本記事は、石川和男氏の著書『人生をマネジメントする 1日を27時間にする思考法』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
何時に起きたら夢は実現するのか?
朝時間は、夢をかなえるゴールデンタイム!
あとは早起きするだけです! それだけなんですが……。
「早起きできたら苦労しないよ!」
実際、出社準備ギリギリまで寝ている知人は、口をそろえてこう言うのです。
そもそも「早起きは夢をかなえる」って、何時に起きたら夢が実現できるのでしょう?
私は、ビジネスパーソン向けに週2回、YouTubeを配信しています(「時間管理の専門家 石川和男のビジネスパーソン・チャンネル」)。
そこに、よくこんな質問をいただきます。
「何時からが『朝活』になると思いますか?」
ズバリ結論から言うと
朝活の時間は人それぞれです。
あなたの夢(目標)の実現に必要な時間によります。
例えば、「行政書士になりたい」という目標のために朝活をするのなら、まずは夢を実現するために、あなたに必要な勉強時間を想定してください。
仮に、今年度の行政書士試験までが10か月あり、合格するには1日2時間の勉強が必要だとしましょう。
そうであるなら、出社準備の時間から逆算して2時間前に起きればいい。出社準備の時間が7時からなら、勉強を始める5時に起きればよいというわけです。
「何時に起きれば朝活になるのか?」ではなく、「夢を実現するためには何時に起きればよいのか?」と考えてください。
POINT
目標実現に必要な時間を想定し、起きる時間を決める。
「朝活」を成功させるための大前提
「朝活」を成功させるための大前提は、次の2つを明確にすることです。
・早起きして、その時間に何をするか?
・夢の実現や目標達成のためには、何時間必要か?
この2つが明確でないと、早起きしても長続きはしません。
眠気の誘惑にも負けてしまいます。
また、例え、この2つが明確になっていて強い意志があっても、「毎朝5時に起きるのはたいへんだ」という先入観を持っている方もいます。
しかし、それって本当でしょうか。
都内に勤める商社マンが「毎朝4時に起きている」と聞けば、たしかにたいへんだと感じます。
でもこれが、パン屋さんだったらどうでしょう。「毎晩21時に寝て、毎朝4時に起きている」と聞くと、「それならできるかな」って思えませんか。
午後の報道番組を担当するアナウンサーが毎朝3時に起きているならたいへんだと思いますが、朝の番組に異動になって毎朝3時に起きているなら、その時間に合わせて寝ているんだなと想像して納得ができます。
そうなんです。
「5時に起きるのはたいへん」は、ただの思い込みなんです。
なぜなら、22時に寝ている人が5時に起きても不思議じゃないからです。
思い込みなら、マインドセットを変化させましょう!
マインドセットの変化へ向けて、ここでひとつの結論が導き出せます。
起きる時間にフォーカスするから長続きしない。
日によって寝る時間が夜中の1時だったり2時だったり、バラバラだから睡眠のリズムも崩れ、寝不足の日もあり、毎朝5時に起きるのがツラくなるのです。
要は、起きる時間を守るために寝る時間を決めて、それを守ればいい。
早起きできない人の多くは、起きる時間を決めるだけで、寝る時間を決めていません。
そのため、最初の数日は頑張って起きても、1週間もしないうちに出社準備時間のギリギリまで寝る生活に戻ってしまう。せっかく目覚まし時計で目を覚ましても、羽毛布団が恋しくて二度寝してしまうのです。
忙しいビジネスパーソン(もちろん、主婦や学生も同じですが……)が、「人生を変えるための唯一の時間」である朝時間を有意義に活用できなければ、人生を変えることはできません!
では、どうするか?
起きる時間とセットで寝る時間も決めるのです。
そして、寝る時間を決めたらそれを死守する。例えば、あなたにとって6時間が適正な睡眠時間だったら、5時に起きるために、23時には寝ることを死守する!
そうやって、自分の適性睡眠時間をキープするのです。
自分の適性睡眠時間を知るには、休日を利用しましょう。
金曜の夜、目覚まし時計をかけない状態で寝て、翌朝、自然に目が覚める時間があなたの適正睡眠時間です。例えば、深夜0時に寝て、気持ちよく目が覚めたのが6時なら、あなたの適性睡眠時間は6時間、7時なら7時間です。
この実験を何度か繰り返せば、適正睡眠時間がわかります。
適正睡眠時間を守っていれば、早起きも苦ではなくなります。
パン屋さんが毎晩21時に寝て、朝4時に起きるのと同じです。
POINT
「早起きがたいへん」は思い込み。起きる時間とセットで寝る時間を決める。