キャッシュレス化が進む現代、決済方法も多様化しています。クレジットカードもその一つ。中でも最近、主流になりつつあるのが「デジタルカード」です。

ここでは、デジタルカードのメリットや注意点などを徹底解説します。

デジタルカードとは何か

(画像=PIXTA)

まずデジタルカードとは、どのようなものかを見ていきましょう。デジタルカードとは、簡単にいうとスマートフォン で使えるクレジットカードです。デジタルカードを申し込むとスマホの画面上にクレジットカード(カード番号)が表示され、いつでも利用することができます。スマホ上で使えるクレジットカードのため、デジタルカードと呼ばれているのです。

デジタルカードの種類によっては、後でプラスチックの通常のクレジットカードが届きます。カード番号は スマホで確認できるため、送られてきたカードにカード番号の情報などが記載されていないケースも多い傾向です。そのためカード番号の盗み見を防ぐなど防犯的にも優れています。

デジタルカードを持つことでどのようなメリットがあるのか

これからは、デジタルカードの利用が増加していくと考えられています。なぜならデジタルカードには、多くのメリットがあるからです。ここでは、デジタルカードの代表的なメリットを見ていきましょう。

スマホ上にクレジットカードが発行されすぐに使える

デジタルカードの大きなメリットの一つに、クレジットカードがスマホ上で発行され、すぐに使えるようになるということがあります。通常のクレジットカードの場合、申込書を送付してからクレジットカードが届くまでに1~2週間程度時間がかかります。

しかしデジタルカードの場合、スマホの画面上にクレジットカードが発行されるので、現物のクレジットカードが自宅に届くのを待つ必要がありません。また申し込みなどの手続きもスマホを使って簡単にできます。デジタルカードの種類によって異なりますが審査も時間が短く即日発行・即日利用できるものもあるため非常に便利です。

利用金額の管理がスマホで簡単

「利用金額の管理がスマホで簡単」ということもデジタルカードのメリットの一つです。普通のクレジットカードの場合は確認に手間がかかるケースもありますが、デジタルカードならカードを使用するとアプリ上にすぐに金額が反映されます。

アプリは、デジタルカードの公式のものをダウンロードするだけですぐに利用ができます。利用金額が簡単に確認できるため「今月はいくらカード決済した」などの情報が分かり、計画を立ててデジタルカードを使うことができます。

デジタルカードもクレジットカードと同様に、「1回払い」「分割払い」「リボ払い」などの支払方法の選択が可能です。1回払いからリボ払いへの変更など、支払方法の変更管理もスマホで簡単に行うことができるため、便利です。

またデジタルカードの公式アプリでは、デジタルカードを利用するたびに通知が来るように設定することもできます。通知設定をしておけば万が一不正利用されていてもすぐに気づくことができるため、防犯面でも優れているといえるでしょう。

カードが持ち歩き不要なため紛失する心配がない

カードを持ち歩く必要がないため、紛失リスクを減らせることもメリットの一つです。デジタルカードをiDやQUICPayなどと紐づければ街の店舗でも利用できます。スマホ上のデジタルカードを使って買い物などができるため、わざわざクレジットカードを持ち歩く必要がありません。そのため「財布を落としてしまった」など外でクレジットカードを紛失する可能性が低くなり、不正利用防止につながります。

ポイントが付く

デジタルカードには「ポイントなどが付く」というメリットもあります。発行元によっても異なりますが一般的にクレジットカードを利用すると利用金額に応じてポイントが付与される傾向です。これは、デジタルカードでも同じで、決済に利用すれば利用金額に応じてポイントが付与されます。

ポイントは、カード利用額の支払いに使ったり商品やサービスと交換できたりするため、お得です。またそれ以外にも宿泊料の割引といった優待サービスがあるなど、特典が付いていることも少なくありません。そのため買い物をするのであれば、現金払いよりデジタルカードで日常の支払いを集約するほうがお得といえるでしょう。

デジタルカードを持つうえでの注意点

ここまでは、デジタルカードを持つことのメリットについて見てきました。しかしデジタルカードを持つうえで注意しなければならないこともあります。

すべての店舗で利用できるわけではない

デジタルカードは、必ずしもすべての店舗で利用できるわけではありません。またスマホやタブレットの画面上に表示されるクレジットカードのため、大前提としてスマホやタブレットを持っていない人は使うことができません。さらにデジタルカードは、iDやQUICPayなどの決済システムを通じて買い物をします。

iDやQUICPayなどに対応している店舗では、端末にスマホをかざすだけで代金を支払うことができるので、お金に触れることなく買い物ができ便利です。全国展開をしている店舗やフランチャイズチェーンの店舗などでは導入していることが多いのですが小さな店舗では対応していないこともあるため 、他の支払い手段を考える必要があります。

デジタルカードは急速に普及してはいますが、まだ現物のカード払いほどではないので、あらかじめ、デジタルカードが使えるお店かどうかを確認しておいたほうがいいでしょう。

まだ商品のラインナップは少ない

「商品のラインナップ(デジタルカードの種類)が少ない」こともデジタルカードを持つうえでの注意点の一つです。衛生的な理由や利便性から今後デジタルカードの種類は増加することが予想されます。しかしクレジットカードに比べるとまだまだデジタルカードの種類は少ないようです。そのため利用したいクレジットカード会社にデジタルカードがない場合があります。

デジタルカードの利用を検討する際には前もって、「利用したいクレジットカード会社にデジタルカードがあるのか」、「ない場合はどのクレジットカード会社のデジタルカードにするか」を考えておきましょう。

おすすめのデジタルカード

いくつかの会社が発行しているデジタルカード。中でもおすすめのデジタルカードは「SAISON CARD Digital」と「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digital」です。それぞれの内容を見ていきましょう。

SAISON CARD Digital

SAISON CARD Digitalは、ファイナンスビジネスなどを手がける株式会社クレディセゾンが発行するデジタルカードです。SAISON CARD Digitalは、完全ナンバーレスカードを実現したカードでカード番号はスマホに届きます。自宅に届くプラスチックカードには、表面や裏面にカード番号がないため、盗み見を防止できます。また気分にあわせてデザインを着せ替えられるのも特徴的です。

SAISON CARD Digitalは、申し込みから最短5分でデジタルカードの発行が受けられる点が大きなメリットです。手続きもすべてスマホで完結するため、使いたいときにすぐに使えるでしょう。SAISON CARD Digitalカードの基本情報は、以下の通りです。

年会費 無料
入会資格 18歳以上の連絡が取れる人(高校生を除く)
選択可能ブランド VISA・Mastercard・JCB
便利なサービス QUICPay対応
ポイント 原則1000円につき1ポイント そのほかキャンペーンもあり

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digital

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digitalは、アメリカン・エキスプレス(R)のデジタルカードです。完全ナンバーレスカードを実現したカードで、カード番号はスマホに届きます。自宅にプラスチックカードが届きますが表面や裏面にはカード番号がなく安心です。また永久不滅ポイントの還元率が高いのも特徴です。

またアメリカン・エキスプレス(R)のカードだけあって優待サービスも万全。インターネットでのカード不正使用による損害補償や国内海外での割引・優待、ETCカードの利用など、さまざまなサービスを受けることができます。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digitalの基本情報は、以下の通りです。

年会費 ・初年度無料
・前年に利用があれば翌年度も無料
・前年に利用がなければ翌年度は年会費1100円
入会資格 18歳以上(高校生を除く)
便利なサービス QUICPay対応、ETCカード
ポイント ・QUICPay加盟店での買い物で利用合計金額(税込み)の2%相当のポイントを還元
・対象のコンビニ利用で永久不滅ポイント5%相当のポイントを還元(25%未満限定)
・その他、新規入会特典などのキャンペーンあり
【ポイント還元率について】
ご利用金額1,000円(税込)ごとに永久不滅ポイントが1ポイント(最大5円相当)付与されます。また、交換商品によっては、1Pの価値は5円未満になります。
※ご利用金額が年間合計30万円(税込)に達する引落月までが対象となります。
※1ポイント最大5円相当のアイテムと交換の場合となります。

まとめ

デジタルカードとは、簡単にいうとスマホで使えるクレジットカードです。スマホの画面上にクレジットカード(カード番号)が表示されいつでも利用できます。デジタルカードは「即日発行ですぐに使える」「カードの持ち歩きが不要なので紛失する心配がない」といった点がメリットです。クレジットカードの利用を考えている場合は、デジタルカードの利用も検討してみましょう。