岡三オンラインは、2006年に設立されたネット専業証券会社です。ネット証券業界では比較的新しい証券会社ですが、創業90年以上を誇る岡三証券を母体とする岡三証券グループの一員です。
この記事では、岡三オンラインのメリットやデメリット、ユーザーからの評判について詳しく紹介します。
岡三オンラインとは
まずは概要を見ていきましょう
岡三オンラインのサービス概要
岡三オンラインは、老舗証券会社岡三証券を中核とする岡三証券グループ傘下のネット専業証券です。これまで対面営業がメインの岡三証券とは直接の資本関係はありませんでした。しかし2022年1月1日に経営統合を行う予定です。岡三オンラインの強みは、ネット証券業界屈指の手数料の安さとユーザーから高い評価を得ている分析ツールにあります。
主な取引銘柄
株式や投資信託、ETF・ETN・REIT、先物・オプション、取引所FX、店頭FX、取引所CFDなどを取り扱っています。
岡三オンラインのメリット
岡三オンラインのメリットは、資産形成をバックアップしてくれる仕組みと豊富な情報量です。具体的なメリットを見てみましょう。
現物・信用取引で一定額まで手数料0円
「定額プラン」で100万円までの取引なら株式の現物・信用取引にかかる手数料が0円です。岡三オンラインには、現物取引・信用取引ともに2つの投資スタイルがあります。
・ワンショット:1回の注文の約定代金をもとに手数料を決定するプラン
・定額プラン:1日の約定代金の合計をもとに手数料を決定するプラン
「ワンショット」の投資スタイルで現物取引をする場合、1回の注文における約定代金が10万円までなら108円、100万円までなら660円の手数料がかかります。1日に少額で何度も取引を行い100万円以内の取引なら定額プランのほうがお得です。
情報配信コンテンツが充実
岡三証券グループは「情報の岡三」を自負しており、投資情報に関するコンテンツが非常に充実しています。日々の市況や経済指標に関するニュース解説に加え、岡三証券に在籍するアナリストの知見を生かしたレポートも多数公開。著名な投資家や専門家を起用した無料のセミナー動画も人気です。
IPOで事前入金不要
IPO(新規公開株式)に申し込む際、証券口座に入金が必要となるネット証券が多い中、岡三オンラインでは事前入金は不要です。また申込手数料や購入手数料も0円なので、事前にまとまった資金がない投資家でも気軽にIPOに申し込むことができるでしょう。
IPOは人気があるため、多くのネット証券で購入者を募集し、抽選で決めています。証券会社によって抽選方式が異なり、申込口数が多かったり資産が多かったりする人ほど抽選確率が上がる方式を採用しているところもあるのです。岡三オンラインでは1口座につき1口を原則とし、多くの投資家にIPOが配分されるようになっています。
投資信託の購入手数料無料&キャッシュバック
投資信託を購入する際、購入金額に応じて購入手数料が発生する証券会社があります。しかし岡三オンラインでは、購入金額にかかわらず手数料は無料。一括購入・積立買付のいずれでも適用されるほか、NISA口座での購入も手数料無料の対象になります。ただしETFなどの上場投資信託は対象外となるため、注意しましょう。
また他社から時価合計額500万円以上の投資信託を岡三オンラインの口座に移管すると、支払った投信移管手数料が後日全額キャッシュバックされるサービスもあります。岡三オンラインで取り扱っている国内公募投資信託が対象です。この2つの手数料実質無料が、岡三オンラインでの資産形成をバックアップしてくれます。
取引ツールが豊富
岡三オンラインは取引ツールの豊富さに定評があり、「オリコン顧客満足度調査」「『みんなの株式』ネット証券ランキング取引ツール部門」で1位を獲得しています。岡三オンラインが提供しているツールは以下の26種類です。
株式 | 6種類 |
先物・オプション | 5種類 |
取引所FX(くりっく365) | 6種類 |
店頭FX(アクティブFX) | 4種類 |
取引所CFD(くりっく株365) | 5種類 |
※実際は24種類。一部重複して利用できるツールがあります。
主要取引に必要なツールがバランスよく揃っています(一部、対象商品が重複しているツールがあります)。例えば株式用のツールを見ると初心者向けには、必要最低限に機能を絞った「岡三かんたん発注」、上級者向けにはプロのディーラーの声を反映させた「岡三ネットトレーダーシリーズ」があります。
岡三オンラインのデメリット
岡三オンラインで口座を開設する際は、デメリットもしっかりと確認しておきましょう。
投資信託の銘柄数が少ない
岡三オンラインで取り扱っている投資信託の本数は、552本(2021年10月現在)です。1000本、2000本の投資信託を取り扱っているネット証券会社もある一方で、岡三オンラインの取扱本数が少ない点はデメリットといえるでしょう。ただし必ずしも本数が多ければよいわけではないため、自分が取引したい銘柄がある場合は気にならないかもしれません。
552本の中から商品を選ぶのは簡単ではありません。岡三オンラインでは、ユーザーに合ったポートフォリオや積立シミュレーションを提案してくれる「投信ロボ」をウェブ上で使えます。
つみたてNISAに対応していない
岡三オンラインでは、「NISA」や「ジュニアNISA」、「iDeCo」といった少額投資を支援する制度に対応していますが、「つみたてNISA」には対応していません。つみたてNISAを利用して投資信託を行いたい場合は、別の証券会社でNISA口座を開く必要があります。
高額取引には不向き
岡三オンラインでは、1回あたりの取引が300万円、500万円と高額になってくると取引手数料が割高になる傾向にあり、高額取引には不向きです。同じ条件での手数料が1000円前後というネット証券会社が多く、岡三オンラインの手数料は高い傾向です。
岡三オンラインの口コミ・評判
メリットとデメリットを理解したうえで岡三オンラインを利用しているユーザーの評判を見てみましょう。「岡三RSS」や「岡三ネットトレーダープレミアム」といった独自ツールや、岡三証券アナリストによる情報発信に対して高評価をつける声が目立っています。「岡三オンラインのツールになれると他社のツールでは満足できない」という人もいるぐらいです。「情報の岡三」の面目躍如といったところでしょうか。
しかし逆に口座を開いて間もないと思われる人からは「ツールが使いにくい」という声もありました。岡三オンラインは、投資の中級・上級者に支持される傾向があるようです。
またIPO申込時の前受金が不要である点を評価する声もあります。「他の証券会社をメインにしているが、IPOなど商品によっては岡三オンラインを使っている」とのことでした。
岡三オンラインがオススメな人
以下のいずれかに当てはまる人なら岡三オンラインに口座を開いておくことをオススメします。
・これから投資を始めようとしている人
定額コースなら約定金額が100万円以下なら取引手数料が無料、また投資信託の購入手数料も無料です。これから投資を始めようとする人にとって始めやすい環境といえます。
・IPOの購入を考えている人
岡三オンラインでは、IPOに申し込む際に前もって口座に入金しておく必要がありません。口コミにもあったようにIPOに備えて岡三オンラインで口座を作っておくという活用方法も有効です。
・情報発信やツールを駆使して取引をしたい中級・上級者
岡三オンラインでは、プロの声を反映させて作ったツールや専門家による情報発信に力を入れています。これはグループ企業に老舗証券会社を擁する強みです。岡三オンラインで口座を開設すれば、各種情報をもとに高度なツールを駆使して取引を行いたい中級・上級投資家にとって満足できる取引ができるでしょう。
岡三オンラインで開催中のキャンペーン
岡三オンラインでは、口座開設や各商品の取引に対して現金をプレゼントするなどのプログラムを実施しています。また期間限定のキャンペーンも行っています。
常設の特典
「【口座開設】国内株式取引手数料最大3ヵ月全額キャッシュバック」
証券口座を新規開設すると、開設した月を含めて最大3ヵ月、国内株式の現物・信用取引の取引手数料が全額キャッシュバックされます。
「【国内株式】25歳以下、国内株式取引手数料全額キャッシュバックプログラム」
取引を行う月において25歳以下の人が国内株式の現物取引を行った場合、取引手数料が全額キャッシュバックされます。他にも、先物オプションや取引所FXなどでも手数料などのキャッシュバックが行われます。
期間限定キャンペーン・過去に行われたキャンペーン
過去には以下のようなキャンペーンが行われました。今後もさまざまなキャンペーンの実施が期待されます。
・国内株式の現物・信用取引や先物・オプション取引の取引手数料合計額に応じて、QUOカードや家電などが抽選で当たるキャンペーン
・「取引所CFD」で取引した人の中から抽選で、取引枚数に応じて金貨や純金などが抽選で当たるキャンペーン
岡三オンラインで投資を始める5つの手順
ここでは、岡三オンラインで口座を開設する手順を解説します。
手順1:公式サイトにてメールアドレスの登録
岡三オンラインのホームページ上部にある「口座開設」ボタンを押すと、口座開設申込みフォームに遷移するためのボタンが表示されます。ボタンを押して出てきた画面にメールアドレスを記入。登録したメールアドレスに口座開設申込専用URLが記載されたメールが送信されます。
手順2:申込者の基本情報の入力
メールに記載された口座開設申込専用URLをクリックし、表示されたフォームに基本情報を入力します。
手順3:本人確認書類の提出
マイナンバー確認書類と本人確認書類を用意し、画像をネットにアップロードするか郵送で提出します。マイナンバーカード、または「マイナンバー通知カード+運転免許証/住民基本台帳カード」の場合は、画像アップロードが利用可能です。これ以外のものをマイナンバー確認・本人確認書類として使う場合は、郵送で提出します。
手順4:審査・口座手続き完了
提出書類が岡三オンラインに到着したら審査が行われます。審査が終わると口座開設完了のメールが送信されます。メールに記載されている認証キーとログインパスワード確認画面URLを使いパスワード確認画面を表示させ、ログインIDと認証キーを入力しましょう。
ログイン後は画面下部のボタンを押すと「お客様の詳細情報入力」画面が表示されるため、職業などの情報を入力します。
手順5:株式投資をスタート
口座開設完了日の翌営業日、簡易書留で「取引パスワード」などを記載した「口座開設完了のお知らせ」が郵送されます。岡三オンラインホームページの上部にあるログインボタンから取引パスワードを使ってログインしましょう。証券口座に入金したら取引が可能になります。
まとめ
岡三オンラインは、老舗証券会社のグループ企業とあって情報配信や取引ツールに定評があります。また一定の金額以下の取引なら各種手数料が安く抑えられていることも大きなメリットです。ツールを駆使したい中級・上級投資家にも、これから投資を始めようと考えている初心者にもオススメの証券会社です。