FV

【重要な警告】2025年8月に51%攻撃を受けました

2025年8月12日、Qubic(キュビック)がモネロのネットワークハッシュレートの過半数を掌握する「51%攻撃」が発生しました。この攻撃により、モネロの最大の特徴であるセキュリティの信頼性が大きく損なわれています。攻撃発覚後、XMR価格は一時9%超下落し、直後には30日間で28%下落しました。投資を検討される際は、このリスクを十分にご理解ください。

仮想通貨モネロのまとめ

  • 仮想通貨の時価総額ランキングで22位にランクインしている人気通貨!(2025年11月時点)
  • 一般のPCでもマイニングができる。
  • 秘匿性の高さからサイバー犯罪に使用されることもあり問題視されている。
  • 【2025年8月】51%攻撃を受け、セキュリティリスクが顕在化した。
  • 仮想通貨モネロは日本国内の取引所では2018年から取引されていない。
  • まず国内取引所で口座開設をするのがおすすめ。

この記事では、仮想通貨モネロ(XMR)の基本情報や特徴について解説しています。後半では取り扱いのある取引所について説明していますが、仮想通貨モネロは日本では購入することができない仮想通貨です。したがって、まずは日本の取引所でビットコインなどの仮想通貨を購入してから、海外の取引所で購入する必要があります。

※2025年8月に51%攻撃を受けたことで、モネロの将来性とセキュリティについて大きな懸念が生じています。投資をご検討の際は、この重大なリスクを必ずご確認ください。

1.そもそも仮想通貨モネロ(XMR)とは?

「モネロ」は仮想通貨の一種で、日本の仮想通貨投資家の間でも一定の知名度をもつコインです。開発コンセプトのなかで特徴的なのは、その高い秘匿性です。モネロを使った代金の支払いや資金の移動について高いプライバシー性が確保されており、誰が支払ったのか、誰に支払ったのかといった情報を特定できない仕組みになっています。

これを可能にしているリング署名やステルスアドレスといった技術はモネロを語るうえで欠かすことができない象徴的なもので、犯罪目的での利用などの問題と表裏一体であるものの、時価総額でも上位にある人気の仮想通貨といえます。

1.1.モネロの基本情報

モネロは、ビットコインやネームコインの開発に関わった技術者や投資家たち7人によって2014年に開発されました。「モネロ」という名称の由来は、エスペラント語による「コイン」「硬貨」という意味です。

現在でも秘匿性の高さが最大の特徴であるモネロですが、その前身ともいえる仮想通貨「バイトコイン」も秘匿性の高さが特徴でした。このモネロはバイトコインを技術的なバックボーンとしています。

2025年11月時点での時価総額は約1.11円で、仮想通貨全体のなかで22位です。すでに数千種類あるといわれている仮想通貨のなかにあって、22位というのはかなり上位にランクインしているといえます。

なお、仮想通貨取引において用いられるティッカーシンボルは、「XMR」です。

1.2.モネロの特徴

モネロの最大にして唯一といってもよい特徴は、何といっても秘匿性の高さです。誰が誰に支払ったのかを特定できないリング署名ステルスアドレスといった技術が用いられており、取引をしている人のプライバシーが守られます。

その他にも、送金速度が速いといった特徴もあるため、これは仮想通貨による商取引で大きなアドバンテージになります。

しかしプライバシーを保護できるメリットである一方で、犯罪による資金の移動やマネーロンダリングなどに悪用される可能性が高く、近年では増加するランサムウェア被害においても身代金の支払いをモネロで求めるハッカーが存在するなど、犯罪者にとって有利な仮想通貨であるとの指摘もあります。

1.3.モネロの運営元

モネロは7人の技術者や投資家によって開発されたと述べましたが、その中心にはRiccardo Spagniという人物がいます。とても発信力のある人なので、モネロだけに限らず仮想通貨界隈では高い知名度を誇ります。

その他にはFrancisco Cabañas、smooth、othe、luigi1111といった人物が開発や運営を担当しているコアメンバーとして名を連ねています。

2.モネロの魅力

それでは、モネロの仮想通貨としての魅力を5つの項目で解説しましょう。これらの魅力を知ると、時価総額でも上位につけている理由が見えてくると思います。

2.1.取り扱っている取引所が多い

かつて日本国内の取引所でも取り扱いがあったのですが、2025年11月時点では日本国内にモネロを取り扱っている取引所はありません。理由は秘匿性の高さゆえに犯罪に悪用されるとの懸念があるからです。しかし、モネロが人気の仮想通貨であることに変わりはないため、海外では多くの取引所でモネロの取扱いがあります。

世界最大の仮想通貨取引所として知られる「BINANCE(バイナンス)」をはじめ、「Poloniex」や「HitBTC」などでモネロの取引が可能です。特にBINANCEは日本語でも操作が可能なので、日本人投資家にとっては親しみやすいと思います。

2.2.時価総額上位

先ほども述べたように、モネロは人気の高い仮想通貨です。2025年11月時点で時価総額が22位となっており、すでに数えきれないほどの仮想通貨が運営されているなかで、かなりの上位であるといえます。

時価総額が低くて不人気の仮想通貨はいずれ利用されなくなり、淘汰されていくのが世の常ですが、モネロほどの時価総額を誇る仮想通貨は今後も利用価値が高いと考えられます。

2.3.送金速度が早い

仮想通貨は本来、従来の法定通貨とは違って送金がとても手軽で高速であることが魅力です。特に国際間取引では送金に時間がかかってしまうことを仮想通貨が解決しようとしているわけですが、その送金速度に直結するのが「トランザクション処理速度」です。

仮想通貨でのトランザクション処理とは、ブロックチェーンの新しいブロックを生成する処理と言い換えることができます。この処理に要する時間が送金に要する時間と比例します。

ビットコインは新しいブロックの生成に約10分を要するため、送金にも10分ほどかかると見ておく必要があります。それに対してモネロは5分の1程度あたる2分ほどでトランザクションが完了するため、とても高速です。「今すぐ送金したい」というニーズに応えられることは、仮想通貨としての大きな優位性です。

2.4.一般のPCでもマイニング可能

モネロはマイニングをするのが容易な仮想通貨です。仮想通貨を決済手段や投資商品と見ている方には直接の関係はないのですが、モネロで採用されている「クリプトナイト」というハッシュ関数が GPUだけでなくCPUでのマイニングも適しているため、同じくCPUをメインチップとしているPCとの相性がよくなります。そのため一般的に用いられているPCでも十分マイニングが可能です。自宅マイニングでの収入を目指している方は、モネロだと参入しやすいでしょう。

ただしこの「マイニングしやすい」というメリットを悪用し、ハッカーなどが他人のPCで勝手にマイニングをするという犯罪が問題になりました。これは「クリプトジャッキング」という手口で、他人の了解を得ることなくモネロのマイニングをして、その報酬はちゃっかり攻撃者の懐に入るというものです。

2.5.セキュリティが優秀(※2025年8月に51%攻撃が発生)

秘匿性の高さが「売り」でもあるモネロなので、セキュリティがとても強固であることが特徴でした。その秘匿性を実現している代表的な技術が、リング署名です。トランザクション(取引)に関連する情報をすぐにブロックとして生成するのではなく、トランザクションとアドレスの情報がランダムに関連付けられて公開されるため、誰が取引をしたのかがわかりません。

しかもこのアドレスもワンタイムアドレスといって、毎回使い捨てられます。他の仮想通貨では同一のユーザーが使うアドレスはずっと同じものですが、モネロではそれが毎回異なります。

この2つの技術により、モネロでは幾重にも秘匿性が高められています。犯罪目的で利用できてしまう技術ではありますが、プライバシーを保護することは仮想通貨の開発における思想の一つなので、それを高いレベルで実現していることは評価に値します。

【重要】2025年8月の51%攻撃について

しかし、2025年8月12日にモネロは「51%攻撃」を受けました。Qubic(キュビック)という別のプロジェクトが、モネロのネットワークハッシュレートの過半数(51%以上)を掌握したことで、この攻撃が成立しました。

51%攻撃とは、ネットワーク全体の計算能力の過半数を掌握することで、以下のような不正行為が可能になる重大な攻撃です。

  • 二重支払い(同じコインを複数回使用すること)
  • トランザクションの承認拒否
  • 過去のトランザクションの改ざん

この攻撃により、モネロの最大の特徴であった「強固なセキュリティ」という信頼性が大きく揺らぎました。攻撃発覚後、XMR価格は一時9%超下落し、過去30日間では28%の価格下落を記録しました。

51%攻撃を受けたという事実は、仮想通貨としての根幹を揺るがす重大な問題であり、今後の投資判断において極めて重要なリスク要因として認識する必要があります。

3.モネロのこれまでの価格推移

時価総額のランキングにおいても高い位置にあるモネロは、その人気と比例するように高騰を繰り返してきました。ここでは、そんなモネロの値動きを追ってみましょう。

3.1.初上場から2020年まで

初上場から2020年までの値動きを日足チャートで見てみましょう。

上場時は7ドル程度だったモネロが、2017年の後半に急騰している様子が見て取れます。それまでにも2回ほど高くなっているところがありますが、2017年の急騰はそれを大きく上回るものです。これには3つほどの理由や背景があったといわれています。

ビットコインのETF(上場投資信託)がアメリカの証券取引所で否決され、モネロなどアルトコインへ資金がシフトした
韓国の大手取引所「Bithumb(ビッサム)」に上場して取引量が急増した
2017年は仮想通貨全体の注目度が高くなりモネロにも資金が集まった

いずれも単独だけでは決定的な理由とはなりませんが、これらが複合的に作用することにより、7ドル前後だったモネロが470ドル台にまで上昇しました。しかしその後、過熱感へのクールダウンや秘匿性の高さゆえに問題視されたこともあって徐々に値を落とし、40ドル台を安値圏としながら2020年まで推移しています。

3.2.2020年以降

それでは、次は2020年以降です。40ドル台に「低迷」し、その後さらに30ドル台の安値をつけたことがあるものの、その後右肩上がりで上昇を続け、2021年5月にはそれまでの最高値を突破して500ドル台をつけました。さすがにここからは調整の売りもあって反落していますが、下値は150ドル付近でかつてのように40ドル台にまで落ち込むことなく2021年も推移しています。

2021年の5月は、ビットコインをはじめ他の主要な仮想通貨も大きく値を上げた、大相場の時期と重なります。ここで重要なのは、他の「主要な仮想通貨」と同じように値を上げた事実です。ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨が急騰するのに合わせてモネロも急騰したということは、これら主要な仮想通貨の一角と投資家に見なされている証拠で、今後のモネロの重要性や値動きを展望するうえでヒントになります。

3.3.2025年の価格動向と51%攻撃の影響

2025年に入ってからモネロは驚異的な価格上昇を見せました。100%以上の上昇を記録し、一時$400を超える水準まで到達しました。これは2021年初頭以来の高値でした。

しかし、2025年8月12日の51%攻撃を受けて状況は一変しました。攻撃が発覚した直後、XMR価格は一時9%超の急落を記録しました。さらに、攻撃発覚後の30日間で価格は28%も下落し、投資家の信頼が大きく揺らいでいることが明らかになりました。

51%攻撃は仮想通貨の根幹であるセキュリティとブロックチェーンの信頼性を損なう重大な事件です。モネロが今後どのように信頼回復を図るかが、価格動向を大きく左右することになるでしょう。

4.モネロは今後どうなっていくか

高い秘匿性が評価され、人気を集めているモネロですが、2025年8月の51%攻撃を受けて状況は大きく変わりました。今後モネロはどこに向かっていくのでしょうか。そこから見える投資リスクについて考えてみましょう。

4.1.モネロの今後に対する世間の評価

モネロは秘匿性の高さゆえに、「犯罪者に好まれる仮想通貨」とのイメージが払拭できず、あまりよいイメージを持たれていない現実があります。

ハッカーなどサイバー犯罪に手を染めている者が身代金などでモネロを要求している事実からも、自分を特定されたくない人たちから重宝されていることは間違いありません。このことが世界各国で当局からの規制を招いており、日本国内では2018年からモネロを取り扱っている取引所はありません。

こうした動きが今後も広がると、持っているモネロがさらに価格上昇したとしてもそれを交換したり使うことができない事態も考えられます。

4.2.51%攻撃による信頼性の低下

2025年8月12日の51%攻撃は、モネロの投資判断において極めて重要なリスク要因です。

51%攻撃が発生したことで、以下のような深刻な問題が顕在化しました。

  • セキュリティの信頼性が損なわれた:モネロの最大の特徴である「強固なセキュリティ」が実際には脆弱だったことが明らかになった
  • 価格への直接的な影響:攻撃発覚後、9%超の急落、30日間で28%の価格下落
  • ブロックチェーンの信頼性への疑問:二重支払いやトランザクション改ざんのリスクが現実のものとなった
  • 規制リスクのさらなる強化:すでに多くの国で規制されているモネロに、さらなる規制強化の可能性

これらのリスクを総合すると、モネロへの投資は極めて慎重に検討する必要があります。規制リスクと51%攻撃によるセキュリティリスクの両方を抱えているため、本格的な投資は十分にリスクを理解したうえで判断してください。

5.モネロが買える取引所

最後に、モネロを購入できる取引所を3つ紹介します。

5.1.BINANCE(バイナンス)


世界最大規模を誇る巨大取引所です。取り扱っていない仮想通貨はないといっても過言ではないほど豊富なコインを取り扱っており、モネロも取り扱っています。

5.2.BITFINEX(ビットフィネックス)


香港に本拠地を置く、世界有数の大手取引所です。かつて大規模なハッキング被害に遭った経緯がありますが、それゆえに現在では強固なセキュリティが施されており、逆に世界有数の安全な取引所として知られています。

5.3.POLONIEX


アメリカに本拠地を置く、世界的なシェアをもつ取引所です。とても信頼度の高い取引所ですが、アメリカなので基本的に英語対応であり、日本語の環境はありません。

暗号資産取引所の口座開設方法

代表例として、コインチェックの口座開設方法を紹介します。

ステップ1:メールアドレスとパスワードを登録

コインチェック-口座解説①

引用元:Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】

ステップ2:本人確認

本人確認を行います。

コインチェック-口座解説②

引用元:Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】

氏名や生年月日、国籍といった基本情報を入力していきます。

コインチェック-口座解説③

引用元:Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】

次に本人確認書類を提出します。運転免許証やマイナンバーカード、自身の顔写真を撮影してデータを送信します。

コインチェック-口座解説④

引用元:Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】

ステップ3:審査が完了し、承認されると完了

ここまでが口座開設の3ステップです。承認されるとメールが届きます。

コインチェック-口座解説⑤

引用元:Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】