未成年でもお金を借りることができますが、一般的に親の同意が必要になります。
未成年でお金を借りる方法はいくつかありますが、消費者金融などのカードローンは対象年齢を20歳以上としているため、原則として消費者金融や銀行カードローンからはお金を借りられないことを覚えておきましょう。
もし、未成年が独断でローン契約などを行った場合は、未成年者取り消し権によって親の意思で無効にすることができます。
一方で、未成年でも親の同意なくお金を借りる方法があります。
たとえば、ゆうちょ銀行の自動貸付は、1,000円以上の口座残高があり、自動貸付の申込みが済んでいれば即日で近くのATMで借入れが可能です。
また、親の同意があれば、未成年でも状況に応じて公的機関の制度を利用してお金を借りることもできます。
本記事では、親の同意が必要な場合と不要な場合に分けて、未成年者がお金を借りる方法を詳しく解説します。
さらに、お金を借りる際の注意点や体験談、誰にも頼れないときに活用すべき相談窓口についても紹介するので、未成年でお金を借りたい人はチェックしてみてください。
申込条件 | 融資スピード | 無利息期間 |
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18~74歳※1 | 最短3分※2 | 30日間 |
プロミスは大手消費者金融の中で唯一、18歳および19歳でも借り入れが可能です。
さらに、融資時間も最短3分※なため、借入を急いでいる人におすすめです。
未成年でもお金を借りられる!ただしカードローンでの借入は不可能!
未成年でもお金を借りられます。しかし、カードローンからは原則借入れできません。民法による制限があり、通常は親の同意が必要です。
これは、未成年者がまだ大人と同じように責任を取ることができないと考えられているためです。
また、未成年者取消権という法律に基づき、未成年の契約は本人の意思表示だけで取り消せるため、金融機関にとってお金を貸すリスクが高いと判断される側面もあります。
ただし、未成年でも「結婚している」「親の会社を引き継いだ」場合は、法律上成年と認められるため親の同意なしにローン契約できるケースがあります。また、一部の消費者金融であれば18歳~19歳の人も親の同意なしで利用が可能です。
具体的に以下2つの項目について詳しく解説します。
未成年は消費者金融や銀行カードローンで借入れできない!原則20歳以上の成人が対象
未成年は原則、消費者金融や銀行カードローンで借入れできません。
消費者金融や銀行カードローンは多くの場合、未成年を申込みの対象外としています。一般的にカードローンの申込み対象者は20歳以上の安定した収入がある人であるため、親の同意があっても未成年は利用できません。
ただし、2022年4月1日から成人年齢が引き下げられたことに伴い、一部の金融機関では18歳・19歳の人も借入れできるようになりました。たとえば、大手消費者金融のプロミスは18歳や19歳でも親の同意なしで利用が可能です。
18歳~19歳の人は、利用条件として安定した収入の証明を求められます。借入れ希望額にかかわらず収入証明書類を提出する必要があるため、以下いずれかの書類をあらかじめ準備しておきましょう。
- 所得証明書
- 源泉徴収票
- 住民税決定書
- 給与明細書
未成年でもローン契約できるケース
未成年でも例外的にローン契約できるケースがあります。「結婚している」「親の会社を引き継いだ」場合は、法律上成年と認められるため、親の同意なしにローン契約できる可能性があります。
<結婚していれば親の同意なしでローン契約できる>
未成年であっても結婚をしている人(離婚してしまった場合も含む)であれば、親の同意なく金融機関からお金を借りることができます。これは、結婚したことで法律的に大人と同じ扱いを受けるためです。
日本では、民法によって成年年齢は18歳と定められています。
しかし、例外として、未成年者であっても婚姻した場合は、成年擬制という制度によって、民法上の成年者とみなされることになります。
ただし、成年擬制はあくまでも民法上の規定であり、必ずしもすべての場面で適用されるわけではないので注意しましょう。
<親の会社を引き継いだら親の同意なしにローン契約できる>
未成年であっても親の会社を引き継いだ場合は、親の同意なしにローン契約することができます。
未成年の社長であっても、会社を円滑に運営するために素早い判断が必要となるためです。
会社に必要な資金を調達できるよう、法律で認められているのです。
しかし、親の同意なしにローン契約できるといっても、無制限に借りられるわけではありません。
会社の財務状況や返済計画を慎重に評価し、適切な借入額を決定する必要があります。
たとえば、過去の収益実績や予測されるキャッシュフローを基にした返済計画を立てることが求められます。
未成年が親の同意なしにお金を借りる方法!カードローンで借入れできる?
お金が必要になった時、20歳未満(18歳,19歳)の未成年でも親の同意なしでお金を借りる方法はあります。
未成年はカードローンで借入れできませんが、18歳以上の人なら利用が可能です。
ここでは、高校生から社会人まで、状況に合わせて以下7つの方法を紹介します。
高校卒業したならクレジットカードのキャッシングを使う
高校卒業後の未成年は、特定の条件下でクレジットカードのキャッシング機能を利用してお金を借りることができます。
クレジットカードの申込対象は、高校生を除く18歳以上が一般的です。
クレジットカードは即日発行が可能で、申込時にキャッシング枠を指定しておけば、いつでもお金を借りられます。
ただし、海外留学などの特別なケースでは、未成年でも家族カードを申し込めます。
家族カードとは、親が契約しているクレジットカードを、家族にも追加発行できるサービスです。
家族カードのお申し込みは原則、高校生を除く満18歳以上のお子さまとなりますが、海外留学など海外でカードをご利用の場合は、中学生を除く満15歳~18歳のお子さまの家族カードをお申し込みいただけます。
※中学生を除く満15歳~18歳のお子さまの場合も国内でのみカードをご利用の場合はお申し込みの受付はしておりません。
18歳で働いているならろうきんのカードローンで借りられる
18歳で働いている人は、ろうきんのカードローンを利用してお金を借りることができます。
一般的に銀行よりも金利が低く、100万~500万円を目安に、審査申込から1週間~10日間ほどで借入可能です。
ろうきん(労働金庫)は、働く人のための金融機関であり、全国に支店があります。年収や勤続年数に制限があり、商品によっては対象年齢が20歳以上の場合があるので、管轄内の支店で条件を確認しておきましょう。
融資金利 | 年3.9~5.5% |
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融資限度額 | 100万円~500万円以内 |
保証人と担保 | 不要 |
利用できる人 | ・満18歳以上、満65歳未満の方 (満20歳以上の場合あり) ・ 同一勤務先に原則1年以上勤務されている方 ・安定継続した収入があり、前年税込年収が150万円以上の方 ・その他、保証機関が定めた保証基準を満たしている方 |
ろうきんのカードローンは、店舗によって金利と借入限度額が変わります。審査申込から借入れまで1週間~10日間ほどかかるため、余裕を持って申し込みましょう。
未成年でもゆうちょ銀行に貯金があるなら無審査で借入れができる
未成年でもゆうちょ銀行に貯金があるなら、無審査でお金を借りられます。ゆうちょ銀行には「貯金担保自動貸付け」というサービスがあり、貯金額の90%を上限に300万円まで借入可能です。定期貯金口座に1,000円以上の残高があり、郵便局の窓口で自動貸付の申込みが完了していれば、今すぐ近くのATMで借入れができます。
親が子供の名義で貯金している可能性もあるので、自分名義のゆうちょ銀行口座があるか一度確認してみましょう。
貯金担保自動貸付け
総合口座で管理する担保定額貯金や担保定期貯金を担保とする貸付けです。通常貯金の残高を超える払戻しの請求があったときに、その不足分が自動的に貸し付けられます(自動貸付け)。
貯金担保自動貸付けをご利用になるには、総合口座通帳に担保となる定額貯金(担保定額貯金)または定期貯金(担保定期貯金)を預入しておいていただく必要があります。
・貸付けの担保とするもの
担保定額貯金または担保定期貯金
※貯金担保自動貸付けの取扱いが停止されているものを除きます。
・貸付金額の上限
預入金額の90%以内※総合口座1口座につき300万円までです。
・返済の方法・回数
貸付金額と貸付利子の相当額を、通常貯金に預入することで自動的に返済ができます。また、貸付期間内であれば、返済回数および1回あたりの返済金額に制限はありません。
・貸付金利
担保定額貯金を担保とする場合:返済時の約定金利(%)+0.25%
担保定期貯金を担保とする場合:預入時の約定金利(%)+0.5%
・お手続きに必要なもの
総合口座通帳、お届け印、本人確認書類
※通常貯金の現在高を超える払戻し時に自動的に貸付けを行います。
※ATMでキャッシュカードまたは通帳により、通常貯金の現在高を超える払出しをすることでも貸付けを行います。
学生でもアルバイトなら給料の前借りができる
未成年の学生でもアルバイトをしていれば、給料の前借り制度を利用してお金を受け取ることができます。
これは労働基準法で認められている制度で、借入れではないため、利息は発生しません。
この制度は労働基準法で認められており、利息は発生しませんが、すべての会社で設けられているわけではないため、アルバイト先の会社に制度の有無を確認する必要があります。
手順は、規約と日数を確認して、申請書などの書類を提出するという流れになります。 審査の結果、前借りが認められた場合は、お金を受け取ることができます。
ただし、給料を前借りできるのは、出産、疾病、結婚、死亡、帰郷などの緊急時に限られるので注意しましょう。
労働基準法 第二十五条
使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。
正社員で働いているなら未成年でも従業員貸付制度で借りられる
正社員で働いている未成年は、従業員貸付制度を通じてお金を借りることができます。
これは、一部の会社が福利厚生として導入しているもので、勤務している会社から低金利でお金を借りられる制度です。病気や災害など、やむを得ない事情に限定されることが多く、借入可能額は勤続年数などによって決定されます。概要は下表のとおりです。
従業員貸付制度の概要 | |
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対象者 | 災害や病気などで臨時に多額の生活資金が必要となった役員または使用人など |
金利 | 無利息~1.0%程度 |
借入限度額 | 数十万円程度(会社による) |
借入限度額は、数十万円が相場で、会社の規定によって異なります。一般的に、勤続年数が長くなるほど信用が上がるため、借入限度額も高くなります。
従業員貸付制度の手続きは、総務または経理担当が窓口になります。まずは会社の上司に相談し、必要書類を提出しましょう。
ただし、一般的にはパート・アルバイトや非正規雇用の従業員はこの制度を利用できません。また、従業員貸付制度を導入している企業も多くないので、自身の勤務先の規定を確認しましょう。
役員または使用人に貸し付けた金銭の利息について
・令和4年中に貸付けを行ったもの:0.9パーセント
役員または使用人に無利息または低い利息で金銭を貸し付けた場合には、次の「金銭を無利息または低い利息で貸し付けたとき」の場合を除き、上記の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額が、給与として課税されることになります。
金銭を無利息または低い利息で貸し付けたとき
役員または使用人に無利息または低い利息で金銭を貸し付けた場合に、次の(1)から(3)までのいずれかに該当する場合には、上記の「役員または使用人に貸し付けた金銭の利息について」にかかわらず、給与として課税しなくてもよいことになっています。
(1) 災害や病気などで臨時に多額の生活資金が必要となった役員または使用人に、その資金に充てるため、合理的と認められる金額や返済期間で金銭を貸し付ける場合
(2) 会社における借入金の平均調達金利など合理的と認められる貸付利率を定め、この利率によって役員または使用人に対して金銭を貸し付ける場合
(3) 上記(1)および(2)以外の貸付金の場合で、「役員または使用人に貸し付けた金銭の利息について」の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額が1年間で5,000円以下である場合
交通費が足りないなら警察に貸してもらえる
交通費が足りないなら、警察に貸してもらえます。警察には「公衆接遇弁償費」という制度があり、財布を盗まれたなどの緊急事態において、1,000円を目安にお金を借りられます。
未成年がお金を借りる場合は、保護者の同意が必要です。まずは交番から保護者へ連絡が入り、保護者が契約に同意すれば借入れができます。
お金を借りた警察署または交番に返済することが原則ですが、住まいが遠方の場合は、最寄りの警察署に返すことも可能です。
弁償費支出の範囲
(1) 外出先で所持金を盗まれ、又は遺失した者に対する交通費
(2) 行方不明者等の保護にあたり、応急的な措置に要する経費
(3) 行路病人の保護又は交通事故等による負傷者の救護にあたり、一時的応急措置に要する 経費
(4) その他公衆接遇の適正を期するため必要とする経費
取扱上の留意事項
(1) 1 人に対する貸出額 1,000 円を超える場合は、事務担当者(不在の場合は補助者、夜間 等で補助者が不在の場合は本署当番責任者(島部にあつては宿直責任者)又は当直責任者) に報告してその承認を受けること。ただし、急を要し事前に承認を求めることができない ときは、事後速やかに承認を受けること。
生活保護を受給している世帯なら年齢制限なしでお金を借りられる
生活保護を受給している世帯なら年齢制限なしでお金を借りられます。生活保護は、生きていく上で最低限必要なお金を国からもらえる制度で、年齢や性別に関係なく、すべての国民が対象です。
最低限必要なお金とは、単身世帯で10万~15万円ほどです。生活保護の申請をしてから、原則14日以内に受給できるかが決まり、役所の窓口または振込で受け取ります。
厚生労働大臣が定める基準で計算される「最低生活費」と収入を比較し、収入が最低生活費に満たない場合、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。
最低生活費は年齢、世帯人数、家賃などで変わり、厚生労働省の「最低生活費の算出方法」で計算できます。
なお、生活保護費は、不正受給していたなどの例外を除き、原則として返済の必要はありません。
生活保護を申請すると、自治体の福祉事務所から申請者の親族に、援助できるかどうかの確認が入ります。この対応は「扶養照会」といい、主に親やきょうだいが対象となります。生活保護はすべての国民の権利なので、まずは最寄りの福祉事務所(生活保護担当)へ相談してみてください。
生活保護の種類
・日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱費等)
・アパート等の家賃
・義務教育を受けるために必要な学用品費
・医療サービスの費用(本人負担なし)
・介護サービスの費用(本人負担なし)
・出産費用
・就労に必要な技能の修得等にかかる費用
・葬祭費用
*費用は基本的に、定められた範囲内の実費支給となります
未成年が親の同意ありでお金を借りる方法
未成年でも親の同意があれば、公的機関や善意銀行を活用してお金を借りることができます。生活困窮者ややむを得ない事情で学費を支払えない人など、正当な理由があって所定の条件を満たせば融資を受けられます。
具体的に、以下2つの制度について解説しましょう。
親の同意があれば未成年でもお金を借りられる制度 | |
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教育ローン | 大学や専門学校などの学費を払うためのお金を貸してくれる借りられる |
生活福祉資金貸付制度 | 低所得者や失業者、障がいのある人で正当な理由があればお金を借りられる貸してくれる |
教育ローンは大学や専門学校などの学費を払うためのお金を借りられる
教育ローンは、親の同意があれば未成年でも利用できる制度です。
借りたお金は、主に授業料や生活費、教科書代などの教育費に充てることができます。一般的に、卒業後に就職してから元本と利息を返済していくため、学生時代の家計負担を軽減できる点が大きなメリットです。
教育ローンには、2つのタイプがあり、それぞれに特徴があります。
民間の銀行や信用組合などが提供する教育ローン
民間の教育ローンの具体的な特徴として、金利や返済方法が挙げられます。
金利や返済方法は各金融機関によって異なりますが、一般的には金利が年3%~4%程度と高く、返済期間も短くなります。審査が比較的容易で、必要な書類が少ない点がメリットです。
審査が不安な人、短期でまとまった資金が必要な人は民間の教育ローンがおすすめです。
国の教育ローン
国の教育ローンは、日本政策金融公庫や沖縄振興開発金融公庫が提供する公的な融資制度です。金利は一般的に年2.25%と民間の教育ローンよりも低く、返済期間も長くなります。ただし、審査が厳しく、必要な書類も多い点がデメリットです。
金利負担を抑えたい人やは長期で安定した返済条件を希望する人は国の教育ローンがおすすめです。
生活福祉資金貸付制度の教育支援資金なら借りられる
生活福祉資金貸付制度の教育支援資金を利用すれば、未成年でも親の同意のもとでお金を借りることができます。
この制度は、低所得者、高齢者、障がいのある人などを支援するものです。
各市区町村の社会福祉協議会が窓口業務を担っており、進学や修学の継続を支援することで将来的な自立につなげることを目的としています。修学中から卒業後に就職して返済を終えるまで、継続的に相談支援してくれます。
利用には原則として保証人が必要なので、未成年の場合は親に保証人になってもらって申込みを行いましょう。
どうしてもお金を借りられないときの相談窓口
周囲に相談できる人がいない未成年者は、専門の相談窓口を利用することで適切なアドバイスやサポートを受けることができます。
専門の相談窓口では、未成年者特有の問題に精通した専門家が対応してくれるため、適切なアドバイスや解決策を得ることができます。また、プライバシーが守られるため、安心して本音で話すことが可能です。
一人で抱え込まずに、専用の相談窓口に相談しましょう。
以下、未成年者向けのお金に関する相談窓口を3つ紹介します。
子供のSOSの相談窓口(文部科学省)
子供のSOSの相談窓口は、子供たちが抱える緊急の問題や悩みに対応するための全国統一の相談窓口です。
子供たちがいじめや虐待、誘拐などの危険に遭遇した場合や、心の悩みを抱えている場合に利用されます。
専門のカウンセラーや相談員が24時間体制で対応し、子供たちの安全と健康を守るための支援を提供します。
電話番号 | 0120-0-78310 |
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対応日時 | 24時間 |
ホームページ | https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm |
SNS窓口 | https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112212.html |
ぴったり相談窓口(警察庁)
ぴったり相談窓口は、子供や若者が直面する犯罪や安全に関する問題に対応する警察庁の専門窓口です。
子供や若者が直面するさまざまな問題や困難に関する相談を受け付けています。
警察官や専門の相談員が対応し、適切な支援や対応を行います。
主に犯罪や安全に関する相談が対象であり、具体的な事件や緊急事態に対する通報にも対応します。
警察相談専用電話 | # 9110 |
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ホームページ | https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/annai/ |
チャイルドライン(NPO法人)
チャイルドラインは、子供や若者が匿名で悩みを相談できるNPO法人による支援センターです。
いじめ、家庭内の問題、学校生活のストレスなど、さまざまなトラブルや悩みに対応し、専門の相談員が子供たちの話を聞き、適切なサポートやアドバイスを提供します。
電話番号 | 0120-99-7777 |
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対応日時 | 毎日16:00~21:00 |
ホームページ | https://childline.or.jp/ |
未成年がお金を借りるときの注意点
未成年者にとって、お金を借りることは大きなリスクを伴います。しかし、どうしても必要な状況があるかもしれません。
そんな時こそ、以下の3つの点に十分注意し、トラブルを未然に防ぎましょう。
年齢などで嘘をつかないこと
未成年者がお金を借りる際には、年齢を偽らないことが法的なトラブルを避けるために重要です。
もし年齢を偽って契約した場合、たとえ契約内容が不利であっても、契約を取り消せなくなる可能性があります。
民法では、未成年者が法定代理人の同意を得ずに契約した場合、原則として契約を取り消すことができます。しかし、法定代理人の同意を得た場合や、年齢を偽って契約した場合は、この権利が失われてしまいます。
さらに、「詐術」を用いて契約した場合も、契約取り消しが認められません。「詐術」とは、欺いたり、脅したりして相手を錯誤に陥らせる行為を指します。たとえば、自分は成人であると偽ったり、借金の返済能力があることを装ったりするような行為がこれに該当します。
お金を借りる前に、必ず複数の業者を比較検討し、金利や返済条件などをしっかりと確認しましょう。また、わからないことがあれば周囲の大人に相談するなど、必ず質問するようにしてください。
年齢制限なしの融資をアピールする業者には近寄らないこと
年齢制限を設けていない融資業者は違法な可能性が高く、利用は避けるべきです。
法外な利息の請求や、しつこい勧誘を受けるリスクがあるからです。
国または都道府県知事の登録を受けた正式な貸金業者は、申込者の年齢などを確認することが義務付けられています。銀行は銀行法が適用され、貸金業者と同じく審査が必須です。
正式な貸金業者は、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できます。会社名などで検索結果が出なければ、違法業者の可能性が高いです。
また、年齢確認を行わない業者は違法です。そのため違法な金利やしつこい勧誘を受ける可能性があります。親の同意なく、未成年が行った契約は取り消せるため、不当な契約は解除しましょう。
(返済能力の調査) 第十三条
貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
社会経験の少ない未成年者が法定代理人(親権者などの保護者)の同意を得ずに契約した場合、契約を取り消すことができる。
●未成年者取消しは、未成年者自身からでも、法定代理人からでもできる。
●取消しにより、未成年者は受け取った商品があれば事業者に返品し、支払った代金があれば返金される。
クレジットカードの現金化はしないこと
クレジットカードの現金化は多くのリスクを伴い、金融機関からの警告もあるため推奨されません。
クレジットカードの現金化とは、ショッピング枠を使って購入した商品を、業者に買い取ってもらい現金を作ることです。
現金化はカード会社で禁止されていることが多く、利用がバレるとカードの解約や、利用額の一括請求が求められる可能性があるからです。
クレジットカードの現金化は、現時点で違法ではありませんが、借金が増えて返済困難になるリスクから、金融庁や消費者庁でも注意を促しています。
「クレジットカードのショッピング枠を現金化」とうたった広告を、新聞・雑誌・看板・インターネットなどで見かけますが、本来、商品やサービスの支払いをするために設定されているクレジットカードのショッピング枠を換金目的で利用することです。
また、現行紙幣・貨幣などをクレジットカードで購入する事もショッピング枠の現金化に該当する行為です。
このような取引行為を、弊社会員規約では禁止しております。
未成年でも借入は本当にできる?実際の体験談を聞いてみた
「ちょっとだけなら大丈夫…」そう思って軽い気持ちで、未成年でお金を借りた経験はありませんか?高額な利息や返済のプレッシャー、周囲へのバレ…未成年でお金を借りることは、想像以上に多くのリスクを伴います。
ここでは、そんな未成年でお金を借りた体験談を紹介します。また、未成年でお金を借りたいと考えている人にアドバイスもお届けします。
未成年でお金を借りるとき大変だったことは?
利用できるサービスがなかなか見つからなかったことです。
消費者金融、銀行カードローン、質屋は18歳以上が対象で、「年齢制限なし」とアピールする業者は怖くて申し込めませんでした。
メルカリで物を売ろうにも、親の同意が必要なので断念。
アルバイト先で給料の前借りはできましたが、お願いするのが恥ずかしくて一苦労でした。
未成年でお金を借りたい方にアドバイスなどありましたらお聞かせください。
まず第一に、親御さんに相談することを強くおすすめします。親御さんに相談すれば、利息が発生しない、面倒な手続きがない、犯罪などのトラブルに巻き込まれる心配がないというメリットがあります。
未成年者は、法律上、契約行為が制限されています。たとえ借りることができたとしても、高金利で返済が困難になる可能性が高いです。
また、悪質な業者に騙されて、法外な利息を要求されたり、しつこい勧誘を受けたりするなどのトラブルにも巻き込まれる可能性があります。
もし、どうしても業者からお金を借りたい場合は、必ず複数の業者を比較検討し、金利や返済条件などをよく確認してから契約するようにしましょう。また、決して焦って契約せず、十分な時間をかけて検討することが大切です。
お金を借りることは、大きな責任を伴います。未成年者の方は、特に慎重に行動する必要があります。
未成年がお金を借りたいときによくある質問
- 20歳未満でもお金を借りることができますか?
- 20歳未満でも、状況によっては融資を受けることが可能です。ただし、18歳未満の場合は親権者の同意が必要となります。これは、民法で未成年者の契約には親の同意が必要と定められているためです。
具体的には、銀行や消費者金融のカードローンやその他の融資商品では、満18歳以上を条件としている場合がほとんどです。しかし、例外として、学生向けの奨学金制度や、親の同意を得た上で申し込める商品などがあります。
- 17歳です。整形費用がほしいのですが、親に言いたくないです。どうしたらよいでしょうか。
- 17歳で整形手術を希望される気持ち、よくわかります。けれども、未成年者が高額な借金をしてまで手術費用を工面するのは非常にリスクが高いので、おすすめできません。
もし、どうしても手術を受けたい場合は、まず親御さんに相談することを強くおすすめします。親御さんは、あなたにとって最善の選択肢を一緒に考えてくれるはずです。どうしても親御さんに相談できない場合は、信頼できる大人に相談してみるのも良いでしょう。それでも迷ったら、子供のSOSの相談窓口に相談してみましょう。電話したことは親には分かりませんし、最適なアドバイスをしてくださるでしょう。
- 16歳でもお金を借りれるところはありますか? 消費者金融ではなくなるべく利子が少ないところがいいです。
- 残念ながら、16歳では金利の低い正規の金融機関からお金を借りることはできないかもしれません。たとえ親権者の同意があったとしても、16歳では安定した収入がないので、多くの金融機関で審査に通らない可能性が高いです。
どんな目的で借入れるか分かりませんが、一部の金融機関では、学生向けに低金利のカードローンを提供しています。また自治体によっては、生活費や学費の貸付制度を設けている場合があります。金利は低く、返済猶予制度もあります。いずれの方法も、審査がありますので、必ずしも希望通りに借りられるとは限りません。
親や親しい人に相談して、お金を借りることができないか聞いてみるのも一つの方法です。
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