日銀によるマイナス金利導入後、はや1年半が経過した。その間、住宅ローンの金利は下がり続け、各金融機関の競争が続いている。これを機会に「住宅ローンを借りよう(借り換えよう)かな?」という方も多いだろう。

ただ借りようと思うのなら転職する前に借りることをお勧めする。転職の仕方によっては金融機関からマイナスと見られることもあるからだ。今回は転職するまでに借りるべき3つの理由を紹介する。

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  1. 勤務先は極めて重要
  2. 住宅ローン
    変動金利ランキング
  3. 転職間もない、転職歴が多いと要注意
  4. 転職後に借りれたとしても……
  5. 住宅ローンを転職前に借りる理由に関するよくある質問
  6. 専門家コメントの詳細

勤務先は極めて重要

住宅ローン
(画像=PIXTA)

Aさんは東証一部の会社に勤務していたが、中小企業に転職した。前職の時から家を買おうと考えており、今回手頃なマンションが見つかったのでB銀行を訪れた。

B銀行を訪れたのは前職のメインバンクであり、前職のオフィスで住宅ローン相談会を定期的に開いていたから。前職の際には「いつでもご相談下さい」とよく声をかけてくれていた。「まあ自分の希望する金額・金利で借りれるだろう」と思っていた。

ところが前職時に聞いていた条件よりも厳しい。どうも銀行は勤務先の規模を見ているようだ。「こんなことなら前職の時に住宅ローンを借りておくべきだった……」と後悔するAさんだった。

例に挙げたように、どこに勤めているかは金融機関にとって極めて重要だ。特に東証一部などのいわゆる誰もが知る企業に勤めていると借りやすいのは事実である。また借りやすいだけでなく、金利などの条件も優遇されやすいのが実状だ。

なぜ勤務先が重要か? それは金融機関はあなた個人ではなく、勤務先に貸すのも同然だからだ。東証一部であれば倒産する可能性は相対的に考えて低い。ただ中小企業だと住宅ローンを貸している数十年の間にどうなるか分からない……というわけである。

なお一つ付け加えておくと、Aさんのようなパターンは多くの金融機関で転職後の方が条件が厳しくなりやすい。金融機関は安定した企業に勤務している人を求めているからだ。こうした勤務先重視の考え方はメガバンク・ネット銀行・地方銀行・信用金庫に関わらず、ある程度共通している。

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住信SBIネット銀行住宅ローンの専門家のコメント

転職間もない、転職歴が多いと要注意

次の例としてCさんを紹介しよう。Cさんはすでに住宅ローンを借りている。近頃金利が下がっていることを知り、借り換えをしたいと思うようになった。そこで調べた中で一番金利が低いであろうD銀行に相談することになった。

相談の際、Cさんは応対した銀行員から「住宅ローンを借りた時から勤務先など、お変わりはございませんか?」と尋ねられる。Cさんは「なぜそんなことを聞くのか」と思いつつ、「2ヶ月前に転職しましたけど」と答えた。

そうすると銀行員からやや渋い顔で「申し訳ございませんが、(同じ会社に)1年以上お勤めでない場合はご融資することができません」と伝えられた。よく見るとその金融機関のチラシにもその旨記載が書いてある。

さらに驚いたのは他の金融機関でも勤続年数についての記載が多いことだ。「年収は前職と変わらないのに……」と納得のいかないCさんであった。

実体験としてCさんのように「年収は変わらないのだから審査に問題はない」と考える方は意外と多い。しかし現実には半年または1年の勤続年数を条件としている金融機関がある。それはいくら「年収が変わらない」と言われても、それを証明する資料(源泉徴収票など)が一定期間を経ないと発行されないからでもある。

転職回数が多い、キャリアアップの転職ではない場合もマイナスと見られる。一概に何社までとは言い切れないが、20代で3社以上、30代で4社以上だと回数が多いと思われるだろう。

また金融機関にとっての「キャリアアップ」とは同一業界への転職である。例えば金融業界から人材業界への転職はキャリアアップとは認められない。あくまで同業界へ転職し、年収がアップしていることが条件となる。

転職後に借りれたとしても……

ここまで事例を挙げながら転職前に借りるべき理由を紹介してきた。読んでみてこう思うかもしれない。「そうはいっても貸してくれる金融機関はあるのでは?」と。同業界への転職に成功し、有名企業から有名企業へ変わらず勤務している方はそうかもしれない。もちろんそうでなくとも調べ尽くせば貸してくれる金融機関はあるだろう。

だがそうした金融機関は他では貸してくれない人をターゲットとしているので当然ながら金利も高い。また希望する金額で借りれないと、手元からお金を出す必要もある。

金融機関にしてみれば、「この人は他では借りれないだろうな」というのは大体察しがつくものだ。だから「この条件で」と強気に言うことができる。要は足元を見られているのだ。

住宅ローンは最長35年をかけて支払い続けなければならない。転職にはタイミングがあるが、それは住宅ローンも同様である。借りる(借り換える)タイミングは慎重に見極めたい。(沖見 傑、元銀行員)

住宅ローンを転職前に借りる理由に関するよくある質問

ここでは、住宅ローンを転職前に借りる理由に関するをQ&Aにしましたので、参考にしてみてください。

 

住宅ローンの利用に転職が与える影響とは?
金融機関によっては、住宅ローンの申込要件に、半年以上や1年以上、もしくは2年以上の勤続年数を入れている場合があります。したがって、転職と同時期に住宅ローンの申込を検討している場合には、借入を希望している金融機関の申込条件をチェックしておくことが大切です。おすすめの比較表を見る
勤続年数が短くなると審査に影響する理由とは?
国土交通省が発表している「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、調査対象となった金融機関のうち、95.6%が勤続年数を項目に入れていると回答しており、回答した金融機関のうち6割以上が1年以上の勤続年数を条件としています。このことからも、転職した直後の場合、審査に不利になる可能性があることは否定できません。おすすめの比較表を見る
住宅ローンの申込は転職の前と後、どちらにすべき?
一般的に、住宅ローンを申し込むタイミングは転職後が良いといわれています。なぜなら、転職前だと年収が確定していません。たとえ転職して年収アップが望める場合であったとしても、実際の収入額よりも低い金額で審査されることになるため、審査時には不利に働くおそれがあるからです。おすすめの比較表を見る

専門家コメントの詳細

新井智美
コメントいただいた専門家
新井智美

トータルマネーコンサルタント

個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)の他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師を行う傍ら、これまでに1,000件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

公式サイト:https://marron-financial.com/

■保有資格 : CFP®資格認定者
一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)日本FP協会)
DC(確定拠出年金)プランナー
住宅ローンアドバイザー住宅金融普及協会金融検定協会認定)
・証券外務員。
寺岡孝
コメントいただいた専門家
寺岡孝

アネシスプランニング株式会社代表取締役

1960年東京都生まれ。アネシスプランニング株式会社代表取締役・ 住宅ローンアドバイザー
大手ハウスメーカーに勤務した後、2006年にアネシスプランニング株式会社を設立。
住宅の建築や不動産購入・売却などのあらゆる場面において、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行い、これまでに2000件以上の相談を受けている。
東洋経済オンライン、ZUU online、スマイスター、楽待などのWEBメディアに住宅、ローン、不動産投資についてのコラム等を多数寄稿。著書に『不動産投資は出口戦略が9割』『学校では教えてくれない! 一生役立つ「お金と住まい」の話』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

公式サイト:https://www.anesisplan.co.jp/

■所有資格
地盤インスペクター地盤安心住宅整備支援機構)
モーゲージプランナー日本MP協会認定:M10-102-000730)
ライフ・コンサルタント生命保険協会認定)
損害保険募集人(日本損害保険協会)
住宅ローンアドバイザー住宅金融普及協会金融検定協会認定)
相続診断士((相談診断協会)