FXの自動売買で生活費を稼ぐ……誰もが、1度は頭に思い描いたことがあるかもしれません。「夢で見たけれど、そんなことはとても無理だ」と諦めていませんか?
しかし、いくつかのことを守るだけで、FXの自動売買で生活することは可能です。
本記事では、自動売買で生活するために必要なステップや優良な自動売買システムの選び方、おすすめの自動売買システムの比較などを解説しています。FXの自動売買で生活することを目標にしている方は、ぜひ参考にしてください。
自動売買で生活することはできるのか?
FXの自動売買だけの利益で、生活していくことはできるのでしょうか。
結論から申し上げれば、できる可能性はあります。ただし、次に述べるいくつかのことを守っていただければという条件付きです。
その守っていただくことは、次のとおりです。
① ある程度の投資金を準備する
FX会社に預ける証拠金を一定額準備する必要があります。
② 自動売買システムを上手に設定する
自分で設定するシステムは、設定内容が肝心です。
③ システムに任せっ放しで放置しない
相場が変化するため、放置して稼ぐことはできません。
それぞれの内容は後で詳しく説明しますが、以上の条件を守っていただくことで、FX自動売買の利益で生活していくことが可能になるのです。
自動売買で生活するために必要な3STEP
それでは、自動売買で生活するために必要な手順をみていきましょう。
① ある程度の投資金を準備する
まず、最初のステップは、ある程度の投資金を準備することです。
自動売買だけの利益で生活するためには、扶養家族数にもよりますが、月平均で最低でも20万~30万円の利益を上げることが必要です。月20万~30万円の利益を出すためには、ある程度まとまった金額の投資を行わないと、それなりの利益が出ません。
それでは、まとまった金額の投資を行うために何が必要かというと、FX会社に預ける証拠金を増やすことです。FXでは、預けている証拠金の25倍まで投資額を膨らませることができるため、証拠金が大きくなれば投資額も大きくなり、利益も増えることになります。(もちろん損失が大きくなるリスクもあります)
例えば、100万円の証拠金があれば、単純計算でレバレッジを25倍にすれば2,500万円の投資額となり、年率10.0%で運用できれば250万円の収益となります。この年収250万円が生活するための最低レベルとすると、証拠金は100万円以上必要ということになります。
しかし実際には、レバレッジ25倍目一杯の投資はすぐにロスカットとなるため現実的ではないこと、利益率年10.0%は非常に高い水準であることなどから、ロスカットされないようレバレッジをもう少し下げ、利益率も少し低いと想定すると、証拠金は200万円程度準備しなければなりません。
② 優良な自動売買システムを選ぶ
2ステップ目は、優良な自動売買システムを選ぶことです。
優良な自動売買システムを選ぶ方法は、次のいずれかになるでしょう。
【過去の実績から選ぶ】
過去の実績で収益性が高いシステムを選ぶ方法です。
【ロジックが自分の考え方にマッチしているものを選ぶ】
売買ロジックが自分の考え方にマッチしていて、これなら利益が出せると信頼できるシステムを選ぶ方法です。
③ 相場に合わせて設定を改善していく
システムを選んだら、次は、相場の状況に合わせて設定を行います。
設定項目はシステムによって異なり、設定する必要がないものから、通貨ペアや売買方向、値幅などを設定するものまで様々です。
設定を完了してシステムを稼働させた後も、相場の変化に合わせて設定内容を改善していくことが重要です。
優良な自動売買システムの選び方
それでは、優良な自動売買システムはどのように選べばよいか、その選び方をみていきましょう。
自動売買システムには様々なタイプがある
自動売買システムには、次のようなタイプがあります。
①AI・システムにお任せタイプ
自動売買してもらうAIやシステムを選ぶだけで、取引はAIやシステムにすべて任せるタイプです。
AIにお任せタイプでは、AIが経験を積むことで自己学習により成長し、自分の判断で取引を行ってくれます。面倒な設定をしなくてよいため、初心者に向いています。例としては、インヴァスト証券の「マイメイト」をあげることができます。
また、システムにお任せタイプでは、システムに内蔵された取引ルールにすべて任せるタイプで、AIと同じく面倒な設定はあまりありません。ただし、自動売買してくれるのはAIではなく、取引ルールが組み込まれたプログラムです。例としては、インヴァスト証券の「トライオートFX(セレクト方式)」やアイネット証券・ひまわり証券の「ループイフダン(ランキング方式)」、外為オンラインの「iサイクル2取引(ランキング方式)」をあげることができます。
②自分で設定するタイプ
初めに、取引する通貨ペアや売買の方向、値幅、レンジ幅、利益幅などをユーザーが設定するタイプのシステムです。
初心者でも利用可能ですが、FXの基本を身に付けた人向きのタイプです。例としては、インヴァスト証券の「トライオートFX(ビルダー方式、チャートメイク方式)」アイネット証券・ひまわり証券のループイフダン(ループ・イフダン)、外為オンラインのiサイクル2取引(マトリクス方式、ボラティリティ方式)などがあります。
AI・システムにお任せタイプか自分で設定するタイプかを選ぶ
AI・システムにお任せタイプは、自分で面倒な設定をする必要がなく、簡単で効率的に取引を開始できるため初心者に向いています。それに対し、自分で相場分析を行い納得した上で取引を行いたい人は、自分で設定するタイプが向いているといえます。
どちらのタイプが有利に稼げるかは、簡単には判断できません。AI・システムにお任せタイプは、過去成績優秀なAI・システムを選ぶことができるため、将来的にも一定の期待が持てることは確かでしょう。それに対し、自分で設定するタイプでは、設定する内容次第で非常に優秀で活躍できるシステムを作れる半面、設定ミスなどによりあまり利益を出せないケースもあり得るのです。いずれにしても、どちらのタイプを選ぶかは、ユーザーの考え方やFXの経験度、相性の良し悪しにより決まるでしょう。
また、複数の会社の中で、いかに優良なシステムを選定するかは、以下の項目が基準になります。
- 各社のサイトに公表されている運用成績が優秀なものを選ぶ
- 各社のサイトに公表されている売買ロジックを研究し、自分の考えに合うものを選ぶ
おすすめの自動売買システム比較
それでは、おすすめの自動売買システムを紹介し、比較してみましょう。
なお、ここで紹介する自動売買システムの概要や仕組みについては、それぞれのサービス提供会社の公式サイト(リアルトレード・デモトレード画面を含む)から情報を引用しています。
マイメイト
マイメイトは、インヴァスト証券が提供する自動売買システムですが、AIが取引を行ってくれるのが大きな特徴です。このAIは、ユーザーが新規に作ることもできますが、初心者のうちは既存のAIを選んで取引を任せる方が安全で効率的です。
FXで生活費を稼ぐには、優秀なAIを選ぶことが肝心です。
最も効率的な選び方は、「通貨ペア」と「期間」を指定して、その期間の成績が良好だったAIを探すことです。検索条件には、成績順・勝率順・取引回数順・人気順・シャープレシオ順・リスクリワードレシオ順・最大ドローダウン順などがありますが、成績順または勝率順で探すのが手堅いでしょう。
また、フィルター検索で、通貨ペア・収益率・取引回数・学習期間・売買判断回数など、より細かく絞り込み条件を設定することもできます。
検索結果で成績上位のランキングが表示されるので、優秀なAIを絞り込み、詳細画面でAIのスペック(収益率・最大ドローダウン・勝率・シャープレシオ・リスクリワードレシオ・取引回数)を確認します。
また、過去の損益曲線なども確認できます。
マイメイトは、初めに面倒な設定項目を入力する必要がなく、選んだAIを稼働させる際に取引量(最低5,000通貨から)を入力するだけです。その後は、すべてAIが判断して売買や決済を行ってくれるため、初心者には嬉しいシステムです。
個々のAIがどのような取引を行うのかという売買ロジックが不明ですが、運用成績が優秀なAIを選べば、安定した収益をあげる可能性があります。
なお、マイメイトの運用方針は、異なる通貨ペアのAIを複数稼働させ、リスクを分散することとされています。稼働後は、ダッシュボードで運用管理や資金管理を行いながら、生活費が稼げる効率的な稼働を目指します。
トライオートFX
トライオートFXは、インヴァスト証券が提供する自動売買システムです。
トライオートFXは、自分で作った取引ルール、または用意された取引ルールに従って自動的に売買を行ってくれるシステムです。
用意された取引ルールには様々なものがあり変化に富んでいますが、代表的な売買ロジックとして次のものがあります。
① ハーフ
レンジ帯を上下に分け、上半分は売り専門、下半分は買い専門を行うロジックです。
② コアレンジャー
レンジ帯を、中心部分のコアレンジ帯と周辺部分のサブレンジ帯に分け、コアレンジ帯では売りと買い両方を行い、上方のサブレンジ帯では売りのみ、下方のサブレンジ帯では買いのみを行うロジックです。
③ ハイブリッド
異なる通貨ペアのコアレンジャーを組み合わせたロジックです。
④ スワッパー
高金利通貨を対象に、買い下がりながら相場の反動を獲りにいくロジックです。 取引ルールは、ユーザーが自分で作ることができます。取引ルールを自分で作れば、自分のアイデアを反映させたオリジナルのルールで取引することができますが、初心者には少しハードルが高いでしょう。
このため、既に用意されたルールの中から自分の気に入ったものを選んで取引してもらう「セレクト」方式が、負担なく効率的です。
セレクト方式では、リターン順(収益率が高い順)、低リスク順(最大評価損失率の低い順)、バランス順(期間収益率と最大評価損失率の差が大きい順)、人気順(利用頻度が高い順)などの方法で、プログラムを検索・表示することができます。
人気順を除き、いずれの検索条件も合理性があることから、どれで検索しても上位表示のプログラムを使えば良好な結果に繋がる可能性が高いといえます。中でもバランス順は、収益と損失双方のデータが反映されているため、収益追求とリスク回避の両面をフォローできます。
検索して目を付けた取引ルールがあれば、詳細画面を表示して、約定履歴や損益シミュレーション、リスクリターン評価、推奨証拠金、必要証拠金などを参照し、稼働させることができます。
ユーザーは、稼働させる際にセット数(取引数量で、1セット=1,000通貨)、また稼働した後に損切り設定を行うだけです。セット数の設定は、手持ちの資金と推奨証拠金や発注に必要な証拠金などのデータを見比べて決めますが、あまり少なく設定すると、生活を維持する水準の収益を出すことが難しくなります。
ループイフダン(ループ・イフダン)
ループイフダンはリピート型の自動売買システムで、アイネット証券とひまわり証券が提供しています。
ループイフダンは、下記の取引を繰り返しています。
- 安く買って、高くなったら決済(利益確定)する
- 高く売って、安くなったら決済(利益確定)する
ループイフダンでは、過去の損益状況をランキング表示した中から好調な注文形態を選ぶこともできますが、他の自動売買システムに比べて設定内容が難しくないため、ここではユーザーが直接項目を設定する方法を説明します。
ユーザーが直接設定する項目は、次のとおりです。
① 通貨ペア
どの通貨ペアで取引するかですが、ドル・ユーロ・円・豪ドル・ポンドなどメジャーな通貨を選ぶとよいでしょう。マイナーな通貨は、政治・経済状況により想定外の相場変動を起こすリスクが高くなります。
② 値幅(ループ幅)
値幅は、新規注文と決済注文との間隔です。
例えば、値幅が15銭の場合、新規買いしたポジションが15銭上がったら決済します。
値幅は、米ドル/円の場合、10銭・15銭・25銭・50銭・100銭の5種類から選べます。
値幅の設定と利益・損失の関係は、次の表のようになります。
値幅 | 値幅が狭い 10銭・15銭 |
値幅が中間 25銭 |
値幅が広い 50銭・100銭 |
---|---|---|---|
利益確定の確率 | 大 | 中 | 小 |
1回あたり利益額 | 小 | 中 | 大 |
損切りの確率 | 大 | 中 | 小 |
1回あたりの損失額 | 小 | 中 | 大 |
必要資金 | 大 | 中 | 小 |
有利な設定は、中間タイプの25銭です。
値幅が狭すぎると1回あたりの利益額が小さいため、細かい利益を沢山積み上げていかないとまとまった金額にならず、生活費を稼ぐには向いていません。
逆に100銭など値幅が広すぎても、利益確定の確率が極端に減ってしまいます。100銭未満の幅の波が来ても、利益確定できずに獲物を見逃すことになってしまうのです。
したがって、程々の相場変動で利益を得ることができ、損切り額もあまり大きくならず、かつ、必要資金量も中程度である中間タイプの25銭で設定します。
③ 売買方向
買い、または売りを設定します。
買うか売るかの選択は、相場の状況を見て判断します。
相場の大きな流れが上昇基調にあるか下降基調にあるかについて、日足や週足など長めの足でチャートを表示して判断します。
ループイフダンは、中・長期の相場変動から利益を得ることを前提に設計されたシステムです。そのため、細かい波で目先の利益を得るのではなく、長いスパンをかけて相場の大きな波に乗り、利益を大きく膨らませていくことが重要です。このため、システム稼働当初に、押し目や戻りなどの調整により相場が売買方向とは逆に向かい、含み損が生じることもありますが、やがて相場の波が元の基調方向に戻った場合は、含み損が次々に含み益へと変わっていくのです。したがって、稼働当初に含み損を抱えることになっても、悲観して損切りなどせず、相場が元の大きな流れに戻るのを辛抱強く待つことが肝心です。この含み損を抱えている期間に、ロスカットにならないよう、ある程度の証拠金を預けておく必要があるのです。
売買方向は、長期足の目線で見た相場が上昇基調にあると判断した場合は「買い」、下降基調にあると判断した場合は「売り」で設定します。
④ 取引数量・最大ポジション数
取引数量は、1ポジションあたりの取引数量で、1~1,000の間で設定するとされています。ちなみに、取引数量1=1,000通貨となっています。また、最大ポジション数は、最大でポジションをいくつまで建てるかを設定するものです。
したがって、
●トータル取引量=取引数量×最大ポジション数
という関係になります。
トータル取引量は、生活を維持できる利益額を稼ぐために、ある程度まとまったボリュームでの投資が必要です。
アイネット証券のサイトに、ループイフダンの目安資金表が掲載されているので、それを参考に可能なトータル取引量を決め、そこから取引数量と最大ポジション数を決めるのがよいでしょう。
例えば、米ドル/円で半年間の想定変動幅を10円と仮定すれば、値幅25銭、取引数量1,000通貨で設定した場合の目安必要資金が約44万円となります。手持ちの証拠金が200万円あれば、取引数量を4,000通貨程度に設定することができます。
【ループイフダンの目安資金表】
⑤損切り
損切り設定あり・なしのどちらかを選びますが、損切りは「あり」と設定するのが無難です。なぜなら、損切りなしでは不測の事態に大きな損失を被るリスクがあるからです。
なお、ループイフダンの損切り幅は、
● 損切り幅=値幅×最大ポジション数
と決まっているため、設定する必要がありません。
なお、ループイフダンも、過去の一定期間の損益状況をランキングで確認できるツールがあります。設定項目の入力が負担という方は、ランキング表示から成績良好な組み合わせを選ぶとよいでしょう。
iサイクル2取引
iサイクル2取引はリピート型の自動売買システムで、外為オンラインが提供しています。iサイクル2取引は、以下の取引をを繰り返すことから、ループイフダンと売買ロジックが似ています。
- 安く買って、高くなったら決済(利益確定)する
- 高く売って、安くなったら決済(利益確定)する
iサイクル2取引の特徴は、相場のトレンド転換をシステムが判断し、売買方向を自動的に反転させてくれる点です。
iサイクル2では、次の3通りの始め方が用意されています。
① ランキング方式
過去の一定期間における収益をランキング表示するもので、ユーザーはランキング上位の成績優秀なシステムを選ぶことができます。
②マトリクス方式
相場の想定変動幅とポジション間隔の相関表から選択した同じ条件で取引ができます。
③ ボラティリティ方式
通貨ペア、相場の想定変動幅、売買方向などをユーザーが自分で設定する方式です。
マトリクス方式やボラティリティ方式では、ユーザー自身で想定変動幅やポジション間隔、売買方向などを設定しなければならないため、事前の学習と理解が不可欠となります。
その点でランキング方式は、設定項目なしで成績優秀なシステムを選ぶことができるため、初心者には使いやすく効率的です。
各システムの比較
マイメイトは、ランキングで成績優秀なAIにすべてお任せできることから、安全かつ効率的ですが、売買ロジックが不明であることが難点です。
トライオートFX、およびiサイクル2取引は、安全かつ効率的に始めるために、ランキングでシステムを選ぶことができるセレクト方式やランキング方式を採用するのが初心者にはおすすめです。ランキングで成績優秀なシステムを選ぶことができれば、トライオートFX、およびiサイクル2取引ともに売買ロジックも公表されており、ユーザーも納得して運用ができます。
ループイフダンも、ランキングでシステムを選ぶことができますが、他の自動売買システムに比べ設定方法が難しくありません。そのため、ユーザーが自分で工夫して設定を行えば、ある程度の事前学習と理解は必要ですが、独自の注文システムを作ることができます。
自動売買で生活するための注意点
それでは、自動売買で生活するためにはどのような点に注意すればよいかをみていきましょう。
放置して稼ごうという考えはやめる
FXでポジションを放置して生活費を稼ごうという考え方は、即刻やめることが肝心です。 システムに任せっ放しでポジションを放置していると、相場急変時の対応が遅れて損失を被る危険があるからです。
例えば、戦争や大規模テロの発生、主要国の金利政策変更などにより、それまでの相場の流れが180度変わってしまったという例は過去に数多くあります。そのような相場急変時には、大きな損失を被らないよう、一旦自動売買システムを停止して様子を見る必要があります。
どの会社の自動売買システムも、相場の急変には十分に対応することが困難です。稼働させた自動売買システムに損切りが設定されていても、急変時に相場が跳ぶとうまく機能しない場合もあり、大きな損失を抱えるリスクがあるのです。
また、急変時でなくても相場の流れが変わった場合には、その変化に付いていけるよう売買方向やポジション数の軌道修正を行うことも必要です。
相場は、いつ何が起きるか予測がつきません。最後は、自分の手で損切り決済するなどの対応が必要になる場合があります。売買はシステムに任せていても、相場の状況は常に監視しておくことが重要です。
一生安泰などという宣伝に惑わされない
相場取引で一生安泰に生活できるなどということは、あり得ません。
国内のFX会社は、さすがに一生安泰などという宣伝は行っていませんが、FX会社のサイトに誘導しようとする個人のアフィリエイターなどのブログで、自動売買で一生左うちわなどのPRがされている場合があります。
相場の世界は、失敗を糧にしながら試行錯誤を繰り返し、徐々に勝てるトレーダーに成長していくという厳しい世界です。システムが自動的に売買してくれていても、その設定や軌道修正は、自分の手で行わなくてはならないことを肝に銘じる必要があります。
ツールの設定を自分に都合良いように変えない
自動売買システムの設定を自分に都合良いように変えないことも大切です。
例えば、当初1回あたりの取引数量を1万通貨と設定したにもかかわらず、損をしたくないからといって1/10の1,000通貨に変えてしまうと、投資額が減ったのに応じて利益も1/10になってしまい、生活費を稼ぐことが難しくなってしまいます。
また、当初は損切りの設定を行ったにもかかわらず、損切りされたくないからと設定を解除してしまっては、相場が思った方向に行かない場合に大きな損失を被り、生活費を稼ぐどころではなくなってしまいます。
自動売買システムの設定を途中で変えるのは、相場の状況変化に対処するためなど、合理的な理由がある場合に限ります。
ポートフォリオをしっかりと管理する
自動売買システムで取引を行う場合、複数のシステムを並行して稼働させることがあります。それぞれが異なるシステムで損益状況も違う場合には、全体管理を十分に行うことが重要です。
取引の損益状況はポートフォリオで管理し、相場の変化に付いていけなくなってきたシステムのポジションを減らし、相場動向にマッチしてきたらポジションを増やすなどの軌道修正を行うことも大切です。
FAQ
- 初心者はどんな自動売買システムを選べばいいの?
- 「AI・システムにお任せタイプ」では、検索条件で絞り込めるシステムを選ぶことができます。初心者の方は、「低リスク順(最大損失率の低い順)」や「リターン順(収益率が高い順)」などの検索条件のうち、低リスク順を選べば比較的安全でしょう。
また、「自分で設定するタイプ」では、システムのロジックが単純で設定が簡単なものを選ぶと、仕組みや操作方法を早くマスターできてよいでしょう。
- ネットで売っている自動売買システムでもいいの?
- ネットで有償販売している自動売買システムは、客観的な実績評価がされている保証がありません。販売サイトで非常に好成績である旨を謳っているものが多いですが、その裏付けがないため確認ができないのが実情です。
それに対し、国内FX会社のシステムは、それぞれ実績を公表しているため信頼性が高いといえます。
- 海外FX会社の自動売買システムでもいいの?
- 日本国内向けに自動売買システムを提供している海外FX会社もありますが、会社や取引の信頼度からみると安全とは言い切れません。
海外FX会社では、海外の金融ライセンスを取得し、会社が経営破綻しても顧客資産が無事に返還されるよう保全措置を講じている会社もありますが、無許可販売や悪質な営業を行うところもあります。 その点で、国内FX会社は、金融庁の許可を受けその監督下にあることから、法律やルールに従った営業を行っています。また、信託保全措置が義務化されており、安全性が高いといえます。
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