「次の仕事が決まってないけど辞める」メリット、デメリットと成功へのポイントを徹底解説

次の仕事が決まってないけど辞めるメリットとデメリットを徹底解説

「次の仕事が決まってないけど辞めても大丈夫かな？」と悩む人は少なくありません。

今の仕事が辛く、今すぐ辞めたい場合は、次の仕事が決まってないけど辞める方が良いです。

今の仕事にまだ耐えられるのであれば、次の仕事が決まってから辞める方が良いです。収入面や精神面で安心して次の仕事を選べます。

次の仕事が決まってない状態での退職は、転職活動に専念できるというメリットがある一方、収入が途絶えるというデメリットも存在します。

また、無職期間が長引くと転職が不利になる可能性も考えられます。しかし、前向きな退職理由を伝え、転職エージェントを活用するなど、適切な対策を講じれば成功への道も開けます。また、失業保険など、退職後の生活を支える国の制度を把握しておけば、心理的負担が和らぐでしょう。

次の仕事が決まってないけど辞めるメリットとデメリット、そして成功へのポイントを本記事で徹底解説します。

労働者からの申し出によって労働契約を終了することを退職と言い、法律上はいつでも辞めることが可能です（労働契約法）。

ただし、退職の申し出にあたっては、契約期間の定めがあるかどうかによって、法律上のルールが異なります。契約期間の定めがある労働契約を結んでいた場合と、そうでない場合とで法律上異なったルールが定められています。

また、退職後には失業手当や傷病手当などの制度を利用することで、経済的な負担を軽減し、転職を支援してもらえます（雇用保険法）。

参照: 厚生労働省

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次の仕事決まってないけど辞めるメリット

次の仕事が決まってないけど辞めるメリットは、以下の4つです。

 

転職活動に集中できる

次の仕事が決まってない状態で辞める最大のメリットは、現職の業務に追われずに済むため、転職活動に集中できることです。自己分析や履歴書・職務経歴書の作成、面接対策など、転職活動の準備をするための十分な時間を確保することができます。

自己分析においては、現在の仕事やこれまでの経験をじっくりと振り返り、自分の強みや弱み、価値観、興味・関心を整理できます。これにより、自分が本当にやりたいことや適した職種が明確になり、将来どのようなキャリアを築きたいのか、具体的な目標を設定できるでしょう。

こうした自己分析を通じて得られる自己理解は、面接で自己PRを行う際の大きな武器となります。

また、時間的な余裕があるため、企業研究や業界の最新動向をしっかりと把握し、志望動機やキャリアプランを具体的に構築することが可能です。面接においても一貫性かつ説得力のある回答ができ、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。

より良い求人を見つけやすくなる

次の仕事が決まってない状態で辞めるメリットとして、より良い求人や自分に合った理想的な職場・ポジションを見つけやすくなることが挙げられます。

現職を続けながら転職活動を進める場合とは異なり、焦らずに選択肢を探ることができます。

時間的な余裕があるため、転職エージェントや求人サイトを活用し、希望条件に合致する求人を網羅的に検索できるでしょう。

企業担当者と直接交流できる企業説明会や業界イベントに積極的に参加することも可能です。

また、面接の日程調整がしやすくなり、より多くの企業の採用担当者と対話する機会を得られます。こういった活動で得た情報を比較・吟味することで、自分に最適な企業を見つけ出すことができるでしょう。

心身の疲労が解消される

退職という選択をすることで、過酷な労働環境や人間関係から解放され、前向きな気持ちで転職活動に取り組めます。

心身の健康は、転職活動の成功にとって重要です。ストレスを抱えたままでは、集中力や判断力が低下し、面接で良い印象を与えることが困難になります。

面接官は、表情や態度を通して、応募者の熱意や誠意を判断します。退職後、心身ともにリフレッシュされた状態で面接に臨めば、面接官に明るく前向きな印象を与えることができ、合格の可能性が高まるでしょう。

キャリアアップやキャリアチェンジの準備ができる

現職を辞めてから次の仕事を始めるまでの時間をつかって、新しいスキルを身につけて、キャリアアップや、キャリアチェンジを実現できます。

例えば、プログラマーであれば、ITエンジニアの登竜門といわれる「基本情報技術者試験」に合格することで、プログラマーとしての専門性を高めることができます。これにより転職活動が有利になり、より良い条件の転職先が見つかるでしょう。

また、未経験業界に転職する場合は、退職後、必要な知識や技術をじっくり習得する時間を確保できます。例えば、営業職からWebデザイナーへのキャリアチェンジを考える場合、Webデザインのスキルを身につける必要がありますが、退職後であれば独学やオンライン講座を活用して学習することが可能です。

次の仕事決まってないけど辞めるデメリット

次の仕事が決まってないけど辞めるデメリットは、以下の4つです。

 

転職活動が長引くと採用で不利になる

次の仕事が決まってないけど辞めるデメリットは、特に転職活動が長引いたとき、採用で不利になる場合があることです。一般的には3ヵ月以上のブランクがあると転職活動に悪影響を及ぼすといわれます。

採用担当者に「仕事への意欲やスキルが低いのでは？」、「転職活動がうまくいかないのは、何か問題があるのではないか？」と疑われるケースがあるからです。

また面接時、明確なキャリアプランがないまま退職したことが判明すると、「計画性がない」という印象を与え、採用担当者の信頼を損なう可能性があります。

内定を獲得するために、退職して転職活動を行うに至った、明確な理由を説明できるようにしておきましょう。また、退職期間中に得たスキルや、熟考の末に立てたキャリアプランをもとに、今後どうしたいのかを明確に伝えることが重要です。

例
「資格取得のために勉強時間を確保するため退職した、〇〇の資格を取得し御社の業務の～～で貢献したい」
「家業を手伝うために退職したが、将来的には再び〇〇の仕事に携わりたいと考えており、貴社の〇〇のような事業内容に魅力を感じた」

収入がなくなる

次の仕事が決まってない状態で退職することは、収入が途絶えるという大きなリスクを伴います。これは、転職活動の時間確保に影響を与え、精神的な負担を増加させる可能性があります。

無職期間が長引くと、生活費をどのように確保するのかという切迫した問題に直面することになります。貯蓄が十分でない場合は、アルバイトやパートで収入を得る必要が出てくるでしょう。

しかし、限られた時間で十分な収入を得るのは難しく、転職活動に集中する時間が減ってしまう可能性があります。

将来への不安も大きくなります。いつまで無職が続くのか、次の仕事が見つかるのかなど、ネガティブな思考に陥りやすくなり、精神的なストレスが溜まってしまいます。

転職先を妥協してしまう

次の仕事が決まってない状態で退職することで、転職先を妥協してしまうことがある点もデメリットです。

無職期間が長引くと、経済的な不安や将来への不安が募り、焦りを感じるようになります。

焦りから希望に合わない条件で妥協して転職してしまうと、キャリア形成に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

例えば、職種や業界を妥協して、自分のスキルや経験を活かせない仕事に就くと、本来のキャリアパスから逸脱してしまうリスクがあります。

また、給与や福利厚生が低いなど、希望していた条件を満たせない転職先を選ぶことで、仕事への意欲やモチベーションが低下することもあります。

生活や心身に悪影響を及ぼし、転職活動に支障を来す

次の仕事が決まる前に辞めることで、生活や心身に様々な悪影響を及ぼし、結果として転職活動に支障を来す可能性があります。働く時間がなくなることで、起床時間や就寝時間などの生活リズムが乱れやすくなり、集中力が低下するからです。

生活リズムの乱れが続くと、無気力やうつ病に近い状態になり、転職活動が長引く恐れもあります。このような乱れは、復職時の業務にも悪影響を及ぼすことがあります。

退職後の転職活動では新卒一括採用の優遇を受けられない競争

退職後の転職活動では「新卒一括採用」の優遇を受けられない点にも注意が必要です。新卒一括採用とは「終身雇用」「年功序列」といった雇用システムに関連する、日本独特の企業の募集採用慣行です。新卒一括採用においては、大学生の9割以上が卒業時に就職するなど、新卒者は優遇されますが、様々な事情により転職を希望する人は、就職機会が制約される場合があります。

参照: 厚生労働省

次の仕事が決まってないけど辞める「 退職理由の伝え方」

次の仕事が決まってない状態での退職では、退職理由の伝え方に工夫が必要です。退職理由を伝える際には、まず「退職する強い意思」を示すことが大切です。退職を決意した理由や、退職後にどのようなことに取り組みたいのかを、具体的に伝えましょう。

大阪府の公共職業安定所「ハローワーク藤井寺」の面接対策セミナーによると、退職理由は「これまでの経験を生かして、新しい環境で自分の力を試したい」など、前向きな内容で伝えることが望ましいとされています。

ネガティブな退職理由を伝えてしまうと、人間関係が悪化して円満退職が難しくなり、引き継ぎや退職後の業務に支障をきたす恐れがあるからです。

参照: 厚生労働省

退職後の転職活動を成功させるポイント

退職後の転職活動に成功するポイントは、しっかりと準備することと、転職エージェントを活用することです。

具体的に以下の4つの準備が必要です。

経済的な準備: 退職金や失業保険の手当の受給方法、生活費節約のコツなど、経済的な不安を解消するための情報を集めましょう。

転職活動の準備: 自分自身の強みや適性、転職の目的を明確にする自己分析、応募企業の事業内容や社風を理解するための企業研究、応募書類の作成や面接対策などが必要です。

健康面のケア: 転職活動に伴うストレスへの対処法、心身の健康維持の準備をしておくことで、転職成功までモチベーションを維持できます。

家族や友人への相談: 家族や友人にどのように伝えるべきか、周囲の理解を得ることも必要です。

転職活動に慣れていない方や、時間や労力を割きにくい方は、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントは、求人の紹介や書類添削、面接対策など、転職活動を全面的にサポートしてくれます。公開求人よりも条件が良く、競争率が低い非公開求人を紹介してもらえる点も転職エージェントを利用するメリットです。

特に、リクルートエージェント、マイナビエージェント、doda、パソナキャリア、ビズリーチ、JACリクルートメントは、非公開求人をはじめとした多くの求人情報を保有しており、転職活動をサポートしてくれます。これらのポイントを押さえ、計画的に転職活動を進めることで、成功への道を切り開くことができます。

参照: 厚生労働省

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退職後の生活を支える制度

失業保険など、退職後の生活を支える制度を利用するために、まず、制度の対象者や申請方法、必要書類を把握することが重要です。ハローワークの公式サイトで制度内容や具体的な手続きを確認しましょう。

次に、転職活動を始める際に必要な書類や、応募時や面接時に必要な書類について、チェック表を使用して確認していきましょう。さらに、退職から入社までの一般的な手続きや準備について理解していきましょう。最後に、新たな職場への入社準備として、提出が必要な書類についても把握しておくことが大切です。これらのポイントを押さえ、退職後の生活を円滑に進めることができます。

退職後の生活を支える社会保障制度

退職後の生活を支える制度として、以下の2つを紹介します。

 

失業保険

失業保険は「退職後、再就職までの生活費を国が支給してくれる」制度です。
手続き上は雇用保険の失業給付に当たります。

●受け取るための条件
①失業状態であること
②退職日以前の2年間に、通算12ヵ月以上雇用保険に加入していること
③ハローワークで求職の申込をしていること

●貰える金額
給付日数×基本手当日額

●給付日数の決まり方
・自己都合退職の場合、雇用保険の加入期間で決まります。
10年未満、90日
10年以上20年未満、120日
20年以上、150日
・会社都合退職の場合
90~330日と自己都合と比べ、給付日数が長くなります。

●基本手当日額の決まり方
賃金日額（退職前6カ月の賃金合計÷180）× 所定の給付率（50～80％）

参照: 厚生労働省

 

求職者支援制度

就職できなかった場合に、国が就職するためのスキルを身につけるためにお金を補助してくれる制度

●対象者
・雇用保険に入れないパートやアルバイトの方
・雇用保険の受給資格がない方
・雇用保険受給中に再就職できなかった方

●受け取るための条件
①雇用保険の受給者ではない
②ハローワークで求職申し込みをしている
③就職意思、またはすぐに働ける状態にある
④在職中の場合、週20時間未満の就労であること
⑤フルタイム就業を希望している
⑥年金受給者ではない
⑦ハローワークによる認定

●貰える金額
職業訓練受講給付金 月10万円

参照: 厚生労働省

調査概要

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  著者 NETMONEY（ネットマネー）編集部
  片山 昌憲