中国株への投資を考えていて「中国株を購入できるおすすめ証券会社を知りたい」「証券会社の特徴や中国株のメリット・デメリットを教えて」など、情報を求めている方は多いのではないでしょうか。
中国株は高い配当や売却益を期待できるのが魅力です。購入できる証券会社によって特徴が異なりますので、事前に確認し、自分に合った環境で取り引きすることが大切です。
ここでは、中国株を購入できるおすすめの証券会社や中国株のメリット・デメリットを解説します。
中国株投資の特徴
- 中国株は新興国株に分類される。
- メリットは「高配当」「成長傾向による株価上昇の見込み」など
- 国内の証券会社で購入できる。
中国株は日本国内でも購入できるので、興味がある人は予め証券口座を開いておくといいでしょう。
\中国株の取扱銘は2000銘柄超!/
(1)遠藤金融庁長官の冒頭挨拶 近年、中国経済の急速な発展に伴い、国際金融システムにおける中国の影響力が拡大するとともに、最近ではフィンテック分野等でも世界的に大きな存在感を発揮。また、本年に入ってから中国の金融対外開放の動きが加速しており、多くの金融機関が、中国市場参入や中国ビジネス拡大に強い関心を持っていると承知。
引用元:金融庁|中国金融研究会(第1回)議事要旨
中国株を始める前の基礎知識
まずは、中国マーケットの特徴や中国株が買える取引所など、基本的情報について確認していきましょう。
知っておきたい基礎知識
- 中国マーケットの特徴
- 中国株は新興国市場に分類される
- 中国市場の種類
- 中国株の代表的な4つの指標
中国マーケットの特徴
中国は世界第2位の経済大国で、高い経済成長率を維持しています。香港株式市場はアジアを代表する世界的な金融市場です。平成の30年間で香港ハンセン指数は約10倍、上海総合指数は約30倍以上に上昇しており、今後の発展ポテンシャルにも期待できます。
ただし、中国政府が大株主の企業は多いため政治的な影響を受けやすく、中国政府の政策方針転換や規制などが市場に大きな影響を与える可能性があります。また、米中貿易戦争など、諸外国との対立によって株価が急落するリスクもあるため注意が必要です。
中国株は新興国市場に分類される
中国株は日本やアメリカのような先進国株ではなく、BRICsと同じように新興国株扱いとなります。先進国と比べてGDPがそれほど高い水準ではなく、経済格差が非常に大きいためです。中国株は新興国市場に分類されるため注意してください。
中国市場の種類
中国株を取引きできるのは、以下3つの証券取引所です。
それぞれの取引所に、企業規模や目的により市場が分けられています。日本における「東証一部」「マザーズ」「ジャスダック」のようなイメージです。
中国株を購入できる証券取引所
- 上海証券取引所
- 深セン証券取引所
- 香港証券取引所
上海証券取引所は大企業、深セン証券取引所はベンチャー企業の銘柄を中心に扱います。香港証券取引所は「メインボード」と「GEM」の2つの市場があり、日本の東証一部のような位置づけがメインボード、マザーズやジャスダックのような新興企業向け市場がGEMです。
上海証券取引所と深セン証券取引所には、中国人投資家向けの「A株」と海外投資家向けの「B株」があります。また、香港証券取引所には中国国営企業の「H株」、中国資本で本社が香港にある「レッドチップ」、H株とレッドチップ以外の「その他香港株」があります。
中国株を取り扱っている日本の証券会社で、中国株を購入できます。
証券会社により、取り扱っている中国株の銘柄は異なります。マネックス証券では多くの中国株を取り扱っているので、中国株に興味がある人は確認してみましょう。
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中国株の代表的な4つの指数
中国株の代表的な4つの指数は、次のとおりです。
指数 | 内容 |
---|---|
香港ハンセン指数 | 香港取引所のメインボードに上場する銘柄から選定された最大50銘柄で構成される指数です。時価総額加重平均で算出し、基準値は100です。 |
ハンセン中国企業指数 | H株の中で優良株の株価を時価総額比率で加重平均して指数化したものです。 |
香港レッドチップ指数 | 中国の優良銘柄レッドチップから選ばれた一部銘柄で構成された指数です。 |
香港GEM指数 | 香港証券取引所と米格付機関スタンダード&プアーズ(S&P)が共同開発した指数で、GEM市場に上場する主要銘柄で構成されます。 |
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中国株のメリット
中国株のメリットは、高い配当や値上がり益が期待できることです。経済成長が続いているため、今後も株価が上昇する可能性があります。
中国株のメリット
- 高配当
- ハイリターンの期待
- まだまだ止まらない成長率
高配当
中国株のメリットの1つが、配当金が高いことです。銀行や保険、不動産、通信など5%以上の高配当を期待できる銘柄が多数あります。特に金融関連の銘柄は利回りが高い傾向にあります。以下は、主な銘柄の直近配当利回りです。
●配当金 株主が企業から利益配当請求権に基づき利益の分配として受け取る金銭のこと。
引用元:金融庁|用語集
銘柄 | 直近配当利回り |
---|---|
中国銀行(バンク・オブ・チャイナ) | 8.65% |
中国工商銀行 (インダストリアル・アンド・コマーシャル・バンク) |
7.37% |
中国農業銀行 (アグリカルチュラル・バンク・オブ・チャイナ) |
8.36% |
中国建設銀行 (チャイナ・コンストラクション・バンク) |
6.92% |
上記のように、高配当が期待できる銘柄に投資できます。
ハイリターンの期待
ハイリターンが期待できるのも中国株のメリットです。中国株は値動きが大きい傾向があるため、短期間で多くの利益を得られる可能性があります。値動きが大きいためハイリスク・ハイリターンとなりますが、短期売買を考えている方には魅力的な市場です。
まだまだ止まらない成長率
中国のGDP成長率は、コロナ渦の2020年に主要国の中で唯一プラスです(アメリカはマイナス3.5%、日本はマイナス4.8%)。2021年上半期の実質GDP成長率は前年同期比12.7%でした。2028年には、GDP規模でアメリカを抜き世界1位になるとの予測もあります(英国調査機関CEBR)。今後も中国経済の成長傾向は続き、株価も上昇すると考えられています。経済成長が期待できる点は、中国株に投資をするメリットです。
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中国株のデメリット
中国株のデメリットは、中国企業の情報を得ることが難しく、為替リスクがあることです。日本国内から中国企業の詳細な情報を得るのは簡単ではありません。また、中国政府が発表するデータは信ぴょう性に懸念があります。為替リスクにも注意が必要です。
中国株のデメリット
- 日本国内から中国企業の情報を得ることが難しい
- 為替リスク
- データの信ぴょう性に懸念がある
日本国内から中国企業の情報を得ることが難しい
中国株のデメリットの1つが、日本国内から中国企業の情報を得るのが難しいことです。テレビや新聞、ネットなどで得られる中国企業の情報は限られます。中小企業になるとほとんど情報がありません。
「気になる企業があるので商品・サービスを試してみよう」と思っても、国内で入手することは難しい場合が多いです。国内の企業のように手軽に詳細情報を確認することはできません。
為替リスク
中国株の投資には、人民元や香港ドル、米ドルを使いますので為替リスクがあります。為替が利益や損失に大きな影響を与える場合もあるので注意が必要です。為替変動によって投資元本を割り込むリスクがあることを理解しておきましょう。
データの信ぴょう性に懸念がある
中国政府が発表する各統計データについては、以前から信ぴょう性を疑う声が存在します。中央政府と地方政府が発表する数値で整合性が取れなかったりするためです。「統計データに水増しがあった」と報道されたこともありました。データの信ぴょう性に懸念があるため、データから今後の展開を予測するのが難しいです。
中国株に関わる情報は、日本の証券会社も提供しているので確認してみましょう。
中国株投資をするときに見ておくべき指標
中国株投資をするときは、株価指数と経済指標を確認しましょう。株価指数と経済指標を見ることで、これまでの株価推移を把握でき、今後の株価の動向を予測しやすくなるからです。中国株で利益を得るためにも、株価指数と経済指標のチェックを忘れないようにしてください。
中国の株価指数
中国株投資をする際は、香港ハンセン指数やハンセン中国企業指数、香港レッドチップ指数、香港GEM指数などの株価指数をチェックするようにしましょう。これらの株価指数を見ることで、株価の動向やトレンドを把握できるためです。
これらの株価指数は、証券会社のサイトやツールから確認できます。
中国の経済指標
株価指数と合わせて、経済指標もチェックするようにしてください。中国の主な経済指標は次のとおりです。
中国の主な経済指標
- GDP(国内総生産)
- 小売売上高
- 貿易収支
- 鉱工業生産指数
- 固定資産投資
- 生産者物価指数
- 消費者物価指数
- 製造業購買担当者景気指数 など
重要指標が市場予測を上回ると株価が大幅に上昇する可能性があります。経済指標がいつ発表されるか事前に把握しておき、チェック漏れがないようにしましょう。
中国株を購入できるおすすめの証券会社
中国株を購入できるおすすめの証券会社は「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」「岡三オンライン」「SMBC日興証券」です。どの証券会社も投資に役立つ情報が豊富で、手数料が安く、ツールの使い勝手もよいです。
ここでは、中国株を購入できるおすすめの証券会社について見ていきましょう。証券会社選びの参考にしてみてください。
楽天証券
楽天グループが運営する楽天証券は「J.D.パワー2021年 個人資産運用 顧客満足度調査 ネット証券部門」で第1位を獲得しています。国内株や外国株、投資信託、FX、CFD、バイナリーオプション、債券など幅広い商品を取り扱います。
中国株は香港市場と上海A株市場の個別銘柄やETF銘柄を取り扱い、10万円までの取引手数料が550円で、現地手数料や現地諸費用は無料です。取引手数料の1%分がポイントバックされます。人民元や香港ドルを持っていなくても日本円で注文できます。
中国現地証券会社から提供される「BOCI セクターレポート/銘柄レポート」や「DZHウイークリーレポート」、業界マップ、業界天気予報、中国株・ETFの売買代金ランキングなど豊富な情報をもとに投資判断が可能です。
楽天証券と楽天銀行を連携する「マネーブリッジ」を利用すれば手数料無料で自動入出金ができ、取引に応じてポイントがたまります。楽天銀行口座は優遇金利が適用されるためお得です。普段から楽天グループのサービスを利用し、楽天ポイントをためている方におすすめの証券会社です。
SBI証券
SBI証券はSBIグループが運営するネット証券で「2021年 みんなの株式ネット証券比較ランキング総合」で第1位を獲得しています。香港取引所メインボード・GEM上場のSBI証券選定銘柄にリアルタイムで投資ができます。香港ドルによる外貨決済または日本円による円貨決済が可能です。
米国株と中国株のIPO予定企業の情報を確認できる「IPOスピードキャッチ」やアナリストレポート、経済分析・投資戦略レポート、米国市場の注目銘柄を紹介する「アメリカNOW!」、中国経済レポート、日経CNBC市況オンラインセミナーなど、多くの情報を提供しています。
直感的な操作で使い勝手がよく、40種類以上のテクニカル指標を搭載したトレーディングツール「HYPER SBI」が無料で使えます。米国株や中国株以外に、韓国株やロシア株、ベトナム株、インドネシア株、シンガポール株など外国株の取り扱いが豊富です。
口座申し込みをして最短翌営業日には開設できるため、急いでいる方にもおすすめです 。
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マネックス証券
マネックスグループが運営するマネックス証券は、国内株や米国株、中国株、投信、IPO、ETF、FX、債券、暗号資産CFDなど様々な商品を取り扱います。米国株と中国株の取扱銘柄数は6000銘柄超が揃い、取引手数料は米国株が0ドル~、中国株は49.5香港ドル~です。NISA口座で取引する場合は国内手数料が全額キャッシュバックされます。
高度な金融工学理論やマーケットの専門家のサポートを受けて世界に分散投資ができるロボアドサービス「マネックスアドバイザー」、株をマネックス証券に貸し出し貸株金利を受け取れる「貸株サービス」、取引に応じて自動的にポイントが貯まり人気のポイントサービスと交換できる「マネックスポイント」、過去10期以上の企業業績をグラフ表示でき銘柄分析に役立つ「銘柄スカウター」など、さまざまなサービスが用意されています。
オリジナル投資情報メディア「マネクリ」や日々更新されるオリジナルレポート、朝・夕届くマーケットメールなど、投資に役立つ情報が豊富なため初心者の方も安心です。
\投資マーケット情報が充実!/
岡三オンライン
岡三オンラインは、創業95年以上の岡三証券グループの一員です。他にも、岡三アセットマネジメントや岡三にいがた証券、証券ジャパン、岡三キャピタルパートナーズなどの企業でグループが構成されています。
岡三オンラインの中国株は取引手数料が約定金額×1.1%で、最低取引手数料は5500円です。日本株の手数料は「定額プラン」では1日の約定代金合計額100万円まで0円、「ワンショット」では1注文の約定代金10万円まで108円です。
岡三証券企業調査部アナリストによる「レーティング情報」や翌週のグローバル投資のポイントがわかる「岡三グローバルウィークリー」、米国市場に関する情報が集約した「NY TODAY」、動画で相場展望などを解説する「岡三Webセミナー」など、投資判断に役立つ情報が充実しています。著名な専門家や投資家によるセミナーは無料で参加が可能です。
取引ツールは高機能で使い勝手がよく、「2021年 みんなの株式ネット証券ランキング トレードツール部門」で8年連続1位を獲得しています。また、「2021年 オリコン顧客満足度調査ネット証券」の分析ツールランキングは3年連続1位です。現物株式のほかにも、ETFやREIT、単元未満株式、信用取引、投資信託、先物・オプション、FXなど豊富な商品ラインナップとなっています。
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SMBC日興証券
SMBC日興証券は三井住友銀行やSMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リースなど、三井住友フィナンシャルグループの一員です。中国株は委託取引と日興イージートレード(オンライントレード)ができます。日興イージートレードは、現地証券会社と接続して香港証券取引所との直結システムを活用できるため、リアルタイムで取引が可能。売買はすべて香港ドルで行い、国内取次の最低手数料は55香港ドルとなります。
記事を読みながら100円から株が買える「日興フロッギー」や、dポイントがたまる&使えるサービスも、SMBC日興証券の特徴です。
アナリストレポートや動画による市場見通し、ネットセミナーなど投資情報や学習コンテンツも充実しているため、知識やノウハウを身につけられます。国内屈指のIPO取扱銘柄数を誇り、預り資産などに応じてIPOの当選確率が上がる仕組みやAIを活用した運用サポートなども行っています。
チャットや電話で問い合わせができるため、初心者の方でも安心です。
中国株まとめ
中国株は、高配当で値上がり益が期待できるのが魅力です。値動きが大きいためリスクもありますが、短期間で多額の利益を稼げる可能性があります。楽天証券やSBI証券など、日本の証券会社を利用して中国株への投資が可能です。
リスク分散の観点からは、中国株だけでなく他の国の株式と合わせて持っておくこともおすすめです。メリットとリスクを十分に検討した上で納得感を持った投資を行いましょう。
リスクを減らす方法の一つに分散投資があります。分散投資には、「資産・銘柄」の分散や「地域の分散」などのほか、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」という考え方があります。
引用元:金融庁|分散投資
中国株投資に興味がある方は、ここで紹介した内容を参考にして、早速投資を始めてみましょう。
中国株に関するよくある質問
中国株を購入するメリットは?
配当金が高いことが挙げられます。銀行や保険、不動産、通信など、5%以上の配当を期待できる銘柄が多数あり、このような高配当株は日本株にはない魅力なので購入を検討するのも良いでしょう。
中国株を購入するデメリットは?
第一のデメリットとして、日本からだと中国企業の情報を得ることが難しい点でしょう。また、中国株式の購入の際に、人民元や香港ドル、米ドルに変換するため為替リスクが生じることも挙げられる。日本円で購入をできる証券会社もあるので、慎重に選びましょう。
今後の中国株市場はどうなる?
今後も株価は上昇していく見込みが高いです。中国はコロナ禍の2020年に主要国で唯一GDP成長率がプラスとなりました。
中国株を取引する際の注意点は?
中国企業の情報を得ることが難しく、値動きが大きい市場であるため、株価指数と経済指標のチェックを忘れないようにしましょう。
中国株はどんな人におすすめ?
値動きが大きいためリスクもありますが、短期間で多額の利益を稼げる可能性があります。高配当や短期売買を考えている方にはおすすめです。