株をはじめとする投資に絶対というものはありません。

そのため、株の勉強をしたからといって必ず利益を獲得できるわけではないのです。ただし、長期的に株式投資を行い、利益を出している人は多くいます。

それらの人が持つ共通点の1つは、常に勉強をしているということです。株の勉強をすることで、利益を生み出す可能性を高め、損失が発生するリスクを抑えることができます。

今回は株初心者が知っておくべき知識を7ステップで解説します。

  1. STEP1:株式投資の基本やリターン・リスクを勉強する
    1. そもそも株式投資とは?
    2. 株価はどう決まるのか?
    3. 株式投資のリターンを得る方法
    4. 株式投資のリスク
  2. STEP2:株式投資に必要な証券会社の口座について勉強する
    1. 口座開設の流れ
    2. 証券会社の選び方
  3. STEP3:株の注文方法を勉強する
    1. 成行(なりゆき)注文
    2. 指値(さしね)注文
  4. STEP4:株式市場について勉強する
    1. 日本の株式市場
    2. アメリカの株式市場
  5. STEP5:株を選ぶときに必要な指標を勉強する
    1. 配当性向:利益の何%が配当金になっているか
    2. PER:利益の何倍の株価がついているか
  6. STEP6:株価の変動について勉強する
    1. チャートの見方
    2. 業績の見方
  7. STEP7:【投資初心者におすすめの制度】NISAとiDeCoについて勉強する
    1. NISAとつみたてNISA
    2. iDeCo
  8. 株初心者の勉強についてよくある質問
    1. 株は勉強すれば勝てる?
    2. 株式投資に勉強って意味があるの?
    3. 株はどうやって勉強すればいい?
  9. 初心者でも少し勉強すれば株式投資は簡単に始められる!

STEP1:株式投資の基本やリターン・リスクを勉強する

まずは株式投資の基本を押さえましょう。また、株式投資を行う上で必ず知っておくべきリターンやリスクについても解説します。

そもそも株式投資とは?

株式とは企業の資金調達方法の1つです。

企業は持続した成長が求められます。現状維持の状態が続くと競合他社との競争に敗れ、淘汰されてしまうリスクが高まるからです。そのため、企業は資金を使って既存ビジネスの拡大や新規事業開発などに取り組んでいます。

ただ、事業拡大には多額の資金を要します。そこで企業は、資金を出資してくれた投資家(株主)にその額と同等の株式を発行します。そのようにして集めた資金で事業拡大に成功すると業績がアップするという仕組みです。

業績がアップすると投資家(株主)が保有している株式自体の価値も向上します。また、企業は投資家(株主)に対して、配当金や株主優待などで利益を還元することで、投資に報いるのです。

なお、既に発行された株式は、証券取引所を通じて売買が行われます。

投資家は株価が「新株発行時に出資した金額」あるいは「証券取引所を通じて購入した金額」を上回ったタイミングで売却することで利益(譲渡益)を獲得し、下回ったタイミングで売却することで損失が発生するというわけです。

このように株式の売買を通じて譲渡益や配当金などで資産形成を実現するのが株式投資なのです。

株価はどう決まるのか?

株価は株式を購入したい人(需要)と売却したい人(供給)のバランスで決まります。株式を購入したい人が多ければ株価は上昇し、少なければ株価は下落するのです。

なお、このバランスはさまざまな要因を受けて、日々変動しています。具体的な変動要因は以下の通りです。

◾️株価に影響を与えるさまざまな要因

業績や将来性 ・企業の売上や利益などの業績
・ユニークな事業や技術などの将来性 など
景気動向 ・国内外の景気動向
・為替相場 など
政治動向 ・経済政策
・国際情勢
・要人の発言 など
災害および天候 ・地震や台風などの自然災害
・猛暑や豪雨 など

この中でも投資家は、主に企業の業績や将来性と景気動向を考慮して、株価の売買を検討します。

株式投資のリターンを得る方法

株式投資でリターンを得る方法は以下の3つです。

◾️株式投資のリターン

キャピタルゲイン(譲渡益) 「株を売却した時の価格」が「株を購入した価格」を上回った場合に得る差額
インカムゲイン(配当金) 会社が事業によって得た利益を株主への還元として配当される金額
株主優待 株主に対して自社製品やサービスをプレゼントする制度
キャピタルゲイン(譲渡益)は、株を購入した金額よりも高く売却した場合に発生する差額を指します。例えば、100万円で購入した株を120万円で売却すると、20万円のキャピタルゲインが発生します。(手数料や税金は考慮対象外としています。)

インカムゲインは会社が得た利益を株主へ還元する目的で配当される金額を指します。配当金の例は以下の通りです。

◾️配当金の一例

  株価 1株あたり年間配当金額 配当利回り
(株)商船三井 3,495円 560.00円 +16.02%
JT 2,872.5円 188.00円 +6.54%
ソフトバンク(株) 1,521.5円 86.00円 +5.65%
※ 2023/4/21参照

株主優待はある日付(権利確定日)に株主だった人に、企業が自社製品やサービス利用権をプレゼントする制度です。例えば、伊藤園は100株以上保有する株主に対して、1,500円相当の自社製品(緑茶やジュース)をプレゼントしています。

株式投資のリスク

株式投資のリスクとは「リターンが予測できないこと」を指します。

低リスクの銘柄は大きな収益は期待できませんが、大きな損失が出る可能性も少なめといえます。一方で高リスクの銘柄は、大きな収益が出る可能性もありますが、損失も大きくなるかもしれません。

なお、株式投資のリスクには以下のようなものが存在します。

◾️株式投資のリスク

株価下落のリスク ・株価が値上がりする可能性もある一方で、値下がりする可能性もある
・株価下落は業績悪化や不祥事など、さまざまな要因の影響を受ける
上場廃止のリスク ・債務超過や破産手続きなどが必要となった場合、株式市場の売買対象から除外される可能性がある
・上場廃止になると株式の価値がなくなることがある
流動性のリスク ・取引が少ない株式の場合、希望する価格で売買ができない可能性がある

STEP2:株式投資に必要な証券会社の口座について勉強する

株式投資を行うためには、証券会社の口座が必要です。証券会社の口座について勉強することで、自分に合った証券会社を選ぶことができます。ここでは、以下の2点について詳しく解説します。

STEP2:株式投資に必要な証券会社の口座について勉強する
  1. 口座開設の流れ
  2. 証券会社の選び方

口座開設の流れ

口座開設の流れは以下の通りです。

  1. 口座開設の申込を行う
  2. 本人確認書類の提出を行う
  3. 審査完了およびログイン情報を受け取る
  4. 初期設定を行う

まずは証券会社のWebサイトへアクセスし、口座開設の申込を行いましょう。メールアドレスを入力すると、そちらのアドレス宛に申込専用のURLやパスワードが通知されます。

その後住所や氏名といった基本情報を入力し規約などに同意すると、口座開設申込は完了です。

次に本人確認書類の提出を行います。本人確認に必要となる書類はスマートフォンの有無やその場で撮影した画像を提出可能かにより異なりますが、主に以下のいずれかです。

  • マイナンバーカード
  • 通知カードおよび運転免許証

証券会社で提出した本人確認書類の審査が完了すると、口座開設完了通知を受け取ります。審査完了後、勤務先や世帯主情報などの初期設定を行うと、取引が可能となります。

証券会社の選び方

証券会社は「店舗型証券会社」と「ネット証券会社」の2つに大別されます。

口座を開設する証券会社を検討されている場合、ネット証券会社がおすすめです。多くのネット証券会社では、いつでも口座開設の申込が可能です。

以下は主なネット証券会社の特徴をまとめたものです。

◾️主なネット証券会社の特徴

  手数料(税込) 単元未満株 ポイント投資
10万円 50万円 100万円
楽天証券 無料
※1
かぶミニ
SBI証券 無料
※2
S株
松井証券 無料 無料 1,100円 ×
DMM株 88円 198円 374円 × ×
マネックス証券 99円 275円 535円 ワン株
※1 いちにち定額コースの場合
※2 アクティブプランの場合

特におすすめしたいのは楽天証券です。一般的にネット証券会社は、店舗型証券会社よりも手数料が安いという特徴を持っています。その中でも楽天証券の国内株式手数料は、最安水準を実現しているのが特徴です。

また、楽天証券では、少額投資が可能な単元未満株サービスである「かぶミニ」が2023年4月17日にスタートしています。

通常、国内株式は1単元(100株)単位での売買となりますが、単元未満株は1株から売買が可能となります。有名企業の株も少額で購入可能となるため、初心者にもおすすめです。

さらに楽天証券はもちろん、楽天グループの各サービスで獲得したポイントで株式へ投資できる点もおすすめしたい理由の1つです。

STEP3:株の注文方法を勉強する

株の注文方法を勉強することも大切です。小売店などで商品を購入する場合は値札に記載された金額を支払うだけですが、株価は常に変動しています。そのため、株を購入する場合は、独自の方法で注文を行う必要があります。

ここでは以下2つの注文方法について解説します。

STEP3:株の注文方法を勉強する
  1. 成行(なりゆき)注文
  2. 指値(さしね)注文

成行(なりゆき)注文

成行(なりゆき)注文とは、売買時に値段を指定しない注文方法です。

この成行注文では、注文した人が最も有利となる相手と取引を行います。詳細は以下の通りです。

成行売り注文 最も高い買い注文を出していた相手と売買が成立する
成行買い注文 最も安い売り注文を出していた相手と売買が成立する

成行注文のメリットは取引が成立しやすい点です。ただし、株式相場が大幅に変動した場合、予想を超える高値で購入してしまったり、安すぎる価格で売却してしまう可能性がある点がデメリットといえます。

なお、単元未満株(100株未満の株式取引)サービスでは、成行注文のみを受付ている証券会社がほとんどであるため、あらかじめ注意しておきましょう。

指値(さしね)注文

指値(さしね)注文とは、売買の値段を指定する注文方法です。詳細は以下の通りです。

◾️注文方法

売り注文 指値(指定した売却価格)と同等、あるいは指値を上回る価格がついた場合に取引が成立する
買い注文 指値(指定した売却価格)と同等、あるいは指値を下回る価格がついた場合に取引が成立する

例えばある企業の株価が1,000円の場合に「1,200円になったら売る」というのが指値の売り注文、「800円になったら買う」というのが指値の買い注文となります。

指値注文のメリットは、成行注文とは異なり注文した価格で売買が成立する点です。予想を超える金額で取引が成立する可能性がない点は投資家にとっても嬉しいポイントといえるでしょう。

一方、指値注文のデメリットは取引が成立しない可能性がある点です。取引の成立を確実にするためには、成行注文を活用しましょう。

STEP4:株式市場について勉強する

株式市場についても勉強しましょう。株式市場は世界各国に存在します。主要な株式市場と証券取引所は以下の通りです。

  • 日本(東京証券取引所)
  • アメリカ(ニューヨーク証券取引所/NASDAQ)
  • イギリス(ロンドン証券取引所)
  • 中国(上海証券取引所)
  • ドイツ(フランクフルト証券取引所)
  • フランス(ユーロネクスト)
  • ブラジル(ibovespa)
  • オーストラリア(オーストラリア証券取引所)
  • インド(ボンベイ証券取引所)
  • 韓国(韓国証券取引所)

この中でも特に人気が高い日本とアメリカの株式市場について詳しく解説します。

日本の株式市場

現在、日本には以下4つの株式市場があります。

  • 東京証券取引所
  • 名古屋証券取引所
  • 札幌証券取引所
  • 福岡証券取引所

それぞれの特徴は下表の通りです。

◾日本の株式市場の特徴

株式市場 上場企業数 売買立会時間
(現物市場)
市場区分
東京証券取引所 3,884社 9:00~11:30
12:30~15:00
・プライム
・スタンダード
・グロース
・TOKYO PRO Market
名古屋証券取引所 278社 9:00~11:30
12:30~15:30
・プレミア
・メイン
・ネクスト
札幌証券取引所 60社 9:00~11:30
12:30~15:30
・本則市場
・アンビシャス
福岡証券取引所 109社 9:00~11:30
12:30~15:30
・本則市場
・Q‐Board
※2023年4月22日現在

なお、一部のネット証券会社では、証券取引所を経由せずに株式を売買できるサービスを提供しています。

一例をあげると、楽天証券では8:20~16:00および17:00~23:59が取引時間であるため、早朝や夜間でも取引が可能です。日中は忙しい方はもちろん、取引にリアルタイム性を求める方には楽天証券をはじめとするネット証券会社がおすすめです。

アメリカの株式市場

アメリカの主な株式市場は下記のとおりです。日本ではアメリカ株の各株式市場をまとめて「米国株」と呼びます。

  • ニューヨーク証券取引所(NYSE)
  • ナスダック証券取引所(NASDAQ)

それぞれの特徴は下表の通りです。

◾️アメリカの株式市場の特徴

株式市場 上場企業数 売買立会時間
(現物市場)
ニューヨーク証券取引所 2,552社 23:30~翌6:00
(夏時間22:30~翌5:00)
※日本時間による表記
ナスダック証券取引所 3,754社 23:30~翌6:00
(夏時間22:30~翌5:00)
※日本時間よる表記
※企業数は2022年11月末現在

なお、米国株は1株から取引が可能となっているため、初心者でも買いやすいのが特徴です。また、売買立会時間が日本の夜間となるため、「日中は仕事で忙しい」という方でもリアルタイムな取引が可能です。

STEP5:株を選ぶときに必要な指標を勉強する

株を選ぶときに必要な指標を勉強することも株式投資で利益を上げるために必要です。東京証券取引所には約3,800社が上場しています。この中から株を選ぶためには、さまざまな株式に関する指標をチェックしながら、スクリーニングすることが重要です。

主な株式指標には以下のようなものがあります。

  • 配当性向
  • 配当利回り
  • PER(株価収益率)
  • PBR(株価純資産倍率)
  • ROE(自己資本利益率)
  • ROA(総資産利益率)

すべてを覚えるのは難しいため、初心者の方はまず「配当性向」と「PER」についておさえるとよいでしょう。

配当性向:利益の何%が配当金になっているか

配当性向(はいとうせいこう)とは、企業が生み出した利益に対する配当金の割合を示す指標であり、以下の計算式で算出可能です。

配当性向 = 配当金支払総額 ÷ 当期純利益 × 100%

例えばある企業が年間10億円の利益を出し、年間配当金額が4億円だった場合、配当性向は40%になります。

投資家の中には配当利回りを重視する人が多くいます。ただ、利益の大半を配当金に充当している企業は、将来的に減配もしくは無配となるリスクが高いといえます。

なぜならそれらの企業は事業への投資が不足しており、将来的にビジネスを拡大できる可能性が低くなってしまうためです。

配当金を重視する場合でも、配当性向が50%前後までの株を選ぶとよいでしょう。

PER:利益の何倍の株価がついているか

PER(株価収益率)とは、株価が「一株あたりの純利益」の何倍であるかを表す指標であり、以下の計算式で算出可能です。

PER(株価収益率)= 株価 ÷ 1株あたり純利益

例えばある企業の株価が1万円かつ「1株あたりの純利益」が500円の場合、PERは20倍となります。

このPERは数値が高いと株価は割高であり、低いと株価が割安と判断できます。なお、現在、日経平均のPERは約15~17倍程度と言われていますが、PERが高すぎる銘柄には注意が必要です。

利益が伸びている企業、あるいは画期的な事業を生み出した企業などで、PERが低い企業はこれから成長する可能性があるため、狙い目といえるでしょう。

STEP6:株価の変動について勉強する

株価は需要と供給のバランスにより、常に変動するものです。その需給は、企業の業績や国際情勢など、さまざまな要因の影響を受けます。

ここでは、株の需給を推測するために必要となる以下の2つについて勉強しましょう。

STEP6:株価の変動について勉強する
  1. チャートの見方
  2. 業績の見方

チャートの見方

株価の方向性を確認したいときには「チャート」を確認しましょう。

チャートは、「1日」「1週間」「1ヵ月」「半年」など指定した期間分の株価をグラフとして可視化したものです。

チャートに記載された折れ線は「移動平均線」と呼びます。移動平均線をみれば、その株価の大まかな状態である「トレンド」を一目で把握可能です。

グラフに描かれた線が右肩上がりであれば「上昇トレンド」、右肩下がりであれば「下降トレンド」と呼びます。

一般的に上昇トレンドであれば、さらに株価が上がる可能性が高いため買い注文が多くなり、下降トレンドであれば売り注文が多くなります。

ただし急に上昇トレンドから下降トレンドに転換するなど、予測とは外れた動きをする点には注意が必要です。

また、チャート上に記載された以下のような図は「ローソク足」と呼びます。

ローソク足は、一定期間の株価の動き(始値、終値、高値、安値)を表すものです。

始値(はじめね) 一定期間中、最初に取引された価格
終値(おわりね) 一定期間中、最後に取引された価格
高値(たかね) 一定期間中、最も高く取引された価格
安値(やすね) 一定期間中、最も安く取引された価格

チャートの下部にある棒グラフは「出来高」を表したものです。

出来高とはその日に売買が成立した株数を指します。一般的に、出来高は株価に先行すると言われています。

ある銘柄が活発に取引されているかはもちろん、市場全体の出来高もチェックするとよいでしょう。

業績の見方

決算書をみると企業の業績を把握できます。ただし、さまざまな数字が記載されているため、何をみればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。

業績を確認する上で必要となる主な項目は以下の通りです。

◾️経営指標の解説

項目名 算出方法 概要
売上高 ・企業が製品などを売り上げた額
・トップラインとも呼ばれる
売上総利益 売上高ー売上原価 ・本業のサービスや製品そのもので稼いだ利益
営業利益 売上総利益ー販管費 ・本業によって稼いだ利益
経常利益 営業利益ー営業外収益 ・企業の総合的な収益力
・本業以外の事業も含まれる
税引前当期純利益 経常利益+特別利益―特別損失 ・土地売買や災害被害など臨時的な損益を考慮した利益
当期純利益 税引前当期純利益ー法人税など ・税金を差し引いた最終的な利益

この中でも最もチェックしたいのは「売上高」と「営業利益」です。売上高と営業利益が継続して伸びていれば、企業が順調に成長していることがわかります。

最終的な利益である当期純利益だけをみても、本業以外の事業で得た損益(法人としての投資による損益)や、臨時的な損益(自社ビルを売却したなど)が含まれているため、企業が本来営んでいる事業の経営状態は把握できない点には注意が必要です。

STEP7:【投資初心者におすすめの制度】NISAとiDeCoについて勉強する

一言で「株」といっても、さまざまな金融商品があります。ここでは、投資初心者におすすめの制度として、以下の2つを紹介します。

STEP7:【投資初心者におすすめの制度】NISAとiDeCoについて勉強する
  1. NISA
  2. iDeCo

NISAとつみたてNISA

通常、株や投資信託などにより獲得した利益には、約20%の税金が発生します。NISAはこれらの利益を非課税(税金が発生しなくなる)とする制度です。

NISAは「一般NISA」と「つみたてNISA」に分けられますが、株を購入できるのは一般NISAのみです。それぞれの概要は以下の通りです。

◾️NISA概要

  一般NISA つみたてNISA
制度開始 2014年1月~ 2018年1月~
非課税保有期間 5年間 20年間
年間非課税枠 120万円 40万円
投資可能商品 ・上場株式
・ETF
・投資信託
・REIT など
・長期、積立、分散投資に適した一部の投資信託
※金融庁が指定したものに限定
備考 年単位の選択制
引用:金融庁

現行制度では一般NISAとつみたてNISAは年単位でどちらか一方を選択する必要がある点には注意しましょう。

なお、2024年からは現行のNISA制度が見直され、新NISAがスタートします。新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの制度で構成されていますが、併用が可能となっています。

新NISAの概要は以下の通りです。

◾️新NISA概要

  つみたて投資枠 成長投資枠
非課税保有期間 120万円 240万円
年間非課税枠 1,800万円
※ その内、成長投資枠は1,200万円まで
投資可能商品 ※現行のつみたてNISAと同様 ・上場株式
・投資信託 など
※整理・監視銘柄や一部投資信託は除外
備考 併用可能
引用:金融庁

iDeCo

NISAと類似した制度に「iDeCo(イデコ)」というものがあります。iDeCoは「個人型確定拠出年金」とも呼ばれる私的年金制度です。

iDeCoの投資対象は「投資信託」または元本確保型商品(定期預金・保険)の2種類のみであり、株は購入できません。

iDeCoの主なメリットは以下の通りです。

  • 所得税や住民税が軽減される(掛金全額が所得控除対象となる)
  • 運用利益が非課税(約20%の税金がかからない)
  • 一時金の受け取りは1,500万円まで非課税

なお、iDeCoは原則として60歳になるまでは受給(出金)できません。また、将来的に給付される額は運用成績により変動する点には注意が必要です。

株初心者の勉強についてよくある質問

ここでは株初心者の勉強に関するよくある質問として、以下の3つに回答します。

株は勉強すれば勝てる?
株は勉強すれば必ず勝てる(利益が出る)わけではありません。なぜならば、株価は企業の業績や政治動向に加えて国際情勢など、さまざまな要因により常に変動しているからです。

ただし、株で勝ちたいのであれば勉強は必要です。株の基本はもちろん、指標や分析方法を勉強することで、大きな損失が発生するリスクは下げられるでしょう。
株式投資に勉強って意味があるの?
株式投資を勉強することには意味があります。

株式投資は結果が偶然に左右される投機(ギャンブル)ではありません。株式投資について勉強して、企業の将来性や株価を予測する力を身につけることで、利益が出る可能性を高められます。

また、勉強を行い正しい知識を身につけることで、周囲に踊らされず自分の意志で投資できるようになります。
株はどうやって勉強すればいい?
まずは本記事で説明した内容の理解から始めましょう。
また、各ネット証券会社は株の初心者に向けて、さまざまな学習コンテンツを用意しています。以下におすすめの学習コンテンツに関する概要をまとめました。

◾️学習コンテンツの概要
証券会社 学習コンテンツ 概要
楽天証券 トウシル 楽天証券が運営する投資情報メディア
・国内株式などをはじめとするさまざまな金融商品に関する記事や各種アンケート結果などを掲載
・スマートフォンアプリも提供されており、すきま時間で株の勉強が可能
・iOS版はこちら
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松井証券  マネーサテライト 松井証券が運営する投資情報動画メディア
・人気芸人を起用した初心者向けのコンテンツなど、楽しく株を勉強できるのが特徴

よい運用成果を出すために、これらのコンテンツを活用して株の知識を勉強しましょう。

初心者でも少し勉強すれば株式投資は簡単に始められる!

今回は初心者が勉強しておきたい株の知識を解説しました。

「株式投資」と聞くと難しくハードルが高いと感じる方も多いでしょう。ただし、初心者であっても少しずつ勉強していけば、株式投資は簡単に始められます。

現在、株で大きな利益を出している人も、初心者からスタートしていることに違いはありません。この記事をきっかけとして継続的に勉強し、株式投資で良い成果が出ることを期待しています。

なお、株式投資初心者には楽天証券がおすすめです。

楽天証券は、手数料の安さやポイント投資に強い点など、さまざまな魅力をたくさん有しています。また、2023年4月からは単元未満株サービスである「かぶミニ」をスタートしています。有名企業の株を1株から購入できるため、初心者にもおすすめのサービスと言えるでしょう。