SBI証券,手数料
(写真=PIXTA)
  1. 取引手数料の種類
  2. SBI証券の手数料体系
    1. 現物取引 <スタンダードプラン> 手数料
    2. 現物取引 <アクティブプラン> 手数料
    3. 信用取引 <スタンダードプラン> 手数料
    4. 信用取引 <アクティブプラン> 手数料
  3. プランの選び方
    1. 月100万円以上の取引をする中上級者ならスタンダードプラン
    2. 資金が少ない初心者ならアクティブプラン
  4. SBI証券で手数料が無料になる条件とは
    1. SBIでNISAを利用すれば手数料が恒久無料に
    2. 投資信託の無料になる条件
    3. 信用取引の無料になる条件
    4. 外国株式の無料になる条件
    5. 現物取引の無料になる条件
    6. 25歳以下はどちらのプランでも現物取引の手数料無料
  5. SBI証券のメリット
    1. メリットその1:売買手数料が安い
    2. メリットその2:取り扱い商品が多い
    3. メリットその3:夜間取引が可能
    4. メリットその4:単元株未満でも1株から取引できる
    5. メリットその5:IPO取扱数がネット証券No.1
  6. SBI証券のデメリット
    1. デメリットその1:メンテナンスが多い
    2. デメリットその2:スマホからの取引が面倒くさい
    3. デメリットその3:デモ取引がない
    4. デメリットその4:つみたてNISAではボーナス設定ができない
  7. SBI証券とよく比較される楽天証券
    1. 楽天証券の手数料体系
  8. SBI証券に関するよくある質問

取引手数料の種類

証券会社を利用する際に、サービスの内容に応じて支払わなければならないのが取引手数料です。取引手数料は証券会社によって内容や金額が異なりますが、基本的には以下の手数料が発生します。また、一般的にはネット証券の方が取引手数料は安く設定されています。

取引手数料の種類

  • 売買委託手数料……株を売買する際の手数料
  • 入出金手数料……口座で入出金する際の手数料
  • 口座管理料……取引口座にかかる手数料

SBI証券の手数料体系

SBI証券の現物取引と信用取引には、それぞれスタンダードプランとアクティブプランという2つの手数料体系が用意されています。スタンダードプランは一定額以上の取引手数料が定額に、アクティブプランは一定額以内の取引手数料が無料になるため、投資のスタイルに合わせて最適なプランを選びましょう。ここでは、それぞれのプランの手数料について具体的に紹介します。

現物取引 <スタンダードプラン> 手数料

SBI証券の現物取引<スタンダードプラン>は、1注文の約定代金に対して手数料がかかるプランです。1注文の約定代金が3,000万円以上の場合、手数料が1,070円(税込)の定額になるため、一度に高額の取引を行う人におすすめと言えるでしょう。なお、SBI証券が指定する国内上場ETFの現物取引手数料は無料になります。

1注文の約定代金 手数料(税込)
5万円まで 55円
10万円まで 99円
20万円まで 115円
50万円まで 275円
100万円まで 535円
150万円まで 640円
3,000万円まで 1,013円
3,000万円以上 1,070円

現物取引 <アクティブプラン> 手数料

SBI証券の現物取引<アクティブプラン>は、1日の約定代金の合計額に対して手数料がかかるプランです。1日の約定代金が100万円以下の場合は手数料が0円となりますので、1日当たりの取引回数が多くなる人や、100万円以内の取引を予定している人におすすめです。また、SBI証券が指定する国内上場ETFの現物取引手数料は無料かつ、指定された銘柄の売買代金は1日の約定代金の計算に含まれません。

1日の約定代金合計額 手数料(税込)
100万円まで 0円
200万円まで 1,238円
300万円まで 1,691円
以降、100万円ごとに加算 295円ずつ

信用取引 <スタンダードプラン> 手数料

SBI証券の信用取引<スタンダードプラン>は、1注文の約定代金に対して手数料がかかるプランです。1注文の約定代金が50万円以上になると、手数料は定額385円(税込)になるので安心です。

1注文の約定代金 手数料(税込)
10万円まで 99円
20万円まで 148円
50万円まで 198円
50万円以上 385円

信用取引 <アクティブプラン> 手数料

SBI証券の信用取引<アクティブプラン>は、1日の約定代金の合計額に対して手数料がかかるプランです。1日の約定代金が100万円以下の場合は、手数料が0円になるためお得です。

1日の約定代金合計 手数料(税込)
100万円まで 0円
200万円まで 880円
以降、100万円ごとに加算 440円ずつ

プランの選び方

手数料は、投資の利益を最大限にするうえで見逃せないポイントです。SBI証券を利用する場合、スタンダードプランとアクティブプランはどのような人におすすめなのでしょうか。選び方を解説します。

月100万円以上の取引をする中上級者ならスタンダードプラン

スタンダードプランは1回の注文の約定代金に対して手数料がかかり、取引が一定額以上になると手数料が定額になるプランです。一方、アクティブプランは1日の約定代金が100万円以下の場合は手数料無料となります。

1日の約定代金が頻繁に100万円を超えるという投資中上級者は、手数料無料の恩恵を受けられないため、スタンダードプランがおすすめだと言えます。また、株価が1万円を超える「値がさ株」を買う際にもスタンダードプランがお得になります。約定代金が高くなった場合でも、1回の注文であれば手数料に上限が設けられているため、アクティブプランよりも手数料を安く抑えられる可能性が高いためです。

資金が少ない初心者ならアクティブプラン

アクティブプランは1日の約定代金が100万円までなら手数料が無料になるプランです。そのため、少ない資金で投資を行う初心者や、あまり頻繁に売買しない長期投資家におすすめです。

アクティブという名前から、積極的な投資を行う方向けのプランというイメージがありますが、実は初心者にこそおすすめのプランなのです。

SBI証券で手数料が無料になる条件とは

SBI証券は条件を満たすとさまざまな取引で手数料が無料になります。手数料が無料になる条件を具体的に見ていきましょう。

SBIでNISAを利用すれば手数料が恒久無料に

2014年より、SBI証券ではNISA口座での取引手数料を恒久無料としています。SBI証券で成人NISA口座を開設するだけで、国内株式の売買と海外ETFの買付手数料が無料になります。どちらも取引代金にかかわらず手数料は0円で、国内株式には国内ETF、REIT、ETNも含まれます。

ただし、NISAの非課税投資枠は年間120万円までなので、年間120万円以上の投資を行った場合は超過分の取引に手数料が発生します。また、NISAの対象外である信用取引や現引き、現渡しも手数料無料にならないため注意が必要です。そして、海外ETFの売却手数料は無料対象外で、海外ETFを除く通常の外国株式取引は委託手数料が適用される点も押さえておきましょう。

投資信託の無料になる条件

SBI証券の投資信託は、基本的に取扱い銘柄のすべてが買付手数料無料です。買付手数料は口数買付、金額買付、積立買付いずれもが対象です。

なお、インターネットコース(プランC)もしくはインターネットコース以外は、各コースの手数料が適用されるのでご注意ください。

信用取引の無料になる条件

国内株式の信用取引で手数料無料になる条件は以下のとおりです。

信用取引で手数料無料になる条件

  1. 日計り信用(HYPER空売り含む)での取引 ※1
  2. アクティブプランを選択し、1日の約定代金合計が100万円までの取引
  3. 国内ETF、REIT、ETN、インフラファンドの対象銘柄の取引
  4. 一定条件を満たした大口取引 ※2

※1 売買代金にかかわらず新規、返済ともに手数料無料です。ただし、HYPER空売り銘柄には銘柄ごとに設定されたHYPER料が発生します。
※2 以下の条件を満たした場合に手数料無料となります。
日時判定達成条件……判定日の翌営業日から30営業日無料
・信用新規建約定代金 3,000万円以上
・信用未決済建玉残高 3,000万円以上

月次判定達成条件……判定日の翌月1日から1ヵ月間無料
・1ヵ月の新規建約定代金合計が3億円以上
・貸株残高が3,000万円以上
・投信残高が3,000万円以上

外国株式の無料になる条件

外国株式の取引で手数料無料になる条件は以下のとおりです。

外国株式の取引で手数料無料になる条件

  1. 米国株式で約定代金が2.02米ドル以下の取引
  2. 海外ETF(米国、中国、韓国)のNISA預りでの買付取引
  3. 一部の米国ETFの買付取引 

※1 売買代金に関わらず新規、返済ともに手数料無料です。ただし、HYPER空売り銘柄には銘柄ごとに設定されたHYPER料が発生します。
※2022年5月時点の対象銘柄は以下のとおりです。

・バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)
・バンガード S&P 500 ETF(VOO)
・バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)
・iシェアーズ S&P 500 ETF(IVV)
・SPDR S&P 500 ETF トラスト(SPY)
・ウィズダムツリー インド株収益ファンド(EPI)
・ウィズダムツリー米国株高配当ファンド(DHS)
・ウィズダムツリー米国大型株配当ファンド(DLN)
・ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長(DGRW)

現物取引の無料になる条件

国内株式の現物取引で手数料無料になる条件は以下のとおりです。

現物取引で手数料無料になる条件

  1. NISA預りでの売買取引
  2. アクティブプランを選択し、1日の約定代金合計が100万円までの取引
  3. 夜間PTS(16:30~23:59)での取引
  4. 国内ETFの手数料無料対象銘柄の取引

25歳以下はどちらのプランでも現物取引の手数料無料

25歳以下なら、26歳の誕生日を迎える前日まで国内株式現物手数料が完全無料となります。以前はキャッシュバックで取引手数料が実質無料化されていましたが、2021年12月1日約定分から完全無料化されました。

未成年口座も対象で、25歳以下であればスタンダードプラン、アクティブプランどちらを選択しても手数料は0円です。インターネットコースが対象で、エントリー不要でプログラムが適用されます。すでに口座を持っている人も、新たに口座を開設する人も手数料無料の対象なので安心です。

SBI証券のメリット

SBI証券の取引手数料について見てきましたが、ここからは数ある証券会社の中でもSBI証券だけが持つメリットについて見ていきます。

メリットその1:売買手数料が安い

SBI証券の取引手数料は、一般的に低価格とされているネット証券の中でも特に安く、他社に引けを取りません。さらに手数料が無料になる条件も多く、うまく活用すればほとんど手数料をかけずに取引することも可能です。

メリットその2:取り扱い商品が多い

日本株は東証・名証・福証・札証の全証券取引所をカバー

日本株の取引では、東証はもちろん、名証、福証、札証上場のすべての銘柄を取引することが可能です。そのため東証一部、二部のような著名企業の株式売買だけでなく、東証のマザーズやJASDAQ、名証のセントレックス、福証のQ-Board、札証のアンビシャスといった新興企業市場に上場している企業の売買もできます。多くの選択肢の中から取引を選べるのは、投資を考えている人にとって大きなメリットと言えるでしょう。

投資信託の取扱数が多い

SBI証券が取り扱う投資信託の数は2,688本で、ネット証券ではトップの実績を誇ります。

加えて取り扱う投資信託のおよそ半分が、販売手数料無料のノーロードファンドです。

さらにほとんどの投資信託で買付金額が100円以上1円単位となっており、少ない金額からでも投資信託を購入することができます。

気軽に投資信託を始められることはもちろん、豊富な取扱数でより本格的に取り組めるフレキシブルさも、SBI証券ならではの魅力です。

外国株の取り扱い国が多い

SBI証券が取り扱う外国株は9ヵ国で、ネット証券でNo.1の実績を誇っています。

取り扱い国および銘柄は以下のとおりです。

  • アメリカ(約1,400銘柄)
  • 中国(約1,390銘柄)
  • 韓国(約60銘柄)
  • ロシア(約30銘柄)
  • ベトナム(約340銘柄)
  • インドネシア(約30銘柄)
  • マレーシア(約40銘柄)
  • タイ(約40銘柄)
  • シンガポール(約40銘柄)

同じネット証券として比較されやすい楽天証券の取り扱い外国株は6ヵ国ですので、その取扱い国の多さがよくわかるのではないでしょうか。

FX、先物・オプション、CFD、金・プラチナなども取引可能

SBI証券は株式や投資信託だけでなく、外国為替証拠金取引(FX)、株価指数先物・オプション取引、主要国株価指数CFD、金・プラチナなどの取引も可能です。取り扱う金融商品そのものが非常に多く、さらにそれぞれで取り扱える品数も多いのは、ネット証券市場の中でも珍しく、SBI証券が選ばれる重要なポイントとなっています。

メリットその3:夜間取引が可能

SBI証券には、証券取引所を介さずに株式を売買できる「Proprietary Trading System(私設取引システム)」が搭載されており、8:20~16:00と17:00~23:59にPTS取引を行うことができます。例えば東証の場合、取引時間は9:00~11:30と12:30~15:00ですから、その取引時間の長さは一目瞭然でしょう。日中は別の仕事をしつつ夜にじっくり取引をする、といったことも可能です。

さらに、あえて証券取引所の取引時間内にPTSを活用すれば、証券取引所の板情報とPTSの板情報を見比べて、その価格差を狙う裁定取引もできます。リスクを抑えつつしっかりと利益を出していくのに、効果的な手段と言えるでしょう。

加えてSBI証券では、PTS取引手数料が現物売買手数料よりも安く設定されているので、PTSだけでの売買はもちろん、PTSと取引所をまたいだ売買の選択肢も作ることができます。

メリットその4:単元株未満でも1株から取引できる

単元株とは、銘柄ごとに決められた売買の最低単位のこと。例えばこの単元株が100株に設定されている銘柄の場合、その企業の株式を買うには最低100株を買わなければならないということです。そのため、銘柄によっては単元株分の資金を用意できず、購入そのものを諦めなければならないケースもあるでしょう。

しかしSBI証券には「S株(単元未満株)」という制度があり、この制度を使えば希望の株式を1株から購入することができます。

このS株は最低単位を満たしているものではないため、株主総会での議決権がなかったり、株主優待がなかったりと、不便な部分も確かにあります。しかし、配当金や株式分割の割り当てはしっかりともらえるので、資金が足りない場合はもちろん、中長期の保有や分散投資にも向いています。ちなみに、S株を買い足すことで単元株に達した場合、議決権や株主優待はしっかりと適用されるので安心してください。

メリットその5:IPO取扱数がネット証券No.1

IPO投資は、通常の株式売買よりも低リスクで利益を出しやすいとして、人気の投資方法の一つとなっています。しかし上場する企業の数が限られる中で、低リスクの投資方法として多くの人が集まるため、実際に株を購入できるかどうかは抽選による運次第です。そもそもIPOが買えないというケースも多くあります。

そのため、いかに多くのIPOの抽選に参加できるかが、IPOのメリットを享受できるかどうかを占うと言っても過言ではないでしょう。

そうした中でSBI証券は、IPOに積極的に参画しており、IPO取扱件数はネット証券No.1の実績を誇ります。実際、2021年には21社の上場を支援し、122社のIPO株を販売するなど、その実績は大手総合証券にも引けを取りません。

当然のことながら、より確実にIPOの当選を狙いたい場合は複数社で口座を開設すべきですが、SBI証券のみでもIPO投資にチャレンジできる可能性が高いのは、大きなメリットです。

SBI証券のデメリット

さまざまなメリットがあるSBI証券ですが、逆にデメリットとなる要素もあります。ここからはSBI証券のデメリットについて解説していきます。

デメリットその1:メンテナンスが多い

SBI証券は土日の夜間にシステムメンテナンスを行うケースが多く、メンテナンス中は口座残高の確認や取引の予約などができなくなってしまいます。そのため、平日は忙しく土日に投資の時間をあてている人にとっては、不便に感じる場合もあるでしょう。

ただし、メンテナンスの予定はホームページで事前に告知されますので、しっかりとスケジューリングをしておけば、対処することは難しくありません。またメンテナンスは基本的に深夜の時間帯に行われるため、昼間に作業をするようにすることでも、急なトラブルを回避することができます。

デメリットその2:スマホからの取引が面倒くさい

SBI証券はスマートフォンから取引することが可能ですが、アプリやサイトの種類が多く、操作が煩雑になりがちです。

SBI証券が提供するスマートフォン用アプリ、サイトは以下のとおりです。

SBI証券のスマートフォン用取引ツール

  • SBI証券 株 アプリ:国内株対象
  • 国内株式向けスマートフォンサイト:国内株対象
  • かんたん積立 アプリ投資信託:投資信託対象
  • 投資信託向けスマートフォンサイト投資信託:投資信託対象
  • SBI証券 米国株 アプリ:米国株対象
  • HYPER FXアプリFX:FX対象
  • HYPER 先物・オプションアプリ:先物・オプション対象
  • 取引所CFD アプリ -くりっく株365:CFD対象
  • iDeCo向けスマートフォンサイト:iDeCo対象

例えば国内株と投資信託、米国株の取引を行いたい場合、それぞれに対応するアプリのダウンロードやサイトへのアクセスが必要になります。

すべての取引を1つのアプリで完結できないというのは、デメリットと言えるでしょう。

デメリットその3:デモ取引がない

デモ取引とは、仮想のお金を使って株取引を体験できるシミュレーション機能です。いわば、株取引の練習ができる機能です。SBI証券には、このデモ取引の機能がありません。そのため初心者でも、練習なしで本番に挑まなければなりません。

しかしその一方で、SBI証券にはS株という1株から株を買える制度があり、これを使えば数百円程度から株取引を行うことが可能です。元手を少なくしておけば、仮にうまくいかなかった場合でも大きな損失が出てしまうことはありません。

デモ取引がない分、このS株を活用することで、徐々に株取引に慣れていくと良いでしょう。

デメリットその4:つみたてNISAではボーナス設定ができない

SBI証券のつみたてNISAのクレジットカード決済には、ボーナス月に投資額を増額するボーナス設定の機能がありません。そのため、つみたてNISAで満額投資を行うためには、一度クレジットカード決済をやめ、現金決済に切り替えた後、ボーナス買付を行う必要があります。

クレジットカード決済は面倒な作業がなく投資ができる便利な機能ではありますが、腰を据えて投資に取り組もうと思った場合は、機能としてもの足りないと感じる部分が出てくるでしょう。

SBI証券とよく比較される楽天証券

楽天証券の手数料体系

楽天証券の手数料体系は「超割コース」と「いちにち定額コース」の2種類があります。

超割コースは1回の取引金額ごとに取引手数料が決まるため、一つひとつの取引をじっくり考えて行っていきたい人に向いているコースと言えるでしょう。一方のいちにち定額コースは、1日の取引金額が100万円まで0円となっており、1日に何度も取引をする人に向いているコースとなっています。