(画像=NET MONEY)

ネット証券がさまざまなサービスを展開していることで、少額投資は身近なものになった。1株から買える証券会社なら日本株を1万円以内で購入でき、投資信託なら100円から購入できる。

一方で、「少額投資は意味がない」という意見を耳にした人もいるだろう。少額では利益が見込めないと主張する人は一定数いるが、少額の資金から大きな資産を築いたケースも珍しくない。

本記事では、少額投資は意味がないと言われる理由や、10万円未満の少額でも効果がある投資手法を解説する。少額投資がしやすい証券会社も紹介するので、ぜひチェックしていただきたい。

少額投資で資産を増やす方法

  • つみたてNISAで根気強く積み立てる
  • 株を少額から積み立てる
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  1. 少額投資は意味がないと言われるワケ
    1. 利益が少ないから
    2. 投資できる銘柄が制限されるから
    3. 本気で投資と向き合わない可能性があるから
  2. 少額投資のメリット
    1. 損失額を限定できる
    2. 値動きに慣れることができる
    3. 自分に合う投資手法を探しやすい
  3. 少額投資でも通常の投資でも変わらないもの
    1. 利益率
    2. 商品ごとのリスク
  4. 少額投資の失敗例
    1. 短期間で大きな利益を狙おうとしてお金を失う
    2. 放置してしまい投資の経験にならない
  5. 少額投資で資産を増やす方法
    1. つみたてNISAで根気強く積み立てる
    2. ロボアドに運用をおまかせする
    3. 株を少額から積み立てる
  6. 少額投資で資産が増やせる証券会社
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. マネックス証券
    4. auカブコム証券
    5. LINE証券
  7. 少額投資は意味がある

少額投資は意味がないと言われるワケ

「少額投資は意味がない」と言われることがある。たしかに、投資金額は多いほうが効果的なのは間違いない。

しかし、ある程度の資産形成に成功した人たちも、投資初心者の時代から多額の投資をしてきたわけではないだろう。「少額投資は意味がない」という言葉を真に受けて投資をしていなかったとしたら、資産形成の成功者も今ほどの資産を築けなかった可能性がある

実際に、株をはじめとした資産の値上がりや配当などの増加で資産を増やした世帯は、資産が増えた世帯の約50%に及ぶ。

利益が少ないから

投資は金額がモノをいうので、少額投資では利益が少ない。例えば、100万円を投資で2倍にすれば100万円の利益だが、5万円を2倍にしても5万円の利益にしかならない。

自己投資と異なり、株をはじめとした金融投資は投じた資産の額と利益の額が比例する。「少額なら投資を始めるよりも自己投資したほうがいい」といった意見も、一理ある。

投資できる銘柄が制限されるから

少額投資でも5万円程度あれば大きな制約は受けないが、1万円以下だと投資できる銘柄が限定される。投資信託が100円から買える一方で、日本株や米国株は最低でも1株分の資金と手数料がないと買えない。

とはいえ、最近では日本株を1株(単元未満株)から購入できるネット証券も増えている。1万円以内で買える日本株は、2023年5月10日時点で3,800社以上あり、株でも少額投資がしやすくなった。

1株から日本株が買えて購入手数料もかからないSBI証券に口座を開設すれば、少額投資でも銘柄が選びやすいだろう。

\顧客満足度1位(2023年)/

本気で投資と向き合わない可能性があるから

100万円で投資をしている人と比べて、10万円未満で少額投資をしている人は、金額が少ない分本気で投資と向き合わない可能性がある。

意識の問題だが、少額投資でうまくいかなかったときに「少額だからいいや」と考える人もいるだろう。その考え方では、どれだけ投資経験を積んでも上達せず、満足のいく利益は出せない。

仮に少額であっても投資先を吟味し、購入後も週1回程度は動向をチェックするクセをつけよう。

少額投資のメリット

意味がないと言われる少額投資にも、3つのメリットがある。それぞれ詳しく見ていこう。

損失額を限定できる

100万円投資して株価が半値になれば50万円の損失だが、1万円の少額投資なら5,000円で済む。損失額が少ないので、失敗してもすぐに損失分を取り戻してリスタート可能だ。

単元未満株であれば、1万円で複数の企業へ少額投資できる。どんな株が買えるか気になる人は、以下の記事を読んでみよう。

値動きに慣れることができる

少額投資なら金額の変動が少ないので、いきなり大金を投資するのと比べて値動きに慣れやすい。投資初心者は損失に敏感な傾向が強く、リスク許容度の低い人が多い。

リスク許容度とは、どこまで投資のリスクを許せるかの度合いだ。客観的には若い人のリスク許容度のほうが高いと考えられているが、実際には主観的な要因による個人差も大きい。

投資をしていれば、10%~20%程度の下落はよくあることだ。この程度で動揺して、狼狽売りをする人のリスク許容度は低い。リスク許容度が低い人は、できる限り少額から投資を始め、値動きに慣れながらリスク許容度を高めておこう。 まとまった資金を使って投資するのは、リスク許容度が高まってからでも遅くはない。

自分に合う投資手法を探しやすい

少額投資は損失額が少ないので、さまざまな投資を実践しやすい。そのため、自分に合う投資手法を探しやすい点がメリットだ。商品だけを見ても、株や投資信託のほかにFXやロボアド(AIを活用して投資診断やアドバイス、運用を行うサービス)などがある。

デイトレードから5年以上保有する長期投資まで、投資期間で分ければ投資手法は無数にあるといえるだろう。商品や投資期間によって向き、不向きがあるので、初心者は少額投資でさまざまな手法を試してみるのがおすすめだ。

さまざまな投資手法を試してみたいなら、取扱商品が豊富なSBI証券を選ぼう。日本株の1株投資や投資信託はもちろん、ロボアドやFXも取り扱っている。

\さまざまな商品に投資できる/

少額投資でも通常の投資でも変わらないもの

少額投資を通常の投資と別モノのように扱う人がいるが、実際にはそこまで大きな違いはない。投資で商品ごとに比較される利益率(リターン)やリスクは、10万円未満であろうと100万円以上であろうと変わらない。

利益率

100円の少額投資で200円になった場合と、100万円投資して200万円になった場合では、利益額は1万倍の差がある。しかし、利益率は100%で変わらない。同じ商品を同じタイミングで売買する限り、利益額は変わっても利益率は一切変わらないことを覚えておこう。

商品ごとのリスク

商品ごとのリスクも、金額が少ないだけで通常の投資と何も変わらない。商品によるが、投資のリスクは5種類ある。

5種類のリスク

  • 価格変動リスク
  • 流動性リスク
  • 信用リスク
  • 為替変動リスク
  • カントリーリスク

価格変動リスクとは、株価や投資信託の基準価額が毎日変動することにより、評価額が変わる可能性を指す。つみたてNISAでさまざまな商品に投資するバランス型の投資信託を選び、毎月決まった金額を積み立てれば、分散投資によって価格変動リスクを抑えられる。

マイナー企業の株や、投資家から集めた資金が極端に少ない投資信託を買うときは、流動性リスクにも注意したい。流動性リスクとは、取引量が少ないために希望価格で売れない可能性を意味する言葉だ。

日本株では、1日100株も取引されていない会社も存在する。投資信託では、投資家から集めた資金(純資産総額)があまりにも少ない商品は、途中で運用が終了し、現金化されてしまうこともある。株ならできる限り有名企業を、投資信託なら最低でも純資産額100億円以上、できれば1,000億円以上の商品を選ぶのが無難だ。

株式投資をする人は、大損しないためにも信用リスクだけは覚えておこう。信用リスクとは、投資した会社が将来も存続しているか確実ではない可能性を意味する。最悪の場合、会社が破綻して株式の価値がゼロになることもある。

自力で経営再建できなくなったジェネリック大手の日医工のケースでは、株価が10分の1以下になった。株を買うときは、会社の利益が安定して出ているかチェックが必要だ。

為替変動リスクやカントリーリスクは、海外の株式や債券などを買う場合に注意したい。

米ドルをはじめとした外貨の価格変動があるだけでなく、軍事衝突が起きたウクライナやクーデターが繰り返されるタイのような国もある。日本でも海外の売上比率が高い企業は複数あるため、日本株でも為替リスク、カントリーリスクと無関係なわけではない。

これら5つのリスクを抑えるためには、情報収集が不可欠だ。SBI証券の場合、企業ごとの業績が「株アプリ」で簡単にチェックできる。また、投資信託の場合は「かんたん積立 アプリ」でファンドレーティングを調べるだけで、優良ファンドかどうか素早く確認可能だ。

\リスクを抑える情報収集もできる/

少額投資の失敗例

少額投資の失敗例は2つある。真剣に投資と向き合い、着実に資産を増やす意識で始めることが大切だ。

短期間で大きな利益を狙おうとしてお金を失う

少額の短期投資では、一度に大きな利益を出すのは難しく、大きな利益を狙おうとすると、損失を繰り返してお金を失うリスクも高くなる。まずは少しずつでもいいので、着実に増やす気持ちを持って長期投資に取り組もう。

せっかちな人は、つみたてNISAで投資信託を地道に積み立てるのがおすすめだ。一度金額や商品を決めてしまえば、毎月決まった金額が積み立てられる。一時的に損失が出たとしても、あせらず積み立て続けることで20年後に成果が出るだろう。

SBI証券のつみたてNISAなら、毎月100円から投資できる。コストの低い商品も多数取り扱っているので、初心者でも安心して積み立てられる。

\月100円から積み立て可能/

放置してしまい投資の経験にならない

少額だからといって買ったあとに放置してしまうと、投資の経験にはなりづらい。「運用成績が一番良かったのは、運用していることすら忘れていた人」という話もあるが、それは投資先の商品がたまたま大きく値上がりしたからにすぎない。

いい商品を選んで放置しておくことが最高の投資法だとしても、再現性は極めて低い。はじめは自分がこれと思う商品を選び、その選択が正しいかどうかを定期的にチェックする必要がある。

少額投資で資産を増やす方法

少額投資で資産を増やす方法は3つある。大きく利益を出すのではなく、着実に金融資産を増やす意識で始めてみよう。

つみたてNISAで根気強く積み立てる

つみたてNISAで投資信託を選び、毎月決まった金額を積み立てて増やす方法は、投資初心者でも実践しやすい。つみたてNISAとは、少額からの長期、積立、分散投資を支援するための非課税制度だ。 長期で積み立てることの効果は大きい。月1万円の積立金額でも、年間3.0%の利益があれば20年後には328万円以上(利益は約88万円)になる。なお、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の平均収益率が年間3.38%であることから、年間3.0%の利益は現実的な数値といえるだろう。

海外株式に投資できる低コストな投資信託としては、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が有名だ。これらを選べば、年間5.0%以上の利益も望めるだろう。

低コストな投資信託は、SBI証券のつみたてNISAで多数取り扱っている。アプリで簡単に投資信託の積立ができるので、スマホで気軽に取引したい投資初心者にぴったりだ。

\アプリで簡単に積立投資ができる/

ロボアドに運用をおまかせする

自分で商品を選ぶのが不安な人は、ロボアドに運用をまかせてもよいだろう。ロボアドはロボアドバイザーの略で、AIが自動で運用してくれるサービスだ。商品の選定や投資割合の調整まで自動でやってくれるサービスもある。

ロボアドのなかで最も人気があるのは、ウェルスナビだ。オリコンの顧客満足度調査で2年連続の総合1位を獲得している。ノーベル賞受賞者が提唱した理論にもとづいて運用してくれるため、知識がない人でも簡単に無難な少額投資が可能だ。

\世界水準の資産運用が自動でできる/

株を少額から積み立てる

自分で商品を選びたい人は、日本株や米国株を少額から積み立てる方法も有効だ。日本株の1株(単元未満株)投資で定期的に1株ずつ買っていけば、簡単に日本株を積立投資できる。米国株なら「米国株定期買付サービス」を利用するのがおすすめだ。

SBI証券なら日本株の1株投資と米国株定期買付サービスのどちらにも対応しており、株の少額投資が始めやすい。

\株の少額投資にも対応/

少額投資で資産が増やせる証券会社

少額投資で資産が増やせる証券会社は、主に5つある。ここで紹介していない証券会社でも少額投資は可能だが、少額から資産を増やしていきたいなら以下の5社から選ぼう。

■少額投資で資産が増やせる証券会社の比較表

  つみたてNISA 単元未満株
(購入手数料)
SBI証券 193本 無料
楽天証券 190本 0.22%
マネックス証券 167本 無料
auカブコム証券 190本 0.55%
(52円~)
LINE証券 9本 0.35~0.7%
(2023年5月11日時点)

SBI証券

SBI証券は、単元未満株の購入手数料が無料なだけでなく、日本株や米国株、つみたてNISAの取扱銘柄数も豊富なネット証券だ。

スマホアプリも使いやすく、つみたてNISAを含む投資信託の積立注文ができる「かんたん積立 アプリ」や、単元未満株を含む日本株の注文ができる「SBI証券 株アプリ」を使えば、スマホだけで注文が完結する。

「SBI証券 株アプリ」なら、会社の情報収集はもちろん、さまざまな条件で銘柄検索することが可能だ。また、「かんたん積立 アプリ」は、おすすめの投資信託の組み合わせをアプリで診断してくれる。利益が期待できる商品をアプリ上で素早く探すことも可能だ。

どれか1社だけを選ぶなら、スマホ1台で手軽に少額投資できるSBI証券をおすすめする。

\スマホアプリが使いやすい/

楽天証券

楽天証券は、楽天ポイントが投資に使えるネット証券だ。ポイント投資は、投資信託はもちろん、単元未満株を含む日本株や米国株にも対応している。楽天ポイントは1ポイント(=1円)から利用可能だ。

■ポイント投資の比較表

  対象ポイント 対象商品
楽天証券 楽天ポイント ・投資信託
・単元未満株
・日本株
・米国株
SBI証券 ・Tポイント
・Pontaポイント
・Vポイント
投資信託
マネックス証券 マネックスポイント 投資信託
auカブコム証券 Pontaポイント ・投資信託
・単元未満株
LINE証券 LINEポイント ・投資信託
・単元未満株
・日本株
(2023年5月11日時点)

ポイント投資の対象商品は、楽天証券が最も幅広い。楽天グループのサービスを普段から使い、楽天ポイントが貯まっている人なら0円から投資が始められる。楽天ポイント利用者は、楽天証券でポイント投資を始めてみよう。

\楽天ポイントで0円投資/

マネックス証券

マネックス証券は、投資信託を年会費実質無料のクレジットカードで積み立てる「クレカ積立」のポイント還元率が高いネット証券だ。クレカ積立はつみたてNISAでも利用できる。

年会費実質無料のクレジットカード同士で比べると、SBI証券や楽天証券が0.5%、auカブコム証券が1.0%の還元率であるのに対して、マネックス証券は1.0~1.1%だ。

貯めたポイントは投資に使えるだけでなく、dポイント、Tポイント、PontaポイントやAmazonギフトカードなどと交換可能だ。

また、米国株購入時の為替手数料が無料なのも、マネックス証券の魅力といえる。クレカ積立のポイント還元率や、米国株の購入コストを重視する人におすすめの証券会社だ。

\クレカ積立や米国株に強い/

auカブコム証券

auカブコム証券は、Pontaポイントを使っている人やau PAYカードを持っている人にお得なネット証券だ。au PAYカードで投資信託を積み立てると、1.0%のPontaポイントが貯まる。つみたてNISAでの投信積立にも利用可能だ。

Pontaポイントは、1ポイント(=1円)から投資信託や日本株の単元未満株に利用できる。Pontaポイントが貯まっている人なら、0円から投資が始められるのでリスクを抑えられるだろう。

au PAYカードを持っている人やPontaポイントをよく使う人にとって、検討しておきたい証券会社のひとつだ。

\Pontaポイントが投資に使える/

LINE証券

LINE証券は、LINEアプリだけで投資が始められるスマホ証券だ。

LINEポイントを持っている人なら、ポイントを証券口座に入金して投資ができる。単元未満株や投資信託を取り扱っており、LINEアプリさえあれば気軽に少額投資を始められる点が魅力だ。

情報収集や商品選びではSBI証券のアプリに機能面で劣るものの、LINEポイントをよく使う人や、LINEアプリを使って気軽に少額投資にチャレンジしたい人は検討してみるとよいだろう。

\LINEアプリで投資ができる/

少額投資は意味がある

少額から投資を始めた投資家も、けっして少なくない。世界を代表する投資家で、時価総額90兆円(2023年5月時点)を超える企業の経営者であるウォーレン・バフェットも、最初の投資額はわずか115ドルだったという。

10万円未満の少額でも、将来大きな資産を生むきっかけになりうる。少額投資は意味がないという言葉を真に受けていたら、いつまで経っても行動できず、資産を増やす機会を失ってしまうだろう。

毎月3万円積み立てて年利3.0%で運用できれば、20年後には約1,000万円の積立金額になり、利益は250万円以上になる。少額からでも資産形成は可能なので、まずは手元にある資金を使って投資を始めよう。

少額投資を始めるなら、アプリで情報収集から注文まで完結できるSBI証券がイチオシだ。

\スマホ1台で投資家になれる/