松井証券とは

松井証券は、創業100年を超える老舗証券会社です。

元々は中堅証券会社でしたが、4代目社長の松井道夫氏がインターネット取引に注目し、1998年、業界初となる本格的インターネット取引である「ネットストック」をスタートしました。これがトリガーとなり、業界でも有数の規模へと成長を遂げました。

現在は5大ネット証券会社の1つといわれ、2022年3月末時点で約139万2,700件の口座を有しています。

松井証券の手数料

これから投資を始めようとしている人や、どの証券会社で口座を開設すべきか悩んでいる人の中には、手数料を重要視しているという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、松井証券が提供している以下の取引に関する手数料を紹介します。

  • - 株式現物取引に関する手数料
  • - 株式信用取引に関する手数料
  • - 米国株取引に関する手数料
  • - 投資信託に関する手数料
  • - NISAに関する手数料
  • - その他手数料

松井証券の株式現物取引に関する手数料

松井証券の株式現物取引に関する手数料は、主に以下の2つの要素で決定されます。

  • - 1日の約定代金
  • - 年齢

同社の手数料は、取引所とPTS (Proprietary Trading System:私設取引システム)で1日の間に取引した合計約定代金の範囲によって決まります。また、未成年を含む25歳以下は無料となっています。

詳細は以下のとおりです。

1日の約定代金合計金額 25歳以下 25歳以上
~50万円 0円 0円
~100万円 0円 1,100円
~200万円 0円 2,200円
200万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

なお、株式現物取引に関するその他の手数料は以下のとおりです。

手数料対象 手数料体系
立会外クロス取引(ベストマッチ)の改善成功報酬 改善約定代金(※) × 33%
※ 最低料金なし
単元未満株の取引手数料 約定代金 × 0.55%
※ 最低手数料なし
損益通算支援サービス 約定代金 × 2.2倍
※ 最低手数料 4,950円

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券では単元未満株を取り扱っていますが、そちらは料金に関わらず約定代金の0.5%が手数料となる点は注意しておきましょう。

松井証券の株式信用取引に関する手数料

松井証券の株式信用取引に関する手数料も、現物取引と同様に以下の2つの要素で決定されます。

  • - 1日の約定代金
  • - 年齢

なお、信用取引の手数料は現物取引と合わせた1日の約定代金合計により手数料が定義されています。手数料の詳細は以下のとおりです。

1日の約定代金合計金額 25歳以下 25歳以上
~50万円 0円 0円
~100万円 0円 1,100円
~200万円 0円 2,200円
200万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

また、それ以外にも以下の取引に対する手数料が0円となっています。

取引種類 取引詳細
無期限信用取引 ・日計り取引の片道手数料
・保存期間6ヵ月超の返済手数料
短期信用取引 ・日計り取引の片道手数料
一日信用取引 ・インターネットで日計りした場合の新規・返済手数料

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券の米国株取引に関する手数料

続いて、松井証券の米国株取引に関する手数料を紹介します。松井証券の米国株取引では、主に以下の2つの手数料が必要です。

  • - 取引手数料
  • - 為替手数料

松井証券の米国株取引に関する取引手数料は、現物取引とは異なり「1取引に対する約定代金」によって決まります。同社の米国株取引に対する取引手数料は以下のとおりです。

取引手数料 約定代金 × 0.495%
最低手数料 0米ドル
※ 約定代金が222円以下の場合
上限手数料 22米ドル

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券の米国株取引に関する為替手数料(スプレッド)は、以下のとおりです。

買付時 1米ドルあたり25銭
売却時 1米ドルあたり25銭
※ 約定代金が222円以下の場合
配当金受取時 0銭

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券の投資信託に関する手数料

松井証券は、投資信託も取り扱っています。同社の投資信託に関する手数料は以下のとおりです。

購入時手数料 無料
信託報酬 購入銘柄毎に異なる
信託財産留保額 購入銘柄毎に異なる

※ 手数料はすべて税込金額

なお、昨今の投資信託に関する動向としては、購入時手数料が発生しない「ノーロード型」を採用する商品が増加していることをお伝えしておきます。

松井証券のNISAに関する手数料

松井証券は、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAにも力を入れています。それぞれの手数料は以下のとおりです。

NISAの種類 手数料の種類 手数料
NISA 売買手数料 0円
口座維持手数料 0円
つみたてNISA 購入時手数料 0円
信託報酬 購入銘柄毎に異なる
信託財産留保額 購入銘柄毎に異なる
ジュニアNISA 売買手数料 0円
口座維持手数料 0円
委託手数料 課税ジュニアNISA口座のみ現物取引と同一の手数料体系が適用

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券のその他手数料

ここまで松井証券が取り扱っている代表的な取引の手数料を紹介してきました。その他の取引に関する手数料を以下の表にまとめました。

取引種類 手数料の種類 手数料
先物・オプション取引
(インターネットによる取引)
日経225先物 約定1枚あたり220円
NYダウ先物
TOPIX先物
約定1枚あたり330円
日経225mini 約定1枚あたり38.5円
ミニTOPIX先物
マザーズ指数先物
JPX 400先物
約定1枚あたり44円
電話による取引 株式 約定代金 × 1.1%
※最低手数料22円
ベストマッチ 改善約定代金 × 33%
※最低手数料なし
単元未満株 約定代金 × 1.1%※最低手数料なし
日経225先物
TOPIX先物
約定代金 × 0.044%
※最低手数料1万1,000円
日経225mini
ミニTOPIX先物
マザーズ指数先物
JPX 400先物
NYダウ先物
約定代金 × 0.044%
※最低手数料1,100円
日経225オプション 約定代金 × 1.65%
※最低手数料1万1,000円

※ 手数料はすべて税込金額

最近ではインターネット上での取引が中心となっていますが、電話による取引の場合は、それぞれ手数料がかかります。また、電話取引の場合は、手数料に上限が設けられていません。この点はあらかじめ注意が必要です。

松井証券と他証券会社の手数料比較

ここまで松井証券の手数料を紹介してきました。では、松井証券の手数料体系は同業他社と比較してどのような特徴があるのでしょうか。

ここでは松井証券と以下5社の株式現物取引に関する手数料についての比較結果を紹介します。

  • - SBI証券
  • - 楽天証券
  • - マネックス証券
  • - auカブコム証券
  • - LINE証券

なお、以下は各社の株式現物取引に関する手数料を一覧にしたものです。

  松井証券 SBI証券 楽天証券 マネックス証券 auカブコム証券 LINE証券
約定代金 25歳以下 26歳以上 スタンダード プラン
※ 1注文毎
アクティブ プラン
※ 1日の約定代金合計
超割コース
※ 1注文毎
いちにち 定額コース
※ 1日の約定代金合計
取引毎手数料 コース
※ 1注文毎
1日定額 手数料コース
※ 1日の約定代金合計
ワンショット 手数料コース
※ 1注文毎
1日定額 手数料コース
※ 1日の約定代金合計
コース名なし
※ 1注文毎
~5万円 0円 0円 55円 0円 55円 0円 55円 550円 55円 0円 55円
~10万円 0円 0円 99円 0円 99円 0円 99円 550円 99円 0円 99円
~20万円 0円 0円 155円 0円 155円 0円 155円 550円 155円 0円 155円
~50万円 0円 0円 275円 0円 275円 0円 275円 550円 275円 0円 275円
~100万円 0円 1,000円 535円 0円 535円 0円 535円 550円 535円 0円 535円
~150万円 0円 2,200円 640円 1.238円 640円 2.200円 640円 2.750円 約定金額×0.099% +99円
※上限4,059円
2.200円 640円
~200万円 0円 2,200円 ,000万円まで1,013円 1.238円 ・3,000万円まで1,013円 2.200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000
2.750円 2.200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000万超1,070円
~300万円 0円 3,300円 1.691円 3.300円 2.750円 3.300円
300万円以上 0円 100万円毎に1,100円加算 100万円毎に295円加算
※上限なし
100万円毎に1,100円加算 ・600万円まで5,500円
・600万超300万円毎に2,750円 加算
100万円毎に1,100円 加算
~1億円 0円
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

松井証券とSBI証券の手数料比較

まずは、証券会社としてトップの口座を有するSBI証券と松井証券の株式現物取引に関する手数料を比較してみましょう。

両社の株式現物取引に関する手数料は以下のとおりです。

  松井証券 SBI証券
約定代金 25歳以下 26歳以上 スタンダード プラン
※ 1注文毎
アクティブ プラン
※ 1日の約定代金合計
~5万円 0円 0円 55円 0円
~10万円 0円 0円 99円 0円
~20万円 0円 0円 115円 0円
~50万円 0円 0円 275円 0円
~100万円 0円 1,100円 535円 0円
~150万円 0円 2,200円 640円 1,238円
~200万円 0円 2,200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000万超1,070円
1,238円
~300万円 0円 3,300円 1,691円
300万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算 100万円毎に295円加算
※上限なし
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

SBI証券は自社の公式サイトにも記載しているとおり、主要証券会社の中で最安水準の手数料となります。

ただし、「25歳以下」の人に限っては、松井証券のほうが手数料を抑えることができます。また、「26歳以上かつ1日の約定代金が50万円未満」の場合は、松井証券とSBI証券の手数料体系は同一(0円)であるため、手数料以外の要素で証券会社を選択するとよいでしょう。

松井証券と楽天証券の手数料比較

2つ目の比較対象は楽天証券です。

楽天証券は、証券会社として第2位の口座数を誇り、SBI証券と共に証券業界で「2強」といわれています

松井証券と楽天証券の株式現物取引に関する手数料を比較してみましょう。

  松井証券 楽天証券
1日の約定代金合計金額 25歳以下 26歳以上 超割コース
※ 1注文毎
いちにち 定額コース
※ 1日の約定代金合計
~5万円 0円 0円 55円 0円
~10万円 0円 0円 99円 0円
~20万円 0円 0円 115円 0円
~50万円 0円 0円 275円 0円
~100万円 0円 1,100円 535円 0円
~150万円 0円 2,200円 640円 2,200円
~200万円 0円 2,200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000万超1,070円
2,200円
~300万円 0円 3,300円 3,300円
300万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算 100万円毎に1,100円加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

楽天証券も公式サイトで「業界最低水準」をうたっています。その言葉どおり、楽天証券の手数料は、他社と比較してもかなり競争力があります。

26歳以上かつ1ヵ月の約定代金合計が1億円未満の人は、手数料という側面だけを考えると楽天証券を選んだほうがメリットが大きいといえます。

ただし、やはり25歳以下の人は松井証券に分があります。また、対象者はかなり限定されますが1ヵ月の約定代金が1億円以上に達する人も、手数料の上限を設けている松井証券を選んだほうがメリットが大きいといえます。

松井証券とマネックス証券の手数料比較

3つ目の比較対象はマネックス証券です。

マネックス証券は、松井証券と同じく5大ネット証券会社の1つであり、ゴールドマン・サックス社出身の松本大氏とソニーによって設立されました。

両社の株式現物取引に関する手数料は以下のとおりです。

  松井証券 マネックス証券
1日の約定代金合計金額 25歳以下 26歳以上 取引毎手数料 コース
※ 1注文毎
1日定額 手数料コース
※ 1日の約定代金合計
~5万円 0円 0円 55円 550円
~10万円 0円 0円 99円 550円
~20万円 0円 0円 115円 550円
~50万円 0円 0円 275円 550円
~100万円 0円 1,100円 535円 550円
~150万円 0円 2,200円 640円 2,750円
~200万円 0円 2,200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000万超1,070円
2,750円
~300万円 0円 3,300円 2,750円
300万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算 ・600万円まで5,500円
・600万超300万円毎に2,750円 加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

マネックス証券の手数料は楽天証券と類似した手数料体系となっています。特にマネックス証券の取引毎手数料コースは、楽天証券の超割コースの体系と同一です。

ただ、上の表を見るとわかるように、松井証券のほうが手数料を抑えられるケースもあります。1つは前述したとおり、25歳以下のケースです。

また、26歳以上で1日の約定代金合計が50万円未満の人は、松井証券であれば手数料は0円ですがマネックス証券はどちらの手数料コースも必ず手数料が発生します。

1日の約定代金合計が50万円を超えないライトな利用者であれば、松井証券を検討する価値はあるといえるでしょう。

松井証券とauカブコム証券の手数料比較

4つ目の比較対象はauカブコム証券です。

松井証券と同じく5大ネット証券会社の一角であり、その中でも唯一メガバンク系のネット証券会社であるauカブコム証券の手数料はどういった体系となっているのでしょうか。

松井証券およびauカブコム証券の株式現物取引に関する手数料は以下のとおりです。

  松井証券 auカブコム証券
1日の約定代金合計金額 25歳以下 26歳以上 ワンショット 手数料コース
※ 1注文毎
1日定額 手数料コース
※ 1日の約定代金合計
~5万円 0円 0円 55円 0円
~10万円 0円 0円 99円 0円
~20万円 0円 0円 115円 0円
~50万円 0円 0円 275円 0円
~100万円 0円 1,100円 535円 0円
~150万円 0円 2,200円 約定金額×0.099% +99円
※上限4,059円
2,20円
~200万円 0円 2,200円 2,200円
~300万円 0円 3,300円 3,300円
300万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算 100万円毎に1,100円 加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

auカブコム証券のワンショット手数料コースも、楽天証券の超割コースやマネックス証券の取引毎手数料コースと似た手数料体系となっています。ただ、auカブコム証券は100万円以上の手数料が、約定金額×0.099%+99円となっています。

また、手数料の上限が4,059円であるため、1日の約定代金合計額が4,000万円以上の場合にその上限へ達することになります。

なお、auカブコム証券の1日定額手数料コースは、松井証券の26歳以上の手数料体系と似ています。ただし、auカブコム証券は手数料の上限が設けられていない点には注意が必要です。

松井証券とLINE証券の手数料比較

最後の比較対象はLINE証券です。

LINE証券は、コミュニケーションプラットフォームとして高い支持を得ているLINEグループに属しています。設立からわずか3年で口座数は140万件を突破する(2022年5月時点)など、勢いがあるネット証券会社です。

松井証券およびLINE証券の株式現物取引に関する手数料は以下のとおりです。

  松井証券 LINE証券
1日の約定代金合計金額 25歳以下 26歳以上 コース名なし
※ 1注文毎
~5万円 0円 0円 55円
~10万円 0円 0円 99円
~20万円 0円 0円 115円
~50万円 0円 0円 275円
~100万円 0円 1,100円 535円
~150万円 0円 2,200円 640円
~200万円 0円 2,200円 ・3,000万円まで1,013円
・3,000万超1,070円
~300万円 0円 3,300円
300万以上~1億円 0円 100万円毎に1,100円加算
1億円~ 0円 11万円

※ 手数料はすべて税込金額

LINE証券の株式現物取引に関する手数料は、先に紹介したSBI証券のスタンダードプランと同一の手数料体系となっています。

一方でLINE証券は、1日定額手数料などの手数料コースを提供していません。

そのため、25歳以下の人はもちろん、1日の間に複数回取引を行う人や、少額の取引を行う人は、松井証券のほうが手数料を抑えることができるでしょう。

松井証券のメリット5選

これまで松井証券の手数料について紹介してきました。では、利用者が松井証券を選ぶメリットはあるのでしょうか。

ここでは松井証券のメリットとして以下の5つを説明します。

  • - 手数料が安い
  • - ロボアドバイザーが便利
  • - 情報ツールが無料で使える
  • - サポートが充実している
  • - 1日信用取引サービスがお得

手数料が安い

1つ目のメリットは手数料が安いという点です。

松井証券が提供している各取引の手数料は、業界内でも比較的安い水準といえます。特に25歳以下の株式現物取引および株式信用取引に関する手数料が無料という点は、他の証券会社には見られない大きな特徴といえます。また、26歳以上の人であっても1日の約定代金合計が50万円以下であれば無料となります。

取引内容によっては業界最安値とはいえないケースもありますが、自身の投資スタイルによっては十分なメリットを享受できるといえそうです。

ロボアドバイザーが便利

松井証券は「投信工房」というロボアドバイザーを提供しています。

ロボアドバイザーとは、AIなどを活用して各々に最適な運用スタイルや投資商品を提供してくれるサービスです。また、サービスによっては運用自体を自動的に行ってくれるものもあります。

投信工房は、8つの質問に答えるだけで適切なアドバイザーを実施してくれます。これにより投資の知識があまり無い人や、これから学ぼうとしている人であっても「長期」「積立」「分散」を実現した投資をサポートしてくれます。

情報ツールが無料で使える

松井証券は利用者の投資をサポートするためにさまざまな情報ツールを無料で提供しています。具体的には、以下のようなものがあります。

ツール名 概要
QUICK情報 リアルタイム株価、決算情報、ニュースなどを確認できる。
また、銘柄のスクリーニング機能も有している。
QUICK リサーチネット 個別銘柄や国内外のマーケット情報を確認できる「レポート総合」や、独自取材による「株主優待」などの機能を有している。
他証券会社では有料での提供となっているケースが多い。
松井FP ~将来シミュレーター~ さまざまな統計情報を元に「85歳時点での生涯収支」をシミュレーションできるツール。
家計診断や投信積立のシミュレーション機能も有する。

このように利用者に対してさまざまなツールを無料で提供しているという点は、松井証券のメリットといえます。

サポートが充実している

松井証券は前述したとおり、創業100年を超える老舗証券会社です。このように長年にわたって経営を持続させるためには、利用者からの支持がなければ難しいことです。

その支持を集めている理由の1つがサポートの充実度です。

同社はHDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催している「問合せ窓口格付け(証券業界)」および「サポートポータル格付け(証券業界)」で11年連続して3つ星を獲得しています。

何か困ったとき、いざというときにサポートが充実しているのは、利用者にとっても重要なメリットの1つといえるでしょう。

1日信用取引サービスがお得

松井証券は、返済期限が当日のデイトレード専用信用取引サービスである「1日信用取引」を提供しています。

信用取引は、一般的に「売買手数料」「金利」「貸株料」「品貸料」といった費用が発生します。1日信用取引では、約定代金に関わらず売買手数料が無料となっています。

また、金利や貸株料は、1注文あたりの約定金額が100万円未満の場合は年利1.8%、100万円以上の場合は年利0%となっています。

これらは業界最安水準となるため、かなりお得に信用取引を行えます。

松井証券のデメリット4選

豊富なメリットを持つ松井証券ですが、デメリットもあります。ここでは松井証券のデメリットとして以下の4つを説明します。

  • - 取引金額が大きいと手数料が割高
  • - 米国株の取扱銘柄が少ない
  • - IPOの取り扱いが少ない
  • - 取引ツールの使い勝手があまりよくない

取引金額が大きいと手数料が割高

前述したように松井証券の株式現物取引に関する手数料は、1日の約定代金合計が50万円以下の場合は無料となっています。ただし、約定代金合計が増えると手数料も割高になっています。

そのため、一定金額以上の取引を行う中級・上級の投資者にとって、松井証券の手数料体系はデメリットとなるケースがあります。

米国株の取扱銘柄が少ない

松井証券は2022年2月に米国株取引サービスをスタートしました。

ただし、2022年7月時点で取り扱っている米国株は、497銘柄しかありません。業界トップであるSBI証券が6,000を超える米国株銘柄の取り扱いがあることを考えると、デメリットと言わざるを得ません。

IPOの取り扱いが少ない

松井証券は、他社と比較してIPOの取扱数が少ないというデメリットがあります。

IPOは「初値売り」をすれば勝率9割ともいわれていますが、そもそも取扱数が少なければIPOに当選するチャンスも下がります。

そのため、他社と比較してIPOの取り扱いが少ない点は注意しておきましょう。

取引ツールの使い勝手があまりよくない

証券会社は利用者に対して、さまざまな取引ツールを提供しています。

ただ、一部利用者は松井証券の取引ツールは使いにくいと感じているようです。もちろん、取引ツールに対する使用感は、使用経験があるツールや重視する機能によって異なってきます。また、利用者によっては「松井証券の取引ツールは使いやすい」と感じている人もいることも事実です。

ただし、人によってはツールとの相性が良くないという点はデメリットといえるでしょう。

松井証券の特徴

松井証券のメリットやデメリットを把握したところで、同社の特徴を3つ紹介します。

  • - 優待取りに活用できる「クロス注文」を提供
  • - 株式注文の有効期間に最長1ヵ月先を指定可能
  • - IPOの当選チャンスがある

優待取りに活用できる「クロス注文」を提供

松井証券は2022年1月末より、一度の操作で清算注文の予約まで可能な「クロス注文」を提供開始しています。

クロス注文は優待取りのつなぎ売りや信用建玉のロールオーバーに活用できます。こちらは東証の取引時間であってもリアルタイムに発注、約定が可能となっています。

株式注文の有効期間に最長1ヵ月先を指定可能

松井証券は2021年11月に、株式取引の注文機能を大幅に強化しました。

その強化の1つとして有効期間に「期間指定」を追加し、最長1ヵ月先まで指定可能となりました。これまでは1週間先までの期間しか指定できなかった点を考えると、利用者の利便性も増すことは確実です。

IPOの当選チャンスがある

松井証券のIPOは、完全抽選制となっています。そのため、松井証券の口座を持っていれば誰にでも当選のチャンスがあります。また、事前入金も不要です。

証券会社によっては、取引金額や残高などの条件が課せられていて、それらによって当選確率が変わるところもあります。

この点は松井証券が有する特徴の1つといえるでしょう。

松井証券の手数料に関するよくある質問5つ

ここでは、松井証券の手数料に関するよくある質問を5つ紹介します。

松井証券はいつ手数料が発生しますか?

松井証券では、同社の口座へ入金時に想定される売買委託手数料が差し引かれます。これは株式購入後に手数料が不足しないようにという配慮によるものです。なお、この段階では一律1,100円で計算されます。

その後、当日の夕方以降にその日の手数料を確定し、利用者の画面に表示されます。

口座基本料や保護預り料は必要ですか?

口座基本料や保護預り料は、基本的に無料です。

口座基本料 (個人) 0円
口座基本料 (法人) 原則0円(※1)
保護預り料 0円

※1について
上場企業や資本金が1億円を超える未上場企業などは、年間3万3,000円の手数料を負担する必要があります。

実際の取引手数料はどこで確認できますか?

松井証券の取引サイトより、【資産状況】の【取引履歴】画面からファイルを出力できるようになっています。

各取引に関する手数料は、そのファイル内に明記されています。

「週末まで」あるいは「期間指定」の注文が2日にわかれて約定した場合の手数料を教えてください。

前述したとおり、1日の約定代金合計によって手数料が決まります。そのため、約定日が複数の日にちにまたがる場合、1日ごとに手数料が発生します。

松井証券が25歳以下の手数料を無料にしている理由は?

最大の理由は25歳以下の資産形成を後押しするためです。

不安定な日本の市況の中、未来ある若者が資産形成を行うことで、さまざまなライフイベントを乗り越え、人生を謳歌してほしいという松井証券の思いが詰まっています。

まとめ

今回は松井証券の手数料について説明しました。

松井証券の手数料は業界最安水準に及ばないケースもあるものの、総じて安めとなっています。また、利用者にとってうれしいメリットや特徴も数多く有しています。

特に25歳以下の人や、投資初心者にはおすすめの証券会社といえるでしょう。