IPO投資のよくある17つの勘違いとは?失敗を予防するにはどうしたらいい?
(画像=NETMONEY編集部)

高い値上がり期待から注目を集めるIPO投資ですが、投資家の中にはIPO投資について様々な勘違いをしている方も多くいます。今回はIPO投資に関するよくある勘違いについて紹介します。

  1. 勘違い1「ハイリスク・ハイリターンな投資」ではない
  2. 勘違い2「一般人にはIPO株は購入できない」は嘘
  3. 勘違い3「IPOは新興企業ばかり」ではない
  4. 勘違い4「未公開株詐欺のようなもの」ではない
  5. 勘違い5「注文すれば簡単に購入できる」わけではない
  6. 勘違い6「購入辞退はダメ」ではない
  7. 勘違い7「どこの証券会社で申し込んでも一緒」ではない
  8. 勘違い8「抽選は完全平等」でない場合も
  9. 勘違い9「当選するわけがない」は嘘
  10. 勘違い10「IPOは一つの証券会社でしか申し込めない」わけではない
  11. 勘違い11「補欠当選は当選ではない」辞退者がいれば購入OK
  12. 勘違い12「抽選への参加に資金はいらない」は証券会社による
  13. 勘違い13「IPO株の購入手数料は高い」わけではない
  14. 勘違い14「上場初日に必ず売却できる」わけではない
  15. 勘違い15「IPO銘柄は絶対安心」ではない
  16. 勘違い16「IPO株は初値で売却しなければならない」わけではない
  17. 勘違い17「IPOとPOは同じ」ではない

プロフィール

”石井僚一”

・石井僚一

金融・投資ライター

大手証券グループ投資会社への勤務を経て、個人投資家・ライターに。 株式市場の解説や個別銘柄の財務分析、IPO関連記事を得意としている。株式会社ZUUでは長くIPO記事を担当。
複数媒体に寄稿しており、Yahoo!トップページに掲載実績あり。

IPOとは,IPO投資とは
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勘違い1「ハイリスク・ハイリターンな投資」ではない

IPO投資をハイリスク・ハイリターンと勘違いしている人がいます。投資なのでもちろんリスクはありますが、実は決してハイリスクとまでは言えません。2020年の新規上場企業数93社に対し、初値が公募価格を上回った銘柄が全体の約76%となっています。IPO全体の7割以上が値を上げた年でした。一方で値下がりした銘柄の中で最も値下がりした銘柄についても、初値が公募価格の0.75倍とわずかに値下がりしたにすぎません。

それに対し、値上がりトップの銘柄は公募価格の10.9倍の初値を付けました。このことからもIPO投資は通常の株式投資に比べてもハイリターンを見込める可能性はありますが、ハイリスクであるとは必ずしも言えません。

勘違い2「一般人にはIPO株は購入できない」は嘘

IPO投資は上場する前に株を公募価格で買うため、一般人は購入できないと思っている方もいます。しかし実際には一般の方なら誰でもIPO株を購入することは可能です。証券会社に口座を開設さえすればIPO株の申し込みは誰にでもできます。

ただし、口座を開設した証券会社にIPO株の取り扱いが無い場合は申し込むことが出来ないので注意が必要です。

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勘違い3「IPOは新興企業ばかり」ではない

IPO株のイメージとしてこれから成長していく新興企業に対して投資をすると勘違いしている方も多いです。確かに時代の流れに合った今話題の銘柄も多数上場しますが、それだけではありません。昔からある老舗企業や有名企業などが新規上場する場合もあります。最近の例を挙げると2018年にはソフトバンク<9434> が、2020年にはアースインフィニティ <9142> が新規上場を果たしています。

新興企業にはこれからの成長性や将来性に期待が持てる一方、成熟企業には上場後も安定した業績が見込めるといった特徴があります。それぞれに良い所があるので、好みに合わせて投資先を決めても良いでしょう。

勘違い4「未公開株詐欺のようなもの」ではない

IPOを日本語で表すと新規公開株と言います。未公開株詐欺事件が多発したこともあり、IPO(新規公開株)に関しても詐欺ではないかと疑う方もいるようです。しかし、IPO投資の場合は何月何日にどの企業が上場するかが決定しているため、その日以降であればいつでも自由に市場で売買できるようになります。

また、上場先の証券取引所の厳しいチェックがIPO銘柄には課せられるので、安心して株式を購入できます。IPO株を販売しているのも実在する証券会社しかないため、自分の普段利用している証券会社等の信頼のできる販売先から購入します。

勘違い5「注文すれば簡単に購入できる」わけではない

値上がり期待の高いIPO株は、多くの場合購入希望者が殺到します。通常は購入するための抽選が実施されることが一般的です。抽選の参加は簡単にできますが、当選を勝ち取るのはなかなか大変です。

しかし、中には不人気なIPO銘柄も存在します。そういった銘柄の場合は抽選に当選が容易である場合も多いです。

勘違い6「購入辞退はダメ」ではない

抽選に当選しなければIPO株を購入できないため、様々な銘柄に手当たり次第に抽選の申し込みをする方もいます。運良くIPO抽選に当選した場合、その銘柄が本当に欲しいIPO銘柄であれば良いですが、不人気の値上がりの見込みが少ない銘柄の場合もあります。

実は多くの証券会社では購入辞退が可能となっています。ただし一定期間IPO抽選に参加できないなどのペナルティが課せられる場合もあるので注意が必要です。また、証券会社によってはIPOの当選と同時に購入手続きが自動的に実施される場合もあります。この場合は購入辞退が出来ないので注意しましょう。

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勘違い7「どこの証券会社で申し込んでも一緒」ではない

IPOの抽選に参加するためには証券会社に申し込みを行う必要があります。どこの証券会社に申し込んでも条件は一緒と考えている方もいますが、実はそれは大きな間違いです。証券会社によってIPO株の配分数量は大きく異なります。IPO株全体の80%以上を引き受ける証券会社がある一方で、全体の1%しか引き受けない証券会社もあります。

証券会社によって配分されるIPO株は大きく違うので、IPO抽選の申し込みはなるべく多く配分のある証券会社で行うのがおすすめです。

また、ほとんどの店舗型の証券会社は、担当者が普段から付き合いのあるお客にねぎらいの意味を込めて魅力的なIPO株を譲る「裁量配分」が行われています。

これまであまり投資を行って来なかった人が店舗型の証券会社でIPO株を取得するのは不利だと言えます。一方、ネット証券は割り当てられたIPOの全てを平等抽選によって配分する証券会社が多いため、投資初心者でもIPOの当選確率を上げることができるのが魅力です。

実際に、金融経済メディア『ZUU online』等を運営する株式会社ZUUの代表取締役 冨田和成氏は著書『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』にて "IPO株が欲しいならネット証券が狙い目" と解説しています。

もし主幹事がネット証券なら、個人投資家としてはラッキーです。なぜなら、店頭販売をしないネット証券なら割り当てられるIPO株をそのまま抽選に出してくれからです。仮に主幹事がネット証券ではない場合にも、委託幹事にネット証券があれば狙う価値はあります。

最近では、 SBI証券を中心にネット証券も主幹事の引き受け部門を強化しています。また企業も多くの個人投資家に株を持ってほしいという思惑があるため、ネット証券を主幹事に使うケースが増えています。 この「思惑」の理由は主に2つで、 1つは小口でいろいろな人に自社の株を持ってもらうことでファンを増やしたいという意図があります。また、特定の大口の投資家に依存すると、その投資家が売却する際のリスクが大きく株価の上下動が激しくなるので、株主を分散させることで、それを防ぎたいというねらいもあります。

人気のIPO株を高確率で取得するためにも、複数のネット証券口座を開設してみてはいかがでしょうか。

ランキングの根拠はこちら:証券会社のランキング根拠について
(2023年9月13日現在)
引用元:SBI証券楽天証券マネックス証券松井証券auカブコム証券

勘違い8「抽選は完全平等」でない場合も

IPOの抽選方法は実は完全平等抽選ではありません。ネット証券の多くは完全平等抽選を実施する一方で、対面系証券会社は懇意にしている上得意客に対して分配を優先的に行うという文化が今でも残っています。

完全に平等の抽選ではないので、対面系証券会社と懇意にしている投資家の方は一度IPOの相談を営業員に持ちかけてみるとよいかもしれません。

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勘違い9「当選するわけがない」は嘘

IPOはその高い値上がり期待から抽選倍率も高くなりがちです。それゆえ、「IPOは宝くじみたいなものだ」とか、「当選するわけがない」といった声もよく耳にします。しかし実際には当選している方も多くいます。例えば郵政グループ3社のような超大型上場の場合は、IPOの株数も膨大な量となります。つまり抽選になった場合でも多くの方が当選する可能性があるということです。

株式会社ZUUが2021年4月に証券口座保有者500人に行った調査では、証券口座を保有している人のうち60%もの人がIPOの抽選で当たったことがあるという結果でした。(調査会社:クロスマーケティング)

アンケート結果

調査会社:クロスマーケティング

また、一部の証券会社ではIPO抽選にはずれた場合にポイントを付与する制度を実施しています。このポイントを貯めIPO抽選の際に利用すると、利用したポイント数に応じて当選確率が上がるという制度です。

勘違い10「IPOは一つの証券会社でしか申し込めない」わけではない

IPO抽選に参加する場合には1つの証券会社からしか申し込みが出来ないと勘違いしている方も多いです。しかし実際には複数の証券会社からIPO抽選の申し込みをしても良いとされています。

IPO抽選は証券会社ごとに実施するので、1社のみの応募であれば1回しか抽選が行われません。しかし例えば10社からIPO抽選に申し込んだ場合には10回分抽選が行われます。申し込む証券会社が多ければ多いほど当選確率も上がるので、なるべく多くの証券会社から申し込むことのがおすすめです

勘違い11「補欠当選は当選ではない」辞退者がいれば購入OK

IPOの抽選に参加すると、後日当選か落選かが判明します。中には補欠当選という抽選結果の場合もありますが、この補欠当選とはよくある受験のような補欠合格とは少し違います。補欠当選の場合は、IPO抽選での当選者が購入を辞退した場合にIPO株を購入する事が可能であるという意味です。

つまり辞退者がいなければ補欠当選となった場合でも繰り上げ当選はしません。補欠当選になった場合でも購入できない場合は数多くあるので、注意しましょう。

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勘違い12「抽選への参加に資金はいらない」は証券会社による

IPO抽選は実際に株を購入する前の段階で行われます。抽選に当選した方のみIPO株を購入することが出来ますが、抽選に参加するためにはそのIPO株を購入できるだけの資金を口座に入れておく必要があります。

ほとんどの証券会社で、抽選に参加するだけでも実際に購入するための資金が口座に拘束されるので注意が必要です。ただし近年では一部証券会社でIPOの抽選に資金が必要ない会社も出てきています。

勘違い13「IPO株の購入手数料は高い」わけではない

証券会社で普段株式を売買する場合には当然売買手数料が発生します。IPO株でも同様に購入する際に売買手数料が必要であると勘違いしている人も多いです。しかし実はIPO株の購入に関して買付手数料は無料となっています。

一切のコストをかけることなく実際のIPO株の公募価格を支払うだけでIPO株を手に入れることが可能です。ただし上場後売却する場合は通常と同様の売買手数料が発生します。

勘違い14「上場初日に必ず売却できる」わけではない

公募価格でIPO株を購入し、上場初日の初値で売却するのが一般的なIPO投資ですが、必ずしも初日に売却できるわけではありません。銘柄によっては上場初日に買い注文が殺到し、初日に値がつかない場合もあります。

初日に値がつかない場合には翌営業日、それでも値がつかない場合にはさらに翌営業日へと売却のタイミングが伸びてしまいます。買いが殺到して値が上場するのは嬉しい悲鳴ですが、売却後すぐに口座から出金をしようと考えている方には誤算となる可能性もあるので注意しましょう。

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勘違い15「IPO銘柄は絶対安心」ではない

高い値上がり期待を背景にIPOに過度な信頼を寄せている方も多くいますが、実際には投資の世界に絶対はありません。IPO銘柄も証券取引所の厳しい審査をクリアした企業なので、ある程度は安心ですが、それでも値下がりリスクはあります。

以前には上場後すぐさま決算の下方修正が発表された銘柄もありました。投資に絶対大丈夫ということはないので、必ず自分の目で見て対象企業をチェックしましょう。

勘違い16「IPO株は初値で売却しなければならない」わけではない

抽選に当選し、公募価格でIPO株を購入できた場合、多くの投資家が初値の時点で売却を行います。しかし必ず初値でIPO株を売却しなければならないということは決してありません。

手に入れた株が気に入った場合や、将来的にさらなる値上がりが見込めるような場合には売却せずにホールドし続けることももちろん可能です。

\2021年3月通期のIPO取扱銘柄数No.1!/

勘違い17「IPOとPOは同じ」ではない

IPOとは未上場の企業の株式が新たに公開されることです。一方のPOとは既に上場している企業の株について新たに売り出しが行われる事を指します。IPOとPOは似ていますが、POの場合はIPOに比べてさほど値上がり期待は高くありません

高い値上がり期待から注目を集めるIPO投資についてあなたが勘違いしていたことは無かったでしょうか。勘違いしていたという人は、ぜひ本当の知識を身につけ、IPO投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。(右田創一朗、元証券マンのフリーライター)

IPO(新規公開株)に関するQ&A

ここではIPO(新規公開株)に関するよくある質問をまとめています。IPO投資を始める前に確認しておきましょう。

Q.IPO株を始めるまでの流れは?

IPO株を購入するまでは大きく次の5つのステップを踏むことになります。

IPO株を購入するまでの5ステップ
  1. 証券口座を開設する
  2. 証券口座に入金する
  3. 購入したいIPO株を選ぶ
  4. ブックビルディングに申込む
  5. 当選したら、購入申込をする

Q.IPOに当選する為のポイントはありますか?

当選のポイントは大きく次の4つがあります。

IPO株に当選する為の4つのポイント
  1. 窓口を完全平等抽選の証券会社から申し込む
  2. 複数の窓口から申し込む
  3. 主幹事証券会社から申し込む
  4. 口座開設数が少ない証券会社から申し込む

Q.ネット証券の口座開設までどれくらいの日数がかかりますか?

最短で翌日~1週間程度で口座開設が完了します。 ただし、最短での口座開設、取引スタートができるのはマイナンバー書類や本人確認書類をWebアップロードした場合に限ります。書面での郵送を選ぶと、必要書類のやり取りで1週間以上余分にかかってしまうこともあるので注意が必要です。

Q.異なる複数の証券会社で口座を作ることはできますか?

はい、可能です。ただし、1つの証券会社で複数の口座を開設することはできないので注意しましょう。

Q.ネット証券で買えない株はありますか?

どのネット証券を選択しても、すべての株を購入することができます。

調査の算定基準

当ページの証券口座ランキングは、株式会社ZUUによる証券会社のユーザー満足度のアンケート調査を元に、客観的な統計データによる算出を行っております。

アンケート調査の概要

実施時期
2020年4月~2021年3月
調査の概要
NISA口座の保有についてのユーザー情報収集
調査対象
証券口座を有する国内の20歳以上の男女
有効回答数
141件
調査会社
株式会社クラウドワークス

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