仮想通貨のポートフォリオはどう作る?投資スタイル別に解説
(画像=NETMONEY編集部)

投資でリスクを抑えてリターンを狙うには、ポートフォリオの組み方が重要となる。仮想通貨に投資するにあたり、どのようなポートフォリオを組めばいいか悩む人も多いだろう。

この記事では、投資スタイル別の仮想通貨のポートフォリオの作り方を紹介する。ポートフォリオを組む際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

【投資スタイル別】仮想通貨取引でおすすめのポートフォリオの作り方

投資するにあたり、どのような投資商品にどのくらい投資するか、まずは全体の配分を決めることが大切だ。また、商品ごとにどのような配分にするかも重要な視点だ。

最初に大枠を決め、仮想通貨をどのくらいポートフォリオに組み入れるかを決めたら、仮想通貨のポートフォリオを決定しよう。次に、具体的な仮想通貨のポートフォリオの作り方を解説していく。

ローリスクならビットコイン(BTC)中心

仮想通貨の代表格と言えるのはビットコイン(BTC)だ。世界初の仮想通貨で、時価総額が最も大きく、知名度も高い。

ビットコインを保有している投資家が多いということは、価格が0円になる可能性が限りなく低いということだ。リスクを抑えて仮想通貨投資をしたいと考えるなら、まずはビットコインの比率を高めたポートフォリオにするといいだろう。

coincheck

仮想通貨には、ビットコイン以外にもさまざまな種類がある。ビットコイン以外の仮想通貨を、総称してアルトコインと呼ぶ。例えば、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)などがアルトコインの代表格だ。リスクを抑えて投資したいなら、アルトコインの中でも時価総額が大きく知名度の高い仮想通貨を選ぶといいだろう。

ビットコインを中心に、知名度の高いアルトコインを組み合わせてポートフォリオを組むとすると、例えば次のような配分が考えられる。

ビットコイン 70%
イーサリアム(アルトコイン)20%
リップル(アルトコイン)10%

投資しているうちに、もう少しリスクを許容してでもリターンを狙いたいと考えるようになれば、ビットコインの比率を下げてアルトコインの比率を上げたり、もう少し知名度の低いアルトコインをポートフォリオに組み入れたりするといいだろう。

ビットコイン(BTC)取引におすすめの取引所ランキング

各種手数料や取り扱う仮想通貨の種類は、業者によって異なる。初心者であれば、業者の信頼性や手数料が安い取引所を選びたいものだ。

以下に、取引所一覧表や各取引所の特徴などを紹介する。最初の仮想通貨取引所選びの参考にしてほしい。

※当サイトのランキングは、弊社が独自に行なった仮想通貨取引所のイメージ調査の結果と、対象となる仮想通貨取引所の公式サイトの掲載情報を総合的に判断し、順位をつけています。
ランキングの根拠についてはこちら

ハイリスクハイリターンを狙うならアルトコイン中心

せっかく仮想通貨投資をするなら、ハイリスクハイリターンを覚悟で大きなリターンを狙いたいと考える投資家もいるはずだ。その場合、ビットコインの比率を下げ、アルトコインの比率を上げると効果的だ。

アルトコインの中でも、時価総額が小さく知名度の低い仮想通貨を「草コイン」と呼ぶ。草コインは、1通貨当たり、一桁から三桁ほどで入手できるものが多い。中には1円を切る草コインもある。このような仮想通貨を保有し、将来的に価格上昇の波に乗れれば、大きく資産を増やせる可能性があるだろう。

ビットコインの比率を下げ、アルトコインの比率を上げるとともに、草コインも組み合わせて作るポートフォリオの場合、次のような配分が考えられる。

ビットコイン 10%
イーサリアム 15%
リップル 15%
エンジンコイン 20%
IOST 20%
BAT 20%

値動きの激しい草コインは、短期投資でリターンを狙うことも可能だ。その場合、「草コイン全体で60%」といった配分を決めておき、値動きに応じて草コインの種類や保有量を微調整するのも1つだ。

仮想通への投資で活用すべきポートフォリオの考え方

まず、ポートフォリオの意味や仮想通貨に注目が集まる背景についてわかりやすく解説する。

ポートフォリオとは?

ポートフォリオという言葉はさまざまな場面で使われるが、投資の分野では「資産の組み合わせ方や比率」のことをいう。

例えば、投資する際に、「資産を現預金30%、投資信託40%、株式10%、仮想通貨20%に配分する」といったことをあらかじめ決めておくと、意図したとおりのリスク許容度になりやすい。リスクを抑えることを重視するなら現預金や投資信託の比率を上げ、リターンを狙うことを重視するなら株式や仮想通貨の比率を上げるといった調整も可能だ。

このように資産の組み合わせ方や比率を決めることを、「ポートフォリオを作る/組む」と表現する。投資で成功したいと思うなら、自身の投資方針に合わせて適切なポートフォリオを作ることが重要だ。

インフレヘッジ資産として注目が集まる仮想通貨

最近、仮想通貨を資産のポートフォリオに組み入れる動きが加速している。その理由の1つに、インフレヘッジ資産として注目されたという背景がある。

インフレとは物価上昇のことだ。単純に考えると、モノの値段が2倍になれば、資産の価値は2分の1になる。インフレは一般消費者にとっても投資家にとっても、大きな打撃をもたらす現象だが、2020年はその懸念が高まった。理由は新型コロナウイルスだ。

2020年春、新型コロナウイルスの影響で、世界経済は大きな打撃を受けた。2008年のリーマンショック以来ともいわれ、株価の急落は「コロナショック」と呼ばれている。コロナショックで打撃を受けた経済を立て直そうと、各国政府は金融緩和を実施した。

その中でもアメリカは、大量の紙幣を発行し、景気の減退を食い止めた。金融緩和で大量の紙幣が供給されると、最終的には企業や個人にお金が行き渡り、景気が回復するといわれている。同時に、物価上昇が起こることが少なくない。新型コロナウイルスによる株価の急落と金融緩和政策によって、インフレの懸念が急速に高まったのだ。

米ドルや日本円などの法定通貨には、発行量の上限がない。一方、仮想通貨の代表格とも言えるビットコインは、発行上限が2,100万BTCとあらかじめ定められている。発行上限に達すれば、ビットコインがそれ以上増えることはない。そうなると希少性が増し、ビットコイン価格は上昇するとの見方もある。

発行量に上限がないからこそ、金融緩和によってインフレリスクが高まり、発行量に上限のある仮想通貨が注目されたという経緯だ。つまりインフレヘッジの手段として、ポートフォリオに仮想通貨を組み入れる動きが生まれ始めたのだ。

金の代わりにポートフォリオに入れる動きも

発行上限が決まっているということは、希少性が高いということだ。この特徴は、埋蔵量に限りがある金と類似している。そのためビットコインは、一部では金に代わる資産「デジタルゴールド」として注目を浴びている。

類似点がある一方、ビットコインには金にはない魅力もある。例えば、本物か偽物かを見極める必要がないこと、送金が容易なことなどだ。このような点で、金の代わりにビットコインをポートフォリオに入れる動きもある。

一般的に、株価と金価格は逆相関にあるといわれている。株価が上昇すれば金価格は下落することが多く、逆に株価が下落すれば、金価格は上昇する傾向がある。

ポートフォリオを組む際は、異なる値動きの資産を組み合わせることが重要だ。

例えば、資産が1,000万円で、株式に100%投資していた場合、株価が40%下落すれば一気に400万円を失うことになる。

株式 1,000万円 -40%下落→ 600万円

一方、「現預金10%、株式50%、金40%」という配分のポートフォリオを組んでいたらどうだろう。仮に株価が40%下落すると同時に金価格が30%上昇すれば、資産は80万円しか目減りせず、920万円となる。

現預金100万円 ――――→ 100万円
株式 500万円 -40%下落 → 300万円
金 400万円 30%上昇 → 520万円
合計 1,000万円 ―――→ 920万円

このような理由で、投資家の間では「有事の金」と呼ばれ、安全資産として金を保有する動きがある。

金が今後も株価と逆相関の関係であり続けるかはわからないし、デジタルゴールドと呼ばれる暗号資産が必ずしも同じような立ち位置を獲得するとも限らない。しかし、金と株価の関係、金の代替資産として注目されるビットコインという2点は、基礎知識として押さえておくといいだろう。

ポートフォリオを作るメリットとは?

リスクを抑えて投資するなら、分散投資が基本だ。1つの資産にすべての資金を投じると、値動きに対処しきれない。しかし、複数の資産に分散して投資しておけば、1つの商品が値下がりしても、他の商品の値上がりでカバーできる可能性がある。ポートフォリオを組んで投資することは、分散投資になる。

また、ポートフォリオをあらかじめ決めておくことで、自分自身の投資方針に合った資産運用ができる。やみくもに投資をスタートするより、リスクを抑えて投資したいのか、大きなリターンを狙いたいのか、方針を固めてから投資するほうが、望みどおりの結果を得やすくなる。

ビットコイン(BTC)投資でおすすめ取引所5選

取引所名 取引手数料 取扱通貨数 最低取引単位 レバレッジ取引
1位 1位 Coincheck 無料 27種類 販売所:500円相当
取引所:0.005 BTC(500円相当)
なし
2位 2位 bitFlyer 販売所:無料(※1)
取引所:0.01~0.15%
21種類 販売所:0.00000001 BTC
取引所:0.001 BTC
2倍
3位 3位 DMM Bitcoin 販売所:無料(※2)
取引所:-
27種類 販売所:0.0001BTC
取引所:-
2倍
4位 GMOcoin 販売所:無料
取引所:Maker -0.01%, Taker 0.05%
26種類 販売所:0.00005 BTC
取引所:0.0001 BTC
2倍
5位 SBIVCトレード 無料 20種類 販売所:0.0001BTC
取引所:0.0001BTC
なし
取引所名 取引手数料 取扱通貨数 最低取引
単位
レバレッジ
取引
1位 1位 Coincheck 無料 27種類 販売所:500円相当
取引所:0.005 BTC
(500円相当)
なし
2位 2位 bitFlyer 販売所:無料(※1)
取引所:0.01~0.15%
21種類 販売所:0.00000001 BTC
取引所:0.001 BTC
2倍
3位 3位 DMM Bitcoin 販売所:無料(※2)
取引所:-
27種類 販売所:0.0001BTC
取引所:-
2倍
4位 GMOcoin 販売所:無料
取引所:Maker -0.01%
Taker 0.05%
26種類 販売所:0.00005 BTC
取引所:0.0001 BTC
2倍
5位 SBIVCトレード 無料 20種類 販売所:0.0001BTC
取引所:0.0001BTC
なし
※1.別途スプレッドあり
※2.BitMatch取引手数料を除く
2023年8月現在
引用元:CoincheckbitFlyerDMM BitcoinGMOコインSBI VC Trade

ポートフォリオを作る際の注意点

ポートフォリオを作るメリットで解説したように、ポートフォリオを組む際は値動きの異なる資産を組み合わせることが大切だ。

例えば、デジタルゴールドといわれるビットコインに対し、デジタルシルバーといわれるライトコインは、ビットコインとの相関性が高いといわれている。また、時価総額の大きな仮想通貨であるビットコインとイーサリアムも、相関性が高いと指摘されることがある。

仮想通貨は常に激しく価格が変動しているため、一概に相関関係にあると決めつけることはできないが、仮想通貨のポートフォリオを組む際は、過去の値動きを見ながら、できるだけ異なる値動きをしている仮想通貨を組み合わせるようにするといいだろう。

投資スタイルと相場に合わせてポートフォリオを作り上げよう

投資をするにあたり、自身の投資方針を確認するという意味でも、ポートフォリオを作ることは大きな意味を持つ。

これまで株式や投資信託に投資した経験があるなら、ポートフォリオの一部に仮想通貨を組み入れることで、うまくバランスをとりながらリターンを狙えるかもしれない。投資が初めてなら、他の投資商品にも目を向けたうえで、仮想通貨にどのくらい投資するかを決めるといいだろう。

仮想通貨の中でも、「どの通貨を組み合わせるか」という視点を忘れないようにしたい。攻めの姿勢で投資するのか、守りの姿勢で投資するのか、投資スタイルに応じてポートフォリオを組むといいだろう。