マネックス証券とDMM株(DMM.com証券)は、どちらも日本国内のネット証券会社です。どちらもサービスが充実しているため、初心者におすすめと言われています。
今回は、どちらが良いのか、機能や特徴・メリットを分かりやすく解説していきます。
マネックス証券とDMM株の比較
共に人気のネット証券である、マネックス証券とDMM株。
マネックス証券とDMM株の手数料や取扱銘柄、IPO実績などを比較しました。
複数の証券会社の口座を持つメリット
「どの証券会社で口座を開設すればいいのか分からない」という場合は、複数の証券口座を開設するのがおすすめです。各証券会社で提供しているサービスの強みは異なります。複数口座を持つことで自分の投資スタイルや投資目的にあったものを見つけやすくなるでしょう。ここでは、証券口座を複数持つメリットについて紹介します。
各社の強みに応じて使い分けられる
各証券会社のメリットは、それぞれに異なるため、各証券会社に口座を持っているとさまざまなメリットを享受することが期待できます。例えば「分析ツールが豊富なA証券会社で銘柄を探して取引手数料が安いB証券会社で株を購入する」ということも可能です。各社が持つメリットを利用して自分が使いやすい投資環境を構築しましょう。
IPO投資の当選確率が高まる
複数の証券会社でIPO株の抽選に申し込みをすることで当選確率を上げることが期待できます。ネット証券は、申し込みが集中した場合、抽選で当選者を決定するのが一般的です。IPOとは、未上場の会社が証券取引市場に上場する新規公開株のこと。銘柄によっても異なりますが初値が公募価格より上回る可能性が高く人気となっています。
そのためブックビルディング(公募申し込み)する人も非常に多い傾向です。競争相手が非常に多いため、少しでもIPO株を手に入れたい場合は当選確率を高めることが大切になります。
証券会社を比較する際に見るべきポイント
たくさんの証券会社の中から比較する際は、主に以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
①取引手数料
②取引ツールの使いやすさ
③ポイントサービス
④NISA対応
⑤口座開設キャンペーン
①取引手数料
取引手数料は、最も重要なポイントです。1回の取引手数料が少額でも取引を何回も繰り返すうちに手数料がかさんでしまい大きな運用コストとなってしまう場合もあります。できるだけ自分の投資スタイルに合った取引手数料の安い証券口座を選びましょう。
②取引ツールの使いやすさ
ネット証券は、投資家向けにさまざまな取引ツールを提供しています。チャートの表示方法・板情報・インジケーターなどの分析ツールのデザインや機能は、各証券会社によって異なるのが特長です。取引ツールは、投資パフォーマンスにも直結する可能性があるため、自分が使いやすいと感じるものを選びましょう。
③ポイントサービス
証券会社によっては、現金ではなくdポイントやTポイント、楽天ポイントなどさまざまなポイントを使って気軽に投資できるサービスがあります。「現金で取引して損を出すのが嫌」という人でも気軽に投資経験を積むことができる点はメリットです。証券会社を比較する際には、ポイントで投資するサービスを扱っているかも確認しておくとよいでしょう。
④NISA対応
証券会社を比較する際は、NISAに対応しているかの確認も必要です。NISA(ニーサ)とは「少額投資非課税制度」のことで、「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つがあります(2021年時点)。例えば一般NISAの場合、年間投資上限枠は120万円です。NISA口座内で売買して得た売却益や配当金が非課税になります。
NISAで投資したい場合は、証券会社でNISA口座の開設が必要です。NISA口座は、すべての金融機関の中で一人1口座までしか開設できません。つまりA証券会社とB証券会社両方でNISA口座を開設することはできないというわけです。そのためNISAに対応している証券会社のチェックだけでなく長期的に利用する予定の証券会社を選んだほうがよいでしょう。
⑤口座開設キャンペーン
口座開設キャンペーンは、口座開設をするとキャッシュバックやポイントといった特典がもらえるサービスです。特典の内容は、証券会社によって多岐にわたり条件を満たさないと特典がもらえない証券会社もあります。キャンペーンによっては、高額な報酬が発生する場合もあるため、使わないのは損です。特典内容・キャンペーン適用条件を確認して証券口座を開設しましょう。
マネックス証券とDMM株のメリット比較
マネックス証券とDMM株のメリットをそれぞれに比較しました。メリットを理解しておくと証券口座を効率よく使い分けることができるでしょう。
マネックス証券のメリット
マネックス証券の主なメリットは、以下の3つです。
① 充実の米国株
② 完全平等なIPO抽選
③ 資産運用にうってつけ
メリット①充実の米国株
マネックス証券は、米国株投資に強みを持つ証券会社です。2021年6月時点の取扱銘柄は、4,158銘柄あり新規上場した銘柄もスピーディーに追加されています。また「シンボル+(プラス)」という銘柄要望受付サービスも実施しているため、取り扱いしていない銘柄でも利用者が要望を出すことが可能です(必ず要望通りに追加されるわけではありません)。
米国株専用アプリや米国株の定期積立投資がサービスもあり、米国株投資を検討している人に向いているといえるでしょう。
メリット②完全平等なIPO抽選
マネックス証券のIPO抽選は完全平等のため、ブックビルディングできる資金がある人であれば誰でも当選できる可能性があります。証券会社によっては、預かり資産が多い人が抽選に有利なケースも少なくありません。しかしマネックス証券は取引実績・預けている資産にかかわらず当選確率が平等です。
マネックス証券は、1人1単元しかブックビルディングできないため、投資初心者や資金が少ない人でも当選する可能性があります。そのため「たくさん資金はないけどIPO投資に挑戦したい」という人は、マネックス証券が向いているでしょう。
メリット③資産運用にうってつけ
マネックス証券の多くの投資信託ファンドで100円という少額から購入可能です。もちろんNISAにも対応しています。他にもロボアドバイザーがポートフォリオを自動で設定してくれたり自分でポートフォリオの割合を決めたりして投資できる「マネックスアドバイザー」もおすすめです。マネックス証券は、投資初心者でも安心して資産運用できるサービスがそろっている会社といえるでしょう。
DMM株のメリット
DMM株の主なメリットは、以下の3つです。
①米国株式の取引手数料無料
②手数料も業界最安値水準
③取引するたびにポイントが貯まる
メリット①米国株式の取引手数料無料
DMM株の米国株の取引手数料は約定代金にかかわらず一律0円です。米国株を購入したい人にとっては、大きなメリットでしょう。米国株を売買する際は、取引手数料のほかに為替手数料もかかりますが1米ドルあたり25銭と少額です。
メリット②手数料も業界最安値水準
DMM株の手数料は、業界最安値水準で提供しています。DMM株の1約定ごとの現物取引手数料は、以下の通りです。
約定代金 | 手数料(税込) |
---|---|
~5万円以下 | 55円 |
~10万円以下 | 88円 |
~20万円以下 | 106円 |
~50万円以下 | 198円 |
~100万円以下 | 374円 |
~150万円以下 | 440円 |
~3,000万円以下 | 660円 |
3,000万円超え | 880円 |
DMM株は、NISA口座の取引手数料・口座開設・入金手数料(クイック入金)・出金手数料・ニュース配信がすべて無料です。また25歳以下であればキャッシュバックで現物取引手数料が0円になります。手数料を抑えたい25歳以下の投資家は、DMM株が選択肢の一つになるでしょう。
メリット③取引するたびにポイントが貯まる
DMM株では、国内株式の取引手数料の1%がポイントとして貯まります。1ポイント1円として1,000ポイントから現金に交換可能です。またポイントは、取引に利用することもできます。
マネックス証券・DMM株は併用するのがおすすめ
マネックス証券とDMM株には、それぞれに異なる特徴やメリットがあるため、併用をおすすめします。例えば以下のように利用することもできます。
・基本的な取引は、手数料の安いDMM株を利用する
・DMM株にない銘柄は、マネックス証券で取引する
うまくメリットを使い分けて効率のよい投資を行いましょう。
マネックス証券・DMM株のQ&A
マネックス証券・DMM株に関するよくある質問を4つ紹介します。
マネックス証券はどんな人におすすめ?
マネックス証券は、米国株投資やIPO銘柄に投資を考えている人にとっておすすめの証券会社です。取り扱っている米国株銘柄やIPO銘柄も多くIPO株は完全平等抽選となっています。IPOに投資をしたい人にとっては、うってつけの証券会社です。
DMM株はどんな人におすすめ?
DMM株は「手数料を抑えて少ないコストで投資をしたい」「25歳以下」といった人におすすめです。25歳以下であれば手数料はキャッシュバックされるため実質無料となります。また米国株投資は取引手数料がかかりません。運用コストをできるだけ抑えたい人は、DMM株を利用しましょう。
マネックス証券の口座開設のやり方は?
マネックス証券の口座開設方法を紹介します。
① メールアドレスを入力して送信されたメールを開く
② パスワードを設定後、氏名、連絡先などの個人情報入力
③ 本人確認書類をアップロード
審査が終わると口座開設完了のメールが届きます。
・個人番号カード、または運転免許証+マイナンバー通知カードを持っている人
・日本国籍の成人で日本に納税されている人
上記2つにあてはまる人は、オンライン上で手続き可能です。ただし以下に一つでもあてはまる人は、郵送で本人確認書類を送る必要があります。
・個人番号カード、または運転免許証を持っていない人
・未成年、外国籍の人
・他国に納税している人
DMM株の口座開設のやり方は?
DMM株の口座開設の方法を紹介します。
① 申し込みフォームに基本情報入力(氏名、住所など)
② 本人確認書類提出
スマホでスピード本人確認を使うとアップロードや郵送の必要がないため、最短当日に口座開設できます。以下のいずれかの組み合わせで、スマホでスピード確認が利用可能です。
・個人番号カード
・運転免許証+マイナンバー通知カード(マイナンバー記載の住民票の写しも可)
・在留カード+マイナンバー通知カード(マイナンバー記載の住民票の写しも可)
まとめ
マネックス証券とDMM株のメリットを紹介しました。2社ともに異なるメリットがありますが上手に使い分けることで効率よい投資が行えるでしょう。メリットを享受するためには、どちらの証券会社にも口座を開設しておくことが賢明です。証券口座の開設は、無料で行えるため、複数口座を持つことで損することはありません。
投資したいと感じたときスムーズに取引するためにも早めに口座開設はすませておきましょう。