「Decentraland(ディセントラランド)は」ブロックチェーン技術を活用したVR空間を提供し、話題を集めています。VR空間上に「メタトーキョー(MetaTokyo)」を作る構想も登場しました。VR、ブロックチェーン技術ともに、次世代をけん引する先端技術といえるでしょう。あわせて、Decentralandで使用できる仮想通貨「MANA」の投資対象としての魅力も高まっています。

DecentralandとMANAについて詳しく解説するので、DecentralandのVR空間を利用してみたい方や、MANAへの投資を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

Decentraland(MANA)とは?

(画像=PIXTA)
 

まず、Decentralandと仮想通貨MANAについて解説していきましょう。

Decentralandとは

Decentralandは、イーサリアムブロックチェーンを活用したVR(バーチャルリアリティ)プラットフォーム。パソコンと仮想通貨のウォレットさえあれば、誰でもプレイできます。

Decentralandでは、VR空間内にある「LAND」という土地を購入し、建物やアイテムを作ってカスタマイズして遊びます。VR空間を自由に移動して、他のプレイヤーのLANDを訪れることも可能。作った建物やアイテムを売買することもできます。

MANAの単位や時価総額

Decentralandで利用できる仮想通貨を、MANA(マナ)と呼びます。Decentralandへの注目が高まっていることから、MANAは投資対象として期待を寄せられています。

MANAのティッカーシンボル(銘柄識別のためのコード)と単位は、通貨名と同じ「MANA」です。

仮想通貨のデータサイト「Coin Market Cap」によると、2021年10月29日時点のMANAの時価総額は2090億8131万2308円です。また、2021年10月29日現在のMANAの価格は127円です。

仮想通貨MANAは2021年に急上昇して一時は下落しましたが、10月29日から急激に価格が上昇しています。VRへの注目度が高まっている今が買い時といえるかもしれません。

Decentraland(MANA)の価格推移

続いて、MANAの過去の価格推移を見ていきましょう。

これまでの価格推移

仮想通貨MANAの2017年のローンチ直後の価格はわずか2.7円でした。そこから1円台まで下落しますが、12月に入ってから上昇し始め、2018年1月には28円となります。しかし、急落して2月には再び8円となります。

5月に持ち直して21円に達するも、基本的に20円未満を推移する状況が続き、8月には10円を切るところまで落ち込みます。それ以降、2020年8月まで、仮想通貨MANAは10円を切る状況が続きました。

2020年8月になって、久しぶりに10円を突破するも、横ばいで推移します。仮想通貨MANAの価格が高騰するのは、2021年に入ってからです。

2021年以降の価格推移

2021年の1月1日時点で、仮想通貨MANAの価格は9円でした。しかし、1月から2月にかけて20円を突破し、そのまま勢いに乗って価格が急上昇します。3月15日には116円となり、乱高下しつつも価格上昇が続き、5月6日には171円の最高値をつけました。

年初から見ると、約19倍に達したことになります。仮に2021年1月1日に100万円を仮想通貨MANAに投資していたとしたら、たった数ヵ月で1900万円もの資産を築いていたことになります。MANAがいかに高騰したかがわかるでしょう。

しかし5月に入り、テスラ社およびスペースXのCEOであるイーロン・マスク氏が、ビットコインのエネルギー消費量が多いことに対して否定的なツイートをしました。マスク氏は、ビットコインによるテスラ車の購入を停止する考えも示しました。

その影響で、ビットコインをはじめ多くの仮想通貨が一気に下落。仮想通貨MANAも巻き込まれて急落し、5月23日には68円まで下がり、6月22日には48円となります。そこからじわじわ回復し、9月5日に118円まで達するも、再び下落傾向が続きます。

しかし、10月29日に状況は一変し、数時間のうちに127円に達しました。価格上昇の波に乗り、過去の最高値を突破することも期待されます。

Decentraland(MANA)の今後の見通しは?

いよいよ価格の急上昇が始まった仮想通貨MANAは、投資対象として要注目です。続いては、Decentralandの今後の見通しについて見ていきましょう。

多くの企業がDecentralandに参入

Decentralandには多くの企業が関心を寄せています。

2021年8月、きゃりーぱみゅぱみゅが所属していることで知られるアソビシステム株式会社は、Decentraland上に「ローバル文化都市トーキョー」を創り出すとして、「メタトーキョー」プロジェクトの始動を発表しました。同社は実際にLANDを購入し、国内外のクリエイターやパートナー企業と連携しながら、建築やアクティビティの準備を進めています。

また、2021年6月、ロンドン創業の大手美術品オークション会社サザビーズは、Decentraland内にバーチャルギャラリーをオープンしたことを発表。「バーチャルギャラリー」はロンドンにある実物のギャラリーを模して造られており、現実の案内人Hans Lomulder氏のアバターが登場するなど、こだわりあふれる設計となっています。

バーチャルギャラリー内では、NFTアートが展示されており、オークションでアート作品を購入することも可能です。

今後、有名企業がDecentralandに参入することで、Decentralandのユーザー数が増加し、仮想通貨MANAの価値も上昇すると予想されます。

新規上場への期待感

2021年10月現在、仮想通貨MANAは、日本国内の仮想通貨取引所では取り扱いがありません。しかし、Decentralandへの注目が高まっていることや、「メタトーキョー」のプロジェクトが始動していることなどから、今後日本国内の仮想通貨取引所に上場する可能性は十分にあります。

仮想通貨が取引所に新規上場すると、価格が上がる傾向があります。新規上場のニュースがメディアで報じられて知名度が高まることや、仮想通貨取引所が新規上場にあたり数々のキャンペーンを実施することなどが影響していると考えられます。

今後、日本国内の仮想通貨取引所に新しく上場すれば、仮想通貨MANAの価格も急上昇する可能性があります。今のうちに海外の仮想通貨取引所を通じてMANAに投資しておけば、上場のタイミングで大きなリターンを狙えるかもしれません。

Decentraland(MANA)の特徴

Decentralandの発展とともに、仮想通貨MANAの投資価値も上昇していくと考えられます。続いて、Decentralandと仮想通貨MANAの特徴をより詳しく紹介していきます。

仮想空間内でアイテム作ったり売買したりすることができる

Decentralandでは、アイテムを作り、NFTとして販売できます。他のユーザーが作ったNFTアイテムをマーケットプレイスで購入することもできます。

NFT(非代替性トークン)とは、ブロックチェーン技術を用いたデジタルトークンのことです。NFTによって、ゲームのアイテムなどのデジタルコンテンツを唯一無二のものだと証明し、売買することが可能となりました。

Decentralandの公式ホームページを見ると、アバターが着用する洋服や靴、帽子、動物など、実にさまざまなアイテムが販売されています。また、アバターの名前もNFTとして販売されています。

アイテムを販売できるということは、Decentralandを通じてお金を稼ぐことも可能ということです。

実際に、VR空間での建築を専門とするメタバース建築家なども登場しています。いずれは、VR空間の職業が、現実の職業と等しく認知される日が来るかもしれません。

仮想空間でバーチャルな土地を買える

Decentralandでは、仮想空間の土地「LAND」を購入できます。LANDは自由にカスタマイズでき、建物や自然物を配置したり、アイテムやアート作品を展示したり、ミニゲームを作って提供することが可能です。

LANDはDecentralandの公式ホームページで購入できます。2021年6月には、LANDが約1億円で購入されたことがメディアで報じられ、NFTブームをますます加速させました。現実の不動産投資と同じように、VR空間内のLANDを投資目的で購入する投資家も登場しています。

また、購入したLANDに自由な発想で建物やオブジェクトを配置し、「Scenes」として販売することも可能。リゾート地や高層ビル、歴史的建造物など、さまざまな「Scenes」がマーケットプレイスで販売されています。

ICOで資金調達に成功

仮想通貨MANAは、ICOを開始して数十秒で約26億円の資金を集めたことで話題になりました。

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)とは、仮想通貨を新しく新規発行することで、資金調達する手段です。ICOは「クラウドセール」、「トークンセール」または「 トークンオークション」と呼ばれることもあります。

ICOの金額からも、Decentralandや仮想通貨MANAに、世界中が高い期待を寄せていることがわかるでしょう。

Decentraland(MANA)の抱える問題

アメリカの巨大IT企業「GAFAM」の一角を担うFacebookは、メタバース事業に注力することを公表しており、2021年10月28日に社名を「Meta」に変更すると発表しました。メタバースは、有名なSF小説に登場した仮想世界を指す言葉で、VR技術の発展により、近年インターネット上の仮想世界を指す言葉として使われ始めました。

メタバースは2021年以降も大きな潮流となり、市場規模が拡大すると期待されます。一方で、VR空間を提供するのは、Decentralandだけではありません。

同じくブロックチェーンゲームである「The Sandbox」でも、LANDの購入やアイテムの売買が可能であり、The Sandbox内の仮想通貨SANDにも注目が集まっています。The Sandboxはシリーズを通して全世界で4000万ダウンロードを達成するなど、ユーザー数の多いゲームで、Decentralandにとっては強力な競合となります。

また、仮想通貨エンジンコインを開発したエンジン社は、ブロックチェーン上でマインクラフトをプレイできる「EnjinCraft(エンジンクラフト)」をリリースしました。マインクラフトは1億人以上のユーザーを持つことから、エンジンコインへの注目度も高まっています。

VR空間への関心の高まりとともに競争が激化する中、Decentralandも創意工夫によって生き残りを図る必要があります。仮想通貨MANAに投資するなら、他のNFT関連銘柄についても情報収集し、関連ニュースにもアンテナを張っておきましょう。

Decentraland(MANA)の購入方法

Decentralandの仮想通貨MANAは、2021年10月現在、日本国内の仮想通貨取引所では取り扱いがありません。仮想通貨MANAを購入するには、海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。

ただし、海外の仮想通貨取引所は必ずしも安全とは限りません。2018年に、金融庁は認可を受けずに運営する無登録の暗号資産交換業者に対して警告を発しています。

仮想通貨取引所に対する規制なので、海外の仮想通貨取引所を利用したからといって法律違反になるわけではありませんが、トラブルに巻き込まれないよう注意しつつ、自己責任で投資しましょう。

仮想通貨MANAを購入する手順は次の通りです。

1.まず、国内の仮想通貨取引所で口座開設し、ビットコインを購入する。
2.海外の仮想通貨取引所で口座開設する。
3.海外の仮想通貨取引所へとビットコインを送金する。
4.海外の仮想通貨取引所で、ビットコイン建てでMANAを購入する。

Decentraland(MANA)の取扱取引所

続いて、2021年10月現在、仮想通貨MANAを取り扱っている海外の仮想通貨取引所を2つ紹介します。

Binance(バイナンス)

Binance(バイナンス)は、最大級の規模を誇る中国の仮想通貨取引所で、2021年10月現在、Coin Market Capでも取引高1位を誇ります。

Binance は100種類以上の仮想通貨を取り扱っており、ビットコインやイーサリアムなど主要な仮想通貨以外にも、多くのアルトコインを取り扱っています。MANA以外に、「SAND」や「エンジンコイン」など、NFT関連銘柄の取り扱いも豊富です。積極的にNFT関連銘柄へと投資したいなら、Binanceで口座開設しておくといいでしょう。

また、海外の仮想通貨取引所ではありますが、Binanceの公式ホームページは日本語にも対応しています。

OKEx(オーケーイーエックス)

OKEx(オーケーイーエックス)は、中国の大手仮想通貨取引所で、2017年に設立されました。Coin Market Capでは取引高3位にランクインしており、人気の仮想通貨取引所といえます。OKEx も100種類以上の仮想通貨を取り扱っています。

OKExでは、現物取引のほかレバレッジ取引や先物取引など、さまざまな取引が可能。ただし、OKExの公式ホームページは日本語に対応しておらず、英語表記であることに注意しましょう。

Decentraland(MANA)の今後まとめ

メタバースが話題を呼び、NFT市場が盛り上がる中、ブロックチェーン技術を活用したVR空間を提供するDecentralandには、ますます注目が集まることでしょう。同時に、Decentralandで使える仮想通貨MANAの投資対象としての価値も上昇すると予想されます。

「メタトーキョー」によって、日本での知名度が上がれば、日本国内の仮想通貨取引所に上場する可能性も十分にあります。他のNFT関連銘柄とも比較検討しつつ、仮想通貨MANAへの投資を検討してみてください。