現在、世界には1,500種類を超える仮想通貨が存在するといわれている。そんな中、近年注目を集めているものの一つが、日本発祥の仮想通貨「モナコイン(MONA)」だ。
現状ではまだメジャーとはいえない仮想通貨だが、一部では高い人気を集めているモナコイン。この記事では、そんなモナコインのこれまでの歴史や、将来性について解説する。
この記事の要点
- モナコインは日本のサブカルチャー発祥!
- 独特の文化が生まれるなどユーザーの人気が高い
- 「アトミックスワップ」で持ち逃げのリスクが低い
- 「Segwit」の採用で処理速度が早い
- 完全分散型のシステムを採用している
- 国内利用がほとんどで規模が小さい
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※(1) 2020年1月~6月 データ協力:App Annie
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注目の仮想通貨モナコインとは
モナコインは日本発祥の仮想通貨である。誕生は2014年1月1日で、ここから主に日本国内のインターネット上で徐々に利用者を増やしている。日本国内の巨大匿名掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」のソフトウェア板において、「Mr.Watanabe(わたなべ・2chpool ◆bzJIFpVqts)」と名乗る人物により開発が公表された。名前は同掲示板「モナー」に由来しており日本のサブカルチャー発祥の仮想通貨という点で、他の仮想通貨とは異なる存在感を持つ。
モナコイン(MONA)まとめ表 | ||
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通貨名 | モナコイン | |
シンボル | MONA | |
取り扱い取引所 | Coinchek, bitFlyer, DMM Bitcoin, bitbank, zaif, BitTrade | |
現在の価格(11/11現在) | 1MONA=203.54円 | |
時価総額(11/11現在) | 13,379,345,267円 | |
発行上限枚数 | 1億512万MONA | |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work | |
時価総額ランキング(11/11現在) | 429位 | |
β盤リリース | 2013年12月23日 | |
正式リリース | 2014年1月1日 | |
記号補助 | 0.001MONA=1mMONA 0.000001MONA=1µMONA 0.00000001MONA=1watanabe |
|
管理システム | 完全分散型 | |
公式サイト | モナコインの公式サイト |
モナコインの価格やチャート・将来性は?
モナコインの過去のチャートを振り返ると、ある程度の上昇・下落は繰り返すものの、1MONA=100円前後の期間が最も長くなっている。
モナコインの将来性に関しては、ネット上では様々な意見が散見される。実際にどうなるかはもちろん不透明な部分もあるが、過去の値動きや現在の仮想通貨の状況などから判断すると、今後も一定の伸び代があると考えられそうだ。
その理由は大きく分けて以下の2点だ。
まだ日本国内での利用がほとんど
モナコインは日本のネット発祥の仮想通貨である。その点でいわゆるメジャー通貨とはいえず、日本国内の、しかもネットユーザー限定の仮想通貨といえる。
それでありながら仮想通貨としての通貨価値が高く、流通量も少なくない。今後認知度が広がり、世界が市場となった場合には、大きく活躍することが期待できる通貨といえる。
世界中に数多く存在する仮想通貨だが、実際に流通しているというよりは、メジャー通貨との交換以外使い道がないものも多い。そういったマイナー通貨とは違い、しっかりと利用すべき場所を確保している点も、評価できるだろう。
価格の高騰が期待できるため利用者が増える可能性がある
モナコインのこれまでの値動きを振り返ると、今後も利用者が増える可能性が高いことがわかる。詳細は後述するが、今後モナコインの活用できる場所が増えるたびに、モナコインの価格は高騰する可能性を秘めている。
仮想通貨に注目している人は、通貨の価格高騰に敏感だろう。価格高騰の可能性をもつ通貨は当然人気が高くなり、人気が高くなることでモナコインの価格高騰の期待度も高まることになる。
モナコインの特徴とは
アトミックスワップの実装
モナコインは、2018年にアトミックスワップの実装に成功した。アトミックスワップとは、仮想通貨取引所の仲介がなくとも、異なる通貨同士を個人間で安全に交換できる技術のことだ。
アトミックスワップで仮想通貨を交換すれば、直接交換する場合のように持ち逃げされるリスクがなく、取引所を利用する場合のように手数料をとられることもない。
アトミックスワップは、注目されている仮想通貨に関する技術の1つだ。2019年にはモナコインに続き、VIPSTAR COINという仮想通貨も国内で2番目のアトミックスワップの実装に成功した。
今後、モナコインの開発が進み、アトミックスワップを実装しているという強みをうまく活かせるようになれば、投資対象としての価値も上がる可能性がある。
中央集権型ではなく完全分散型を採用
日本円やアメリカドルなど、各国が発行している通貨は、各国の中央銀行が発行、管理を行っている。このように運営者や代表者が存在し、その代表者が発行や管理を行うシステムを「中央集権型」と呼ぶ。
一方こうした代表者を置かず、その通貨の利用者全員で分散して管理を行うシステムを「完全分散型」と呼び、モナコインはこの完全分散型を採用している。
日本国内で独特の利用方法がされている
日本国内の、しかも2ちゃんねるという、比較的ディープな世界で登場したモナコインは、現状日本国内のネットサービスを中心に独特な利用方法がされている仮想通貨である。
モナコインは、掲示板やブログ、SNSなどで気に入ったクリエイターの活動を支援する、いわゆる「投げ銭」といわれるシステムで利用されることが多く、ネットを楽しむ多くのユーザーが投げ銭でモナコインを活用している。小数点以下の送金も可能なので、誰もが少額から気軽にクリエイターを支援できる。もちろん、受け取ったモナコインを「投げ銭」として別のクリエイターに送金することもできる。
また投げ銭などの際、「114114mMONA(イイヨイイヨ)」や「4649mMONA(ヨロシク)」など、語呂合わせの単位で投げ銭が行われるのもモナコイン独特の文化といえる。さらにモナコインは、イラストレーター、音楽クリエイター、ゲーム制作者など多くのクリエイターコミュニティで活用されてきた。クリエイターとユーザーが直接つながり、仲介者を通さず金銭のやり取りができるというのは画期的だ。モナコインの普及に向けて、2017年から2018年にかけては、有志による「モナコインポスターラリー」というイベントが開催された。ポスターイラストは一般募集され、掲載地に赴いてポスターのQRコードを読み取るとモナコインを受け取れるなど、参加者が楽しみながらモナコインを得られる工夫がなされている。
なお、ツイートでモナコインを投げ銭できるサービス「tipmona」は2019年にサービスを終了した。今後新たにツイートで投げ銭できるサービスが登場すれば、モナコインに再び注目が集まるかもしれない。
ネット以外でも利用が広がる
モナコインの活躍の場は、現状ネットが中心だが、現実でも利用できる場は増えつつある。2017年6月には、秋葉原のパソコンショップ「アーク(ark)」がモナコインでの決済に対応しており、2014年にはモナコインを利用して土地の売買契約が成立している。
ちなみにこのモナコインで売買が成立した山の中には、モナコインを利用する有志が建立した「モナコイン神社」があり、現在に至るまでさまざまな利用者がこの神社を訪れ、周辺の清掃や階段の整備などを行っているという。
コミュニティの結束力が固く、使い道が多い
モナコインは、「2ちゃんねる」の利用者やクリエイターなど、結束力の強いコミュニティで積極的に活用され、使い道を増やしていった。ユーザーがクリエイターにモナコインを送金する「投げ銭」の他、モナコインで決済できるオンラインショップや実店舗も作られている。
秋葉原のパソコンショップ「アーク(ark)」は、モナコインの決済に対応しており、2018年には「雪モナコインちゃん」が描かれたスノーボードの展示を開催した。モナコインやビットコインで決済すると、数量限定の「雪モナコインちゃん」特製アクリル製キーホルダーがプレゼントされるというイベントだ。「雪モナコインちゃん」のデザインは、掲示板で募集され、クオリティの高い作品が集まった。
今後も、モナコイナーの普及活動によって、モナコインがさらなる人気を獲得する可能性もあるだろう。
モナコインの取引におすすめの取引所とは?
モナコインの取引ができる取引所は、そこまで多くはないのが現状である。しかし国内でも大きな取引所ではすでに取り扱っており、モナコインを保有・運用することに関して不便は感じないだろう。
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また、取扱通貨数も豊富なため、様々な通貨を投資したい人にもおすすめだ。
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取り扱い通貨数が多いコインチェック
Coincheckの概要 | |
---|---|
取扱通貨数(販売所) | 22通貨 (BTC,ETH,ETC,LSK,XRP,XEM,LTC,BCH,MONA,XLM,QTUM,BAT,IOST,ENJ,OMG,SAND,DOT,FNCT,CHZ,LINK,MKR,DAI) |
取扱通貨数(取引所) | 5通貨 (BTC,ETC,FCT,MONA,PLT) |
最低取引数量(BTC) | 500円(0.001BTC以上)(販売所) 500円以上かつ0.005BTC以上(取引所) |
取引手数料(販売所) | 無料 |
取引手数料(取引所) | 無料 |
送金手数料 | 変動手数料制 |
入金手数料 | 銀行振込 : 無料 コンビニ入金 : 770円~ クイック入金 : 770円~ |
出金手数料 | 407円 |
レバレッジ取引 | - |
モナコイン取引手数料 | 無料 |
モナコイン送金手数料 | 0.001MONA(1mMONA) |
モナコイン預入手数料 | 無料 |
モナコイン最小注文数量 | 500円相当額 |
22種類の仮想通貨の取引を行っているコインチェックは、マネックスグループ傘下の取引所であり、日本国内では最大級の取引所のひとつだ。モナコイン以外にも多くの仮想通貨を取り扱っており、投機目的で保有するにはおすすめの取引所である。
レバレッジ対応銘柄が多いDMM Bitcoin
DMM Bitcoinの概要 | |
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取扱通貨数(販売所) | 現物:27通貨 (BTC,ETH,XEM,XRP,ETC,LTC,BCH,XLM,MONA,BAT,QTUM,OMG,XTZ,ENJ,XYM,TRX,ADA,DOT,IOST,ZPG,CHZ,AVAX,LINK,MKR,MATIC,FLR,NIDT) レバレッジ:25通貨 (BTC,ETH,XRP,OMG,BAT,QTUM,XLM,MONA,XEM,LTC,ETC,BCH,XTZ,ENJ,XYM,TRX,ADA,DOT,IOST,ZPG,CHZ,AVAX,LINK,MKR,MATIC) |
最低取引数量(BTC) | 0.0001BTC |
取引手数料(販売所) | 無料(※) |
取引手数料(取引所) | ー |
送金手数料 | 無料 |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
レバレッジ取引 | 2倍 |
モナコイン取引手数料 | 無料 |
モナコイン入庫手数料 | 無料 |
モナコイン出庫手数料 | 無料 |
レバレッジ手数料 | ポジション金額×0.04%/日 |
DMM Bitcoinでは、モナコインのレバレッジ取引が可能。各種手数料も無料となっており、軍資金に不安のある方におすすめの取引所である。
またビットコインやイアーサリアムなどを保有していれば、保有している仮想通貨を証拠金としてのレバレッジ取引も可能と、非常に使いやすい取引所となっている。
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セキュリティ調査世界No.1(※)のbitFlyer
bitFlyerの概要 | |
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取扱通貨数(販売所) | 21通貨 (BTC,ETH,ETC,LTC,BCH,MONA,LSK,XRP,BAT,XEM,XLM,XTZ,DOT,LINK,XYM,MATIC,MKR,ZPG,FLR,SHIB,PLT) |
取扱通貨数(取引所) | 6通貨 (BTC,ETH,BCH,MONA,XRP,XLM) |
最低取引数量(BTC) | 0.00000001BTC(販売所) 0.001BTC(取引所) |
取引手数料(販売所) | 無料 |
取引手数料(取引所) | 0.01~0.15% |
送金手数料 | BTC : 0.0004BTC ETH : 0.005ETH XRP : 無料 |
入金手数料 | 銀行振込 : 無料 クイック入金 住信SBIネット銀行 : 無料 住信SBIネット銀行以外 : 330円 |
出金手数料 | 220~770円 |
レバレッジ取引 | 2倍 |
モナコイン売買手数料 | 無料 |
モナコイン送付手数料 | 無料 |
モナコイン最小注文数量 | 0.00000001 MONA |
bitFlyerでは最低1円からの取引が可能。しかも手数料も無料と、とくに初心者におすすめの取引所といえる。
ただしbitFlyerでは、モナコインは販売所経由の取引となるため、スプレッドの関係でいわゆる手数料に相当する額がかさむ傾向にある点には注意が必要だろう。
高い安全性を誇る「GMOコイン」
GMOコインの概要 | |
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取扱通貨数(販売所) | 26通貨 (BTC,ETH,BCH,LTC,XRP,XEM,XLM,BAT,XTZ,QTUM,ENJ,DOT,ATOM,XYM,MONA,ADA,MKR,DAI,LINK,FCR,DOGE,SOL,ASTR,FIL,SAND,CHZ) |
取扱通貨数(取引所) | 9通貨 BTC、ETH、XRP、LTC、BCH、XEM(現物取引)、XLM(現物取引)、XYM(現物取引)、MONA(現物取引) |
最低取引数量(BTC) | 0.00001BTC(販売所) 0.0001BTC(取引所) |
取引手数料(販売所) | 無料 |
取引手数料(取引所) | Maker:-0.01% Taker:0.05% |
送金手数料 | 無料 |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
レバレッジ取引 | 2倍 |
モナコイン売買手数料 | Maker:-0.01% Taker:0.05% |
モナコイン送付手数料 | 無料 |
モナコイン最小注文数量 | 1 MONA(現物取引) |
GMOコインは東証一部・GMOインターネット <9449>のグループ会社である。インターネット時代の黎明期から培ってきたインターネット金融システムの構築・運用ノウハウを背景に、高度なセキュリティ対策を誇る取引所だ。
セキュリティ対策の基本として、法令に基づいて顧客資産を分別管理し、顧客資産と当社資産の日々の算定・照合を徹底している。
同社が誇るセキュリティ対策の要は、コールドウォレット(オフライン)管理とマルチシグ対応の強固なセキュリティだ。即時送付しない暗号資産は通常、コールドウォレットに保管されている。コールドウォレットから暗号資産を移動するには、複数部署で承認を受ける必要がある。同時に複数の秘密鍵を必要とするマルチシグ体制も採用しているため、秘密鍵をそれぞれ異なる場所に保管してリスクヘッジをしているのだ。
GMOコインのホームページでは、「お客様アカウント乗っ取り」と「システムへの侵入」の2つの観点で、サイバー攻撃対策について明記されており、そこからもセキュリティ対策を重視する姿勢と自信がうかがえる。
仮想通貨取引量が国内No.1の「ビットバンク」
ビットバンクの概要 | |
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取扱通貨数 | 30通貨 (BTC,XRP,LTC,ETH,MONA,BCC,XLM,QTUM,BAT,OMG,XYM,LINK,MKR,BOBA,ENJ,MATIC,DOT,DOGE,ASTR,ADA,AVAX,AXS,FLR,SAND,APE,GALA,CHZ,OAS,MANA,GRT) |
最低取引数量(BTC) | 0.00000001BTC(販売所) 0.0001BTC(取引所) |
取引手数料(販売所) | 無料 (一部銘柄を除く) |
取引手数料(販売所) | メイカー: -0.02% テイカー: 0.12% (一部銘柄を除く) |
送金手数料 | 0.0006BTC |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 3万円未満:550円 3万円以上:770円 |
レバレッジ取引 | - |
モナコイン売買手数料 | Maker:-0.01% Taker:0.05% |
モナコイン送付手数料 | 0.001 MONA |
モナコイン最小注文数量 | 販売所: 0.00000001 MONA 取引所:0.0001 MONA |
ビットバンクの最大のセールスポイントは、仮想通貨取引量が国内第1位であることだ。ビットコイン取引のリーディングカンパニーとして、シンプルで使いやすく、高機能なトレーディングプラットフォームを装備していることも、人気の理由の一つだろう。
ビットコインの他に、流通量の多いリップル・イーサリアム・ビットコインキャッシュ・ライトコインに加えて、日本発のアルトコインであるモナコインも取り扱っている。2018年11月5日には、ビットバンクのホームページで、ビットコインキャッシュ取引量の国内第1位達成が公表されている。
2018年10月に「ICORating」取引所セキュリティレポートで国内第1位の評価を受けており、信頼性も高い取引所だ。こうした評価の裏付けとなっているのが、コールドウォレットによる顧客資産管理と、ビットコインセキュリティ専門企業「BitGo」との提携によるホットウォレットの安全性確保など、最先端のセキュリティを備えた体制だろう。
引用元:ビットバンク
モナコインの過去の高騰とこれからの高騰
モナコインが誕生してから7年半ほどが経過している2021年5月現在、これまでのモナコインの高騰について振り返っておこう。これまでの高騰の歴史を振り返ることで、今後のモナコイン高騰のタイミングや、モナコインの将来性に関しても理解しやすくなるはずだ。
取引所が増えるたびに高騰を繰り返す
モナコインが過去に大きく高騰したタイミングとしては、まずは2019年5~6月が挙げられる。高騰した理由は2019年5月31日に、モナコインが取引所「コインチェック」に新規上場を果たしたことである。
新たな取引所に上場することで、取引が活発化するという予想から、1MONA=100円前後だった通貨価値が一気に300円台まで高騰している。
同じく新規取引所、DMM Bitcoinに上場した2020年2月にも再度高騰。この時も100円前後から280円台まで一気に高騰している。
モナコインを取扱っている取引所は現時点では少ない方だが、「コインチェック」や「bitbank」など国内大手取引所に上場しており信頼度も高い。これから新たに取引所が増えると取引者数が増加し、新規上場すればその度に価格が上昇する可能性が大いにある。
また、信用度の高いコインは海外取引所へ上場する可能性も十分にある。海外へ上場すればさらなる価格上昇の期待ができるだろう。
半減期のタイミングで高騰する
仮想通貨の中でも「マイニング」を採用している完全分散型の通貨には、半減期が存在する。この半減期もモナコインが高騰するタイミングである。
半減期とは、マイニングによる新規通貨発行報酬が半分となるタイミングだ。モナコインの新規発行は、このマイニング報酬での発行でしか行われない。半減期が近づくと、利用者によるマイニングの量は激減。報酬が半減するかもしれないタイミングであるため、マイニングをする人間が減ることになる。
そして、新規発行量が減るということは、市場に流通するモナコインの量が減るということだ。経済の基本として流通量が減れば当然単価は高くなる。これが半減期の直前に価格が高騰する仕組みである。
モナコインの半減期は2020年の9月に一度迎えており、この時は一時1MONA=220円程に高騰している。次の半減期周辺で再びある程度の高騰がおこる可能性は高いといえるだろう。
ビットコインの価格変動と同調
世界中にある仮想通貨のうちビットコイン以外のものは、アルトコインといわれている。つまり仮想通貨の中でも最大の存在であるビットコインの代替えコインという考え方だ。仮想通貨の代表ともいえるビットコインの価格変動に、すべての仮想通貨の価格が連動している部分がある。そのため、モナコインの上昇下落はある程度ビットコインの値動きともリンクしている。 実際、2021年2月、ビットコインの価格が上昇すると、その上昇に合わせてモナコインの価格も高騰。一時300円に近い292円まで高騰している。
ビットコイン(Bitcoin)とモナコイン(MONA)の違いは?
モナコインは「2ちゃんねる」発の仮想通貨で、日本では存在感のある仮想通貨だが、投資する上でリスクはないのだろうか。
リスクを考える上で、仮想通貨の代表格であるビットコインとモナコインの違いを、時価総額、歴史、流通量の3つの観点で比較していく。モナコインに投資するリスクも踏まえ、慎重に投資先を選ぶようにしたい。
時価総額の違い
ビットコインとモナコインの時価総額は次の通りだ。なお、時価総額とは、仮想通貨の相対的な規模をランク付けする方法の1つとされている。時価総額は、投資家の人気を表す指標ともいえるだろう。
ビットコイン 87兆6,585億4,906万円
モナコイン 99億4,707万円
(CoinMarketCap、2021年9月26日時点)
ビットコインはすべての仮想通貨の中で時価総額1位、一方モナコインは時価総額371位だ。ビットコインは、モナコインの約8,812倍もの時価総額を誇ることから、差は歴然としている。やはり日本国内での人気にとどまり、海外での取引量を伸ばせなかったことが時価総額に影響しているのかもしれない。
歴史から見る違い
ビットコインとモナコインを、それぞれの歴史から比較してみよう。
ビットコインは、Satoshi Nakamotoと名乗る謎の人物がインターネット上に投稿した論文を元に開発された。2009年にビットコインのソフトウェアが開発・公開され、今にいたる。最初の仮想通貨であり、すべての仮想通貨の中で最も長い歴史を持つ。
モナコインは、2013年に開発され、2014年に正式にリリースされた。「2ちゃんねる」から登場した仮想通貨であり、語呂合わせの単位でモナコインによる投げ銭が行われるなど、独特の文化がある。また、高速処理を実現する「Segwit」が初めて実装されたこともモナコインの特徴だ。
流通量の違い
ビットコインとモナコインの流通量を知るため、2021年9月時点の循環サプライ(市場や一般の人々の手で流通する通貨数の最大近似値)を見てみよう。
ビットコイン 1,883万BTC
モナコイン 6,573万MONA
(CoinMarketCap、2021年9月26日時点)
流通量も時価総額と同様、投資家の人気を反映していると考えてしまいがちだが、実は流通量が増えすぎると希少性が薄れ、価格が暴落するリスクが高まるといわれている。
ビットコインは、暴落を防ぐため、半減期によって流通量がコントロールされるよう設計されている。そのため、ビットコインの流通量は、他の仮想通貨と比べてもさほど多くない。
モナコインにも半減期があるものの、現状ではビットコインを上回る流通量にいたっている。
モナコイン(MONA)を買うならまずはビットコインを
モナコインは日本発祥の仮想通貨であり、開発の経緯から日本国内で注目を集めている。一方で、海外での知名度は低く、海外の仮想通貨取引所でもほとんど取り扱いがないというのが実情だ。
開発後すでに7年近く経過していることからも、今後、海外での取引量が爆発的に増えるとは考えにくい。モナコインは公式サイトの情報が少なく、更新もここ数年は止まっている状態だ。
このような点を踏まえると、初めて仮想通貨に投資するなら、やはり知名度・時価総額ともに圧倒的なビットコインに投資した方が安全かもしれない。ビットコインに投資して、仮想通貨の値動きに慣れてから、少額でモナコインへの投資を始めるのもいいだろう。
それぞれの仮想通貨の今後
ビットコインは2021年9月、中米のエルサルバドルでビットコインが法定通貨として採用された。また、ビットコインビジネスが盛り上がりを見せるアメリカのテキサス州では、コンビニやスーパーに「ビットコインのATM」と呼ばれる機械が置かれている。
また、採掘(マイニング)による大量の電力消費が問題視されてきたが、環境負荷に対処できる施設運営に乗り出すビットコイン採掘業者も増えてきている。今後ビットコインは、決済手段をはじめあらゆる分野で世界的に普及していくと予想される。
一方モナコインは2021年現在は公式サイトの更新も止まり、目立った動きを見せていない。しかし、根強いファンがいることは事実であり、今後の新たな取り組みによっては、再び盛り上がりを見せる可能性もあるだろう。
モナコインを保有するメリットとデメリット
仮想通貨には多くの種類がある。そんな多くの仮想通貨の中からモナコインを選び、保有するメリットとデメリットを確認しておこう。
モナコインを保有するメリット
モナコインの大きな特徴として、取引スピードの速さが挙げられる。この高速処理を実現しているのが「Segwit」の採用である。
Segwitはブロックチェーンの情報処理において、取引者の署名情報などの部分を、別の領域で処理することで処理情報を圧縮し、処理速度を劇的に向上させる技術である。このSegwitを初めて実装した仮想通貨がモナコインとなっている。
またここ数年で取り扱える取引所が増えているのもメリットのひとつだろう。取引所が増えているとはいえ、まだ日本国内の取引所ばかりであり、今後世界的な取引所が取り扱うようになれば一気に流通量が増え、利用者が増える可能性もある。
モナコインを保有するデメリット
モナコインを保有するデメリットは、やはりその知名度の低さである。種類の多い仮想通貨の中では、日本国内、とくにネット界隈では非常に知名度の高い利用しやすい仮想通貨ではあるものの、これは非常に狭い世界での話だ。
世界的に流通している有名仮想通貨と比較すれば、その規模は非常に小さく、現状使い勝手のいい仮想通貨というほどではないといえるだろう。投機目的での保有や、いわゆる投げ銭目的などであれば、保有するメリットも考えられるが、実用性という点ではまだまだな部分がデメリットといえるだろう。
これからも注目が集まる仮想通貨のモナコイン
まだメジャーな仮想通貨とはいえないモナコインだが、その将来性は高く、今後も注目しておくべき仮想通貨の一つといえるだろう。
現状使用できる場は限定的なものの、元来利用者によるコミュニティが強力な仮想通貨であり、今後飛躍的に活躍の場が増える可能性も秘めている。活用できる場面が増えれば、モナコインを取引できる取引所も増え、マイニングの量も増えるだろう。仮想通貨への投資を検討しているならば、選択肢の一つに加えてみてはいかがだろうか。
暗号資産(仮想通貨)「モナコイン」に関するQ&A
Q. モナコイン(MONA)とは何か?
A:暗号資産(仮想通貨)の1つで、2014年に日本で誕生した。
代表者や運営者を設けず、モナコインの利用ユーザー全員で管理を行う「完全分散型」を採用している。日本発の通貨ということもあり、利用方法や文化に独自性がある。
その一例が”投げ銭”への利用であり、オンライン以外でもモナコインによる土地売買契約が成立した際にはモナコインユーザーによって”モナコイン神社”が建立された。
Q. モナコイン(MONA)の価値は高いか、流通量は多いか?
A:日本発祥の暗号資産(仮想通貨)であることもあり、有名な通貨とは言い難い。
主な利用者はネットユーザーに限定されている現状で、取り分け日本国内のユーザーである。
しかし、利用されている範囲に留まらず、暗号資産としての価値は高い。
流通量も決して少なくはない。
市場が国外となった際には、面白みを感じさせる暗号資産だ。
Q. モナコイン(MONA)における価値変動に特徴はあるか?
A:大きく2つの特徴があり、次の2つの要因に連動する。
1つは”暗号資産(仮想通貨)取引所の増加”だ。
過去の大きな高騰理由に「コインチェック」に新規上場をしたことが挙げられる。 取引が活発になる機会となるとの予想から高騰した。 同様の事象は「DMM Bitcoin」に上場した際にもあった。
2つ目の要因は”マイニングの半減期”だ。
モナコインはマイニング報酬でのみ新規発行しているため、自ずとマイナー(マイニングをする人)が減ることで新規発行量は減少する。 モナコインの市場における流通量が減ることで、需給の関係により高騰した。
今後もこの2点に注目するのは有益だ。
また、当然アルトコインの1つであるため、ビットコイン(BTC)の価格変動とも関係する。
Q. モナコイン(MONA)の優位性は何か?
A:取引の高速処理が大きな特徴だ。
ブロックチェーンの処理情報を圧縮する「Segwit」という技術を取り入れており、「Segwit」を実装した初めての暗号資産がモナコインだ。
また、モナコインは”暗号資産(仮想通貨)取引所の増加に伴う価格高騰”が見受けられる。
今後、国際的な取引所がモナコインを取り扱うようになれば、価格の上昇が期待できる。
Q. モナコイン(MONA)を保有する際に気をつける点は何か?
A:マニアックな暗号資産(仮想通貨)との位置づけであり、実用性に乏しいのが実情だ。
反面、投機目的としては伸び代があるともいえる。