史上最高額の資金調達を達成したことで一躍有名になった仮想通貨イオス(EOS)。最近は話題になることが少なく、イオスの名前を初めて聞いたという人も多いでしょう。
この記事では、イオスの価格推移と今後の見通し、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
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イオス(EOS)とは
まず、イオス(EOS)の基本情報や「イーサリアムキラー」と呼ばれる理由を解説していきます。
イオス(EOS)まとめ表 | ||
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通貨名 | イオス | |
シンボル | EOS | |
取り扱い取引所 | Binance, OKEx, HBTC, Coinbace, Kraken | |
現在の価格(12/2現在) | 1EOS=449.83円 | |
時価総額(12/2現在) | 438,997,961,677円 | |
時価総額ランキング(12/2現在) | 48位 | |
公式サイト | イオスの公式サイト |
史上最大のICOで話題となったイオス
イオスは、2017年から2018年にかけて公開された仮想通貨です。
新しく仮想通貨を公開することを、「ICO(Initial Coin Offering)」といいます。ICOは、クラウドセール・トークンセール・トークンオークションと呼ばれることもあります。ICOによって、発行元は投資家から資金を調達できます。
イオスのICOは、1年という長期間にわたって行われ、発行元の企業Block.One(ブロックワン)は約40億ドル(約4,400億円)の資金調達に成功しました。史上最大の規模となったイオスのICOは、当時大きく話題となりました。
「イーサリアムキラー」と呼ばれるイオス
イオスは「イーサリアムキラー」の異名を持ちます。
イーサリアムは2021年12月現在、ビットコインに次いで時価総額2位を誇る仮想通貨です。ビットコイン以外の仮想通貨を総称してアルトコインと呼びますが、アルトコインの中でも、イーサリアムは抜きんでた存在と言えるでしょう。
イーサリアムが注目を浴びる背景には、スマートコントラクト機能があります。契約を自動実行するスマートコントラクト機能によって、DefiやNFTなどさまざまな領域での活用が可能となります。
イオスもまた、スマートコントラクト機能を備えた仮想通貨の1つです。いくつかの点でイーサリアムより優れた特徴を持つことから、「イーサリアムキラー」と呼ばれるようになりました。ほかにも、ポルカドットやソラナなど、いくつかの仮想通貨が「イーサリアムキラー」と呼ばれています。
イオスの価格推移
イオスは2017年から2018年にかけて公開され、公開当時の304円から、同年4月には最高値となる2,349円を記録しました。
しかし、そこから他の仮想通貨の下落に引きずられる形で価格が下がり、一時は200円台になります。上下を繰り返しつつ、2022年2月4日現在は200円台を推移しています。
イオスを購入できる取引所
2021年12月現在、イオスに投資できる国内の仮想通貨取引所はありません。イオスに投資するなら、海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。
海外の仮想通貨取引所では日本円に対応していない取引所が多いため、一般的に国内取引所から仮想通貨を送金し、イオスを購入するという手順を踏みます。
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ここでは、国内取引所の中でも手数料の安い取引所を紹介します。これから口座開設をしようと考えている方は、参考にしてみてください。
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イオスを購入する場合、国内取引所で仮想通貨を購入したら、次は海外の仮想通貨取引所を利用しなければなりません。続いて、代表的な4つの海外の仮想通貨取引所を紹介します。
BINANCE
BINANCE(バイナンス)は、最大級の規模を誇る中国の仮想通貨取引所で、イオスを含め100種類以上の仮想通貨を取り扱っています。
世界中に数千種類の仮想通貨があるといわれる中、ビットコイン以外のアルトコインに投資し、将来性のある仮想通貨を発掘したいと考えているなら、取扱通貨の種類が多いのは大きな魅力です。
BINANCEは2020年に、イオスのステーキングサービスを開始すると発表しました。ステーキングサービスとは、仮想通貨を保有するだけで、一定の報酬を受け取れる仕組みのことです。預貯金における預金利息や株式投資における配当金のようなものと考えると分かりやすいでしょう。
ステーキングサービスを受けられる最低保有数は0.25EOSに設定されています。イオスへの長期投資を考えているなら、インカムゲインであるステーキングサービスの有無は重要なポイントです。
BINANCEのホームページは日本語に対応しており、日本国内でも口座開設が可能です。ただし、金融庁の無登録暗号資産交換業のリストにはバイナンスも記載されているため、リスクを知ったうえで自己責任の範囲で投資をしましょう。
Bithumb
Bithumb(ビッサム)は、韓国最大手の仮想通貨取引所で、イオスを含め数多くの仮想通貨を取り扱っています。また、日本語対応なのもうれしい点です。
ただし、韓国の金融サービス委員会(FSC)は、2021年から規制強化に乗り出しました。韓国の仮想通貨取引所は、FSCのアンチマネーロンダリング組織、韓国金融情報分析院(KFIU)に登録しなければ、運営を続けることができません。
2021年10月現在、Bithumbは登録を完了しているものの、韓国の多くの仮想通貨取引所が運営を停止せざるを得ない状況になりました。今後も、韓国の規制強化の動きには注意しておく必要があります。
また、Bithumbは過去に何度もハッキング被害に遭っています。ハッキングによる被害額は公表されておらず、セキュリティ体制には若干の不安が残ります。
Bitfinex
Bitfinex(ビットフィネックス)は、香港で設立された仮想通貨取引所で、イオスを含め数多くの仮想通貨を取り扱っています。
Bitfinexは日本語に対応していないことから、口座開設や投資に手間取る可能性があります。ただし、投資経験者であれば、TradingViewを使えば感覚的に操作でき、特に問題は感じないかもしれません。
Bitfinexは、2021年に米商品先物取引委員会(CFTC)から規制違反が確認されたとして、罰金の支払いを命じられています。支払いに応じることで和解となりましたが、今後もアメリカの規制強化の動きや、Bitfinexの資産管理の体制については、注視しておく必要があります。
HitBTC
HitBTC(ヒットビーティ―シー)は、ヨーロッパで最大規模の仮想通貨取引所で、ICOを実施して間もない仮想通貨なども数多く取り扱われています。
ただ、HitBTCは2018年に日本居住者向けサービスの停止を発表し、2021年10月現在も再開されていません。金融庁が海外の大手仮想通貨取引所であるBINANCEに警告を行ったことが影響していると考えられます。
HitBTCは、日本に子会社を設置し、金融庁の登録を受けてサービス再開を目指す動きを見せています。今後のサービス再開に期待し、情報にアンテナを張っておきましょう。
イオスの今後の見通しは?
イオスをはじめ「イーサリアムキラー」と呼ばれる仮想通貨は、イーサリアムの価格上昇にともない上昇する傾向があります。
イーサリアムは2021年5月に45万円超に達してから、一時はビットコインの下落とともに価格が下がりました。しかし、7月半ばから上昇に転じ、2021年10月には5月の最高値を更新しました。2021年12月現在は50万円台と高い水準が続いています。
このように、イーサリアムの価格が順調に上昇していることから、今後イーサリアムの競合とも言える「イーサリアムキラー」にも注目が集まる可能性が高いと言えます。イオスは2018年4月の最高値から6分の1程度の価格に下がっていますが、最高値まで回復する可能性もあるでしょう。
イオスのメリット
続いて、仮想通貨イオスの魅力や投資するメリットを紹介します。
取引手数料が無料
ビットコインをはじめ多くの仮想通貨では、取引手数料がかかります。しかし、イオスは運営が手数料を負担することから、取引手数料がかかりません。取引手数料が無料であることは、ユーザーにとって大きなメリットと言えるでしょう。
取引処理速度が速い
イオスは、ビットコインやイーサリアムより後に公開された仮想通貨ということもあり、取引処理速度が速いという特徴があります。取引処理速度を比較すると、ビットコインは5件/秒、イーサリアムは25件/秒ですが、イオスは100万件/秒以上の処理速度を誇っています。
イオスは2019年に北京情報センターが公表した第9回「国際パブリックチェーン技術評価指標」で見事1位に輝きました。同指標は、専門家がブロックチェーンを技術面で評価した指標です。イオスは特に基本技術と革新性で、2位のイーサリアムを上回りました。
このように、技術面で高い評価を獲得していることから、今後企業との提携が進む可能性も十分にあります。そうすれば、投資対象としてのイオスの価値も自然と高まるでしょう。
DPoSアルゴリズムを採用している
イオスは「DPos(Delegated Proof of Stake)」というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
ブロックチェーンには中央管理者がいないことから、ユーザー同士の合意によってブロックが生成されます。この合意形成の仕組みを、コンセンサスアルゴリズムといいます。
ビットコインでは、PoWというコンセンサスアルゴリズムが採用されています。PoWでは、膨大な計算をこなした者に合意形成の発言権が与えられます。しかし、膨大な計算によって無駄な電力消費が生まれることが問題視されています。また、取引の遅延が生じやすいのも課題です。
このような問題を解決するため、PoSというコンセンサスアルゴリズムが生まれました。PoSでは、仮想通貨の保有量に応じて発言権が与えられることから、PoWより電力消費が抑えられます。PoSは環境にやさしいアルゴリズムとして注目されており、イーサリアムもPoSへの移行を目指しています。ただし、依然として処理に時間がかかることや、経済格差が拡大することなどが問題として指摘されていました。
DPoSは、PoSの発展形として開発された新たなコンセンサスアルゴリズムです。DPoSでは、仮想通貨の保有量に応じて投票権が割り当てられ、投票によって取引の承認が委任されます。より民主的な方法であるとともに、承認数を減らすことで処理速度を上げることにも成功しました。
DPoSが採用されていることからも、今後イオスがさまざまな領域で活用される可能性は十分にあります。
イオスのデメリット
取引手数料や取引処理速度に関して魅力の多いイオスですが、デメリットもあります。続いて、イオスに投資するうえで注意しておきたいデメリットを紹介します。
EOSトークン自体は無価値である
イオスは資金調達のため発行されましたが、通貨としての機能は持っていません。ホワイトペーパーにも「EOSトークンそのものに使い道はない」「EOSトークンの価値が将来的に上がる保証はない」と明記されています。
いわば、イオスの価格を支えているのは、実用的な機能というより、今後活用が進むだろうという期待感なのです。もちろん技術面で高い評価を獲得していることから、今後イオスの活用が進む可能性は高いと言えますが、イオスのトークンそのものに通貨としての価値がないことは押さえておきましょう。
ICO後に不正疑惑が浮上した
ICOで多額の資金調達をしたことで話題になったイオスですが、テキサス大学のグリフィン教授とインテグラFECが公開したレポートで不正疑惑が浮上しました。調達額のうち一部はイーサリアムがリサイクルされたもので、仮装売買が行われていたという疑惑です。仮装売買によって、投資家の期待感が跳ね上がり、より多くの資金調達につながった可能性があります。
Block.oneは法律事務所を通じて「証拠はない」と回答しましたが、不正疑惑が完全に晴れたわけではありません。このように信用を損ねてしまったことが、イオスが伸び悩む一因となっていると考えられます。公開当時のこととはいえ、今後もイオスの運営側の姿勢を注視しておく必要があるでしょう。
まとめ
「イーサリアムキラー」とも呼ばれるイオスは、技術面で高評価を獲得しており、今後の成長が期待される仮想通貨です。企業との提携や活用領域の拡大によって、イオスの価値が急騰する可能性は十分にあるでしょう。現在は日本の仮想通貨取引所での取り扱いはありませんが、これから新規上場を果たすことがあれば、一気に価格が上がるかもしれません。
一方で、EOSトークン自体が通貨として機能を持たないことや、ICOの不正疑惑など、注意しておくべきデメリットもあります。
仮想通貨をめぐる規制強化の動きはめまぐるしく変化しており、海外の仮想通貨取引所で投資する以上、世界的な規制強化の動きにも注意しておかなければなりません。メリット・デメリットを踏まえたうえで、イオスに投資するかどうか、慎重に判断しましょう。