
「カードローンの限度額を増やしたいけど、手続き方法が分からない」
「増額案内が届いたものの、対応すべきか迷っている」
そんな悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。
カードローンの増額とは、現在の契約内容を見直し、借入可能な金額を引き上げる手続きのことです。限度額が上がることによって、金利を引き下げられる可能性があります。
一方、増額には再審査が必要となり、限度額が下がったり、在籍確認の電話がかかってきたりするリスクもあります。
場合によっては、今後の借入れに悪影響を及ぼすこともあるため、安易な申し込みは避け、慎重に判断したほうがよいでしょう。
本記事では、カードローンの増額をすべきかどうかの判断基準から審査の流れ、万が一審査に落ちた場合の対処法まで詳しく解説します。

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小学校教員、一般企業等の経理を経て、独学で日商簿記2級とFP2級を取得。現在はフリーランスの金融ライターとして活動中。カードローン・クレジットカードをメインに、これまで執筆してきた記事は100本を超える。子供の教育費のために節約や投資に勤しんでいる。■保有資格
・日商簿記2級
・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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カードローンの増額はすべき?新規申込みとの違いとは

追加で融資を受けたい場合、「増額申請」と「新たに別のカードローンへ申し込む」のどちらを選ぶべきか迷う人も多いでしょう。
どちらも審査が必要である点は共通していますが、手続きの手間・金利・審査スピード・減額リスクなど、特徴は大きく異なります。
以下の比較表では、「増額」と「新規申込み」の主な違いを項目別に整理しているため、自分に最適な方法を選ぶ際の参考にしてください。
【早見表】増額と新規申込みの違い
比較項目 | 増額 | 新規申込み |
---|---|---|
金利 | ◯ 下がる可能性がある |
× 上限金利からスタートする |
審査スピード | ◯ 比較的早い |
× 時間がかかるケースも |
必要書類 | ◯ 場合によっては収入証明書が必要 |
× すべての書類が必要 |
借入れ・返済管理 | ◯ 1社にまとまり管理が楽 |
× 管理が煩雑になる |
減額リスク | × あり |
◯ なし |
信用情報への影響 | - 申込情報が記載 |
- 申込情報が記載 |

年収の増加や他社ローンの完済などで返済能力が上がっている場合は、「増額申請」を検討できます。一方、収入の不安定さや他社借入れの多さ、信用情報の問題など審査に不安がある人は、新たに別のカードローンへ申し込んだほうが審査通過の可能性が高まります。
限度額によっては金利が下がる可能性がある
カードローンの金利は、一般的に借入限度額が上がるほど低く設定される仕組みです。
そのため、増額審査に通過すると、現在よりも低い金利が適用される可能性があります。
たとえば、消費者金融のカードローンで80万円を年18.0%の金利で借りている場合を見てみましょう。
増額によって限度額が100万円に引き上げられると、金利は年15.0%に下がります。
増額によって金利が下がるケース(一例)
増額 | 利用限度額 | 金利(実質年率) |
増額前 | 80万円 | 年18.0% |
増額後 | 100万円 | 年15.0% |
このように金利が下がる理由は、1社から100万円以上を借りる場合、利息制限法によって年15.0%を超える金利を設定できないと定められているためです。
元本の金額が10万円未満のときの上限金利 → 年20%
元本の金額が10万円以上から100万円未満のときの上限金利 → 年18%
元本の金額が100万円以上のときの上限金利 → 年15%
なお、増額後に必ず追加で借入れをする必要はありません。金利を下げることを目的に、増額審査を受けるのも選択肢の一つです。
自動で増額されるケースも
カードローンを利用していると、自動的に限度額が引き上げられることもあります。
カードローン会社が実施する「途上与信(継続的な信用調査)」によって、返済能力が定期的に評価されるためです。
一定期間にわたって継続的な返済が続いていると、利用実績が評価されて限度額が見直されることがあります。
審査に不安がある場合や収入状況に変化がない場合は、自動増額を待つことも有効です。

一般的に、途上与信は2~3ヵ月に一度行われます。新規契約から日が浅い人は、まずは2~3ヵ月間、継続的に利用してみて、自動増額の案内があるかどうかを確認してみましょう。
カードローンの増額はいくらまで?
カードローンの増額には明確な上限はありませんが、利用者ごとの審査結果に応じて最大限度額が決定されます。
ただし、消費者金融と銀行カードローンでは以下のような違いがあります。
消費者金融と銀行の利用限度額(目安)
項目 | 消費者金融 | 銀行カードローン |
総量規制 | 対象 | 対象外 |
利用限度額 | 年収の3分の1まで | 年収の3分の1~2分の1程度 |
消費者金融のカードローンは総量規制の対象となり、借入総額は年収の3分の1が上限です。
たとえば、年収600万円の人は、すべての借入れを合計して最大200万円までしか借りられません。
もし、ほかの貸金業者で借入れしているなら、その分を差し引いた金額が増額の上限となります。
一方、銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、政府から過剰貸付を指摘された2017年3月以降、自主的に利用限度額を年収の3分の1~2分の1程度に制限しています。
8割強(97/114 行)の銀行が、自行・他行カードローン及び貸金業者貸付を勘案して年収の2分の1又は3分の1を上限とする等、融資審査態勢の改善に向けた動きが進んでいる。
つまり、いずれのケースでも、他社借入が多い人や返済実績が不十分な人は増額審査に通過しにくくなります。
増額を目指すなら、「事前に返済を進めておく」「年収が低い人は副業を始める」などの対策を講じることが大切です。
カードローンの増額審査のポイント
カードローンの増額審査を通過するには、いくつかの重要なポイントがあります。特に、年収やこれまでの利用実績、借入履歴などが重視されます。ここでは、増額審査に通るために押さえておくべきポイントを解説します。
十分な年収があるか(収入が増えているか)
カードローンの増額審査では、新規契約時と比較して年収が増えていることが重要なポイントとなります。
年収が増加していれば、返済能力が高まったと見なされ、増額審査に通過しやすくなります。特に、収入が安定して増えている実績がある場合は、金融機関に対して信頼性を示すことができ、審査において有利に働きます。
一方で、年収が低いままだと、返済能力に不安があると判断される可能性が高くなり、増額審査に通るのが難しくなります。
半年以上の利用実績があるか
カードローンの増額審査では、半年以上の利用実績があることも重要なポイントになります。
金融機関は、利用者の返済能力を評価する際に、長期間にわたる利用実績を重視します。半年以上の利用実績がある場合、借入状況や返済履歴が安定していることが確認できるため、審査が有利に進む可能性が高くなります。
逆に、利用実績が短い場合、返済能力が見極めづらく、増額審査に通過するためには他の条件をしっかり満たす必要があります。
カードローンの増額方法
カードローンの増額を希望する場合、新規契約とは異なり、いくつかの重要な手順を踏む必要があります。ここでは、カードローンの増額方法とその流れについて解説します。
限度額の増額を申請する
カードローンの増額を希望する場合、まずは増額申請を行う必要があります。
申請方法は、各消費者金融によって異なりますが、一般的にはWebサイトやアプリ、電話、メール、郵送などで申請を受け付けています。自分にとって手軽に申請できる方法を選ぶとよいでしょう。
また、返済を順調に行っている場合、消費者金融側から増額の案内を受けることもあります。
収入証明書類を提出する
カードローンの増額申請を行う際、収入証明書類の提出が必要となる場合があります。一般的に、借入額が一定の金額を超えると、貸金業者は収入証明書の提出を求めます。
具体的には、以下のケースでは必ず収入証明書が必要になります。
- 貸金業者1社から50万円を超えて借りるとき
- 他の貸金業者から借りている分も合わせて100万円を超えて借りるとき
ただし、金融機関によっては、これらの金額に達していなくても、収入証明書の提出が求められることがあります。以下の収入証明書類のいずれかを準備しておき、スムーズに審査を受けられるようにしましょう。
- 源泉徴収票
- 確定申告書
- 税額通知書
- 所得(課税)証明書
- 給与明細書
審査に通過すれば増額開始
増額審査に通過すれば、限度額が増額され、カードローンの利用可能額が引き上げられます。
審査結果は、メールや電話、郵送などで通知されることが一般的です。審査にかかる時間は最短即日から1週間程度ですが、増額審査に通過すれば、すぐに限度額を利用できるようになります。
なお、増額審査では、収入や借入状況、信用情報が重視されます。収入が不十分だったり、過去に返済延滞の履歴があったりすると、審査に通らない可能性が高くなります。また、消費者金融によっては増額審査時に在籍確認を行うこともあるため、事前に準備しておくと安心です。
カードローンの増額の注意点とデメリット
カードローンの増額を検討する際には、いくつかの注意点やデメリットがあります。
増額審査の過程では、在籍確認が行われる可能性があり、収入証明が必要となることもあります。また、増額したことで返済額が増え、返済負担が大きくなることもあるため、十分に考慮する必要があります。
ここでは、以下4つの注意点とデメリットについて解説します。
在籍確認の電話がかかってくる可能性がある
カードローンの増額審査では、在籍確認が行われる可能性があります。これは、申込者が申告した勤務先に実際に働いているかどうかを確認するための手続きです。
一般的に、在籍確認は会社名を出さずに個人名で電話がかかるため、職場に借入の事実が知られるリスクは少ないですが、万が一、職場に知られたくない場合は、事前に消費者金融と相談しておくことが重要です。
また、在籍確認が実施されるかどうかは、消費者金融やカードローンの審査基準によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
逆に減額される可能性もある
カードローンの増額審査に通った場合でも、逆に限度額が減額される可能性があります。
減額の理由としては、収入の減少や返済遅延による信用情報の悪化などが挙げられます。特に、収入が安定していない場合や返済が遅れがちな場合は、減額されるリスクが高くなります。
さらに、総量規制により、収入の3分の1以上の借り入れがある場合も、限度額が減額される原因となることがあります。このため、計画的な借入れと返済を心がけることが大切です。
増額で借入額が増えて返済負担が大きくなる場合がある
カードローンの増額を行うと、借入限度額が増えるため、返済負担が大きくなる可能性があります。
借入額が増えることで、毎月の返済額も増加します。返済額が増えると、生活費のやりくりに影響を与えることがあり、これが長期的な経済的負担につながることもあります。
特に、収入が一定であったり、他の支出が増えている場合、増額による返済額の増加が家計を圧迫することがあります。増額後の返済額が自分の生活に与える影響を十分に考慮したうえで、増額を決定することが重要です。
収入が証明できなければ審査の通過は厳しい
カードローンの増額審査において、収入が証明できない場合、審査に通過するのは難しくなります。収入証明は、申込者が返済能力を持っているかどうかを判断する重要な要素です。
特に、転職やフリーランスに転身するなど、勤務先や働き方が変わった場合は、収入の証明が難しくなることがあります。
増額審査を受ける際は、収入証明をしっかりと準備し、収入の変動が審査にどのように影響するかを理解しておくことが重要です。
カードローンの増額以外の借入方法
カードローンの増額以外にも、借入をする方法はあります。たとえば、クレジットカードのキャッシング枠を利用する方法や、他社のカードローンに新たに申し込むことが考えられます。ここでは、カードローンの増額以外の借入方法について詳しく解説します。
クレジットカードのキャッシング枠を利用する
クレジットカードのキャッシング枠を利用する方法は、カードローンの増額以外の借入方法として便利な選択肢の一つです。
クレジットカードには、ショッピング枠だけでなく、キャッシング枠が設定されていることがあります。このキャッシング枠を利用することで、急な資金が必要な場合に、簡単に現金を借りることができます。
さらに、キャッシング枠はすでにクレジットカードに付帯しているため、新たな申し込みが不要で、すぐに利用できる点が大きな利点です。
ただし、キャッシングには高い金利が設定されていることが多いため、返済計画を立ててから利用することが重要です。借り入れの際は、返済負担を減らすためにも、必要最小限にとどめることが望ましいでしょう。
下記に、即日発行できるおすすめのクレジットカードをまとめたので参考にしてください。
会社名 | ACマスターカード | エポスカード | セゾンカード インターナショナル |
---|---|---|---|
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|
融資時間 (最短) |
最短20分(※3) | 最短数十秒 | 14:30までの申込みで即日振り込み |
カードの 発行時間 |
最短即日 | 最短即日 | 最短5分 |
即日発行可能な審査受付時間 | 9:00~21:00 | 10:00~19:30 | 10:00~19:00 |
金利 (実質年利) |
3.0%~18.0%(※1) | 18.0% | 12.0%~18.0% |
カードの種類 | バーチャルカード発行後日、本カード郵送 | バーチャルカード発行後日、本カード郵送 | デジタルカード発行後日、本カード郵送 |
Web完結 | ◯ | ◯ | ◯ |
カードレス | ◯ | × | × |
※注釈
※2 800万円は、ショッピング枠とキャッシング枠合計の上限金額です。
※3 お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
※4 アコムでのご契約がはじめてのお客さま
他社の大手消費者金融カードローンに申し込む
他社のカードローンに申し込んでみるのも借入額を増額する手段のひとつです。
他社の大手消費者金融カードローンに申し込むことも、カードローンの増額以外の借入方法として有効な選択肢です。
大手消費者金融は、比較的審査がスピーディで、即日融資を提供している場合も多いため、急な資金が必要な際には便利です。
また、増額審査を受けることに比べて、新規のカードローン申し込みのほうが審査が通りやすい傾向にあります。これにより、現在の借入限度額に満足できない場合でも、新たに借り入れが可能となります。
ただし、他社カードローンに申し込む際には、審査基準をしっかりと把握し、返済能力を確認したうえで申し込むことが重要です。過剰な借り入れは返済負担を増やし、結果的に信用情報に悪影響を与える可能性があるため、計画的な借入れを心がけましょう。
下表に、代表的な大手消費者金融5社をまとめたので参考にしてください。
プロミス | アイフル | アコム | レイク | SMBCモビット | |
---|---|---|---|---|---|
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|
金利 (実質年率) |
4.5%~17.8% | 3.0%~18.0% | 3.0%~18.0% | 4.5%~18.0% | 3.0%~18.0% |
審査時間 | 最短3分(※1) | 最短18分(※1) | 最短20分(※1) | 最短15秒(※7) | 最短15分 |
融資時間 | 最短3分(※1) | Web申込みなら18分 | 最短20分(※1) | Webで最短25分 融資も可能(※7) | 最短15分(※8) |
借入限度額 | 500万円 | 800万円 | 1万円~800万円 | 500万円 | 800万円 |
在籍確認の 電話 |
原則なし | 原則なし | 原則、お勤め先 へ在籍確認の 電話なし | 原則なし(※6) | 原則なし |
郵送物 | なし | なし | 原則なし | なし | なし |
カードレス | ○ | ○ | ○(Web申込み) | ○ | ○ |
無利息期間 | 初回借入日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間(※3) | 初回契約日の翌日から ・60日間もしくは365日間のいずれか(※9) |
なし |
審査通過率 | 35.5%(※2) | 32.5%(※5) | 39.9%(※4) | 非公表 | 非公表 |
※注釈
※2 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社月次データより
※3 アコムでのご契約がはじめてのお客さま
※4 アコムマンスリーレポートより
※5 アイフル月次データより
※6 在籍確認が必要な場合でも、お客さまの同意なくお電話いたしません。
※7 お申込完了後最短15秒で審査結果を表示。Webで最短25分。21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、当日中にお振込みが可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間などを除きます。
※8 申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。
※9 無利息について:
・365日間無利息:初めてのご契約。Webでお申込み・ご契約、ご契約額が50万円以上でご契約後59日以内に収入証明書類の提出とレイクでの登録が完了の方。
・60日間無利息:初めてのご契約。Webお申込み、ご契約額が50万円未満の方。
・無利息期間経過後は通常金利適用。初回契約翌日から無利息適用。他の無利息商品との併用不可。
カードローンの増額に関するよくある質問
カードローンの増額について、申込者がよく疑問に思うことは多くあります。ここでは、増額に関するよくある質問を取り上げ詳しく解説します。これから増額を考えている方や、審査に不安がある方は参考にしてください。
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