ゲームしながらお金を稼げる――そんな夢のようなことが実現するのが、NFTを活用したブロックチェーンゲームです。ブロックチェーンゲームの人気の高まりと共に、モータースポーツ系のブロックチェーンゲームで使える仮想通貨「REVV」が注目されています。ここではREVVの特徴や価格推移、今後の見通しについて解説します。ブロックチェーンゲームに関心があり、関連銘柄に投資したい方はぜひ参考にしてください。

REVVとは?

(画像=PIXTA)
 

まず、仮想通貨REVVの基本情報について解説します。

REVVはブロックチェーンゲームで使える仮想通貨

REVVは、モータースポーツ系のブロックチェーンゲームで使える仮想通貨です。香港を拠点とするブロックチェーンゲーム会社アニモカ・ブランド(Animoca Brands)がREVVをリリースしました。

ブロックチェーンゲームでは、NFTによって、ゲームをプレイしながらお金を稼ぐことが可能となりました。これにより、ゲーム業界が急拡大しつつあります。

REVVの人気を後押しするNFTとは?

NFT(エヌエフティー/非代替性トークン)とは、ブロックチェーン技術を用いたデジタルトークンのことです。

インターネットの世界では、誰もが簡単にデジタルコンテンツの「複製」が可能なことが問題とされてきました。しかしNFTの登場で、ゲームのアイテムやデジタルアート作品などのデジタルコンテンツを、唯一無二のものだと証明できるようになったのです。

2021年前半は、NFTブームやNFTバブルとも呼べる状況で、NFT市場が一気に盛り上がりを見せました。それにともない、NFT関連銘柄と呼ばれる仮想通貨への注目度が高まっています。

REVVもまた、NFT関連銘柄の一つとして人気が急上昇する可能性を秘めています。

REVVの単位や時価総額

REVVのティッカーシンボル(銘柄識別のためのコード)と単位は、通貨名と同じREVVです。

仮想通貨のデータサイトであるCoin Market Capによると、2021年10月28日時点のREVVの時価総額は49億2268万3551円です。また、2021年10月28日現在のREVVの価格は18円です。

2021年10月現在は、2021年前半のNFTブームで価格が急上昇し、一度下落して落ち着いた場面なので、買い時といえるかもしれません。

REVVの価格推移

続いて、REVVの過去の価格推移を見ていきましょう。

これまでの価格推移

2020年ローンチ直後のREVVの価格はわずか1.7円でした。その後、多少上下しつつも、5円未満を推移したまま12月に突入します。12月に入るとREVVの価格は5円を超え、12月31日に6円となりました。

数ヵ月で約3.5倍になっただけでも成長スピードが速いといえますが、REVVの価格がさらに高騰するのは、2021年に入ってからです。

2021年以降の価格推移

2021年1月1日時点のREVVの価格は6円でした。ここから、2月下旬に10円を超え、勢いに乗って価格が高騰します。3月19日には47円となり、3月30日には69円の最高値をつけます。

年初からすると、約12倍に急成長しました。仮に年初に100万円をREVVに投資していたら、約3ヵ月で1200万円もの資産を築いていたことになります。ローンチ直後から考えると、約41倍に成長していることから、仮にローンチ直後に100万円をREVVに投資していたら、4100万円もの資産を築いていたことになります。

しかし、REVVはここから急落し、4月23日には23円となり、上下しつつもさらに下落し、5月23日に10円、6月22日に6円となります。

5月には、テスラ社およびスペースXのCEOであるイーロン・マスク氏が、ビットコインのエネルギー消費量が多いことに対して否定的なツイートをしました。その影響で、ビットコインをはじめ多くの仮想通貨が一気に下落へと転じたからです。このことがREVVの下落に拍車をかけたと考えられます。

REVVは7月から8月にかけてじわじわと回復し、8月26日には33円まで回復しますが、再び下落に転じました。

REVVの今後の見通しは?

一度は価格が高騰したものの、その後急落したREVVに、将来性はあるのでしょうか?REVVの今後の見通しについて解説します。

コインチェック上場

日本国内の大手仮想通貨取引所であるコインチェックは、アニモカ・ブランドが手掛けるブロックチェーンゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」の仮想空間における土地「LAND」を購入しました。

2021年3月には、コインチェックはゲーム内アイテムとして使えるNFTを売買できるCoincheck NFTをローンチしており、ゲーム業界への進出を狙っています。

このような動きから、今後、NFT関連銘柄でもあるREVVがコインチェックに上場することは十分にあり得ます。

仮想通貨が新しく取引所に上場すると、価格が一気に上がる傾向があります。新規上場のニュースがメディアで報じられることで知名度が高まったり、仮想通貨取引所が新規上場にあたりお得なキャンペーンを実施したりするからです。

今のうちに海外の仮想通貨取引所を通じてREVVに投資しておけば、上場のタイミングで大きなリターンを狙えるかもしれません。

今後伸びるNFT領域の恩恵

NFTは、2021年前半に一大ブームとなりました。

2021年3月には、Twitter創業者ジャック・ドーシー氏の初ツイートのNFTが約3億円で落札されました。また、同じく3月に、世界最大のオークションハウスChristie's(クリスティーズ)で、Beepleというアーティストのアート作品のNFTが約75億円で落札されました。

また、2021年の夏には、12歳の少年が「おかしなクジラたち(Weird Whales)」という自作のNFTを販売し、たった数ヵ月で約4000万円を稼いだことがメディアで報じられました。日本でも、夏休みの自由研究として小学3年生の子どもが描いたNFTアートが、二次流通市場で約700万円の価値を持つなど、NFT市場はますます盛り上がりを見せています。

NFT市場が急拡大するとともに、NFT関連銘柄であるREVVの価格が上昇する可能性は高いといえるでしょう。

スクウェア・エニックスの出資

2020年に、REVVをリリースしたアニモカ・ブランドは、大手ゲーム開発会社スクウェア・エニックスをはじめ複数の企業から、開発資金として2億円超の資金調達をしたと公表しました。また2021年10月には、フランスや中国の投資家から資金調達し、評価額が22億ドル(約2500億円)に達したことを公表しています。

ブロックチェーンゲーム開発会社であるアニモカ・ブランドには、大手企業も期待を寄せていることが分かります。今後新しいブロックチェーンゲームをリリースし、知名度が高まるにつれ、仮想通貨REVVの価格も上昇する可能性があります。

REVVの特徴

続いて、REVVが使えるブロックチェーンゲームやREVVの持つ特徴をより詳しく紹介していきましょう。

ブロックチェーンゲームで使われている

REVVが使えるブロックチェーンゲームのうち、最も有名なのはF1(フォーミュラ1)の公式ライセンスを取得したブロックチェーンゲーム「F1デルタイム(F1 Delta Time)」です。

F1デルタイムでは、ユーザーはレースカーやドライバー、ドライバーの備品、レース場などをNFTとして所有できます。そして、レースに参加して好成績を残すと、賞金を受け取ることができます。レースゲームでは、通常のゲーム同様、レースカーを運転するプレイが可能です。

また、レースカーやドライバーなどのNFTがレースの成績に影響するよう設計されていることもポイント。所有するNFTは、NFTマーケットプレイスで売買することも可能です。

複数のゲームをまたいで使うことができる

F1デルタイム以外にも、REVVは「MotoGP Ignition」や「Fomula E」など複数のブロックチェーンゲームで採用されています。

これまでのゲームでは、ゲーム内で通貨に相当するものを購入したとしても、他のゲームでは使うことができませんでした。また、ゲームのサービス自体が終了すれば、ゲーム内通貨は価値を持たなくなります。

しかし、仮想通貨であるREVVなら、複数のブロックチェーンゲームで共通して使うことができます。また、仮にゲームのサービスが終了したとしても、REVVの価値が失われるわけではありません。

今後も新たなゲームが追加されることで、REVVを使用できるブロックチェーンゲームは増えていくことが予想されます。そうなれば、REVVの投資対象としての価値も上昇していく可能性が高いでしょう。

ステーキングで獲得できる

仮想通貨REVVでは、ステーキングによってお金を稼ぐことも可能です。

ステーキングとは、仮想通貨を保有しブロックチェーンネットワークに参加することで報酬を得られる仕組みのことです。預貯金の預金利息や株式の配当金をイメージすると分かりやすいでしょう。

たとえばF1デルタイムでは、NFTであるレースマシンを保有したり、F1デルタイムに預けたりすることで、報酬を受け取れます。受け取れる報酬は、レースマシンのレアリティによって変わるのも面白い点です。

REVVの課題や投資における悪材料

REVVに投資する上で注意したいのが、仮想通貨やブロックチェーンゲームに対する規制強化の動きです。

2021年9月下旬に、中国は仮想通貨関連事業を全面禁止にすると発表しました。アメリカや韓国においても、規制強化の動きが生まれています。また、ゲーム配信プラットフォーム「Steam」を運営する米Valveは、2021年10月にNFTを交換できるゲームを禁止する文言を追加すると発表しました。

ブロックチェーン技術は革新的な技術であり、法律や規制の整備が追い付いていないことが問題点になります。仮想通貨REVVに投資するなら、規制強化に関するニュースにアンテナを張り、情報収集に努めましょう。

REVVの購入方法

仮想通貨REVVは、2021年10月現在、残念ながら日本国内の仮想通貨取引所では取り扱いがありません。仮想通貨REVVを購入するには、海外の仮想通貨取引所やDEX(デックス・分散型取引所)を利用する必要があります。

REVVを購入する手順は次の通りです。

1.まず、国内の仮想通貨取引所で口座開設し、ビットコインを購入する。
2.海外の仮想通貨取引所で口座開設する。
3.海外の仮想通貨取引所へとビットコインを送金する。
4.海外の仮想通貨取引所で、ビットコイン建てでREVVを購入する。

REVVの取扱取引所

続いて、REVVを購入できる取引所を紹介します。

海外の仮想通貨取引所

2021年10月現在、仮想通貨REVVを取り扱っている海外の仮想通貨取引所は次の通りです。

・Bittrex(ビットレックス)
・Gate.io(ゲートイオ)
・KuCoin(クーコイン)

海外の仮想通貨取引所は、日本国内の仮想通貨取引所と比べて、取り扱っている仮想通貨の種類が多い傾向があります。100種類以上の仮想通貨を取り扱っている仮想通貨取引所もあり、成長可能性を秘めた仮想通貨を発掘したい投資家に適しています。

ただし、金融庁の規制強化の動きを受け、日本でのサービスを終了する仮想通貨取引所も出てきました。KuCoinは、かつては日本語ページも存在し日本でのサービスを提供していましたが、残念ながらサービスが終了し、再開の目処はたっていません。

DEX(分散型取引所)

REVVは、DEXを通じて購入することも可能です。

DEXとは、ブロックチェーン技術を活用した取引所のこと。企業が運営する従来の仮想通貨取引所と違って、中央管理者がおらず、契約を自動実行するスマートコントラクト機能によって運営されています。

DEXのメリットは、秘密鍵をユーザーが自分で管理することから、ハッキングによる流出を心配しなくてすむ点。一方、秘密鍵を万一紛失してしまうとウォレットから永遠に仮想通貨を取り出せなくなってしまうため、注意が必要です。

REVVを取り扱っているDEXは次の通りです。

・Uniswap(ユニスワップ)
・Sushiswap(スシスワップ)

海外の仮想通貨取引所やDEXを利用する注意点

海外の仮想通貨取引所やDEXは、必ずしも安全とは限りません。2018年に、金融庁は認可を受けずに運営する無登録の暗号資産交換業者に対して警告を発しています。

仮想通貨取引所に対する規制なので、海外の仮想通貨取引所を利用したからといって法律違反になるわけではありませんが、トラブルに巻き込まれないよう注意しつつ、自己責任で投資しましょう。

REVVの今後まとめ

コロナ禍の影響で、ゲーム市場は世界的に拡大しつつあります。今後、ブロックチェーンゲームの知名度が上がり、ユーザーが増えていくことで、仮想通貨REVVの価格も上昇する可能性があります。アニモカ・ブランドの、今後のブロックチェーンゲーム開発の動向もチェックしておきましょう。

NFTブームが続く中、NFT関連銘柄としても、REVVへの注目度は高まっています。今後、日本国内の仮想通貨取引所であるコインチェックに上場することがあれば、一気に高騰することもあり得ます。

他のNFT関連銘柄の情報収集もしつつ、REVVへの投資のタイミングを見極めましょう。