(画像=PIXTA)

原油ETFとは一体どんな商品なのでしょうか。「聞いたことはあるけどよく分からない」という人も多いかと思います。

この記事では、原油ETFの商品説明や特徴、メリット・デメリットを解説していきます。最後には購入手順もまとめてありますので、原油ETF投資に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

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原油ETFとは

まずETFとは何かを簡単に説明します。ETF(Exchange Traded Fund」)は「上場投資信託」と呼ばれ、投資信託の中でも証券取引所に上場されている商品です。原油ETFは、そのような上場投資信託のうち、原油の価格と連動することを目指して運用されているものを指します。

普通の株式のように原油ETFも証券取引所で購入することができます。

●上場投資信託(ETF) 一般的に、ある指標に連動する運用を行う、証券取引所に上場する投資信託のこと。指値や成行注文が可能です。

引用元:金融庁|用語集

●投資信託(ファンド) 「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」のこと。 「集めた資金をどのような対象に投資するか」は、投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。

引用元:金融庁|用語集

原油ETFの特徴やメリット

ここからは、原油ETFにはどんな特徴やメリットがあるのか、順に解説していきます。

原油ETFの特徴やメリット

  • 原油への直接投資と同じ効果
  • 少額から投資できる
  • 低コストで運用できる

原油への直接投資と同じ効果

普段、原油価格と呼ばれるものは「WTI原油」「ドバイ原油」などの指標原油の先物価格を指すことが多いです。

WTIとは「West Texas Intermediate」の略で、アメリカ・テキサス地方で採れる原油のことです。ガソリンが多く生成される上質な原油で、非常に取引量が多い商品です。

一方、ドバイ原油はアラブ首長国連邦のドバイで産出される取引量が多い代表的原油商品で、特にアジア一帯の原油価格のベンチマークとなっています。

しかしこれらの原油先物取引に関しては、先物取引の仕組みの理解、リスクの高さ、必要な資金量などから難易度が高く、個人で投資するのはあまりおすすめできません。

そこで原油ETFの出番となります。原油ETFは実際の原油価格と連動するように計算された仕組みになっているため、原油先物に投資するのと同じ効果が得られるように運用されています。

先物の複雑なオペレーションや管理が不要で、株式を売買するのと同じ要領で、原油への直接投資と同じ運用が期待できます。原油投資に興味がある人は、最初は先物ではなく原油ETFを投資の候補にいれることをおすすめします。

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少額から投資できる

日本で原油先物の取引をするとなると、東京商品取引所で取り扱われている「プラッツドバイ原油」の先物になりますが、最低証拠金額は24万6000円(2021年9月13日~9月17日現在)で、それなりの資金がないと投資として成立しません。

一方、原油ETFは1万円以下の資金で投資が可能なので、少額でも原油に投資できるのが魅です。もちろん値動きは原油先物とほぼ同じになっているので、相場が大きく動いている状況では、大きな利益を見込むこともできます。

低コストで運用できる

超低金利時代のいま、投資をする際はコストを最小限に抑えたいものですが、ETFは普通の投資信託と比べ、かなり手数料が低く抑えられています。

これはETFが取引所に上場しているため、販売会社への手数料などが安く済み、また事務に関する煩雑さもなく、コストがあまりかからないためです。

当然原油ETFでも同じことが言え、少額の信託報酬で運用が可能です。実際の信託報酬は、後述する「日本で購入できる原油ETFの一覧・特徴」で確認してみてください。

原油ETFのリスクやデメリット

これまで原油ETFのメリットについて話してきましたが、逆にどんなリスクやデメリットがあるのでしょうか。

メリットがある反面、デメリットはつきものですが、正しく理解することで安全に運用できますので、以下で解説していきます。

原油ETFのリスクやデメリット

  • 「コンタンゴ」状態に注意
  • 原油ETFの価格変動

大損しないために知っておくべき「コンタンゴ」とは

原油ETFに投資する際、大切な用語となる「コンタンゴ」について説明します。

コンタンゴとは期日の近い先物の価格より、期日の遠い先物の価格のほうが高い状態を指します。

先物取引は決められた期限に決済を行う商品で、性質上、同じものを持ち続けることはできません。その先物価格と連動するように運用されている先物型の原油ETFも同様で、定期的に期近の先物を売って、期遠の先物を買ってロールオーバーする仕組みになっています。

すなわちコンタンゴの状態だと、価格の安い期近の先物を売って、価格の高い期遠の先物を買う必要性があり、その差の分だけ損してしまいます。

基本的に先物市場はコンタンゴの状態が多く見られ、期限ごとに損をする売買をすることになるので、先物型のETFは長期投資にはあまり向かないという点に注意が必要です。

先物型の原油ETFに投資する際は、短期で運用することが大切です。

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原油ETFの価格変動

原油価格は世界の景気変動による需要や、OPECを中心とする産油国の生産量の供給調整に大きく影響を受けます。

例えば直近では、コロナ禍でどの国も経済活動が縮小したため、原油には売り圧力が高まり、さらに産油国で供給を絞るというコンセンサスが取れなかったため、原油の価格は急落しました。

特に2021年4月20日~21日は、NY原油先物相場が史上初のマイナスに達しました。上述のように、パンデミックで経済が世界的に縮小するなかで、需要が大幅に減り、原油の管理コストのほうが大きくなり、お金を払って原油在庫を引き取ってもらうという事態になったためです。

このように原油価格は値動きが激しく、世界の経済動向はもちろん、中東情勢やOPECの考えまで読まねばなりません。価格が安定しないため、常に相場を注視する必要があるというデメリットが生じます。

日本で購入できる原油ETFの一覧・特徴

ここでは、日本で購入できる原油ETFを紹介します。代表的な3つの原油ETFを押さえておきましょう。

WTI原油価格連動型上場投信

WTI原油価格連動型上場投信の基本情報は、以下のようになっています。

銘柄名 WTI原油価格連動型上場投信
取引市場 東京証券取引所
銘柄コード 1671
管理会社 シンプレックス・アセット・マネジメント
目標指標 WTI原油先物の直近限月の清算値
分配金基準日 毎年1月15日、7月15日(年2回)
基準価額 1514円
売買単位 1口単位
信託報酬 0.935%
東証マーケットメイク 対象
※2021年9月15日現在

WTI原油価格連動型上場投信は、「NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)におけるWTI原油先物の直近限月の清算値」との連動を目指すETFです。1口単位から投資できるので、本当に少額から始められるのが特徴です。信託報酬も1%を切っており、その点においても投資しやすくなっています。

一方、先物型ETFのため、前述のコンタンゴにより損失が出るリスクがあり、長期投資には向いていません。短期志向の人におすすめの商品です。

WTI原油価格連動型上場投信は、東証マーケットメイク制度の対象銘柄になっています。東証マーケットメイク制度とは、国民の資産形成の手助けを目的に、少額分散投資に資するETFの流動性を高めるための制度です。マーケットメイカーが気配値を提示することが義務付けられているため、流動性が確保され、好きなタイミングで、安心して売買ができるようになっています。

リスクを減らす方法の一つに分散投資があります。分散投資には、「資産・銘柄」の分散や「地域の分散」などのほか、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」という考え方があります。

引用元:金融庁|分散投資

WisdomTree WTI 原油上場投資信託

続いて、WisdomTree WTI 原油上場投資信託の基本情報です。

銘柄名 WisdomTree WTI 原油上場投資信託
取引市場 東京証券取引所
銘柄コード 1690
管理会社 ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッド
目標指標 Bloomberg WTI Crude Oil Multi-Tenor Excess Return Index
分配金基準日 分配金なし
基準価額 717円
売買単位 10口単位
信託報酬 0.49%
東証マーケットメイク 対象外
※2021年9月15日現在

Bloomberg WTI Crude Oil Multi-Tenor Excess Return Indexへの連動を目指すETFです。

Bloomberg WTI Crude Oil Multi-Tenor Excess Return Indexは、NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)に上場している3つのWTI 原油先物の平均値から計算されるインデックスです。

WisdomTree WTI 原油上場投資信託は、外国籍ETFとなっており、取引の際は外国証券取引口座を開設する必要があります。

さらに同商品はOTCスワップ型ETFなので、ETF発行会社と金融機関との間で対象指標に対するリターンを交換するスワップ取引を締結するため、指標への連動性が高まります。しかし、スワップ締結先の破綻などが起きると、値動きがうまく連動されなく損失が出るかもしれないという、信用リスクが伴います。

破綻しても問題のないように担保などをとってはいますが、スワップ締結先の信用状態をよく見て置くことが大切になってきます。

NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信

最後に、NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信の基本情報は以下のとおりです。

銘柄名 NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信
取引市場 東京証券取引所
銘柄コード 1699
管理会社 野村アセットマネジメント
目標指標 NOMURA原油ロングインデックス
分配金基準日 毎年2月10日(年1回)
基準価額 1894円(10口単位)
売買単位 10口単位
信託報酬 0.55%
東証マーケットメイク 対象
※2021年9月15日現在

こちらはNOMURA原油ロングインデックスに連動することを目指したETFです。

NOMURA原油ロングインデックスは、野村證券金融工学研究センターが原油価格との一致を目指し算出しているインデックスです。信託報酬が0.55%と非常に低く、コストが気になる人におすすめの商品です。

ただしWTI原油価格連動型上場投信と同様に、先物型ETFなので、長期には向かず、短期で売買したい人向けです。

NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信も、東証マーケットメイク制度の対象銘柄になっていますので、流動性の心配をさほどせずに取引できるのも魅力です。

2021年9月13日現在
引用元:マネックス証券SBI証券楽天証券DMM株PayPay証券

原油ETFの購入手順

次に原油ETFの購入手順ですが、紹介した3つの原油ETFは、すべて東京証券取引所で売買が可能です。したがって証券会社で口座を作れば、すぐに取引ができます。

証券会社を開設するなら、手数料などが安く便利なネット証券がおすすめです。まだ証券口座を開いていなければ、ネット証券で開くのがいいでしょう。

証券会社で取引口座(一般口座または特定口座)を開設する場合、以下のものを用意します。

・マイナンバー確認書類
・本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)
・印鑑
・金融機関口座

マイナンバー確認書類は、マイナンバーカードがあれば、スマートフォンなどで読み取り、すぐにアップロードができるので便利です。通知カードしか持っていない場合は、本人確認書類が必要になりますので注意が必要です。

印鑑は、ネット証券の場合、インターネット上からの開設では不要なところもありますので、証券会社の指示に従ってください。

インターネットで必要事項を記入し、各種書類をアップロードすれば、証券会社による審査に移ります。ネット証券口座が開設できたら、株などと同じように原油ETFが購入可能となりますので、ぜひ挑戦してみてください。

原油ETFのまとめ

この記事では、「ETFとは?」という基礎知識から、原油ETFの特徴、メリット・デメリットなどを解説してきました。原油に直接投資するのが難しくても、原油ETFを用いれば、原油に投資するのと同じ効果が得られることが分かったかと思います。

いま世界はコロナ禍で経済も流動的な情勢です。原油の値動きも激しく、リスクをとって大きなリターンを得たいという人には、原油ETFは有力な選択肢の一つになるかもしれません。

原油ETF投資に関するよくある質問

原油ETFとは何ですか?

原油ETFは、上場投資信託のうち、原油の価格と連動することを目指して運用されているものを指します。

原油ETFのメリットは何ですか?

少額から投資できることと、低コストで運用できることです。

原油ETFのデメリットは何ですか?

長期投資に向かないという点と、原油ETFの価格変動大きく左右されることです。

原油ETFの注意点は何ですか?

基本的に先物市場はコンタンゴの状態が多く見られ、期限ごとに損をする売買をすることになるので、先物型のETFは長期投資にはあまり向かないという点に注意が必要です。

原油ETFを取引できる証券会社は?

WTI原油価格連動型上場投信、WisdomTree WTI 原油上場投資信託、NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信の3つの原油ETFは、すべて東京証券取引所で売買が可能です。したがって証券会社で口座を作れば、すぐに取引ができます。