この記事では、クレジットカードのおすすめブランドや、それぞれの特徴、特に人気のVisa、JCB、Mastercardの違い、複数使い分けるコツについて詳しく解説します。 国際ブランドとクレジットカード会社との違いや、関係性についても紹介しましょう。
読めばきっと国際ブランドの知識が高まり、自分にあうブランドがわかるはずです。
なお、カードによっては好きなブランドを選べます。「楽天カードではVisaかMastercard、JCB、American Express、のどれにしようか」そんな風に悩む人に向けて、カード別おすすめブランドも紹介しています。
楽天カードでおすすめの国際ブランドはディズニーやUSJ好きならJCB、タッチ決済したいならVisaかMastercard、旅行や買い物の特別優待狙いならAmerican Expressできまり!
■クレジットカードのブランドの違いとおすすめのクレジットカード
国内シェア率 (引用:株式会社GV) |
55.6% | 10.8% | 31.0% | 1.9% | 0.6% | 0.1% | - |
設立年 | 1958年 | 1966年 | 1961年 | 1850年 | 1950年 | 2002年 | 1986年 |
特徴 | ・シェア率No.1 ・初めてカードを作る人におすすめ |
・世界シェアNo.2 ・体験型サービスの優待が豊富 |
・日本シェアNo.2 ・国内利用が多めな人におすすめ |
・ステータス性で人気あり ・JCB加盟店で利用可能 |
・富裕層向けカード ・グルメイベント、レストラン優待など「食」のサービスに強み |
・中国での利用に最適なカード ・国内の一部店舗で利用できる場所もあり |
・アメリカ発の新興ブランド ・国内では発行できずあまり馴染みがない |
代表的な カード |
楽天カード | 三菱UFJカード | JCBカードW | アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード | ダイナースクラブカード | ANA銀聯カード | 国内での作成不可 |
カードの 詳細 |
- |
クレジットカードの国際ブランドとは決済機能を提供する会社のこと
クレジットカードの国際ブランドとは、VisaやMasterCardなど、決済機能を提供する会社のことです。
各国際ブランドは、クレジットカードで決済できるようにするためのライセンス(ブランド)を発行しています。
国際ブランドとはどのような会社なのか、提供しているサービスやカード会社との関係を解説します。
国際ブランドとは決済機能を提供する会社のこと
国際ブランドとは、決済機能を提供する会社のことです。
クレジットカード払いや電子マネー決済、QRコード決済など、すべての支払方法には、専用の決済機能があります。
国際ブランドが決済機能を提供してくれないと、私たちが使っているクレジットカードはまったくつかえません。専用の決済ネットワークでクレジットカードと店舗をつないで初めて、クレジットカードでの支払いができるようになります。
国際ブランドとクレジットカード会社の違い・関係
国際ブランドとクレジットカード会社との違いは、決済機能のライセンスを発行しているかどうかです。 決済機能のライセンスを発行するのは国際ブランドのみです。 カードの発行は、国際ブランドとクレジットカード会社、いずれも行います。
顧客がクレジットカードで決済できるのは、国際ブランドと加盟店契約を結んだ「加盟店」のみです。 加盟店とは、クレジットカードの決済システムを導入した店舗を指します。
国際ブランドの利益は加盟店から受け取る決済手数料です。利益を増加させるため、カード会社へライセンス提供を行います。一方カード会社は、国際ブランドの決済機能を持つカードを発行し、会員を獲得します。会員が支払う、分割払い・キャッシングなどの利用手数料を利益として得る仕組みです。
◼️カード会社と国際ブランドの関係性
達成したい目的 | そのために 行なっていること |
|
---|---|---|
国際 ブランド |
自社の決済ネットワーク利用者や加盟店を増やして利益を得たい | カード会社に国際ブランドのライセンスを提供する |
カード 会社 |
顧客に商品を利用してもらい、年会費や手数料などで利益を得たい | クレジットカードを発行して会員を獲得する |
カード会社ごとに国際ブランドとの提携状況が異なるため、カードにより選べるブランドが異なります。
たとえば、楽天カードではVisaやMasterCardのほか、JCBやAmerican Expressも選択可能です。
国際ブランドは7種類、T&Eとペイメントの2タイプに分かれる
国際ブランドはVisa、MasterCard、JCB、American Express、Diners Club、銀聯、Discoverの7種類です。 国際ブランドは、力をいれているサービスによって決済機能(ペイメント)カードブランドと、T&Eカードブランドの2種類に分かれます。
◼️カード会社と国際ブランドの関係性
決済機能(ペイメント)カードブランド | T&Eカードブランド | |
---|---|---|
特徴 | 決済機能に力をいれている | 旅行やエンターテインメントに力をいれている |
国際ブランド | Visa、MasterCard、JCB、(銀聯) | JCB、American Express、Diners Club |
決済機能の利便性を重視しているのがペイメントカードブランドで、VISA、Mastercardがこれにあたります。 決済機能が重視されている反面、特典が少ないため、年会費が安く設定されていることが多いです。
一方、American ExpressやDiners ClubなどのT&E(トラベル&エンターテイメント)カードブランドは 旅行やエンターテインメント分野でのサービスに力をいれているのが特徴です。特典が充実している分、年会費が高い傾向にあります。
ペイメントカードブランドとT&Eカードブランド、両方の側面を持つのがJCBです。
T&EタイプのJCB、American Express、Diners Clubはプロパーカードを発行している
T&EタイプのJCB、American Express、Diners Clubの特徴として、プロパーカードを発行していることが挙げられます。 プロパーカードとは、国際ブランドが独自で発行するクレジットカードのことです。
プロパーカードには、プラチナカード以上のハイステータスカードのインビテーションが用意されています。 インビテーション制カードの希少性から、「プロパーカードはステータス性が高い」というイメージがあるのです。
関連記事 |
---|
クレジットカードおすすめ人気ランキング!113枚のクレカを徹底比較 |
クレジットカードの国際ブランドの選び方
クレジットカードの国際ブランドを選び方は次のとおりです。
初めてのクレジットカードはVisaかMasterCard
初めてクレジットカードを作る人には、シェア率が高いVisaかMasterMasterCardがおすすめです。2大ブランドのどちらかであれば、国内でも海外でも支払いに困ることはありません。
すでにVisaやMastercardを持っていて国内利用がメインならJCB
すでにVisaやMastercardを持っていて、国内で今までとは違うサービスを受けてみたい方はJCBを選んでください。 国産ブランドであるJCBは国内での使い勝手が高い上、国内のキャンペーンやサービスが充実しています。海外での日本語によるサポートが手厚いので、「英語が苦手だけど海外旅行にいきたい」という方にもおすすめです。
海外メインで使う方、ステータス性を重視するならAmerican Express
海外メインで使う方、ステータス性を重視する方にはAmerican Expressがおすすめです。 American Expressはステータスの高さから海外でも一目置かれる国際ブランドです。
また、カードによっては特別優待が用意されている点もAmerican Expressならではの特徴といえます。 例えば楽天カードはVisa、MasterCard、JCB、American Expressの4つのブランドが選べます。このうち、American Expressのみ以下の店舗で獲得ポイントが5倍となり、他ブランドに比べてお得です。
- ビックカメラ
- 餃子の王将
- TOHOシネマズ
- サミット
- タワーレコード
- ロイヤルホスト
- アカチャンホンポ
クレジットカードのブランドとおすすめの人
クレジットカードのブランド7種類と特徴をまとめました。
Visaは世界シェア・人気No.1!初めてカードを作る人におすす
シェア率No.1を誇るVisaは初めてカードを作る人におすすめの国際ブランドです。
Visaの特徴は以下のとおりです。
- 世界200以上の国と地域で利用できる
- エクスペディア、アゴダ、Booking.comの予約優待がつく
- 知名度や実績があり誰でも使いやすい
Visaの特徴は世界200以上の国と地域で利用できること。広大な決済ネットワークを構築しており、世界のあらゆる場所で使えます。
Visaの主な付帯サービスは以下のとおりです。
- エクスペディア:宿泊予約8.0%OFF、航空券+宿泊予約2,500円割引
- アゴダ:宿泊予約で8.0%OFF
- Visa国際線クローク利用料金10.0%OFF
- Visa Wi-Fiレンタル全プラン 5.0%OFF
宿泊予約や荷物預かり、レンタルWi-Fiなど実用的なサービスが多く、優待を利用しやすいのが特徴です。
決済シーンで困ることがないVisaは、初めてのカードをつくるときにもぴったりのブランドといえます。
1958年にアメリカ最大手の銀行「Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)」が発行した「BankAmericard(バンクアメリカード)」が、Visaの始まりです。
世界初の消費者向けクレジットカードとして発行された「Bank of Americard」は、リボ払いができる唯一のクレジットカードとしてアメリカ国民に親しまれました。
その後、1976年にカード名称を「Visa」に変更。2007年に各国の事業を統合してVisa Inc.という法人形態となりました。
Mastercardは世界シェアNo.2、コストコが好きな人におすすめ
MasterCardは世界ではNo.2、国内でもNo.3のシェア率を誇り、Visaに次いで人気のあるブランドです。 コストコで使える唯一のカードであるため、よく行く人におすすめです。
MasterCardの特徴をまとめました。
- 海外キャッシングが利用しやすい
- プライスレス・シティで体験型サービス優待が受けられる
- コストコで使える唯一のクレジットカードブランド
- ヨーロッパでの支持率が増加している
MasterCardの特徴は海外でキャッシングしやすいこと。世界中に何百万台もある「Cirrus」のマークがついたATMで、現地通貨を引き出せます。
そして、ブランド独自の優待サービス「プライスレス・シティ」はMasterCardの最たる魅力でしょう。スポーツ観戦やレジャーなど体験型の優待サービスが多く、旅行先でのアクティビティがさらに充実します。
主なサービスは以下のとおりです。
- フランスラグビーワールドカップ開催都市の探索
- 食べログ高評価の日本料理店の予約案内
- ダラスのザ・リッツ・カールトンなど高級ホテルで朝食無料や特別アメニティなどの追加サービス
MasterCardはヨーロッパでの利用に強いといわれます。MasterCardがヨーロッパで強いといわれるのは、2002年にヨーロッパの「ユーロペイインターナショナル」を買収した歴史があるためです。MasterCardは近年、ヨーロッパでシェアを拡大しています。ヨーロッパにおける国際ブランドの支持率に着目すると、Visaが低下しているのに対し、MasterCardは増加傾向にあります。
JCBは日本シェアNo.2、国内利用が多い人におすすめ
JCBは日本発祥のブランドで、国内ではVisaに次ぐシェア率を誇ります。すでにVisaやMaster Cardを持っていて、日本からでることがほぼない、という方におすすめです。 国内はもちろんハワイなど日本人に人気の旅行先で利用しやすい点も特徴といえます。
JCBの特徴は以下のとおりです。
- 国内では多くの加盟店があり使いやすい
- ハワイでも充実したサービスあり
JCBの世界加盟店数は4,300万店と、VisaやMasterCardに比べて多くはありません。しかし、国内での加盟店は非常に多く、スーパーや百貨店、飲食店などさまざまな店舗で使えます。
特にJCBギフトカードは全国100万店以上の店舗で利用可能。チェーン店や大型百貨店からドラッグストアなどの地域に根ざしたお店まで、対象店舗が幅広いのが特徴です。
また、日本人の人気旅行先であるハワイで利用しやすい点も魅力でしょう。ハワイでは以下のような優待が受けられます。
- 会員限定のホテル優待
- 飲食店、土産品店など約230店舗での割引やプレゼント優待
- 「ワイキキ・トロリー」乗車賃無料
なかでも島内巡回バス「ワイキキ・トロリー」の乗車賃が無料になるサービスは、交通費をかけずに移動ができるためお得です。
新婚旅行や卒業旅行でハワイに行きたいと考えている方は、ぜひJCBブランドのカードを発行しておきましょう。
American Expressはステータス性を求める人におすすめ
American Expressは、ハイステータスブランドとして人気があります。豪華な付帯サービスやトラベルに関する優待などから、海外や旅行での利用におすすめのブランドです。
American Expressの特徴は以下のとおりです。
- 豊富な旅行優待
- 日本初のゴールドカード発行ブランドでステータス性が高い
American Expressは、豊富な旅行優待が付帯しています。主なサービスは以下のとおりです。
- 補償額の高い旅行傷害保険
- 手荷物宅配無料サービス
- 高級ホテル予約でのキャッシュバック
- カード会員限定の予約サイト利用可能
旅行傷害保険の手厚さは、American Expressならではといえます。一般カードに属する「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」でも最高5,000万円まで補償されます。ゴールドカードやプラチナカードでは最高1億円まで補償額が上昇するため、旅行時にトラブルがあっても安心です。
American Expressは1980年に日本初のゴールドカードを発行しました。当時はまだ珍しかったゴールドカードの先駆けとして、「American Express=富裕層向けハイステータスカード」のイメージを確立したのです。
「エキスプレス」の名前のとおり、もともとは運送業者としてアメリカに誕生したAmerican Express。金融分野へ事業展開をし「トラベラーズ・チェック」を発行しました。旅行者向けの小切手である「トラベラーズ・チェック」が人気を博し、旅行・海外事業の規模を拡大します。そして1958年にアメリカとカナダでアメリカン・エキスプレス・カードを合同発行しました。
American Expressが旅行優待やステータス性で強みを持つことになった背景には、旅行業、金融業にて培われたノウハウがあります。
Diners Clubはレストラン優待が豊富でグルメな人におすすめ
Diners Clubはグルメやエンタメの優待が充実したブランドです。American Express同様にステータスも高く、グルメ好きな富裕層から好まれています。
Diners Clubの特徴は以下のとおりです。
- グルメ優待で高級レストランをさらに楽しめる
- 世界最初のクレジットカードブランドでステータス性が高い
Diners Clubはグルメ優待が多く、高級レストランでの時間がより充実します。主な優待は以下のとおりです。
- 「エグゼクティブ・ダイニング」で1人~2人の料金が無料になる
- 「Family Table」でお子様メニューが無料
- 通常では予約するのが難しい高級料亭の予約代行
「エグゼクティブ・ダイニング」を利用すると、対象レストランのコース料金1名もしくは2名分が無料になります。
また、「Family Table」では対象レストランのお子様メニューが、家族と一緒の食事で無料になります。無料となるお子様メニューは小学校低学年までを想定したものです。幼稚園、保育園児や小学校に入学したばかりの子どもがいる方は、ぜひ利用したい優待です。
「エグゼクティブ・ダイニング」は恋人や家族との記念日に、「Family Table」は子どもの誕生日やレストランマナーを含めた食育に活用するのがおすすめです。
また、予約が取りにくい高級料亭もDiners Clubが代わって予約をとってくれます。料亭らしい隅々まで行き届いたサービスを堪能したい方はぜひ利用してみましょう。
Diners Clubは世界で初めてクレジットカードを発行したブランドです。「ニューヨークのレストランテーブルから生まれた」Diners Clubの起源について、公式サイトでは以下のように記載されています。
きっかけは、ニューヨークのレストランでのこと。
引用:ダイナースクラブ公式サイト
食事を終えたマクナマラは財布を忘れてきたことに気づき、あわてて郊外の自宅に電話、夫人に現金を届けてもらいました。なんとか支払いは済ませたものの財布の到着を待っているのはかなり気まずいものでした。そこで彼は友人のシュナイダーに相談し、二人で1万ドルずつ出し合い、ツケで食事ができるクラブをつくることにしました。
創設者マクナマラの「財布忘れ」がきっかけで誕生した、Diners Club。高いステータス性の背景には、「高級レストランで使うためにつくられた」という歴史があります。
銀聯は中国での利用に最適。中国へよく行く人におすすめ
銀聯は、中国で圧倒的なシェアを誇るブランドです。中国国内のシェア率は9割以上となっており、VisaやMasterCardよりも多くの人に利用されています。
銀聯の特徴は以下のとおりです。
- 中国旅行や出張には必携
- 日本国内でも利用できる店舗が拡大中
銀聯は中国に行くときに持っておきたいブランドです。VisaやMasterCardと異なり、中国以外の国や地域では使えないケースも多いです。しかし、中国ではVisaやMasterCardが使えなくても銀聯であれば使える場合があります。
旅行や出張で中国に行く際に1枚銀聯カードがあれば、困らないでしょう。海外旅行に行く際は、行き先によって以下のように使うブランドを変えるのがおすすめです。
◼️旅行先別おすすめブランド
アメリカ圏 | Visa |
---|---|
ヨーロッパ圏 | MasterCard |
中国 | 銀聯 |
また、銀聯は日本でも130万店を超える加盟店があり、コンビニやドラッグストアなどで利用できます。ただし、ココカラファインの最大7.0%割引やそごう・西武の最大10.0%割引など、優待サービスはほとんどが中国人向けです。
Discoverは国内で発行はできない。海外移住・留学する人におすすめ
アメリカ発祥のブランド「Discover」は海外に在住する人に向いてます。まだ日本では発行できませんが、JCBや銀聯ブランドの加盟店など、一部の店舗で利用できます。
Discoverの特徴は以下のとおりです。
- 海外在住者向けのカード
- 留学生におすすめ
Discoverは海外在住であれば日本人でも発行可能です。Discoverのクレジットカードはすべて年会費無料。利用のたびに1.0%、四半期に一度5.0%のキャッシュバックが受けられる点も魅力です。
たとえば1万円の買い物をしたら、100円が自動でキャッシュバックされます。キャッシュバックはオートではなくポイント形式で付与され、クレジット料金に充当したり現金として口座に振り込んだり、さまざまな方法で受取可能です。
シーズンごとに対象店舗で利用するとキャッシュバック率が最大5.0%まで上昇します。Discover公式サイトの 「5%カレンダー」から確認してみましょう。
Discoverは大手金融会社モルガン・スタンレーのカード部門会社です。そのため、カード発行と一緒に口座開設ができたり学生ローンを組めたりと充実した金融サービスを受けられます。
貯蓄や学費の支払いにも利用できるので、海外の大学に入る方にもおすすめです。なお日本でもJCBや銀聯ブランドの加盟店で利用できます。
JCB・MasterCard・Visaはどれがいい?加盟店数やシェア率を比較!
特にシェア率が高く人気のJCB・MasterCard・Visaのうち、どれにしようか迷う方は多いかもしれません。3ブランドから1つを選択する際は、加盟店数や強みに着目して選んでください。
結論として、海外旅行時の利便性を重視する方にはVisaが、グルメやレジャーの優待サービスに期待したい人にはMasterCardが、プロパーカードでインビテーションを受けたい人はJCBが向いています。
◼️国際ブランドJCB・MasterCard・Visaの比較一覧表
比較項目 | Visa | MasterCard | JCB |
加盟店数 | 約1億店 | 約1億店 | 4,300万店 |
国内シェア率 (引用:株式会社GV) |
55.6% | 10.8% | 31.0% |
タッチ決済 | 対応 | 対応 | 対応 |
プロパー カード (ブランドが 独自に発行する クレジットカード) |
なし | なし | あり (JCBカード全般) |
特徴 | ・どこでも使える万能ブランド。旅行時の利便性も高い ・アメリカ圏での利用に強みありといわれる |
・グルメやレジャーの優待が充実 ・ヨーロッパ圏での利用に強みありといわれる |
・日本発祥 ブランド ・プロパーカードを発行している ・ハワイでの特典が充実 |
VisaやMasterCardは加盟店数が多く、世界中さまざまな場所で使えます。JCBは日本はもちろん、ハワイなど日本人が好む旅行先でも利用できます。「プロパーカード」を発行している点もJCBならではの特徴でしょう。プロパーカードとは、ブランドがカード会社と提携せず独自に発行するカードを指します。
プロパーカードには、ゴールドカードやプラチナカードなどハイグレードカードへのインビテーションが用意されています。インビテーション制カードの希少性から、「プロパーカードはステータス性が高い」というイメージがあるのです。
一方、VisaやMasterCardではプロパーカードを発行できません。ハイステータスカードへのインビテーションを狙う方は、JCBブランドの上位カードを検討してもよいでしょう。
Visaの特徴とおすすめの人
Visaは、国際シェア率27.7%を誇る世界トップのブランドであり、アメリカ大陸で強いカードといわれています。高いシェア率で世界中どこの地域でも使いやすい万能ブランドであり、ホテルの予約や空港宅配サービスなどの利用時に優待を受けられることから仕事や旅行で海外によく行く人におすすめのカードです。
Visaの利用に向いている人やおすすめのVisaブランドクレジットカードについて解説します。
Visaがおすすめの人
Visaがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
- 海外旅行によく行く人
- ブランド選びにこだわりがない人
- どのブランドにするか迷っている人
Visaは世界中のさまざまな場所で利用できますが、特に海外での使いやすさに定評があります。宿泊予約サイトの優待などもあるため、仕事や旅行で海外に頻繁に行く人はVisaの利用がおすすめです。
また、ブランド選びに強いこだわりがない人、どのブランドを使うか迷っている方も、Visaを選んでおけば十分快適にクレジットカードを利用できます。シェア率No.1を誇るVisaであればさまざまな場所で利用でき、クレジットカードの利便性を存分に実感できます。
国内で発行されているクレジットカードの多くがVisaと提携しているため、申し込むカードの選択肢も豊富です。
Visaでおすすめのカード
1万種類以上あるカードの中から、国際ブランドを選び、さらに自分に最適なクレジットカードを見つけるのは至難の業です。そこで、失敗しないカード選びをするためにも、ここではVISAブランドでおすすめのクレジットカードを紹介します。楽天グループが発行しているカードです。還元率が常に1.0%のため、お得にクレジットカードを利用したい人におすすめです。2022年にはカード発行枚数が2,500万枚を超えるなど、人気の高さを感じられます。
基本還元率が1.0%に加えて、楽天独自のSPU(スーパーポイントアッププログラム)をうまく利用すると、さらに還元率が上がり、お得にお買い物を楽しめます。
また、楽天市場でのネットショッピングでは還元率がさらに高くなり、国内で利用するならお得なカードの一つに挙げらるでしょう。
楽天カードの基本情報
会費 | 無料 |
---|---|
追加 カード |
家族カード:無料 ETCカード:550円(税込) ※ただしダイヤモンド・プラチナ会員様は無料 |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 |
Mastercardの特徴とおすすめの人
MasterCardは、Visaに次ぐ国際シェア率を誇るブランドであり、ヨーロッパ圏に強いカードといわれています。「プライスレス・シティ」というMasterCard会員限定の体験型優待サービスに力を入れており、日本だけでなくニューヨーク、ロンドン、ホノルル、北京、香港といった世界の主要都市で工場見学やヨガといった特別なプログラムに参加できます。
- 静岡県三ヶ日花火大会の観覧ツアー
- 茨城県木内酒造のクラフトビールプレゼント
- ニューヨークでのヨガ体験
- メキシコでのチョコレート工場の見学
また、国内のコストコで唯一利用できる国際ブランドという側面もあります。
MasterCardの利用に向いている人やおすすめのMasterCardブランドクレジットカードについて解説します。
Mastercardがおすすめの人
MasterCardがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
- 日常や旅行時に楽しめる優待サービスを受けたい人
- コストコやau PAYをよく使う人
MasterCardの優待はオンラインツアー、グルメ、レジャーなど日常生活や旅行をより楽しめるサービスが用意されています。家族や友達との旅行をワンランク上の時間にしたい、新しい発見や感動体験をしたいといった人に向いているブランドといえます。
また、コストコやau PAYをよく使う人にもMasterCardがおすすめです。コストコではMasterCardのみがクレジットカード決済に対応しており、スムーズな支払いが可能です。au PAYではすべてのMasterCardでチャージができ、残高不足を防げます。
いずれもMasterCardでしかできないことであるため、日頃から利用している方はぜひカードを申し込んでみましょう。
Mastercardでおすすめのカード
Mastercardブランドでおすすめのカードを紹介していきます。
年会費無料で、付帯する無料サービスをたくさん活用したい人におすすめなのがライフカードです。特に注目したいのが充実した無料サービスです。
購入した商品の破損や盗難に対して補償されるショッピングプロテクションや、海外旅行時の携行品損害や、病気やケガの治療費に利用できる海外旅行傷害保険なども無料で付帯しています。
また、家族カードやETCカードも無料で利用可能です。家族カードもポイント付与の対象なので、家族でポイントを貯められるのも嬉しいでしょう。
ライフカードの基本情報
会費 | 無料 |
---|---|
追加 カード |
家族カード:無料 ETCカード:無料※入会翌年度以降、前年度のETC利用がない場合は、ETCカード年会費1,100円(税込)が発生 |
付帯保険 | ショッピングプロテクション(動産総合保険) 海外旅行損害保険 国内旅行損害保険 など |
JCBの特徴とおすすめの人
JCBは、Visaに次ぐ国内シェア率を誇るブランドであり、日本発祥のカードブランドでもあります。国際シェア率は1.0%未満と低いため、海外旅行には不向きですが、国内での優待には魅力的なものが揃っています。
特に、JCBはT&E(Travel & Entertainment)カードのブランドなので、旅行やエンターテイメント関連での優待が豊富です。
例えば、JCBは東京ディズニーリゾートのオフィシャルスポンサーを務めていることから、カードの所有者限定でディズニーランドの貸切招待券やオリジナルグッズが当たるキャンペーンを実施しています。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンについても、パーク内に会員限定ラウンジが開設されており、スタジオ・パスが当たるキャンペーンなども実施しています。
また、会員限定で利用できるチケットJCBでは、ここだけの貸切公演を数多く取り扱っており、宝塚歌劇団やシルク・ドゥ・ソレイユといった人気の舞台を割引価格や、優先販売で購入できることがあります。
JCBの利用に向いている人やおすすめのJCBブランドクレジットカードについて解説します。
JCBがおすすめの人
JCBがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
- 日本語でのサポートを受けたい人
- 利便性とステータス性を両立したい人
VisaやMasterCardはアメリカで発祥したブランドのため、Webサイトが英語表記だったり海外デスクスタッフが現地の人だったりと、読み書きやコミュニケーションに不安を覚える可能性があります。
一方、日本産ブランドのJCBは、サイトでの手続きや専用デスクはすべて日本語対応。カードが使えなくて困ったときや紛失などのトラブルにあったとき、日本語でコミュニケーションが取れるので安心です。
プロパーカードを発行している点もJCBの特徴です。例えば「JCBゴールド ザ・プレミア」など、完全インビテーション制のプレミアムカードを持てる可能性がある点もJCBの魅力でしょう。
JCBでおすすめのカード
次にJCBブランドでおすすめのカードを紹介していきます。
国内で加盟店が多い国際ブランドであるJCBの中でもおすすめなのはJCBカード Wです。JCBカードSと比較して還元率も高い年会費無料のクレカであるうえ、JCBのパートナー店での利用では最大21倍ポイントが貯まります。
申し込み年齢が18歳以上39歳以下と制約があるものの、一度発行すれば40歳以上でも年会費無料で利用可能です。
貯まったポイントの使い勝手も良く、Amazonの支払いや、マイルや様々なポイントへの移行も可能です。24時間365日監視の万全のセキュリティ体制に加えて、万が一紛失・盗難時には補償面でのサポートも整っています。
JCBカード Wの基本情報
年会費 | 無料 |
---|---|
追加 カード |
家族カード:無料 ETCカード:無料 |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険 最高2,000万円 ショッピングガード保険 最高100万円(海外のみ) |
American Expressの特徴とおすすめの人
「富裕層向けカード」といわれるAmerican Expressの特徴はステータス性の高さです。American Expressの利用に向いている人やおすすめのAmerican Expressブランドクレジットカードを解説します。
American Expressがおすすめの人
American Expressがおすすめなのは、以下に当てはまる方です。
- 安心して旅行を楽しみたい人
- 一般カードでも高いステータスを手に入れたい人
American Expressの特徴として、旅行傷害保険が充実していることが挙げられます。一般カードに位置する「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」であっても、海外、国内ともに最大5,000万円まで補償される旅行傷害保険が付帯します。
一般カードであっても高いステータス性を示せることも、American Expressの特徴です。
食事デートや取引先との会食など大事な場面でカードを使えば、社会的信用のアピールにつながります。
クレジットカードにステータス性の高さを求める人は、ぜひAmerican Expressブランドを選択しましょう。
りょたさんの一言
カードの「カッコイ良さ」にこだわるなら、アメックスゴールドを持つべきでしょう。
American Expressでおすすめのカード
次にAmerican Expressブランドでおすすめのカードを紹介していきます。
ステータス性を求めたい人にはプロパーカードであるアメリカン・エキスプレス・グリーン・カードがいいでしょう。月額1,100円(税込)と他社のゴールドカードと同水準の費用がかかりますが、海外旅行先での24時間日本語サポートや空港VIPラウンジの利用など、充実したサービスが付帯しています。
海外旅行傷害保険もついているなど、他社の通常カードよりも手厚い特典がついているうえに、ステータス性も高いクレジットカードとなっています。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードの基本情報
会費 | 月額1,100円(税込) |
---|---|
追加 カード |
家族カード:月会費550円(税込) ETCカード:無料 ただし、新規発行手数料1枚につき935円(税込) |
付帯保険 | 海外、国内旅行傷害保険:最高5,000万円 ショッピング保険:年間最大500万円 |
世界中1400カ所以上の「空港ラウンジ」が利用できる「プライオリティ・パス」のスタンダード会員資格が付帯する点も魅力です。
銀聯の特徴とおすすめの人
銀聯カードは中国で圧倒的なシェアを誇るブランドです。中国以外の場所でも加盟店が増えており、今後のスタンダードになりえるブランドといえます。銀聯カードの利用に向いている人やおすすめの銀聯ブランドクレジットカード(銀聯カード)について解説します。
銀聯がおすすめの人
銀聯カードがおすすめなのは、以下に当てはまる方です。
- 中国やアジア圏に行く機会が多い人
銀聯カードは国内や海外ではVisa、MasterCard、JCBに比べるとまだまだ使いにくい状況です。しかし、中国では抜群の使いやすさを誇ります。
中国への出張や旅行時には、普段使うカードに加えて銀聯カードを持っていくのがおすすめです。中国国内でのみ銀聯カードをメイン、いつも使うカードをサブとして運用すれば、どのようなシチュエーションにも対応でき決済時に困ることも少なくなるでしょう。
香港や台湾などの近隣地域やシンガポール、ベトナムといったアジア圏の国でも、銀聯カードは利用可能です。利用地域によっては優待を受けられる可能性もあるため、アジア圏によく行く人は銀聯カードを携帯しておきましょう。
銀聯でおすすめのカード
銀聯ブランドでおすすめのカードは、以下の2枚です。
- 三井住友銀聯カード
- MUFGカード UnionPay(銀聯)カード
国内では、三井住友カード、三菱UFJニコス株式会社がクレジットカードを発行しています。三井住友銀聯カードは、単体で発行可能です。一方、MUFGカード UnionPay(銀聯)カードは三菱UFJカードの付帯カードとしてのみ発行できます。
三井住友銀聯カードは、年会費、発行手数料ともに無料です。200円ごとにVポイントが1ポイント貯まり、他社ポイント交換やキャッシュバックに充てられます。18歳以上から発行できるため、旅行や留学にも利用可能です。
MUFGカード UnionPay(銀聯)カードは、海外利用でポイントが2倍になります。通常、三菱UFJカードを利用したときは1,000円の利用ごとにグローバルポイントが1ポイント貯まります。
MUFGカード UnionPay(銀聯)カードは海外で使うと1,000円ごとに2ポイントが付与されるため、中国では還元率1.0%で利用可能です。ただし、カード発行に1,100円の手数料がかかるため、国内では最低22万円、中国など海外では11万円使わないともとが取れません。
三井住友カードで銀聯カードを見る
三菱UFJニコス株式会社で銀聯カードを見る
JCBで銀聯カードを見る
Diners Club(ダイナースクラブ)の特徴とおすすめの人
Diners Clubは、グルメや旅行に関する優待が豊富で、格式高いブランドとして人気があります。
Diners Clubの利用に向いている人やおすすめのダイナースブランドクレジットカードについて解説します。
Diners Club(ダイナースクラブ)がおすすめの人
Diners Clubがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
- 高級レストランや料亭をよく使う人
- 高いステータスのカードを持ちたい人
Diners Clubの強みはグルメ優待です。旅行先での夕食や記念日ディナーなどで高級なお店を利用する場合は、Diners Clubのカードがあるとお得な料金で食事を楽しめます。
また、接待でDiners Clubのカードを使えば相手から一目置かれる存在になれます。ハイステータスカードで社会的信用をアピールしたい人は、ぜひDiners Clubのカードに申し込んでみましょう。
りょたさんの一言
ダイナースクラブは審査厳しいです。それだけに保有する価値は高いといえます。
Diners Club(ダイナースクラブ)でおすすめのカード
Diners Clubでおすすめのカードは、以下のとおりです。
- ダイナースクラブカード
ダイナースクラブカードは、ダイナースブランドのなかでも最もメジャーなクレジットカードです。他社のプラチナカードレベルのサービスが付帯しており、優待、ステータスともに充実しています。
ダイナースクラブカードは、本カードのほかに「ダイナースクラブ コンパニオンカード」を無料で付帯できます。
「コンパニオンカード」とは、「ダイナースクラブカード」を保有すると国際ブランドがMastercard「TRUST CLUB プラチナマスターカード」が、年会費無料で自動付帯するサービスのことです。
利用料金は2枚のカードを合算して請求されるため、支出管理も楽になります。
また、ダイナースクラブカードには利用可能額の制限がありません。会員ごとに最適な利用可能額が割り振られるため、高額支出や長期旅行にも十分対応できます。外食の機会や、旅行や出張で各地を飛び回ることが多い月でも、安心して使えます。
本会員・家族会員ともに年会費無料なので、家族と一緒に効率的にポイントをためたい人にも向いています。
Discoverの特徴とおすすめの人
Discoverは日本でのクレジットカード発行ができません。しかし、海外在住であればカード発行ができ、日本国内でも一部の店舗で利用可能です。
Discoverの利用に向いている人やおすすめのDiscoverブランドクレジットカードについて解説します。
Discoverがおすすめの人
Discoverがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
- 留学や海外への大学進学を予定している人
Discoverは日本で発行できないため、海外での利用がメインとなります。加えて、Discoverでは口座開設や学生ローンの借入など金融サービスもすべて行えるため、学生が手にしやすいカードといえます。
大学在学中の留学や海外大学への進学を考えている方は、現地に渡ったときにDiscoverカードを発行して、日頃から利用するのがおすすめです。DiscoverはJCBや銀聯の加盟店で使えるため、日本に帰ってきたときもコンビニなどで利用できます。
海外が生活の拠点となる可能性がある人は、ぜひDiscoverのクレジットカード発行を検討してください。
Discoverでおすすめのカード
Discoverでおすすめのカードは、以下のとおりです。
- Discover it (R)キャッシュバック クレジット カード
Discover it キャッシュバック クレジット カードは、利用料金の1.0%が割り引かれるクレジットカードです。また、四半期ごとに5.0%のキャッシュバックを受けられます。入会初年度には1年間で適用されたキャッシュバック額と同額がさらに割り引かれるため、お得です。
キャッシュバックは銀行口座に入金する方法とカード請求に充てる方法の2つから選べます。有効期限もなく自由な形で割引を受けられるため、ポイントのように貯めておくことも可能です。
カードデザインは25種類と豊富で、気に入った券面を選べます。国内のカードでは見ないデザインもあるため、デザインに凝りたい人にもおすすめです。
クレジットカードの国際ブランドは複数持つべき?メリットは?
クレジットカードにはさまざまな国際ブランドがありますが、複数のブランドを持つとそれぞれのメリットを享受できます。
複数のブランドを利用するメリットや追加、変更時のポイント、おすすめの使い分け方について解説します。
異なる国際ブランドを持つメリット
異なる国際ブランドを持つメリットは、以下の2点です。
- どちらかのブランドが使えない場合でもカードで支払いができる
- 利用シーンごとで使うカードを変えればさらにお得になる
シチュエーションごとに最適なカードがあれば決済時の選択肢が増え、最もお得な方法で支払いができます。
国際ブランドを変更・追加するときの注意点とポイント
国際ブランドを変更するときの注意点
今使っているクレジットカードの国際ブランドは変更できます。 しかし、次の点に注意が必要です。
- ブランド変更でクレジットカードの番号も変わる
- 再度審査を受ける必要がある
ブランドを変更するとクレジットカードの番号も変更になります。ECサイトやサブスクリプションなどで登録したカード番号を変更する手続きが必要です。
また、同じカードであってもブランドを変更するときは再度審査を通過しなければなりません。
国際ブランドが異なる新しいクレジットカードを発行するときのポイント
国際ブランドが異なる新しいクレジットカードを発行するときは、以下の2点を重視してください。
- 持っていないならVisaやMasterCardを選ぶ
- 2枚持つ場合の年会費を考慮する
例えばアメックスとDiscoverなど、VisaやMasterCardとくらべて使える国が限られているカードの組み合わせだと、「どちらのカードも使えない」という状況が発生する場合があります。
複数枚保有する場合、1枚はVisaまたはMasterCardを保有しておくのが安心です。
また、新しい国際ブランドのカードを作成して2枚持ちにする際は、年会費を考慮するとよいです。新しく持つカードの年会費が高いと、急激に負担が増えたように感じてしまい持ち続けるのが難しくなってしまいます。
1枚目、2枚目ともに年会費有料であれば、年間で相当のコストが発生する可能性もあるでしょう。複数のカードを持つことで年間コストがいくらかかるのか試算したうえでカードを申し込むのがおすすめです。
国際ブランドの使い分け方
国際ブランドごとにカードを使い分ける際は、各カードの特徴をおさえながら利用シーンを決めていきましょう。各ブランドの強みをあらためて振り返ってみます。
◼️国際ブランドごとの特徴
国際ブランド | 特徴 |
---|---|
Visa | アメリカ圏に強みがあるといわれる 旅行時の移動に関する優待が多め |
MasterCard | ヨーロッパ圏に強みがあるといわれる 体験型でエキサイティングな優待あり |
JCB | 約4,300万店で利用可能 日本でのシェアが高く国内での利用におすすめ |
American Express | JCB加盟店でも利用可能 海外利用でポイント還元率が上がるカードあり |
Diners Club | JCB加盟店でも利用可能 グルメやトラベル時の利用を想定したハイステータスカード |
銀聯 | 中国ほか世界179の地域で利用可能 中国旅行や出張では必携 |
Discover | JCB加盟店で使える 国内では発行できない |
これらの特徴から、どのシーンでどのブランドのカードを使えばよいかを割り当てていきます。たとえば、海外に行く機会が多ければ国内での支払いはJCB、海外での利用はVisa、といった具合です。
このほか、さまざまな場所で使いたいけれどステータス性も重視したい方は普段の利用をMasterCard、商談や取引、家族との記念日など大事なときにAmerican Expressと使い分けると、TPOにあったカード利用が可能です。
カード別おすすめブランドを紹介
楽天カード、PayPayカードを例に、カード別のおすすめブランドを紹介します。
ブランドによってカードの使い勝手が変わることはありません。しかし、選んだブランドによっては独自のサービスが付帯する場合もあるため、ブランド選びは慎重に行いましょう。
楽天カードはタッチ決済ならVisaかMastercard、ディズニーはJCB、アメックスは優待特典あり
楽天カードではタッチ決済を頻繁に利用する方はVisaかMasterCard、ディズニーランドが好きな人はJCB、独自優待を使いたい場合はAmerican Expressを選ぶのがおすすめです。
楽天カードのVisa、MasterCardブランドはタッチ決済派の人におすすめ
楽天カードではVisaのタッチ決済、MasterCardコンタクトレスに対応しています。どちらも端末にカードをかざすだけで支払いができるためスムーズです。また、カードをスマホに登録すればスマホを端末にかざすだけで決済ができます。
ただし、Google PayはMasterCardコンタクトレスに対応していません。楽天カードでMasterCardコンタクトレスを使う際は、楽天ペイにカードを登録して利用しましょう。 VisaとMasterCardに大差はありませんが、コストコで良く買い物をするならMaster Cardを選んでください。
楽天カードのJCBはディズニーやUSJ、ハワイが好きな人におすすめ
楽天カード(JCB)はディズニーリゾートやUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に関係するキャンペーンが多く、年間利用金額に応じてパークチケットや貸切パーティーへの招待などの抽選に参加できます。 ディズニーデザインが選べるのもJCBブランドならでは。ディズニー、USJのキャンペーンは5万円の利用を1口として抽選に応募できるため、利用金額(買い物額)が多い人はJCBブランドが向いています。
また、ハワイ、グアム、台湾にはJCBプラザラウンジと呼ばれるJCBカード保有者向けの観光拠点が用意されています。日本人に馴染みの深い近場の観光地に行く機会が多い人にもJCBブランドがおすすめです。
楽天カードのAmerican Expressは映画や買い物、飲食店の独自優待狙いの人におすすめ
楽天カードでAmerican Expressを選ぶメリットは特別優待を受けられることです。 「楽天カードプラスポイント」による独自の上乗せや「楽天カード キャッシュバック」が使えて、以下の店舗でお得に利用できます。
◼️American Expressならではの楽天カード優待
サービス名 | 対象店舗 |
---|---|
楽天カード ポイントプラス |
・ビックカメラ ・餃子の王将 ・TOHOシネマズ ・サミット ・タワーレコード ・ロイヤルホスト ・アカチャンホンポ |
楽天カード キャッシュバック |
・イトーヨーカドー ・庄や ・スシロー ・ミニストップ |
さらに、独自の優待サービス「アメリカン・エキスプレス・コネクト」も利用可能です。主なサービスは以下のとおりです。
- AnotherADdress:2,000円キャッシュバック
- HUMBLE RICH:15%キャッシュバック
- JWマリオット・ホテル奈良:4,000円キャッシュバック
- ドクターエア:公式サイトでの買い物で15%キャッシュバック
- VAIO公式 オンラインストア|VAIOストア:10,000円キャッシュバック
よく使うお店が優待の対象であれば、楽天カード申込時にぜひAmerican Expressブランドを選択してみましょう。
なお、楽天カードはMastercardブランド限定で、Amazon利用時の還元率が通常1.0%から0.2%まで下がります。よく使う人はAmazonで2.0%と高還元の「JCB CARD W」を利用するなど、使い分けてもいいでしょう。
PayPayカードはVisa・Mastercard・JCBどれでもOK
PayPayカードではVisa、MasterCard、JCBの3つからブランドが選べますが、どれを選んでもサービスに変わりはありません。また、選んだブランドによって審査難易度が変わるわけでもありません。どのブランドを選んでもタッチ決済に対応しているため、同じような使い勝手で利用ができます。
性能に変わりがないため、自分が気に入ったものやほかのカードと異なるものを選ぶとよいでしょう。海外旅行で利用するならVisaやMasterCard、国内中心に使う場合はJCBがおすすめです。
FAQ
クレジットカードのブランドに関する質問をまとめました。カードを申し込むときに参考にしてください。
- クレジットカードのブランドとは?
- クレジットカードの国際ブランドとは、VisaやMasterCardなど、決済の仕組みを提供する会社のことです。各ブランド会社はカード会社と提携してクレジットカードを発行しています。
- クレジットカードのブランドでおすすめは?
- クレジットカードブランドおすすめNO1はVisaです。
Visaはシェア率No.1を誇るブランドです。旅行予約サイトの優待もあるため、海外旅行にも適しています。社会人、学生、専業主婦とさまざまな層におすすめできます。
- 国際ブランドで審査難易度は変わる?
- 国際ブランドに何を選んでも、審査難易度は変わりません。審査の基準はあくまでカード会社ごとに定められており、選ぶブランドによって決まるものではありません。
クレジットカードの審査は、申込者の属性情報と信用情報などブランド以外の項目が重要です。
- 持っているカードの国際ブランドは自由に変更できる?
- すでに持っているカードの国際ブランドは、カード会社によって変更可能なケースとできないケースがあります。各カード会社は国際ブランドの変更について、以下のように定めています。
◼️クレジットカードの国際ブランド変更について
ブランド変更が
できるブランド変更が
できない・三菱UFJニコス株式会社
・イオンフィナンシャルサービス・楽天カード
・PayPayカード
・クレディセゾン
・三井住友カード
ブランド変更ができるかどうかは、所有するカードを発行する会社のWebサイトなどで確認してください。
- クレジットカードのブランドの選び方は?
- クレジットカードの国際ブランドを選ぶポイントは対象エリアと、特典です。カードが使える場所は、国際ブランドごとに異なります。また、カード会社によって選べるブランドが限られていたり、そのブランド独自の特典が用意されていたりするケースもあります。
@kurekanokureko
クレジットカードにまつわるニュースや有益な情報を発信していきます! ポイ活勉強中。NET MONEY編集部の中の人💳 / 編集者の卵🍳 / クレカオタク / 楽天経済圏 / 20代🌷 / 金融💸 / Z世代 / カレーは飲み物🍛 / 渋谷 / サウナイキタイ🧖♀️ / おしゃれ好き / かわいい券面好き
https://twitter.com/kurekanokureko