大学4年からFXを独学で学び、新卒で経済産業省に入省。2019年、24歳でFXトレーダーとして独立し、26歳に起業。現在は裁量トレードとシステムトレードの両方を使い分けながら、FXシステムの開発を行う。「投資で人生の選択肢を広げる人を増やしたい」をモットーとする“元・経産省トレーダー”に迫る。

りおな社長
りおな社長
大学4年からFXを独学で学び、新卒で経済産業省に入省。2019年、24歳でFXトレーダーとして独立し、26歳に起業。現在は裁量トレードとシステムトレードの両方を使い分けながら、FXシステムの開発を行う。「投資で人生の選択肢を広げる人を増やしたい」をモットーとする“元・経産省トレーダー”に迫る。
Twitter:@Rionashacho108
YouTube:りおな(経産省出身社長)  

FXトレード開始時には、強制ロスカットも経験

りおな社長
北海道在住のりおな社長は、北海道の大自然の魅力も発信している

――りおな社長は大学生の頃からFXを始めていたとのことですが、きっかけは何だったのでしょうか?

私がFXを始めたのは2016年の秋頃でした。当時は大学生で、周囲に同年代でFXをやっている人はいませんでしたね。そんなとき、たまたまテレビを見ていると、FXトレードをしている大学院生に1日密着取材をしていたんです。番組では、東京・新宿のタワーマンションで、キングサイズベットで横になりながらスマホをポチるだけで1日22万円稼いでいる東大大学院生のたばてぃんさんが特集されていたんです!その姿に、とても衝撃を受けました。

――たばてぃんさんとは、『東大院生が考えたスマートフォンFX』などの著書を持つ人気FXトレーダーでインフルエンサーの田畑昇人さんですね。

はい、その頃の私の頭では、「お金を稼ぐ=労働収入」という方法しか知らなかったので、テレビで特集されている彼のお金の稼ぎ方にとても興味を持ち、速攻でFX会社の口座を開設して取引をスタートしました。

――初期のトレードはどうでしたか?

意気揚々とFXトレードを始めた当時の私は大学生のアルバイトで、頑張って貯めた10万円をFX口座に入れて、ウキウキしていました。でも、始めた時期はなんと米国大統領選挙の時期だったのです。

当時はヒラリー氏が当選確実と言われていたので、ドル/円は必ず下がるだろうと思い込んでいた私は、ドル/円を空売り(ショート)していました。ところが、トランプ大統領が当選して、相場は1カ月で1ドル=110円から118円に急上昇。毎日上がっていく相場を見て愕然としました。あっという間に含み損はマイナス3万円、マイナス7万円と膨らんでいき、ついに強制ロスカットされてしまったのです。あぁ、私は才能がなかったんだな……と、大学生のときは道半ばで諦めてしまいました。

この頃はまだ「損切り」とか「資金管理」とかの重要性も理解していませんでした。大学生にとって10万円を失うのは痛くて、高い勉強代でしたね。

――大学卒業後は就職したんですね?

はい。その後、無事に国家公務員一般職に合格し、世間一般が羨ましがるような仕事に就くことができました。しかし、思っていたよりも給料が低すぎて……。公務員は年功序列なので、40~50代になったら収入は増えていきますが、若いうちにお金がないといろんなことに挑戦できないなと強く感じ、再びFXを本気で勉強し始めました。

――安定していて人気の公務員には満足できなかったと?

「安定」って「安く定まる」と書きますよね。「安い状態で安定しても仕方ない。高いところで安定しないと!」と強く思いました。それで一念発起した私は1年間、いろいろなインジケーターや手法を検証しまくった結果、200万円の資金を400万円まで増やすことができたんです。

FXは「含み損に対して損切りできるか」「ルール通りにエントリーできるか」がカギとなってきますが、私は裁量トレードだと感情がどうしても入ってしまい、思うような結果は出せませんでした。そして残念ながら、2020年7月にはマイナス200万円の損切りをすることに……。

その損切りをしたとき、同時並行でやっていたシステムトレードが爆益を出したんです。システムトレードはルール通りにエントリーと決済を行ってくれるので、感情が入りません。もちろんシストレで儲かっていたのはうれしかったのですが、「放置しているだけで儲かったんかい!」と思わずツッコミを入れてしまいました(笑)。

裁量トレードにはないシストレの魅力に気付き、5年間裁量トレードで培ってきたノウハウを自動売買システムに落とし込んだ結果、平均月利は約10%まで引き伸ばし、2021年9月現在、全体収支はプラス250万円まで復活しています。シストレだけやっていたら「マイナス200万円はなく、プラス450万円だったのになあ」と後悔しきりです(笑)。

裁量とシストレをバランス良く使い分ける

りおな社長
投資に負け続けメンタルが落ち込んでいたときに救ってくれたのが、愛犬ミニチュアダックスフンドのみつば

――最近はどのような投資をしているのですか?

状況に応じて裁量トレードとシステムトレードの両方を使い分けています。まずシストレのほうですが、15年分の検証データを元に、比較的ゆったりとトレードする「LEO」と、頻繁にトレードする「RIO」という2つのFXシステムを自分で開発しました。15年というここまで長期間のバックテストをとって右肩上がりに資産が増えるシステムはあまり見たことがないので、かなり自信があります。2020年の1年の利益はLEOがプラス36万7047円(+36.7%)、RIOはプラス21万87円(21%)でした。

裁量トレードのほうは主に「フィボナッチ」を使い、順張りでエントリーします。結構シンプルですが、長期足で見ているので分析通りにいくことが多いですね。チャートの形は三尊、逆三尊を意識してエントリーや決済ポイントを決めています。

加えて、たとえば「この局面は短期的に上でしょ!」と思う場面でも、シストレではその通りに売買してくれませんよね。そこで状況に応じて、ここぞというときに裁量トレードをすることもあります。今は裁量トレードと2つのシストレとでバランスよく使い分けています。

りおな社長

――充実したトレードライフのようですが、最近の生活はいかがですか?

FXで時間とお金に余裕ができたので、美味しいものばかりたべていたら10キロも太ってしまいました(笑)。さすがにこれは健康的にもよくないし、顔もパンパンでやばいなと思い、ダイエットを決断。毎日3キロランニングして、ウエイトトレーニングをし、食事管理を徹底しました。その結果、ダイエット4カ月目ですが、5キロ痩せました。年内に51キロの元の姿に戻すのが目標なので、毎日必死に運動を頑張ってます。最近はダイエットもしていて、平日は9時30分からTikTokライブでランニングと筋トレのライブ配信をしながら、大好きなキャンプや釣りなどを楽しんでいます。

りおな社長

――今利用しているFX会社とその使い勝手はどうですか?

メインで使用しているFX口座は、FXGiantsとBigbossです。どちらも海外口座でありながら、出金拒否にあったことはありませんし、レバレッジは最大1000倍と、国内口座よりかけることができるのが魅力的です。レバレッジが高い分、資金が少ない人は海外口座のほうがオススメですね。

また、国内口座は追証があるうえに、100%でロスカットされるところが多いので最低でも30万円以上ないとFXトレードできません。しかし、これらの口座では追証がなく、証拠金維持率20%以下でロスカットされますので、少額からスタートでき、十分に増やしていくことが可能です。

ただし、繰越控除や損益通算など、日本の税制上の恩恵を受けられないデメリットもあります。また、海外口座は累進課税なので、利益額によっては国内口座より税金を取られることもあります。そういったメリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、自分に合った口座を開設するといいと思います。

FXは怖い、敷居が高いといったマイナスイメージを持つ方が多いですが、たくさん勉強してトレードすれば、お金を増やすことができるツールだと私は考えています。しかし、最近はSNS上で「ラクに稼げる」など甘い謳い文句で投資詐欺にあったり、知識もなくFXをスタートしてお金を減らしたり、ロスカットになってしまう人も多く見かけます。FXは情報戦です。SNSを使って自分で情報収集することは大事ですが、間違った情報を受け取らないように注意してください。