20代でリボ残高300万円！若者に伝えたいクレジットカードの注意点とおすすめカード

27、28歳くらいの頃だったんですが、もともと、私は医療関係の仕事をしていて、安定はしているしやりがいはあるんだけど給料がそれほど上がらない職種でした。それで家計のためになにかやらなきゃダメなのかなという風に感じて、副業や小規模事業を始めてみたんですが、事業が見事にコケてしまって……。

物販をしていました。本当は、商品がどのくらいの率で回転するかとか、自分の資産状況を考えながら計算して仕入れないとダメなんですけど、僕は「なんとかなるだろう」と完全に楽観視してしまって……。思ったように売れず、ランニングコストだけがかさんで、どんどん損失が膨らんでいってしまいました。

だんだん貯金もなくなって、クレジットカードのリボ払いに頼るようになり、その利息だけで毎月3万3000円も支払いがあって、最終的にはリボ払い残高300万円くらいになりました。

当時は本当に自己破産寸前まで追い込まれていました。子供が2歳くらいだったんですけど、家族には失敗していることを言えませんでした。

気分転換に奥さんと子供を連れて遊園地に行ったことがあったんですけど、遊園地の待ち時間に今月の利息の支払いのメールが届いて、それを見て真っ青になって、その場でキャッシングを借りた記憶があります（笑）。

僕はアトラクションの列に並んで、奥さんと子供に「別の乗り物に乗ってきなよ」といって、僕ひとりでこう、スマホでキャッシングを借りながら「審査通るかな」って思ってるっていう……（笑）。

その経験から、クレジットカードの怖さを痛感しました。今ではリボ払いのキャンペーンなどを見ても、利用は控えています。

キャッシングってだいたい金利が18%とかあって、今なら18%って言ったら「これはやばい」っていうのはすぐわかるんですけど、 当時は「金利18%でお金が借りられるんだったら安いのかな？」と思ってしまったんですよね。

銀行の定期預金の金利がどんなに高くても0.1%とか0.2%という時代に、金利18%ってすごく高いということが今ならわかるんですけど。当時は金融リテラシーもなかったし、余裕もなかったですし……。

まず、300万円は自分で返済するのが無理だとわかったので親戚に頭を下げて立て替えてもらいました。そこからは事業の方向も見直していって、少しずつ借金を返済して今はもう完済しています。その人に借りていなかったら、未だに返済できていないと思いますね。

借り換えが完了した頃、少しずつお金を返していけばいいことになって、生活上、追い込まれることはなくなりました。とはいえやっぱりお金はないのでどうしようかなと考えていたときに、PayPayやLINE Payが大規模なキャンペーンを始めたんです。知り合いに「結構、お金戻ってくるからいいよ」と教えてもらって、使ってみました。

使ってみたらすごくポイントが貯まって、目に見えて出費が減りました。当時、情報発信を副業にするつもりはなかったんですけども、SNSの運用方法を知っておくと仕事にもつながるよと知人が言っていたので、練習も兼ねて情報発信を始めてみました。それがうまく伸びて、今になる、みたいな感じです。

確かに、もともと僕自身がキャッシュレスに熱心だったわけではないので、どんなにお得だと言われても手は出せなかったと思います。「そういうものがあるんだー」くらいで終わるというか。しかし、本当にお金がなかったときに、キャッシュレスを試して、効果を実感したことが大きな転機となりました。お金に対する考え方が変わったというか、「お金のありがたみ」がすごく沁みましたね。

まず、リボ払いには手を出さないことが大切だと思います。キャッシング、リボ払いは良い面もありますが、私はデメリットが明らかに大きいと思います。もっと先にやるべきことがあると思うんです。まずは身内や親に相談するとか。もちろん家庭環境的に難しい人もいると思うんですけど、どんだけ怒られてもそっちの方が全然マシだと思うので、お金がないならまずは身内に相談してほしいと僕は思います。

見栄ですね。「何言われるんだろう」みたいな。でも、もし今、当時の自分から相談を受けたら「絶対に言え」とアドバイスしますね。

あとは、利息が低い公的な融資を利用することも大切だと思いますよ。

金利について勉強しておくのも重要ですね。「金利15%ってどんなもんなんだろう？」とか、若いうちに把握しておくことで、不適切なサービスに引っかかるリスクを減らすことができます。

カード会社は悪くはないんじゃないですかね、僕がアホすぎただけなので。リボ払いがキャッシュフローを一時的に救ってくれた事実はあります。しかし、今思えばそれに手を出すべきではなかったと感じています。リスクを想定して上手に使える人にとってはいいサービスなわけなので。

初めての1枚としてはリクルートカードがいいでしょう。オールラウンドで使え、基本的な還元率も1.2%と高めです。また、ポイントがdポイントに変更可能なので、年会費無料のこのカードは非常に便利です。

今、推奨できるのは三井住友カード（NL）です。基本ポイント還元率は0.5%と低いですが、特に対象のコンビニや飲食店などでスマホのタッチ決済を行うとポイントが最大7%還元（※）になります。また、年間100万円以上使うという方は、よりポイント還元率が高くなる三井住友カード ゴールド（NL）をおすすめします。三井住友カード ゴールド（NL）を使って100万円まで消費したら、超過分をリクルートカードで補う、という戦略もアリなんじゃないですかね。

ビックカメラSuicaカードはSuicaを頻繁にチャージする方には強力なカードです。長く安定して利用できると思います。次に、セゾンアメックスのセゾンパール・アメリカン・エキスプレスカード。これは年会費が実質無料で、基本の還元率が0.5%なのがQUIC Payで払うとポイントが4倍になるので、実質2%還元になります。(※) 加えて、このカードはキャンペーンが多く、それらに参加することでさらなる還元が得られます。毎月の買い物が多い方にはこのカードをメインで使うのも良いと思います。

最初の1枚目としての楽天カードは現在おすすめできません。その理由は還元対象外のものが増え、特に公共料金などの還元率が0.5%や0.2%と低めだからです。しかし、楽天市場を主に利用する方なら1枚は持つべきと考えます。

投資に興味のある方は証券会社と連携したクレジットカードを早い段階で作ることをおすすめします。例えば、楽天証券なら楽天カード、SBI証券なら三井住友カード（NL）が適しています。

SBI証券を使う方には三井住友カード ゴールド（NL）が特におすすめです。一般カードだと投資金額に対してのポイント付与率が最大0.5%のところ、三井住友カード ゴールド（NL）なら最大1.0%の付与が受けられるからです。三井住友カード ゴールド（NL）ははじめの”修行”（初年度に年間100万円以上利用する）をクリアすれば、永続的に年会費無料で保有できるのがいいですね。（※）

投資すると最大1.0%のポイント付与を受けられる、というのは投資信託の利回りが1%上がるのと同じです。これは、リスクゼロ、市場の暴落による影響もありません。早い段階で投資することでリターンも大きくなるので、社会人になったら早めに考えるべきだと思いますね。