今日はみなさんがトレードをする時によく使うテクニカルチャートについて、人気ネット証券会社6社の比較をしてみる。
各証券会社共に優れた取引ツールを提供しているので非常に甲乙つけがたいが、特徴的なポイントをピックアップし紹介する。テクニカルチャートは様々な分析ができることも大事だが、視覚的に見やすいという点も大事。初心者目線での感想も踏まえて解説していく。
各ネット証券会社のチャートと特徴
楽天証券
楽天証券の取引ツール「マーケットスピード」のテクニカルチャートは20種類以上もの分析アルゴリズムを搭載。トレードをするうえでプロの方でも十分な機能だと言える。中でもユニークなのが、チャート内にテキストのコメントを残せる機能。トレードをしながら、自分がどの時点で買いを入れたのかなど時系列的な記録を取ることができる。また複数の分析チャートを同時に並べ、自分が気に入ったレイアウトを登録しておくことができる。取引ツールを起動して、自分が重要視している分析ツールが定位置に並んでいると、すぐに相場と向き合うことができる。
松井証券
松井証券は「チャートフォリオ」というチャートツールを提供してくれる。このツールの面白い所はトレンド検索ができる点。トレンド検索画面では視覚的に分かりやすいチャート波形を選択するだけで、それと似た値動きをしている銘柄を探すことができる。もう1つ「マーケットトレーサー」というチャート形状の分布を調べてくれるツールも提供されており、ある銘柄のある一定期間のトレンドがどのような分布になっていたか教えてくれるツール。これにより、自分が気になっている銘柄が上昇トレンドなのか、もみ合いなのかなどを視覚的に知ることができる。初心者の方にも分かりやすく作られているので、チャートの見方が分かりにくい人はこういった視覚的に値動きがイメージできるツールを使ってみてはいかがだろうか。
SBI証券
SBI証券の取引ツールは、様々な指標分析はもちろんのこと、自分で色々な分析をしてみたい方にとってはうれしい描画ツールが充実している。多面的にテクニカル分析をしたい人にとって非常に強力なチャート機能だと言える。個別チャートと、複数銘柄と指標を同時表示できる相対チャートをタブで切り替えることができるため、トレード中でも素早くテクニカルデータを見ることができる。この相対チャートは非常に使い勝手がよく、個別銘柄と日経平均、TOPIX等の指標を1つの同じチャート内で表示させることができる。その銘柄の値動きだけでなく、マーケット全体の動きも把握できる。チャートの動きを見ながらの指標の追加もスムーズにできるようになっているので、短時間で取引をするデイトレーダーの方におすすめのツールだと言えるだろう。
マネックス証券
マネックス証券の取引ツール「マネックストレーダー」のテクニカルチャートは、初心者にもベテランにも使いやすい機能が多くある。素早くチャートをチェックするためのシンプルチャート機能や、自分の銘柄フォルダ内のチャート一覧を見ることができるマルチチャートビューア機能等、すばやくチャートをチェックできるという特徴がある。さらに分析チャートはサーバー上に膨大なデータを蓄積してあるため、通常ローソク足の本数は300本程度が限界だがマネックストレーダーなら5000本まで増やすことができる。その上10年以上のデータも見ることができるので、長期トレンドの分析もより詳しく行うことができるだろう。
auカブコム証券
au カブコム証券の自慢のチャート機能は、高機能な「kabu STATION」、カスタマイズ性に富んだ「ウルトラチャート」など数多くあるが、初心者の方におすすめなのは「勝ち株テクニカル分析」だ。これは、過去2年間の勝ちトレードデータやチャートを分析し、勝ちパターンを提示してくれる。この機能があれば、株を始めたばかりの初心者の方でも、分析に時間を要することなく相場に慣れていけるのではないだろうか。
GMOクリック証券
GMOクリック証券の「プラチナチャートはiClickシリーズのグラフィカルインターフェースを踏襲した非常に見やすいチャートツール。特徴としては、チャート上のニュースフラグをクリックすると、配信されたニュース本文が確認でき、ファンダメンタルズがどのように相場に影響を与えたのかを知るには最高のツールだ。また相場全体の動きを見たい時は、なんと最大16分割できるチャートウィンドウが役に立つ。自分が見やすいように配置したウィンドウレイアウトは個人設定として保存できるため、いつでも素早くチャートをチェックすることができる。
チャート機能の比較ポイント
チャート機能はこれまで色々な分析ができることが重要視されてきたが、現在ではそれだけでなく、どの分析結果が現在の値動きと合っているのか教えてくれたり、複数のお気に入りの銘柄の値動きをワンクリックで一度に確認できたりと、さまざまな機能が追加されている。相場の分析については、これまでトレーダーは膨大な時間を費やしてきたが、その時間を節約してくれる機能がかなり充実してきているので、自分に合った物を選びたいところ。テクニカルチャート内にファンダメンタルズの情報をリンクできる機能も出てきており、チャート内のどこで重要な指標や要人発言があったのか一目で分かるようになっている。
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チャート機能に関するQ&A
チャート機能の比較ポイントは?
どんな分析や機能があるのかを見比べて、自分に合ったチャート機能を選ぶことがポイント。
チャート機能はスマホでも使える?
ネット証券ではスマホに対応している会社が多く、スマホアプリも充実していることが多い。
■公式ブログ:Be a pioneer
■公式Twitter:@hibiki_koshi
個人投資家 Q.利用している証券会社と選んだ理由、評価しているポイントについて教えてください。
もっぱら利用しているのは楽天証券です。その理由は、貸株サービスが便利だから。貸株サービスとは、保有中の株式を証券会社へ貸し出し、その見返りに貸株金利を得られるというものです。 ほかのネット証券にも同様のサービスがありますが、100株単位で自分が貸したい株数を選択できるというのは楽天証券だけですね。それに、確定申告の際に必要な貸株で得た利益の証明書も作成してもらえるのも助かります。いろいろな証券会社の口座を試してみたうえで、現在は楽天証券がメインの証券会社になっていますね。
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