仮想通貨の空売り（ショート）とは？やり方とコツを大公開！

仮想通貨の資金運用を効率よく増やすために、投資家は空売り（ショート）を積極的に行っています。

しかし、初めて仮想通貨に投資をする人は「どんな取引方法なのか」「デメリットはないのか」と疑問に思う人も多いでしょう。

本記事では、空売り（ショート）のメリットやデメリットだけでなく、やり方や始め方、上手く運用するためのコツも紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

仮想通貨の空売り（ショート）とは？

空売り（ショート）とは、先に仮想通貨を売ってあとで買い戻す取引のことです。購入から始める取引ではなく、売却から始める取引とも言われています。

具体的にどんな取引なのか、以下に内容をまとめたので見ていきましょう。

仮想通貨の空売りは売却して買い戻す取引

仮想通貨の空売り（ショート）は、暗号資産取引所から価格が下落相場時に仮想通貨を所持していなくても証拠金を担保として売り注文を出します。

そして、価格が下落しきった時に買い注文を出す取引方法です。

証拠金を預け入れる取引でのみ可能ではあるものの、現物取引の場合は仮想通貨を所持してないといけないため空売りはできません。

ちなみに、株式やFXにおいては買い注文のことを「ロング」と言い売り注文を「ショート」と言います。

そのため、仮想通貨の空売りは「（ショート」）と呼ばれています。

空売りの利益は売り注文と買い注文の差額

仮想通貨の空売り（ショート）は、売り注文と買い注文の差額で利益が発生します。

わかりやすく例えると、1BTC（ビットコイン）が50万円の時に新規売り注文を出したとし、相場が25万円/1BTCの時点で買い戻す決済注文をすると差額の25万円が利益となります。

仮想通貨の空売り（ショート）のメリット6選

仮想通貨の空売り（ショート）はどのようなメリットがあるのか、以下の6つにまとめて紹介していきます。

下落相場でも利益を狙える

1つ目は、下落相場でも利益を狙える点です。

現物取引の場合、安く買って高い時に売る時しか取引チャンスは来ません。しかし、空売りの場合は、下落相場でも利益を狙える可能性があります。

現物取引と違い、利益を上げられるチャンスが拡大するのです。本来、仮想通貨は価格が暴落すると利益を出しづらいと言われています。

しかし、ネガティブニュースやチャートを分析して「もしかしたら下落するかも」という時でも、空売りを理解している投資家であれば相場のピンチをチャンスに変えられるのです。

コツコツ購入して貯めるより、効率よく仮想通貨を貯めて資産を増やしたい人は空売りに挑戦すると良いでしょう。

空売りは、下落相場でも取引できるため市場の活性化にも一役買っています。

短い期間で利益を上げられる

2つ目は、短い期間で利益を狙えるチャンスが多くあることです。仮想通貨の空売りは、ロング（買い）とショート（売り）2つの注文ができます。

ここで、GMOコインで掲載されているビットコインの2022年3月から2022年7月までのチャートをみてみましょう。

注目するのは、5月中旬と6月中旬に起きたビットコインの急落です。こうした急落が起きる前や始まったばかりの時にショートポジションを取ることで、短期間で利益を狙えます。

ショートポジションが終わると思った時にロングポジションを取ることで、さらに効率よく資金を運用できます。

レバレッジを活用できる

3つ目は、レバレッジを活用できることです。レバレッジとは、投資用語の1つです。

レバレッジ（Leverage）とは「てこの原理」という意味ですが、金融業界でレバレッジといった場合には、借り入れを利用することで、自己資金のリターン(収益)を高める効果が期待できることを指します。

引用 ｌ SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」

レバレッジを簡単に説明すると、自分の手持ち資金にプラスして取引所が定めている倍率の取引を行える取引方法です。

レバレッジをかけた分利益が増える可能性があるため、効率よく資金を増やしたい中堅投資家が利用しています。

仮想通貨のレバレッジ取り引きでの倍率は、以下のように2019年の法改正で定められています。

仮想通貨の空売り（ショート）だと、1度の取引で2倍の利益を狙えます。ただし、損失も2倍になるのでレバレッジ取引は投資初心者ではなく、ある程度経験のある投資家に向いています。

レバレッジ取引ができる暗号資産取引所は限られているので、注意してください。

リスクを分散させやすい

4つ目は、リスクを分散させやすい点です。現物取引の場合、購入時より相場が下落してしまうと損失が生まれます。損切りをするか、上昇するのを待つしかありません。

しかし、仮想通貨の空売り（ショート）は相場が下落している状況でも、利益を出せる可能性があります。現物取引で発生してしまった損失を、空売りで利益を生むことでリスクを分散できると言えるでしょう。

逆に相場が急激な価格上昇をした際は、現物取引で利益を生むことで空売りで発生した損失をカバーすることも可能です。

仮想通貨の空売り（ショート）はリスクを分散させやすい反面、価格変動も激しいためハイリスクな取引になってしまう点に注意してください。

稼働している時間ならいつでも取引できる

5つ目は、稼働している時間ならいつでも取引できることです。暗号資産市場は24時間365日稼働しているため好きな時間帯にいつでも取引できます。

FXや株式の場合、平日や取引所がオープンしている間など取引できる時間が限られてしまいます。

暗号資産市場は24時間開いているため、帰宅して寝る前の少しの時間で狙い目の相場なら注文可能です。

24時間開いているため自分が休んでいる時や、仕事をしている時など相場が見られない状況もあります。相場が見られない状況で大きな価格変動が発生すると、損失が発生しても対応できずロスカットになってしまうでしょう。

一定の水準以上の損失が発生した場合に、さらなる損失の拡大を防ぐため保有ポジションを強制的に決済することをいいます。

引用 l ロスカットとは

取引所によっては損失を防ぐための通知機能や、損切りのために決済注文を入れられるところもあります。

ほとんどの暗号資産取引所はアプリを提供しているため、ダウンロードしておくと急な価格変動が起きてもアプリから簡単操作で対応できるためおすすめです。

節税効果が期待される

6つ目は、節税効果が期待されている点です。

取引所によっては、現物で保有している仮想通貨をレバレッジ取引で証拠金として使用できます。証拠金として使用された銘柄に関しては、売却益が発生せず課税されません。

一方、現物取引の場合はレバレッジ取引で期待できる節税効果はありません

例えば、イーサリアムを売却してから他の仮想通貨も購入するとイーサリアム分の売却益も課税対象となります。

空売り（ショート）はレバレッジ取引によって、現物保有したまま他の仮想通貨に投資できるため節税効果としても期待されているのです。

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仮想通貨の空売り（ショート）のデメリット4選

仮想通貨の空売り（ショート）をするデメリットは4つあります。

損失が止まらない可能性がある

1つ目が、損失が止まらない可能性があることです。仮想通貨市場は24時間365日開いているため、いつ価格変動が起きてもおかしくありません。

予想に反した価格変動が起きてしまうと、損失が限りなく拡大する状態に陥りやすいです。青天井状態になることは、最も避けなければいけない事態です。

空売り（ショート）したあとに、相場が急落をした場合は速やかに買い注文をして損失の拡大を防ぎましょう。

追証を求められる

2つ目のデメリットは、追証を求められることです。追証とは「追加証拠金」を略した投資用語の1つです。

追証とは追加証拠金を略した言葉です。取引所に預けるもので、これを担保として仮想通貨の取引を行います。仮想通貨を売買して、決済を行わずに含み損が出ている状態で、預けた証拠金の維持率が取引所が定めた規定の割合を下回った場合に追証が発生することになります。

引用 l 追証とは

追証のルールは取引所によって異なります。追証が発生した場合、期限までに指定された金額を入金しなければなりません。追証の金額は以下の画像で表示されている計算式を用いて算出されます。

入金をしなかった場合、ポジションが解除され損失確定となってしまいます。最悪、取引所で保有している口座凍結など、取引ができなくなる事態にも繋がるので必ず入金しましょう。

強制的に決済される（ロスカット）

3つ目はロスカットされることです。ロスカットとは、一定の水準以上の損失が発生しないよう定められた水準を超えたら自動的に決済を行うシステムです。

ロスカットの水準は、暗号資産取引所ごとによって異なります。ロスカットされてしまうと、損失が青天井で損失の拡大を防げます。しかし、ロスカットによって確定した損失を減らすことはできません。

レバレッジ取引を積極的に行いたい投資家は、ロスカットの基準を比較して暗号資産取引所を選ぶことが大切です。

暗号資産取引所のよっては、ロスカットを事前に通知してくれるサービスもあるので活用するのも方法の1つです。

上がり相場で損失する可能性がある

4つ目は、上がり相場で損失する可能性があることです。下がり相場と思い売却しても、価格が上昇してしまうと損失が発生するのが、空売り（ショート）の特徴です。

空売り（ショート）は、レバレッジを効かせるため現物取引以上の損失が発生してしまいます。

仮想通貨の空売り（ショート）は現物取引など他の取引方法を交えながら使い分けることで、リスクを最小限に留めることが期待できます。

損失が発生しても生活に支障がでない金額から仮想通貨の空売り（ショート）を始めてみてください。

仮想通貨の空売り（ショート）のやり方や始め方

仮想通貨の空売り（ショート）のやり方や始め方について解説していきます。以下の手順で、空売り（ショート）を始められます。

暗号資産取引所の口座開設をする

仮想通貨の空売り（ショート）をするためには、暗号資産取引所の口座開設が必要です。

仮想通貨の空売り（ショート）ができる取引所は、レバレッジ取引に対応している必要があります。レバレッジ取引ができる暗号資産取引所の中でも、DMM Bitcoinは取扱通貨数も豊富にあるためおすすめです。

DMM Bitcoinの公式サイトを開き、以下の手順にそって口座開設をしていきましょう。

DMM Bitcoinはスマホから口座開設できます。最短即日で、口座開設できるため手間もかかりません。

開設した口座に入金

DMM Bitcoinの口座開設が完了したら、開設した口座に日本円を入金します。入金する際、開設した取引所の口座によっては入金手数料が発生するので注意してください。

DMM Bitcoinの場合、自分が使用している金融機関口座から24時間好きなタイミングで無料で入金できます。

無駄な出費が掛からないよう、入金手数料などが無料の暗号資産取引所で口座開設しましょう。

取引内容の入力と注文を確定する

日本円の入金が済んだら、取引内容の入力と注文を確定させます。DMM Bitcoinの場合、左側の「取引開始」ボタンを押すと、別画面で取引画面が表示されます。

メニュータブをクリックすると「新規注文（レバレッジ）」「決済注文（レバレッジ）」の2つがあります。それぞれの注文タイプを以下の表にまとめました。

■DMM Bitcoinの新規注文と決済注文の注文タイプ

注文方法には「指値注文」と「逆指値注文」の2つが一般的に用意されています。2つの注文方法は以下のように意味合いが異なります。

DMM Bitcoinの場合、他にも表示されていますが「指値注文」と「逆指値注文」にまずは慣れることが大切です。

買い注文を出し利益を確定させる

銘柄と注文タイプを選択したら「数量」と必要であれば「注文レート」を入力します。

数量と注文レートを入力したら、買い注文を出します。注文を出した後は、狙い通りの価格になったタイミングで、買い戻すと下落幅が大きいほど利益が大きくなる流れです。

反対に予想に反して価格が上昇してしまうと、損失を確定するかどうかの判断が必要です。

損失を確定させず、ショートポジションを維持したい場合はそのまま保有することもできます。しかし、場合によっては追証の入金が必要となるので注意してください。

損失を確定する場合は、買い注文を入れることで損失拡大を防げます。また、初心者はレバレッジを大きく設定すると大きな損失につながってしまいます。

はじめのうちは、低いレバレッジで取引してください。

DMM Bitcoinは、ショートやロングポジションでもレバレッジ取引ができるためリスクを分散させることが可能です。

口座開設も無料のため、レバレッジ取引を行いたい人は公式サイトをチェックしましょう。

仮想通貨の空売り（ショート）のコツ

過疎通貨の空売り（ショート）で上手に立ち回るコツは何でしょう。仮想通貨の空売り（ショート）のコツは以下の2つです。

下降相場の時は空売りポジションを建てる

1つ目は、下降相場の時は空売りポジションを建てることです。仮想通貨のトレンドは以下の3つに分けられています。

価格の下落が続いている傾向のことを下降相場（トレンド）と言います。下降相場時に空売り（ショート）することで大きな利益を生み出してくれます。

現物取引の場合、安く買って高い時に売る時しか取引チャンスは来ません。空売りでポジションを建てられるのは、投資家にとって利益を増やせる機会が多くなるので嬉しいポイントです。

ネガティブなニュースが流れたら空売り（ショート）ポジションを建てる

2つ目は、ネガティブなニュースが流れたら空売り（ショート）ポジションを建てることです。仮想通貨は一般的に流出などのネガティブなニュースが流れると価格が下落しがちです。

例えば、2017年12月末に韓国が仮想通貨規制の厳格化を示唆した際、年明けの2018年1月には以下の画像のように急激な下落を見せています。

政府の規制や、大口保有者の売却発言によって仮想通貨にネガティブを与えてしまいます。こうしたニュースが出た直後や出るかもしれない場合、空売り（ショート）で利益を増やせるチャンスと思って良いでしょう。

ネガティブなニュースをすぐに入手するのは難しいです。日々、仮想通貨の情報を仕入れていざという時に備えておくことが重要です。

仮想通貨で空売り（ショート）する際の注意点

仮想通貨の空売り（ショート）をする際に注意しなければならない点が2つあります。それぞれの注意点を見ていきましょう。

証拠金維持率

1つ目は、証拠金維持率に常に注意することです。証拠金維持率は、仮想通貨の価格やポジションの量によって変化します。

また証拠金維持率は暗号資産取引所によって異なるため、口座開設する際に証拠金維持率や追証が必要となる条件をチェックしておくと良いでしょう。

■暗号資産取引所の証拠金維持率

※暗号資産FXの場合75％を下回った場合
※Lightning FX/Futuresのみ

特に投資初心者はレバレッジ取引を行う際、証拠金維持率を取引時に毎回チェックする習慣をつけることで、無理な取引を予防できます。

ポジションの強制決済（ロスカット）

2つ目は、ポジションの強制決済（ロスカット）です。追証を入金せず、急激な価格変化による損失拡大を防ぐためにロスカットが発動してポジションが強制決済されます。

ハッキングや政府の規制、大口保有者の発言によって価格変動が急になった場合、すぐにロストカットされてしまうので注意しなければなりません。

ロスカットが発動する条件は、暗号資産取引所の証拠金維持率によって異なります。どのタイミングで発動するのか、登録時にチェックするようにしましょう。

仮想通貨で空売り（ショート）ができる国内の暗号資産取引所

以下の3つの暗号資産取引所で仮想通貨の空売り（ショート）ができます。

DMM Bitcoin

DMM BitcoinとはDMMグループが提供している暗号資産取引所です。2023年8月時点で現物取引は23銘柄、レバレッジ取引は31銘柄となっております。

レバレッジ取引とは、証拠金を担保にして、元手の何倍もの金額で取引する方法です。ハイリスク・ハイリターンな投資方法と言えます。レバレッジ取引に挑戦するのは、ある程度投資経験を積み、暗号資産（仮想通貨）投資に慣れてからのほうがいいでしょう。

DMMビットコインの現物取引の取扱通貨は次のとおり。

また、DMMビットコインのレバレッジ取引の取扱通貨は次のとおり。

DMMビットコインの特徴は、「BitMatch注文」という仕組みです。

DMMビットコインでは、現物取引かレバレッジ取引か、「BitMatch注文」かといった条件によって、細かく最小注文数量が設定されている。

レバレッジ取引や「BitMatch注文」といった仕組みは魅力的だが、DMMビットコインは投資経験者向きの取引所に分類されるでしょう。

＼新規申し込みで1,000円プレゼント／

豊富な数のレバレッジ取引をしたい、ある程度の投資経験がある人にぴったりの暗号資産取引所と言えます。

bitFlyer（ビットフライヤー）

※別途スプレッドあり
※Lightning FX/Futuresのみ

※ Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016年-2021年の年間出来高（差金決済/先物取引を含む）

2023年8月現在、ビットフライヤーは21種類の暗号資産（仮想通貨）を取り扱っています。ビットフライヤーの取扱通貨は次のとおり。

ビットフライヤーにも販売所と取引所があります。最小注文数量は通貨ごとに定められており、販売所でビットコインを購入する場合、0.00000001BTCから購入できます。取引所でビットコインを購入する場合は、0.001 BTCからです。

ビットフライヤーにも「かんたん積立」という積立サービスがあります。1円から設定でき、積立頻度も「毎日」「毎週」「月2回」「月1回」の4つから選ぶことができます。

ビットフライヤーは、アメリカやヨーロッパにも進出しており、国内でも圧倒的な取引量を誇ります。2020年には顧客数が250万人を突破。ビットフライヤーのセキュリティは、世界的に高い評価を獲得しており、今後も海外進出を推し進めていくと予想されています。

GMOコイン

※振込手数料はお客様負担
※大口出金400円
※暗号資産FXでは75％を下回るとロスカット発動

2022年9月現在、GMOコインは26種類の暗号資産（仮想通貨）を取り扱っています。GMOコインの取扱通貨は次のとおり。

GMOコインにも販売所と取引所があります。最小注文数量は通貨ごとに定められています。ビットコインは最小注文数量が販売所では0.00001 BTC、取引所では0.0001 BTCですが、イーサリアムやリップルなど他の通貨は、販売所より取引所のほうが、最小注文数量が大きく設定されています。

GMOコインは、東証一部上場のGMOインターネットグループで培った技術を応用した強固なセキュリティ体制が特徴で、2020年のオリコン顧客満足度調査で高い評価を獲得しています。

まとめ

仮想通貨の空売りは（ショート）は下落相場でも、収益を生み出せるチャンスがあるため資金を効率よく運用したい人におすすめです。

しかし、損失を招く可能性もあるため運用方法に注意してください。

仮想通貨の空売り（ショート）に対応している国内の暗号資産取引所はわずかです。証拠金維持率を確認して、自分にあった暗号資産取引所で口座開設をしてください。

仮想通貨の空売り（ショート）に関するよくある質問

仮想通貨の空売り（ショート）でよく見られたのは以下の質問です。

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  著者 NETMONEY(ネットマネー)編集部