資産で何億円」などというニュースも耳にしますが、楽天ウォレットなら初心者でも始めやすく、お試し的な取引もできます。しかも口座開設や口座管理、現物売買手数料、日本円の入金がすべて無料です。お得かつ気軽に仮想通貨の取引をスタートできるでしょう。
主な取引銘柄
・現物取引
日本円(JPY)、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)
・証拠金取引
日本円(JPY)、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)
楽天ウォレットのメリット
楽天ウォレットで暗号資産投資をするメリットを見ていきましょう。
楽天ポイントを仮想通貨(暗号資産)に交換できる
楽天ウォレットの大きな特徴は、楽天ポイントとの連動です。楽天ポイントは、還元率の高いポイントプログラムとして知られており、楽天市場や楽天グループ、楽天カードの利用でたくさん貯めることができます。楽天カードの基本的なポイント還元率は1.0%ですが、楽天サービスの利用状況によっては数倍、数十倍の付与率となります。
楽天ウォレットでは、貯まったポイントを「1ポイント=1円相当」として暗号資産に交換可能です。いきなり暗号資産に投資するのに不安がある場合でも気軽に始めることができるでしょう。
リアルタイムで日本円入金が可能
楽天銀行に口座があれば、土日祝日でもリアルタイム入出金が可能です。もちろん楽天銀行以外の各種金融機関を入出金口座にすることはできますが、多少時間がかかる場合もあります。
楽天ユーザーであれば、多くの人が楽天銀行を利用しているのではないでしょうか。楽天銀行の口座を持っていれば楽天ウォレットを開始する際の本人確認手続きが不要になります。
証拠金取引(レバレッジ取引)ができる
先述したように楽天ウォレットでは、証拠金取引(レバレッジ取引)ができます。レバレッジとは「てこの原理」のことで、てこのように小さな力で大きな利益を得られる可能性を持つ取引方法を指します。現物取引の場合、自分の保有する資産内で暗号資産を購入し、売却時も自分の保有する範囲でのみ取引が可能です。
証拠金取引では、レバレッジ倍率分の金額での購入ができるほか、現物取引ではできない「売り」から入ることもできます。証拠金取引の場合は、現物取引のように現物暗号資産の受け渡しが発生しません。そのため「売ってから買い戻す」ことで、生じる差額のみ受け渡しする手段が可能となるのです。
売買で楽天ポイントがもらえる
楽天ではたびたびキャンペーンを行っており、楽天ウォレットの利用で特別にポイントが付与されることがあります。キャンペーンについては、あとで詳しく紹介します。
楽天ウォレットのデメリット
楽天ウォレットには、メリットだけではなくデメリットもあります。しっかりと確認しておきましょう。
取り扱い通貨(暗号資産)の種類が少ない
楽天ウォレットの取り扱い通貨数は、最大5種類です。これは、ほかの取引所と比較すると少ないため、デメリットと言えるでしょう。例えば他の取引所では、以下のような種類の通貨を取り扱っています。
・コインチェック:17種類
・DMM Bitcoin:12種類
・bitFlyer:13種類
さまざまな暗号資産を取引してみたい人には、楽天ウォレットの取扱数は少し物足りなく感じられそうです。
アプリでしか取引できない
楽天ウォレットの取引方法は、スマホアプリのみです。取引を行うためには、必ずアプリのダウンロードが必要です。パソコンのブラウザ上では取引を行えないので、大きい画面で状況確認しながらスピーディーに操作したい人にとってはデメリットになります。外出先でも取引できる機動性には富みますが、スマートフォンに限定されていることのマイナス面もあります。
交換できる楽天ポイントの上限数が決まっている
楽天ポイントを暗号資産の取引に使えることは、非常に魅力的です。しかし会員ランクに応じて「1回当たり」「1ヵ月当たり」の交換上限が定められている点は、デメリットと言えるでしょう。交換上限は、以下のとおりです。
・ダイヤモンド会員:5万ポイント/回・50万ポイント/月
・ダイヤモンド会員以外の楽天会員:3万ポイント/回、10万ポイント/月
また暗号資産から楽天ポイントへの移行はできない点も留意しておきましょう。
楽天ウォレットの口コミ・評判
実際に楽天ウォレットを利用している人からの口コミや評判を確認します。
楽天ウォレットの良い口コミ・評判
・手軽に暗号資産取引を始められるところが良い
・あまったポイントを100ポイントから使えるのが魅力
・本人確認も簡単ですぐに登録できる
・楽天銀行のユーザーならばリアルタイム入金ができるのでとても便利
・暗号資産を売却したら即時入金された。お金のないときに助かる
・SPUアップで暗号資産取引を始めたい
・1日に何度取引きしても手数料の負担がないのが魅力
楽天ウォレットの悪い口コミ・評判
・取引できる通貨が少ない
・SPUの条件が月間3万円以上の暗号資産購入とハードルが高い
・スプレッド(購入と売却の差額)が大きいため、3万円以上での暗号資産購入は負担が大きい
・投資してみたい暗号資産を扱っていなかった
楽天ウォレットがオススメな人
楽天ウォレットにはメリットもデメリットもありますが、それらを踏まえたうえでオススメできる人を解説します。
楽天ポイントを利用して仮想通貨(暗号資産)の投資をしたい人
楽天グループの最大のメリットといえば楽天ポイントの付与です。どのサービスを利用しても必ずポイントが貯まり、買い物やサービスに使うことができます。楽天ウォレットでは、楽天ポイントを投資に回すことも可能です。しかも100ポイント単位で暗号資産への資産運用ができるため、少額から取引できます。「気づけば楽天ポイントが結構貯まっている」という人に向いているでしょう。
楽天ポイントの使い道はさまざまですが、「投資に使ってみる」というのも選択肢の一つです。利用できるのは現物取引のみですが、いきなり現金で投資するよりもハードルが下がります。そのため本格的に始める前にお試し感覚で投資を始めるのにぴったりです。できるなら懐を傷めずに暗号資産の投資をしたい人には、楽天ポイントを使った投資がオススメです。
楽天グループをよく利用する人
楽天市場でよく買い物をする人にも楽天ウォレットはオススメです。楽天ウォレットの利用で楽天ポイントの付与があるわけではありません。しかし条件を達成すれば、楽天ポイント倍率がアップするSPUの対象になっており、SPUでは、最大15.5倍までポイント倍率がアップします。
楽天ウォレットでは、月間3万円相当の暗号資産の現物購入で、同月の「楽天市場」での買い物に付与されるポイントが+0.5倍となります。毎月末日時点の倍率が「楽天市場」での月初めの利用までさかのぼって適用となるため、利用すればするほどお得です。ポイントアップで貯まったポイントをさらに投資に回していけば、投資と買い物の良いサイクルが生まれます。
楽天銀行のユーザー
楽天銀行の口座振替登録をすると、楽天ウォレットにリアルタイム入金が可能です。365日24時間、土日祝日でも入金が可能です。楽天銀行のユーザーであれば楽天ウォレットへの申込時に本人確認手続きが不要となるため、面倒がありません。始めるときも取引を開始したあとも楽天銀行のユーザーであればスムーズに投資生活を楽しめるでしょう。
楽天ウォレットで開催中のキャンペーン
開催中のキャンペーンは以下のとおりです。
期間限定キャンペーン
・キャンペーン名:新規口座開設&お取引で500ポイントプレゼント
キャンペーン内容:500ポイント(通常ポイント)
キャンペーン対象:新規口座開設者
【条件1】エントリーを完了する
【条件2】楽天ウォレット新規現物口座申込を完了する
【条件3】口座開設完了後、暗号資産の現物取引をする
キャンペーン期間:2021年10月1日~2021年11月1日
常設の特典
・月合計3万円以上の暗号資産現物購入で同月の楽天市場の買い物がポイント+0.5倍
・エントリー不要
楽天ウォレットの口座開設手順
楽天ウォレットを始めるための口座開設の流れを見ていきましょう。
- 楽天会員の登録:すでに楽天会員の場合には楽天のIDとパスワードを準備
- 楽天会員でログイン:ID・パスワードを入力してログイン
- 各種交付書面の承諾:個人情報保護や約款に関する内容が記載されているので、すべて確認してチェックボックスにチェックする
- 個人情報の登録:勤務先などの確認を行う・楽天ウォレットのパスワード登録を行う
- 楽天銀行の口座振替登録(ない場合には「らくらく本人確認」へ進む)
- 本人確認:準備するもの:スマートフォン、本人確認書類(運転免許証または在留カード)
- 口座開設:最短即日で完了
まとめ
暗号資産に興味があっても手続きが面倒そうでなかなか手を出せないという人も、楽天ウォレットなら気軽に口座開設ができます。アプリによる簡単操作で暗号資産取引ができ、楽天ポイントの利用も可能です。日ごろよく楽天グループのサービスを使う人や楽天銀行のユーザーには特にオススメです。まずは、貯まったポイントを使って手数料無料の楽天ウォレットを試してみてはいかがでしょうか。