ポイント投資とは
(画像=PIXTA)

一般的に資産形成は早い段階で始めるべきといわれます。少ない資産でも、年月を重ねることで着実に資産を増やす可能性が高まるためです。近年は、さまざまな会社が手軽に始めることができるポイント投資サービスを開始しています。

しかし、「ポイント投資ってそもそも何?」「ポイント投資にはどんなものがあるの?」などの疑問を感じている人も多いでしょう。

この記事では、ポイント投資の基礎知識やメリット・デメリット、注意点などをわかりやすく解説していきます。

楽天証券

ポイント投資とは

まず、ポイント投資の基礎知識について解説します。

ポイントを金融商品と交換する

ポイント投資とは、「手持ちのポイントを金融商品と交換ができるサービス」のことをいいます。近年、資産運用の最初の一歩としてポイント投資が注目を浴びています。ポイント投資は、実際の資金を使った投資と比べて気軽に始められるのが特徴です。まだ投資ができるポイントの種類は限られていますが、今後ますます増えていくと予想されます。

投資初心者向けの商品

いわゆる「老後2000万円問題」などを契機に資産運用に興味をもったものの、投資に対して、なんとなく怖いイメージを抱く人もいるでしょう。ポイント投資は、はじめるときに現金を必要としないので、実際に現金を投資するよりもリスクは高くありません。そのため、投資をはじめるかどうか迷っている初心者に人気があります。

「ポイント投資型」と「ポイント運用型」

ポイント投資には、大きく分けて2種類の投資方法があります。それは、「ポイント投資型」と「ポイント運用型」です。それぞれどのような投資方法なのかを確認していきましょう。

ポイント投資型

ポイント投資型は、手持ちのポイントを現金化して、株や投資信託などを実際に売買していく投資方法です。

ポイント運用型

ポイント運用型は、ポイント投資型と異なり、手持ちのポイントを現金化せずに、ポイントのまま運用する投資方法のことです。ポイント運用型の特徴として、証券会社を仲介することがないため、面倒な手続きがいらないという点が挙げられます。

  ポイント投資型 ポイント運用型
特徴 手持ちのポイントを現金化して、株や投資信託などを実際に売買 手持ちのポイントを現金化せずに、ポイントのまま運用

ポイント投資にはどのようなものがある?

  投資先 利用料 投資タイプ
楽天ポイント ・投資信託
・株式
・バイナリーオプション
無料 ポイント投資型
Tポイント ・株式
・投資信託
・FX
・仮想通貨
月額220円(毎月期間固定Tポイントが200ポイントもらえる) ポイント投資型
dポイント ・投資信託 無料 ポイント投資型
LINEポイント ・株式
・投資信託
・FX
無料 ポイント投資型
Pontaポイント ・株式
・投資信託
無料 ポイント投資型

上記は、各ポイント投資の比較表です。名前を見てみると、街で日頃よく目にするポイントが多いことがわかります。おそらく5つのポイントのうちのどれかは使ったことがあるという人も多いのではないでしょうか。ここでは、5つのポイント投資の特徴を解説していきます。

楽天ポイント

楽天証券では、楽天ポイントを使って国内株式や投資信託、バイナリーオプションという幅広い投資商品に投資することができます。

楽天証券で楽天ポイントによる投資をするメリットは、主に次の3つです。

楽天ポイント投資のメリット

  • 手数料が格安
  • 投資先が豊富
  • NISA口座 (少額非課税口座) での利用も可能

楽天証券では2つの手数料コースがありますが、ポイント投資をするなら「いちにち定額コース」を選ぶのがおすすめです。「いちにち定額コース」なら1日の取引金額の合計が100万円以内なら手数料が無料なため、手数料を気にせずポイントを効率的に投資することができるでしょう。

また楽天証券では、年間120万円までなら利益に対する税金がかからないNISA口座でポイント投資することもできるため、ポイント投資に最適なネット証券の1つと言えるでしょう。

楽天証券では現在、現物国内株式のデビューで200万ポイント山分けするキャンペーンなど、楽天ポイントがもらえるキャンペーンも多数開催中です。

Tポイント

Tポイントは、TSUTAYAやファミリーマートなどで利用できるポイントです。Tポイント投資の特徴は、4つの投資タイプから自分に合ったものが選べるという点が挙げられます。

  業者 取引の最低額 キャンペーン
ネオモバ 数百円~ 支払い方法設定完了で、200ポイント付与
投資信託 SBI証券 100円~ 新規口座開設で100ポイント付与
FX ネオモバ 米ドルなら5円から 支払い方法設定+FXの口座開設で400ポイント付与
仮想通貨 bitFlyer 100ポイント~ bitFlyerヴォレットでビットコイン決済をすると500ポイント毎に1ポイント貯まる

このように、Tポイントひとつでさまざまな投資が可能です。また、口座開設をするだけでポイント還元がもらえる投資先もあるため、無料で投資体験することも可能です。

dポイント

dポイントは、大手コンビニやマツモトキヨシなどで利用できるポイントです。dポイント投資の運用方法には、「おまかせ運用」と「テーマ運用」の2つがあります。

「おまかせ運用」は、さらに「アクティブコース」と「バランスコース」にわかれます。アクティブコースは、リスクに構わず大きなリターンを得たいという方におすすめ。バランスコースは、リスクを抑えて安定したリターンを得たいという方向けです。

一方で、テーマ運用は以下の運用テーマからひとつを選んで投資するコースです。

  • 米型大型株
  • 日経平均株価(日経225)
  • 新興国
  • ヘルスケア
  • 生活必需品
  • クリーンエネルギー
  • 日経インバース指数

また、これらの運用テーマは同時運用も可能です。ひとつに絞れないという方は、同時運用でさまざまなものを試してみても良いでしょう。

このように、dポイント投資は、自分に合ったコースを選べるという特徴があります。

LINEポイント

LINEポイントは、LINEコイン経由でスタンプや着せ替えに使ったり、スマホ決済のLINE Payの支払いに当てることができるポイントです。LINEポイント投資は、LINE証券の口座開設をして入金にポイントを利用するだけで始められます。また、LINEアプリからすぐに投資が可能なことや、1ポイントから投資できることもあり、数あるポイント投資の中でもトップクラスの使いやすさを誇っています。

Pontaポイント

Pontaポイントは、ローソンやKFCなどで利用できるポイントです。Pontaポイント投資は、au Payアプリから簡単に投資が可能です。また、厳選された100を超える銘柄から、銘柄検索システムで目的に合わせた投資先を選べるという特徴があります。 また、所有している運用銘柄が1株以上になれば、本物の株式と交換ができるため、投資に慣れるまでの練習として利用することもできます。

ポイント投資のメリット・デメリット

近年、人気が高まりつつあるポイント投資。手軽に始められるため、投資を経験したことがない初心者に非常におすすめです。しかし、実際にポイント投資を始める前に、メリットとデメリットを抑えておく必要があります。ポイント投資には、どのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。

ポイント投資のメリットとは?

まずは、ポイント投資のメリットから確認していきましょう。以下がポイント投資のメリットです。

ポイント投資のメリット

  • 最低1ポイントから手軽に投資ができる
  • 失ってもダメージが少ない
  • 投資に対する知識や経験が得られる

最低1ポイントから手軽に投資ができる

ポイント投資は、1ポイント単位から投資できます。TポイントFX投資では、約5円(ドル円)から取引できることもあり、投資に慣れるための練習場所としての使い道もあります。副業として、投資を新たに始めてみたいという初心者はまずはポイント投資から初めてみることをおすすめします。

失ってもダメージが少ない

ご自身の大事な資産を使った投資は、ストレスがかかりやすいです。一方でポイント投資は、もし損失を被ったとしても、実際のお金を失うより精神的な負荷はかからないでしょう。そういった面でもポイント投資は初心者に向いた投資方法といえます。

投資に対する知識や経験が得られる

投資は本を読んで勉強するよりも、実際に株式や投資信託を購入しつつ、わからない点を調べる方が成長が早いと言われています。

ただ、いきなり投資を始めるのは少しハードルが高いと感じるかもしれません。そんなときに、チュートリアルのような役目をしてくれるのがポイント投資なのです。

biyFlyer

ポイント投資のデメリットとは?

ここまで、ポイント投資のメリットを解説してきました。次は、デメリットを確認していきましょう。

ポイント投資のデメリット

  • コストが通常よりも高くなる可能性がある

コストが通常よりも高くなる可能性がある

ポイント投資は、少額から取引が可能です。しかし、少額でのトレードが多いと利益に対する手数料の割合が高くなってしまうという欠点があります。

ポイント投資で抑えるべき注意点

これまで解説してきた通り、ポイント投資は気軽に始められるため、投資初心者の方におすすめです。ただし、ポイント投資には、いくつかの注意点があります。ここでは、どのような注意点があるのかを解説していきます。

ポイント投資の注意点

  • 確定申告が必要になる可能性がある
  • ポイントが無くなる可能性を考慮する

確定申告が必要になる可能性がある

これは、ほかの副業すべてにいえることですが、一定の利益を超えると確定申告が必要になります。サラリーマンの方は、会社で副業が禁止されている場合も多いでしょう。会社で禁止されているにも関わらず確定申告をすると、会社に副業をしていることがばれてしまう可能性が高いです。

ポイント投資で得た利益は「一時所得」として扱われることが多いようです。このあたりは、まだポイント投資が世に浸透していないため、はっきりと明記されていません。もし、一時所得だったとすると、50万円までは非課税となります。また、かかってくる税金は分離課税の20%です。

もし、利益が出たのに確定申告をしないと、罰金や逮捕される可能性もあるため注意しましょう。

ポイントが無くなる可能性を考慮する

もちろんのことですが、ポイント投資で損失を被るとポイントがなくなります。ポイントだからといって適当に投資をしてしまうと、非常にもったいないです。ポイント投資をやるのであれば、今後に活かすために計画的な投資をしていきましょう。

家計に投資を組み込んで資産を形成しよう

ポイント投資は、手持ちの資金を使って投資の体験ができるサービスです。実際の資金を使って投資するよりも安心感があることや、小額からの取引も可能なため、投資初心者向けと言えるでしょう。

また、取引のメリットとしては気軽に投資できることや知識や経験が得られるといったことが挙げられます。一方でコストが通常の投資よりも高くなってしまう可能性や、確定申告についても十分に注意しましょう。